関節と柔軟性

ヨガの多くのアーサナや日常的な動作にはある程度の柔軟性は必要ですが、重要なのは、自分の体を理解し、限界を知っておくことです。それが怪我の予防と関節の保護に繋がります。柔軟性が極めて高い人は、筋力を強化するようなアーサナを重点的に取り組むと良いでしょう。全身には360個の関節があり、その大部分は滑膜関節(可動関節)、つまり自由に動かせる関節です。その点、ヨガは身体の柔軟性を高めることが広く立証されており、体の硬い方にこそヨガをオススメしたいです。

柔軟体操をする女性

さて、体が硬い方にこそオススメしたいヨガですが、そもそも体が柔らかくなる仕組みについて先に理解しましょう。まず使わない筋肉は誰でも硬くなります。若い人ほど筋肉が柔らかく歳と共に筋肉は硬くなると信じている人は多いと思います。しかし、筋肉は加齢で硬くなったりはしません。使わないでほったらかしにするので硬くなるのです。なので、若い方でもあまり運動をしない方は当然体は硬いです。逆に歳と共に体が硬くなったなあと感じる方は、若いときほど筋肉を動かさなくなったから硬くなってしまったのです。

筋肉は、筋繊維という細長い細胞を無数に束ねたものです。筋繊維には、アクチンとミオシンと呼ばれる筋肉を構成するタンパク質が交互に重なるサルコメアというユニットが一列に連なる筋原繊維が詰まっています。運動神経から信号が伝わるとアクチンがミオシンに滑り込み、サルコメアが一斉に短くなり筋肉は収縮します。この信号が消えるとアクチンは元に戻ります。この筋繊維は筋肉の構成要素なので、当然筋肉を使わなければサルコメアが減り、筋原繊維が短くなり、動ける範囲が狭まって、筋肉は硬くなってしまうのです。

当然デスクワークやリモートワークで家から一歩も歩かないなどという環境が続き、同じ姿勢などを長時間キープしているということがあると、特定の筋肉にばかり負担が生じ、サルコメアがフリーズし、硬くなります。結果、筋肉が硬くなり、血液循環も悪化し、冷え性や凝りを発生させ、姿勢も崩れていきます。

では、話を元に戻しましょう。どうしてら筋肉は柔らかくなるのか。筋肉は伸縮自在のゴムのようなものと誤解されている方が多いかと思いますが、筋肉はゴムのような伸び縮みするものではありません。たとえて言うならば、ロープやチェーンのようなもので、筋肉は縮むだけで伸びはしません。筋肉が柔らかくなるというのは、そのロープやチェーンが付け足されて、つまりサルコメアの数が増えて筋原繊維が長くなるからです。

これを知らないとストレッチや体の柔軟性を増やしたい方はぜひこのことを覚えておいてください。筋肉はゴムではなくてロープやチェーンのようなもので、そもそも伸び縮みはしないものということ。体が柔らかくなったと思うのは、単にそのロープやチェーンが付け足されて伸びる長さが増えるということなんですね。

もちろん、筋肉の両端は骨につくので、外見の長さは変わりません。ただ、筋原繊維が長くなると、その分余計に伸びるようになり、体が柔らかくなったと感じられるようになるのです。また、サルコメアが増えた分だけ、関節の可動域も広がります。

とはいえ、そんなにすぐにサルコメアが増えるということはありませんが、少しストレッチやヨガをすると体の柔軟性が増したように感じることがあるかもしれません。それは、筋肉を包む筋膜の影響です。たとえば、ストレッチやヨガのアーサナを2~3セット行うと、その場ですぐにサルコメアが増えるわけではありませんが、筋膜の抵抗性が下がり、筋肉が伸びやすくなるわけです。

なので、ヨガのアーサナをしてすぐに体が柔らかくなるというわけではなく、筋膜の抵抗性が下がり、少し筋肉が伸びやすくなるわけです。とはいえ、これを1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と続けていくとサルコメアが増え、筋原繊維が増えていき、ロープあるいはチェーンが追加されて筋肉の伸びる長さはその分増えていくわけですね。なので、体が硬いからヨガは向いていないのではく、体が硬い方こそ、ヨガを通じてサルコメアを増やして柔軟性を増加させていく必要があるわけですね。逆に言うと、体が柔らかい方というのは十分運動が出来ているということなので、ヨガをやって更に柔軟性を増やすことはもちろんできますが、そうなってくると柔軟性よりも運動習慣や自律神経のバランス回復などに役立てましょう。

というのも、筋肉を伸ばしているとき、呼吸が密接に関わっているからです。よく深く息を吸ってゆっくりと吐くといつもよりも筋肉が伸びる感じがしませんか?これは、息を吐くときは副交感神経が優位になり、緊張をオフして、筋肉が緩みやすい環境を整えるからです。反対に交感神経は息を吸うときに発揮し、こちらは緊張をオンにして、筋肉を硬くしてしまいます。なので、ヨガを通じて呼吸もしっかりマスターしていきましょう。

次に、関節についてですが、誰もが1度は考えたことがあるのが、「関節がポキポキと鳴るのはなんでなんだろう?」ということ。骨がなっているように思えてしまったり、実際「骨が鳴っているんだ」と思い込んでしまっている人も多いと思います。

しかし、それは誤解で、そもそも関節には骨と骨の間に滑液(かつえき)というものがあり、滑液には気体の分子が溶け込んでいます。この滑液内の気体がガスのように引き出されて、ちょうど炭酸飲料のボトルを開けたときのようにポキポキと音が鳴るのです。このガスのような気体は、普段滑液に溶け込んでいて、それが一旦出るとポキポキと音がしますが、しばらくすると鳴らなくなると思います。出てきた気体が滑液に戻り溶け込んでしまうためです。しかし少し時間をおくとまた滑液からガスが出てポキポキと音がするようになります。

しかし、このポキポキと音がしたのに殆ど時間をおかずにまたポキポキと音がなるようであれば、骨と骨がすれている可能性があります。逆に言うと、しょっちゅうポキポキと音がするのは関節にダメージを加えているかもしれないという証拠になりますので、ポキポキとずっと鳴ってしまう場合は、少し時間をおいてみましょう。

最後に、ホットヨガの方が柔軟になるのかということについて回答しておきます。答えから先にいうと、常温のヨガより、ホットヨガ、更にいえば溶岩ホットヨガの方が体の柔軟性はアップしますし、より安全に体の柔軟性を向上させることができます。というのは、体温が上がれば上がるほど代謝が良くなり、組織はより早く温まり、柔軟性が増加するからです。また、血流が良化し、スタジオの熱気で副交感神経が優位になり、筋肉がほぐれて、いつもより伸ばしやすくなるためです。

ただ一点注意したいのは、ホットヨガ、あるいは溶岩ホットヨガ環境下だといつもより筋肉が伸びやすくなっているので、無理に伸ばしすぎるのはあまりオススメできません。なので、痛いという所までは伸ばさないようにして、少しイタ気持ち良いぐらいで止めておきましょう。実際、筋紡錘という筋肉のセンサーがあり、必要以上に筋肉が伸ばされてしまうと切れないように「縮め」という命令を反射的に出してしまいます。筋肉を伸ばしている間に筋肉がぷるぷるといいだしたらこの筋紡錘が起動したサインです。その時は、少し無理に伸ばすのを辞めておきましょう。

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【監修者】宮川涼
プロフィール早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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