スイングパンチ(オーバーハンドパンチ)
ボクシングで使われるパンチであまり一般的には知られていませんが、総合格闘技などの実践ではよく使われるパンチがこのスイングパンチです。別名オーバーハンドパンチとも呼ばれたり、ボラードとも呼ばれたりするパンチですね。オーバーハンドパンチというのが一番良く聞くネーミングかもしれません。ちなみに、ボクササイズやキックボクササイズのレッスンなのにスイングパンチを教えているジムは日本全国でオンザショアだけではないでしょうか。ただ実戦的なパンチであるというだけではなく、エクササイズとしてボクササイズやキックボクササイズで行っても一番威力あるパンチなだけで打つとバチンとミットやサンドバッグがいい音がして爽快感があります。ストレス解消にはもってこいのパンチではないでしょうか。

01 スイングパンチとは?
スイングパンチとはその名前が示すとおり、腕を振り回しながら殴る大振りのパンチです。コツとしては、弓を引くように腕を若干後ろに引き下げるイメージの状態から野球でボールを投げるように前方の当てたいポイント(狙う場所はテンプル→こめかみやジョーやチンと言われる顎を狙います)へ向かって拳を放り投げるように、弓なりに上から下へ向かって放射線を描くように振り切ります。打ち終わりは自分の体が孤を描くようになります。
このパンチは、威力は非常に強力で、抜群です。但し、予備動作が多いというか、若干遅いと、いわゆる素人のパンチを打つ手を引いたテレフォンパンチになりかねないので、後ろに引くというのはイメージで本当に後ろに引いてしまうとほぼ当たりません。この辺文章での説明の難しさを感じるのですが、後ろに引き気味ぐらいなイメージで考えてください。
02 実戦でのスイングパンチの使い方
で、実戦では、このスイングパンチいきなり打ってもまず当たりません。やはりモーションが大きいからです。なので、総合格闘技では、タックルを行くふり(フェイント)を入れながら打ったり、腹部へのパンチやミドルキックやローキックなど相手の意識を下半身へ持って行ってからコンビネーションで打つことが多いです。相手の視線が下へ向いている瞬間に狙うと結構当たります。で、当たると一発KOできる強烈なパンチです。
ただ、予備動作の少ない早いスイングパンチは当たりはしなくても、相手にカウンターや反撃を与える隙を作らずに打てるので、ガードの上からでも十分相手に威圧感を与えられますし、相手を後ろへ引かせるのに敢えて当てる気はなくとも、思い切りスイングパンチでいきなり打って相手にプレッシャーをかけるという選手は多くいます。
また、立ち会いで見合っている最中にスイングパンチをサクッと打つと偶にガツンt当たるシーンもよく見かけますよね。普通のジャブやストレート、ローキックなどオーソドックスな攻め方をしている最中に突然見合っている最中に不意打ち気味にスイングパンチを放つと意外と相手は反応しきれず当たってしまうということもあります。
そんな非常に使い勝手の良いパンチなので、最近の例でいえば、UFCヘビー級ランキング一位のフランシス・ガヌーなんかがよく使いますよね(まあ、UFCヘビー級チャンピオンのスティーペ・ミオシッチもよく使うようにヘビー級のトップクラスの選手は愛用していますよね)ヘビー級のスイングパンチはガードごと持っていく威力があるので、食らった相手はどうしても後ろへ下がらざるを得ません。
また、意外と混戦のときや、見合ってお互いフェイントを掛け合っている最中などは読み合いを少し間違うと、ガツンと当てられてしまい一発でノックダウンするシーンなどもよく見られます。個人的にはパンチの中では一番オススメのアグレッシブなパンチであり、かつ当たらなくても相手を下がらせたり、ガードされてもガードの上から効かせたりできる最高のパンチだと思います。

立川ヨガ 立川エリア唯一の溶岩ホットヨガスタジオ「オンザショア」

【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |