朝ヨガ、早朝ヨガで1日をベストにする
1日の時間が決まる朝の時間
1日のうちで、朝の時間というのは、その日の自分の気分や質を決めるのにとても大切な時間です。スケジュールや1日の予定の確認から、朝集中できるうちに取り組むべき事などについて考えを巡らせる言い時間帯といえます。外的な環境としては、晴れる日もあれば、雨や風の日もあるでしょうが、内なる心の状態は、意識的に朝にチューニングをあわせることが出来ます。自分の調子の良い状態に合わせて周囲との関係や自分の予定を調整していくことは、1日の自分の体験、満足度を大きく変えていくことでしょう。そのチューイングに役立つのが朝ヨガ、早朝ヨガなんです。
朝ヨガや早朝ヨガで、軽い適度な運動をしたり、呼吸を整え、瞑想をしたりすることで、心身のバランスを整え、身体の眠気を取り払うことができます。忙しい朝の時間帯ですが、忙しいからこそフル活動できるように朝にしっかりとヨガをして心と身体を最高の状態に整えていきたいですよね。
今ここを生きることに集中するのがヨガ
ヨガの考え方は、「今ココを生きる」ということを大切にしています。もちろん、「今日の自分」から「未来の自分」を計画したり、「過去の自分」の行為の後始末をしたりすることもあるでしょうが、それも「今日生きる自分に集中する」ということからできることでしょう。「今ココにいる」には時間軸と空間軸の二つの座標軸があり、生まれてから亡くなるまでの時間軸の中で、中心にある今日、今日の中の今、というのが、自分の生きる唯一の時間です。未来を思い描いたり、過去を想起するのも「今ココにいる」この瞬間でしかありません。
自分の周りには人間関係を含めた様々な環境がありますが、自分を第一にケアすることを託されている存在は他ならぬ自分自身です。ときにはあらゆる因果から自由になって、ただ今ここにある幸せを味わうことはっても大切でしょう。もちろん天候の変化や家族の体調不調の発生など、自分ではどうしようもできないこともありますが、自分の内なる心の天気模様や調子はある程度は自分でコントロールできるものです。
調子の良い状態に自分をあわせていくと1日の質は大きく変わります。自分のまいた種は自分で刈り取るということがしっかりとできるようになるでしょう。今ここにいる自分自身に何を手向けるか、何の種をまくか、畑にいる最重要人物は、今日ここに居る私以外の何者でもなりません。今日の私を大切にして周りの人にも自分が扱って欲しいよおうに調和的な選択をとっていくPeacefulな姿勢が1日の質、ひいては人生のクオリティにも大きく影響してくるかと思います。
アーユルヴェーダとエネルギーに合った1日の過ごした方
ヨガと同じくインド発祥のアーユルヴェーダは、インド・スリランカの伝統医学ですがこれはサンスクリット語の「アーユス(Ayus・生命)」と「ヴェーダ(Veda・真理)」が組み合わさった言葉です。ヨガや瞑想、オイルマッサージ、呼吸法、食事などを通じて、心と身体の健康を保つことを目的にした予防医学です。西洋医学が病気が発生した後に病気を治すことに目を向けるのに対して、アーユルヴェーダは、未病、即ち病気になるまでに病気にならないように気を付けることを大切にしています。
さて、このアーユルヴェーダでは、朝6時~10時くらいの時間帯は、1日を気持ちよく始めるための大切な時間帯と考えています。この時間帯はヘルシーな朝食に心掛け、ヨガなどのキツすぎない運動をすることや家事や仕事などを含めた体を動かすことが勧められています。また、10時~14時は、消化能力が高まる時間帯と考えられており、胃腸の調子が良ければフルーツなどデザートを食べるのも良いでしょう。この時間帯は気を上げて活動をする時間帯でもあるので、仕事や勉学などを軽やかに進めると良いと考えられています。
とりわけ、アーユルヴェーダでは、朝の時間帯にデトックスをすることを勧めています。たとえば、アーユルヴェーダでは、朝に舌を確認します。舌は消化器の出入り口であり唯一自分の肉眼で見える消化器官の一部です。舌に浮き上がる舌苔の量や質で前の日の食事が自分の身体にどんな痕跡を残しているかを知ることができ、たとえばピザやケーキのような消化に負担のかかるものを食べ過ぎた翌朝は、ネバネバした舌苔が普段より多く出ていることを自分の目で確認することが出来るでしょう。
そんなときは、自分の消化能力に対して「少し食べ過ぎたな」とその日の体調を見る目安になります。舌苔の量が多いときは、午前中はしょうがのお茶を飲んだりしてデトックスを促すことがオススメです。また、気持ちの良いお通じがあるというのも、総合的な健康状態を知るのに役立ちます。その他、前日の食事で負担にかかるもの、たとえば冷たいものや小麦やチーズなどの乳製品、白砂糖、生魚などを多く摂った翌朝は鼻が詰まりやすくなる傾向にあると考えられています。
血液をはじめ、栄養や酸素などが身体の中を移動するための通路、脈管が体内にあります。口から肛門までの消化を司るスロータスを流れる下向きのエネルギーが詰まると、下水管でヘドロが詰まるように、便秘や頭痛など様々な不調が表れているものです。朝の時間帯にヨガをし、呼吸を整え、さら瞑想などで意識を取り澄ませるとは、鼻を通したり、体のスロータスを開くための工夫にもなります。朝ヨガ(早朝ヨガ)をすると、体温や代謝が上がり、交感神経が優位になるだけではなく、前日からの繋がりで、体の中に溜まっているものを浄化して、クリアにすることを手助け、1日を機嫌良く過ごすことをサポートしてくれます。
また、自分の外側の環境は、知覚器官を通じて関係し合っていますが、嗅覚や味覚、視覚や聴覚、触覚を司るそれぞれの器官の乾燥を防ぐことも重要で、たとえば白ごま油をつけた綿棒で優しく耳掃除をしたり、肌にオイルをプレスして潤いをキープすることは美容に良いことですね。
朝ヨガ、早朝ヨガと呼吸の仕方
朝ヨガ、早朝のヨガは、身体と心、呼吸を一つに結び合わせるものです。肉体的な調子の良さは、当然精神的な調子の良さ、心の調子にも繋がってきます。とりわけ、朝の呼吸で大切なことは、深い呼吸をすること。呼吸を一つ一つ深く味わうことを実践することで、エネルギーをチューニングできます。呼吸のコツとしては、背筋が伸び、同時に余計な力が入らない姿勢を取ることが大切です。また、呼吸の流れの意識を集中し、心を穏やかにしましょう。そして、深い井戸の底にバケツをゆるゆる下ろすように、自分の心の内奥に繋がるように深く呼吸をします。
とりわけヨガ独特の呼吸法としてはカパルバティ呼吸がオススメです。カパルバティ呼吸とは、頭蓋骨を輝かせるという意味を持ったエネルギッシュな浄化を指します。具体的なやり方としては、背筋を伸ばし、両手を腹部に当てた姿勢で座ります。目を閉じて何回か深呼吸をしましょう。そして、10回を1セットとして腹部をリズミカルに刺激しながら深呼吸を繰り返します。3/4程度まで息を吸ったら、腹部を引っ込めて鼻から一気に強く「フッ」と吐きましょう。吐き終わったら、受動的に、ゆるめた腹部に自然に息が流れ込んでくるように息を吸います。吐ききることに集中して、テンポ良く10回くらい繰り返してみましょう。終わったら、自然な呼吸の流れに戻って、リラックスしましょう。
背骨を目覚めさせ、体を立ち上げる
また、早朝というのは、どうしてもやる気が出なかったり、モヤモヤがあったり、関節や筋肉に堅さやこわばりがあるものです。また、単純にお布団は気持ちがいいので、なかなか布団から出たくなくなるのも自然な感情でしょう。そこで、オススメしたいのが、本格的な朝ヨガや早朝ヨガをやる前に、自宅で揺る茅にGood Morningヨガを行うことをお勧めしたいと思います。
これはゆるやかに体を活動モードへ切り替える簡単なポーズで、寝ているときにこわばった重だるさを貯めがちな背骨を目覚めさせるポーズです。下半身や体幹を強化すると同時に、筋肉の60%以上を占める下半身の筋肉を動くす事で体温を上げ、体を目覚めさせます。背骨周りは中枢神経が集まっている場所なので、前屈や後屈、左右に動かしたりすることで、体の中の眠気を払います。
具体的には、仰向けて両腕を頭上に伸ばし大の字になり全身を息を吸いながら指債からつま先まで大きく伸ばし、伸ばした後指先やつま先をぎゅっと握るということを1,2回繰り返すヒトデのストレッチといわれるポーズや下半身の重だるさを取り払うスプタ・パダングスターサナと呼ばれる手ぬぐいや長めのタオルを利用して、寝たまま足を伸ばし手ぬぐいを足の裏に巻き付けて両腕でそれを支えて、足を天井に伸ばします。その後、足を横に足して内ももやお尻をしっかりとひねります。ハムストリングスや外転筋、内転筋を効果的にストレッチすることができ、下半身からエネルギーがわいてくるでしょう。
さて、少しは目が覚めてきましたでしょうか?もしもう起きて動けるなと思えるならば、ぜひ朝のヨガ、早朝ヨガのレッスンを受講しに来てみませんか?
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |