免疫力は生き抜く力
「免疫力」という言葉を聞いただけでは、何だか難しく聞こえるだけでよく分からないかも知れませんが、免疫力とは、病気にならないようにカラダを守ったり、たとえ病気になっても快復したりできる力のことです。生命力そのものである免疫力は、その人の顔色から状態を把握することもできます。
たとえば、元気のないときは顔色が青白かったり、くすんで見えたりします。反対に調子のいい日は血色がよく、肌にもつやが出て、表情まで生き生きとして見えます。顔色を左右するのは眠りや疲れ、血のめぐりなどいろいろですが、カラダの冷えもそのひとつ。恒温動物の人間は、いつも体温を一定に保とうと休みなく働いていて、その仕組みが毎日の調子を下から支えています。
免疫の仕組みをさかのぼると、おおもとはアメーバのような細胞で、仮足(かそく)を出して動き回り、侵入者を飲み込んで処理していました。風邪をひくと熱が出るのも、カラダが侵入者と戦っているときの反応のひとつと考えられています。熱が高ければ勝てる、低ければ負けるという単純な話ではありませんが、体温とカラダの守りの仕組みは切っても切れない関係にあります。
体温には、脳や内臓のあるカラダの芯の温度「深部体温」と、皮膚の表面の温度があります。脇の下で測る体温は、芯の温度より少し低めに出ます。芯は温かいのに手足だけが冷たい、ということも珍しくありません。手足の冷えは、芯の熱が表面までうまく運ばれていないときに感じやすいといわれます。
平熱には人によって幅があり、何度なら健康、何度なら病気と、体温だけで線を引くことはできません。大事なのは、自分のいつもの体温を知っておくこと。そして「最近、手足が冷たい」「お風呂に入っても温まりきらない」といった体感の変化に気づくことです。
いつもより熱が高い、あるいは低いまま戻らない、だるさが抜けない。そんなときは自己判断で済ませず、医療機関に相談してください。体温計の数字だけで病気の有無はわかりませんし、ヨガや温浴は治療の代わりにはなりません。
そのうえで言えるのは、冷えたままのカラダは、とにかく重いということ。肩はすくみ、呼吸は浅くなり、動き出すまでに時間がかかる。だからこそ、冷えを感じている人ほど、早めにカラダを温める習慣を持ってほしいのです。
冷えにくいカラダに近づくには、カラダで熱を作ることと、外から熱を補うことの2つがあります。カラダで熱を作るには、熱を生み出す最大の器官である筋肉を鍛える必要があります。
確かに、まったく運動をしていなくても心臓、横隔膜などの日常生活を営むための最小限度の筋肉は維持できます。しかし、筋肉量が少なく、ギリギリで生きているような人は、少し夜更かしをしたりすると、たちまち体調不良になって、体温が低くなってしまいます。
こういう人は、ヨガ(YOGA)やピラティス、キックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT(ヒート)などの運動や筋トレがオススメです。筋肉量を増やし、発熱量を増加させ、基礎代謝を上げることができます。
一方、外から熱を補う簡単な方法は、岩盤浴や溶岩浴、温泉、お風呂などでしっかりとカラダを温めることです。汗がじわっと噴き出し、終わったあとは手足の先までぽかぽか。頭まですっきりして、冷えを感じにくくなったと話す人も少なくありません。
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| 【監修者】 | 宮川涼 |
| プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |





