肉体の健康とヨガの特徴
ヨガのゴールは瞑想ですが、心を平穏に保つにも、意識を集中するにも、瞑想をするにも、実のところ、肉体が健康でないとなかなか難しいものなのです。体のどこかが痛かったりすると、なかなか意識を集中させるのは難しいでしょう。中でも特に大切なのは、呼吸と自律神経です。ヨガには呼吸法があり、呼吸によって自律神経を整えます。自由に呼吸をコントロールして自律神経を操るには、まずは呼吸をスムーズに安定して続けられるだけの呼吸筋が必要です。姿勢を長時間保つにも筋力が必要でしょう。そのためヨガでは、アーサナ（ポーズ）で充分に筋肉を鍛えて、それから呼吸法を行うという流れになっています。一般的なエクササイズにないヨガの特徴は以下の通りです。
自律神経を鍛えられる
ヨガのレッスンにはオンとオフのメリハリがあります。ダイナミックにカラダを動かす「オン」（ハードなアーサナ（ポーズ））と、動きを止めて力を抜く「オフ」（緩やかなアーサナ）、がはっきりしており、この使い分けによって自律神経の総合力がアップします。オンの時には交感神経が高まり、オフの時には副交感神経が優勢になります。対照的な二つの動きををメリハリをつけて行うことで、自律神経のバランスが整いやすくなります。
全身の筋肉を使う
マシーンによる筋力トレーニングでは、太ももを鍛えようとするなら、太ももの前だけにアプローチする動きや、太ももの裏にアプローチする動きという様に、付随した筋肉だけを鍛えることになります。それに対してヨガのアーサナ（ポーズ）では、１個の筋肉だけを使ったり伸ばしたりと言うことはあり得ません。立位でも座位でも、前屈も後屈も全身の筋肉を使いながら動かしていきます。全身を使うということはカラダの隅々まで意識が広がっている状態で、これは難しいアーサナを習得するよりも大切な事です。カラダを動かしながら全身に、カラダの先端まで気が付くことができることが脳の活性化にもつながります。
呼吸が整いストレス知らずに
ヨガの呼吸法は日常生活でも応用ができます。慣れてくれば、日常生活で反射的に怒りを覚える事があっても、ヨガの深い呼吸を実践することで、我を取り戻して、落ち着くことができるでしょう。その場の感情を手放すことでストレスから解放され、人とぶつかることも少なくなるので、ひいては心穏やかな毎日を過ごすことができるようになります。
インナーマッスルの引き上げ
ヨガではアーサナ（ポーズ）をとる時に、骨盤底筋を身体の中心に向けてぐっと引き上げます。これはインナーマッスルを鍛えるだけでなく、放っておくとついつい自分の外側に向きがちな意識を自分の内側にとどめることに繋がります。このカラダの中心への意識はチャクラの流れる方向でもあり、丹田の方向でもあります。骨盤底筋から引き上げる力は、自律神経の流れとも合致しており、神経の流れを整えるにも理にかなった筋肉と意識の使い方といえます。
ヨガでアプローチできる健康
免疫力アップ
Withコロナのいま、免疫力向上は特に気になるキーワードです。アーユルヴェーダ（インドの伝統医療）では、適度な発汗を伴う運動はカラダに力を付けるとされており、運動で体力が上がるとそれにつれて消化力が上がると考えます。すると必然的に免疫力がアップします。食べたものが上手く消化されない限り、カラダには負担となってしまう為、５つの鞘の一番外側である「食物鞘（肉体の鞘）」は、消化の力があって免疫力が高い状態のことを指します。
骨盤調整
私たちは日常生活のカラダの癖や、日々の姿勢から、気付かぬうちに骨格が歪んでいます。その歪みをそのままにしておくと、身体の動ける範囲が制限されて行動がスムーズにいかなくなってしまいます。さらに進行すると、内臓機能に不調が現れます。
カラダが自由に動くと言うことは明るく生きる事にもつながるため、足腰がしっかりとしていて、腰への負担が少ない身体を作ることが大切です。アーサナ（ヨガのポーズ）には、骨盤周りの柔軟性を取り戻して、股関節の可動域を広げる動作があります。股関節を開く合足のポーズや開脚がお勧めです。両足を開くと腰痛の緩和になります。
立川ヨガ 立川エリア唯一の溶岩ホットヨガスタジオ「オンザショア」
| 【監修者】 | 宮川涼 |
| プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |
