西洋政治思想史(9)

Ⅰ社会契約論の基本構造

自然状態→(自然法)→それでも存在する不都合→社会契約(どんな?)→政治社会(どんな?)
ホッブズ(1588̃1679) Leviathan 1651
ロック(1632̃1704) Two Treatises of Government 1690
ルソー(1712̃1778) Discours sur l’origine et les fondements de l’inegalite parmi les hommes 1755
Le Contrat Social 1762
Ⅱ三つの社会契約論
自然状態
H: 論理的フィクション:「万人の万人に対する戦争」
L: 歴史上の過去(アメリカ大陸)
ヨーロッパ文明社会‐社会・権力関係:戦争状態の可能性も持つが平和な状態
R: 文明なき本能的動物の世界(人々は無知で言葉を話さず他者との交際もない)
戦争状態は社会状態においてのみ存在する。
自然状態の自由・平等
H: 平等な自然権(完全な自由)
L: 自然法の範囲内での拘束なき自由(身体、所有物の可処分)、差別なき相互的平等
R: 誰にも従わない自由と平等
自己保存
H: 希少財(定量で不足がちなパイ)の取り合い→「闘争」は対自然から対人間へ
L: 労働によるパイの拡大(所有権)→対自然
その制約要因(ロック的但し書き)①十分性条件 ②浪費制限
R: 本能→理性‥‥自己保存・自愛amour de soi-meme
→感性‥‥憐憫の情pitié, commiseration
(感性的部分としての道徳←→Hobbes)
自愛amour de soi-meme → ________perfectibilité → 利己心amour propre → 私有財産
Lockeとは対称的な財産観
自然法
H: 理性的推論の帰結(神の命令)「勧告」としての「平和」
L: 人間の相互関係から生まれる個人に内面化された規範
私自身が、自分に破壊の脅威を与える者を滅ぼす権利をもつことは合理的であり、正当である。なぜなら、基本
的な自然法によって可能な限り人は保存されなければならないが、もしすべての人間を保存することができない
場合には、まず罪のない者の安全が優先されるべきであるからである。 『統治二論』後篇第三章一六節
R: 人間の生まれ持った本能(amour de soi-memeとpitié)が自然法の役割
自然状態の不都合
H: 自己保存が逆に自らの安全と平和を危うくするというパラドックス
L: 自愛が故の偏向(法・裁判官の不在)、正しい判断も実現されない(執行者の不在)→所有権の不安

R: 人間は自由なものとして生まれた、しかもいたるところで鎖につながれている。(『社会契約論』第一編第一章)
ある土地を囲い込んで「この土地は私のものだ」と言うことを思いつき、そのことを信じる単純な人々を見いだし
た最初の者が市民社会の創設者である。(『人間不平等起源論』第二部)
国家設立
H: 「剣を伴わぬ契約は単なる言葉に過ぎない」‥‥権力による国家設立(これも実は単なる言葉)
L: 紛争調停者(公正な第三者)
R: 文明的野蛮への「退行的」進歩
放棄されるもの
H: 自然権の一部(政治的自由)
L: natural power(自力救済=万人処罰権)
R: 「一身とすべての力」 、自然的自由≒Hobbesの「自然権」
放棄される相手
H: 主権者(彼と臣民は契約関係にない。主権者は権利のみを持つ)
L: 自然人→契約(contract)→「共同社会」→信託(trust)→立法権力(その下に執行と連合)=統治者
統治者は義務のみを持つ
R: 自分自身を不可分の構成員とする共同体
(支配者(公民)citoyenと被服従者(臣民)sujetの同一性)
国家の本質
H: 罰を与える暴力装置(「活動空間」としての国家。そこでは人間は他者に対して依然として狼)
L: 国民の義務意識・所有権保全を目的とする絶対的権力
R: ___意志volonté généralevolontéの支配
(特殊意志particulièreでもその総和である全体意志volonté de tousでもない)
法への服従=自由(放棄したものが自分に回帰)
代議制(議会主義)の否定と道徳的共同体としての国家(「存在空間」としての国家)
ルソーの政治はいかなる意味においても契約主義ではない。彼が社会契約と呼ぶものは交換よりも道徳的転換を表してい
る。 M.ウォルツアー
抵抗権
抵抗権とは何か
個人の抵抗権は「真の基本権に欠くことのできないもの」であるが、それは「最後の保護手段であり、譲渡しえない、
しかも組織化することのできない権利であり」、「国家内での基礎を断じてもちえない」。 C.シュミット
H: コモンウエルスに持ち越された「自然権」
「逃亡」のみ
L: Appeal to Heavenとしての革命権
R: ありえない(祖国のために死ぬことこそ最高の美徳)
社会契約は、契約当事者の保存を目的とする。目的を欲するものはまた手段をも欲する。そしてこれらの手段はいく
らかの危 険、さらには若干の損害と切り離しえない。他人の犠牲において自分の生命を保存しようとする人は、必要
な場合には、また他人のためにその生命を投げ出さね ばならない。そして統治者が市民に向かって「お前の死ぬこと
が国家の役に立つのだ」というとき、市民は死なねばならない。なぜなら、この条例によってのみ 彼は今日まで安全
に生きてきたのであり、また彼の生命は単に自然の恵みだけではもはやなく、国家からの条件つきの贈物なのだから。
『社会契約論』第二編第五章
契約説のアポリア
1) 政治社会の成立の論理的説明‥‥「社会契約」
2) 政治社会の正統性根拠の説明‥‥「服従契約」
H: 2)を1)にとりこみ同時に行う
(その結果主権者は契約当事者とならず、義務を負わない)
L: 1)を契約説で説明し、
2)は執行権への人民の信託(≠契約‥‥義務負うが不可罰)
R: 1)、2)同時だが
2)を1)の段階でまだ存在しない「共同体」との契約として行う
参考文献*
ジョン・ロック『完訳 統治二論』、岩波文庫
ジャン=ジャック・ルソー『人間不平等起源論』、岩波文庫
ジャン=ジャック・ルソー『社会契約論』、岩波文庫
マイケル・ウォルツァー『義務に関する11の試論』、而立社
樋口陽一『近代立憲主義と現代国家』、剄草書房
カール・シュミット『憲法論』、みすず書房
カール・シュミット『合法性と正当性』、未來社
P.C.マイヤー=タッシュ『ホッブズと抵抗権』木鐸社

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【監修者】宮川涼
プロフィール早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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