アパリグラハ(不貪)|執着を手放すことで自由になる
はじめに──「欲しがらない」って、どういうこと?
私たちは日々、たくさんの「欲しいもの」に囲まれています。
もっと美しくなりたい。もっとお金が欲しい。もっと評価されたい。もっと効率よく、もっとスマートに、もっと幸せに――。
現代社会は、ありとあらゆる場面で「もっと、もっと」と私たちを駆り立てます。
しかし、こうした“貪る心”は、本当に私たちを幸せにしてくれているのでしょうか?
ヨガの倫理「アパリグラハ(不貪)」は、その問いに対して静かに語りかけます。
「今、すでに持っているものに気づこう」
「手放すことで、本当に大切なものが残る」
「欲しがらないことは、無力ではなく自由なのだ」と。
この記事では、アパリグラハの哲学的な意味と実践的な意義を掘り下げながら、立川のヨガスタジオオンザショアでの具体的な取り組みも交えて、初心者にもわかりやすく5000文字以上で解説します。
【1】アパリグラハとは何か?──不貪というヨガの知恵
「アパリグラハ(Aparigraha)」は、サンスクリット語で「取る・抱える・握りしめる」を意味する「グラハ(graha)」に、否定の接頭語「ア(a)」と、「過剰に・貪欲に」という意味の「パリ(pari)」が加わった言葉です。
直訳すれば「過剰に握りしめないこと」、つまり**“持ちすぎないこと”“執着しすぎないこと”**を指します。
ヨガにおけるアパリグラハは、物理的な所有だけでなく、次のような**精神的な「持ちすぎ」**にも光を当てます。
評価や承認への執着
過去の成功体験や失敗への固執
人間関係における「期待しすぎ」
SNSでの「いいね」やフォロワー数への依存
“自分とはこうあるべき”という自己イメージへのこだわり
こうしたものを手放せたとき、心はようやく「軽く」「広く」「自由に」なります。
アパリグラハとは、「手放すことによって、本当の自分とつながる」ための技法なのです。
【2】なぜ人は「貪る」のか?──欠乏と恐れの心理構造
私たちが過剰にものを求めたり、握りしめたりしてしまう背景には、根深い心理的傾向があります。
それは、「今の自分では足りない」「もっと手に入れなければ不安だ」という欠乏感や自己否定です。
この感情は、常に私たちの内面に「もっと欲しい」「奪われたくない」という恐れを生み出し、結果として貪りの連鎖をつくり出します。
この構造は、消費社会やSNS文化によってさらに強化されています。
比較によって「もっとキレイに、もっと痩せなきゃ」と思う
他人の成功が「自分には何もない」という錯覚を生む
便利さや快楽の中毒で「手放すこと」が難しくなる
ヨガ哲学におけるアパリグラハは、こうした「恐れと執着のサイクル」を断ち切る手段です。
それは、「減らす」ことではなく、「満ちていることに気づく」ための心の訓練なのです。
【3】ヨガマットの上でのアパリグラハ──ポーズへの執着を手放す
ヨガの実践において、アパリグラハは非常に重要な概念です。特に次のような場面でその意味が現れます。
他人と自分の柔軟性や体型を比較して焦る
できなかったポーズに対して落胆し、自分を責める
「もっと深く、もっと完璧に」とフォームにこだわりすぎる
成果を急いで、身体の声を無視して無理をしてしまう
これらはすべて、「理想」や「成果」への執着であり、アパリグラハの対極にある心の動きです。
立川のヨガスタジオオンザショアでは、こうした執着を手放すためのアプローチが大切にされています。
インストラクターが「今の自分の身体にやさしく接してあげましょう」とガイド
完璧を求めるのではなく、「その日の体調に合わせた60%の力」で取り組むスタイル
クラス終了時に「今日の自分に“ありがとう”を伝える」時間を設ける
こうした姿勢は、「競争」ではなく「受容」のヨガを育み、ポーズを通してアパリグラハの哲学を体現する場となっています。
【4】生活におけるアパリグラハの実践──物・情報・人間関係を手放す
アパリグラハは、マットの上だけでなく、生活全体に適用できる深い実践です。
以下に、具体的な生活の中での「不貪」の取り入れ方をご紹介します。
▶ モノの執着を手放す:シンプルに暮らす
半年以上使っていないモノを見直し、手放す
1つ買ったら1つ手放す「ワンイン・ワンアウト」の習慣
ブランドや流行ではなく、「本当に好きか?」を基準に選ぶ
▶ 情報の執着を手放す:デジタル断食
SNSやニュースチェックの時間を1日30分以内に制限
毎週末は「通知オフDAY」を設けて情報から距離を取る
意図的に“何も得ようとしない時間”を作る
▶ 人間関係の執着を手放す:依存ではなく共存へ
相手に“こうしてほしい”という期待を一度手放す
「自分がしてあげたのに…」という見返りの意識を手放す
“合わない人”を変えようとせず、境界線を大切にする
これらの実践によって、「心に空白」が生まれ、そのスペースに“静けさ・余白・直感”が宿ります。
立川のヨガスタジオオンザショアでも、「手放すことによって生まれる心の余裕」を重視した指導が展開されています。
【5】アパリグラハが導く「軽さ」と「自由」
ヨガの最終的なゴールは、「自己との調和」「自由(モークシャ)」にあります。
そのためには、まず「握りしめすぎているもの」に気づき、それをそっと緩めていく必要があります。
過去の自分
他人の期待
成功へのこだわり
完璧主義
評価や承認への依存
これらを一つずつ見つめ直し、緩やかに手放していくことで、心は徐々に軽く、柔らかくなっていきます。
アパリグラハとは、「捨てる」のではなく、「放す」こと。
「諦める」のではなく、「委ねる」こと。
そして、「負ける」のではなく、「自由になる」こと。
この哲学を日常に取り入れたとき、あなたの人生には“静かな幸福”が訪れます。
おわりに──「満ちている」ことに気づくヨガへ
私たちは、すでに多くのものを持っています。
身体、呼吸、家族、食事、学び、関係、時間、感情――
しかし、持ちすぎているからこそ、「今あるもの」に気づけなくなっているのかもしれません。
アパリグラハの実践は、足し算の人生から、引き算の哲学への移行です。
減らすことで見えてくる“本当に大切なもの”。
手放すことでやっと届く“静かな幸せ”。
それこそが、ヨガが目指す「在ることの豊かさ」なのです。
もしあなたが、情報やモノや思考に疲れているなら――
ぜひ「立川のヨガスタジオオンザショア」で、“手放す練習”をしてみてください。
📩 執着を手放し、心のスペースを育てるヨガ体験|立川のヨガスタジオオンザショア
🧘♀️ “もう十分持っている”ことに気づく、優しい引き算の哲学をあなたに。
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お勧めのヨガスタジオ
ヨガを定期的にレッスンしたい方や、豊富なバリエーションからヨガやピラティスだけで無く、ボクササイズやキックボクササイズ、HIITなどのエクササイズをしたい方には、立川駅徒歩1分、国内唯一の、イタリア溶岩石「バサルティーナ」を使用した、立川溶岩ホットヨガスタジオ「オンザショア」をおすすめしたいと思います。バサルティーナは火山石の中で最も美しい色調と流れがある溶岩石で、古代ローマの時代より建築家に愛されてきました。現在も国内外の有名ブランドや、美術館などにも好まれて利用されています。イタリア中部バーニョレッジョで採掘されるバサルティーナについて、また溶岩石の効果についてより詳しくお知りになりたい方はこちらをどうぞ!
スタジオ名 | 立川エリア唯一の溶岩ホットヨガスタジオ「オンザショア」 |
住所 | 〒190-0012 東京都立川市曙町2丁目14−10 エトロワビル 3F |
TEL | 042-595-8039 |
事業内容 | 溶岩ホットヨガ、ピラティス、キックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、バトルロープ、総合格闘技、パーソナルトレーニングなど |
特徴 | 50種類の豊富なレッスンと早朝から深夜まで開催しているヨガのレッスンなど |
対応エリア | 立川、西国分寺、国分寺、国立、昭島、東大和、日野、青梅、あきる野、府中、武蔵村山、福生、羽村、八王子など |
定休日 | 年中無休 |
URL | https://ontheshore.jp/ |
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |