ヨガの瞑想について

今あちこちで注目されている瞑想。ここでは、瞑想って何なのか、どうやって始めるのかについてご紹介したいと思います。最近世の中では、瞑想に注目が集まっていますよね。その理由は脳科学の視点から色々上げられています。忙しく働き、たくさんの情報を詰め込み、遊ぶときでさえもめまぐるしい現代社会では、脳が休まる時間がなかなか持てません。そのため、脳を休める方法として誰もが出来る最良、しかも簡単な方法として瞑想が注目されているわけです。

瞑想は、ヨガを中心にインドで行われてきた手法ですが、インドやヨガに関わらず世界中でも行われてきた能力開発方法ですがヨガの世界では約4000年前から瞑想することを目的に始められました。ヨガで瞑想する理由は、本当の自分と繋がり、この世の全て、大いなるものと一体化し、本来持つその力を得るためです。いつも自分や周囲に感謝し、それらとの関係を見つめ、結果的に自分の中にとてつもなく大きな力との一体感を感じる。そして、自分を超えることを目指しています。

ヨガのアサーナ(ポーズ)ができたのは、瞑想を行う際に、骨盤を立てて坐り続け、全身にプラーナ(気)を回すための体力と、姿勢を保ち続けるための筋力を育てるためでした。パドマーサナ(蓮華座)を組んで、骨盤を立てて坐るのですが、その姿勢は難しく、そのまま維持することはもっと難しいため、そのための体力作りで編み出されました。

現代、瞑想に注目が集まっているのは、様々な効果が科学者たちによって紹介されているからです。たとえば、集中力、メタ認知(客観的に観る)力、直感力、想像力やクリエイティビティのアップ、自律神経のバランス改善、うつ病改善、認知症予防、脳の休息など、現代人が求める能力や解消したい不調が治せるということで周囲からの評価を得ています。実際、現代医療では医療現場でも補完的に用いられるなど、ヨガは瞑想を始めとして様々な効果が期待されいます。

【コラム】ヨガを通して考える時間について

ヨガで瞑想をすることで考え直されることに時間という概念があると思います。時間というと、皆さんも「ああ、もうこんな時間だ!」だとか「時間を止められたならあ」と仕事や課題の締め切りなどに追われて焦る機会も多いかと思います。よく「時間が流れる」と言ったりしますが、普通は一日は24時間として、万人に等しく時間が流れるものだと考えがちです。このように、時間が一定の速度で流れるのは「常識」だと思われています。

その証拠として時計を見ると時計の針は一定のリズムで時間を刻み続けています。これは日本に限ったことではなく、世界中のどこへ行っても変わりません。同じ基準に従って同じ間隔が決められています。だから、世界中のどの国でも24時間は同じ24時間なのです。

普通に生きていると、何故そうなっているのか疑問に思うことはありません。それに普通に生きていくのに、その方が都合が良いものです。たとえば、「三時に待ち合わせよう」と決めても、ある人との三時と別の人の三時が異なればお互いに会うこともできません。遊びの約束ならまだしもビジネスの世界であれば大きなトラブルにも発展しかねません。

しかし、時計は、時間というもの(正確には”もの”というより”こと”というべきでしょう)に便宜的に目盛りを入れているだけに過ぎないのです。言い換えれば、目盛りがついているから、同じ間隔で時間が過ぎているように思えるわけです。逆に言うと、時間が本当に「一定のリズム」で流れているわけではないかもしれないということです。

現にヨガの瞑想などをしていると、その時間の感じ方には大きな個人差があると思います。「瞑想なんて言われても何だか色々と思い悩むことがあるし、集中できないなあ。長いなあ」と感じる方もいらっしゃるでしょうし、逆に楽しい時間や集中している時間があっという間に過ぎ去ってしまうように感じられるように「もう10分も瞑想していたのか」と感じることもあるでしょう。

もっと分かり易い例を言えば、サッカーの試合で日本人が日本チームを応援していたとして、仮に日本が1点差で負けたままロスタイムに入ったとしましょう。このロスタイムが3分だとします。しかし、負けたままのロスタイムだと「3分じゃ逆転は厳しい」「あー、もうあと少ししか時間が無い」とロスタイムが速く過ぎるように感じるものです。それに対して、逆に1点差で勝っているときは「このまま終わってくれ。3分は長い。逆転されたらどうするんだ」と焦る気持ちが出てくるはずです。

実際、私がHIITのレッスンなどを担当していても、運動が苦手な方、初心者の方は、しょっちゅう時計を確認しながら「まだ30分しか経っていないのか」「まだ30分も時間があるのか」と落胆される方もいらっしゃいます。でも、HIITのレッスンに慣れてきて体力もついてくると「もう60分経ったんだ」「あれいつもよりも早く終わった気がする」という気がする方が多いです。

ヨガの瞑想でもその時の集中力や体調、状況に応じて10分間の瞑想でもそれを長く感じる時もあれば、短く感じることもあると思います。そもそも瞑想するまでもなく、ヨガのレッスンやHIITのレッスン中に既にそれぞれがそのレッスンを長く感じたりするときもあれば、短く感じたりするときもあるわけです。楽しいヨガのレッスンは短く感じるけど、きついHIITのレッスンは長く感じると言った違いもあるかもしれません。

もし時間が一定のリズムで流れているならば、こんな風に感じることはおかしなことですよね。このことを上手く説明してくれてるのがフランスの哲学者ベルクソンの「純粋持続」という概念です。

ベルクソンは、時間の本当のあり方は「純粋持続」だという。われわれの意識の流れそのものだ。この意識の流れは、個々人によって、その状態によってまったく異なる唯一のものである。ところが、われわれは、意識にあたえられた真の時間である〈持続〉を、いったん抽象化して、万人に共通の「時間」にしてしまう。共同体で通用する物理的に計測できる時間にしてしまうのだ。ベルクソンは「空間化」というはたらきが、そこでおこっているという。比較したり対象にしたりできないはずの〈時間そのもの〉を、誰でももっている共通の空間におき、ほかのひとの時間意識とも比較できるような数直線にしてしまう。誰でもはかることができるように、数直線状に時間の幅を設定するわけだ。有機的で分割できない意識の流れなのだから、そんなことは、そもそもできないはずなのに。これが「空間化」である。このことによって〈時間〉の真相である「純粋持続」は台無しになり、もともともっていた真の具体性は跡形もなくなる。ところがわれわれは、この一連の操作を無意識のうちにおこなっていて、誰も気づかない。ひとがみな共有し、だからこそくらべられる時間の方を、具体的な時間だと思いこむ。それを基準にして、自分自身の「純粋持続」を逆に計測したりする。「あれ、おなじ一時間なのに、今日の授業はあっという間に終わった」などという。ベルクソンにいわせれば、「あっという間」という意識の方が、真の時間なのに、一度抽象化されている「おなじ一時間」の方を基準にして、たとえば「だらだら続いた」というべつの意識と比べているからだ。「おなじ一時間」といったときの「おなじ」などどこにもない。これが、「具体的なものをとりちがえる間違い」といわれるものである。

中村昇『ホワイトヘッドの哲学』講談社選書メチエ(2007)

何故か引用がホワイトヘッドの解説書なのが少し可笑しいですが、ベルクソンによると時間は一定のリズムで流れるものではなく、人間の内面にある直観的なものだというわけです。「ああ、さっきより暗くなったな」「何だか退屈だな」というそういう心の変化を時間と捉えているわけですね。

そう考えると時間は決して一定のリズムを刻む機械的なものではありません。時間は、1+1=2のように積み重なっているのではなく、1+1=Xのようにある瞬間と別の瞬間が心の中で繋がって異質なもの(こと)に変化しているというわけですね。

私たちは日常的に生きていくとどうしても時間を単純に流れるものとして、世間で設定された目盛りに従って、それに振り回されて生きてしまいがちです。そうした時間に悩まされなくなるのにも、実はヨガの瞑想は役立つ一つのきっかけになると思います。1度刻々と時の流れる時間の枠から飛び出るように深い瞑想に浸ってみませんか?

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【監修者】宮川涼
プロフィール早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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