時間つぶしのための哲学

ヨガやピラティス、ボクササイズやキックボクササイズでカラダを鍛え、哲学で頭を鍛えてみませんか?ご来店までの暇つぶしや何かの合間などにご覧下さいますと幸いです。私の専門はドイツ観念論の大家イマニュエル・カントでしたが、ここではアカデミックな話や研究はなしではなく、分かり易く著名な哲学者達に触れて頂きたいと思います。ちょっとしたココロの処方箋となれば幸いです。

カラダと一緒にアタマも鍛えよう♪

J・S・ミル

『自由論』で有名なのが、イギリスの哲学者(1859)ジョン・スチュアート・ミル(『自由論』斉藤悦則 訳(光文社古典新訳文庫)。古今東西、「自由」はさまざまに規定されてきました。その中でもこのミルが主張する「自由」は、現代の日本人が想起する「自由」の概念の源流であるといえるでしょう。

01 「満足した愚か者よりも不満足なソクラテスのほうがよい」

表題の言葉は有名な言葉ですね。ちなみに、この言葉はミルの著作には書かれておりません。ただ、ミルがいわんとしていることをうまく例えていると思います。さて、「自由」という言葉は、ごく当たり前のように使われているが、あらためてその意味を考えてみると、一筋縄ではいかない。

たとえば、ギリシア時代のアリストテレスと近代ドイツのカントでは、自由の意味はまったく違っている。あるいは、同じ時代でもカントとヘーゲルでは、対立した自由概念を提唱する。こうしたアリストテレスやカントやヘーゲルとも異なる自由論を展開しているのが、イギリスの哲学者ジョン・スチュアート・ミル(1806‐1873)である。 

彼は、著名な功利主義者である父ジェームズ・ミルによって英才教育を受けた。ギリシア語やラテン語を早くから学び、プラトンやアリストテレスの著作は、10歳の頃には原語で読んでいたという。数学や論理学、経済学や歴史も父親から教育され、成年に達するときには幅広い教養を身につけていた。ものすごい勉強量ですよね。

そうした教育を受けたミルは、多岐にわたる学問的業績を残しているが、大学で専門的な研究者になることはなかった。ミルの功績を列挙してみよう。政治哲学の分野では、ベンサムの功利主義に対して根本的な修正を加えている。ベンサムの功利主義は「最大多数の最大幸福」説として、快楽や苦痛を量的に規定する。

ところが、ミルは質的な快楽・苦痛が重要だと主張し、とりわけ精神的な快楽を重視した。「満足した愚か者よりも不満足なソクラテスのほうがよい」という言葉は、東京大学のの式典でも使われて話題となった(残念ながら早稲田大学では使われていないんですよねえ)。

ミルはまた、経済学や論理学の分野でも画期的な業績を残している。彼の『論理学体系』(1843)は、社会科学にも使えるような方法論を提唱した点で、高く評価されている。「帰納の5つのカノン」と呼ばれる方法である。「帰納」というのは、多様な事例から出発して、何らかの法則や仮説を抽出する操作であるが、これは学問だけでなく一般の思考でも広く使われている。 

さらに彼は、経済学の分野でも重要な仕事を行ない、『経済学原理』(1848)を発表しています。さらに彼は、経済学の分野でも重要な仕事を行ない、『経済学原理』(1848)を発表している。彼の経済学は、しばしば「過渡期の経済学」として批判の対象になってきたが、古典派経済学に従いながら、その問題点(貧困や格差)にも目を向けた点で、きわめて現代的な経済学と見なすことも可能であろう。

マルクス主義のような革命路線ではなく、具体的な社会改良を考えるために、あらためて読み直す必要もありそうだ。

02 カントとは異なる「自由」の概念 

ミルの数多くの著作の中で、いまだに通用しているのが、『自由論』(1859)である。自由については古今東西さまざまに規定されてきた。しかし、現代人が自由を考えるときに想定しているのは、ミルの自由の考え方と言ってもよい。

たとえば、カントの実践哲学では、欲望や感情など(これをカントは「傾向性」と呼ぶ)を排して、理性や法則に従うことが自由だとされる。しかし、このような考えは、現代人には「理性や法に縛られた不自由」と映る。

それに対して、ミルの『自由論』は現代の日本人には、よく理解できるのではないだろうか。たとえば、日本では、「他人に迷惑をかけなければ、自由に行動してもよい」と考えられ、実際子どもにもそう教育している。この自由の考えのもとになっているのが、ミルの『自由論』である。彼はその原理を次のように述べている。

「その原理とは、人類がその成員のいずれか一人の行動の自由に、個人的にせよ集団的にせよ、干渉することが、むしろ正当な根拠をもつとされる唯一の目的は、自己防衛(self-protection)であるというにある。また、文明社会のどの成員に対してにせよ、彼の意志に反して権力を行使しても正当とされるための唯一の目的は、他の成員に及ぶ害の防止にあるというにある」

続く

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