予防医学としてのヨガ
ヨガは、呼吸を整えることにより、心を整えます。深い呼吸は、交感神経と副交感神経のバランスを整えて、心のバランスも整えていきます。ヨガは、様々なポーズを取ることにより、普段使用していない部分まで身体をストレッチすることができます。普段使わない部分は凝り固まっているため、固まった筋肉が伸びて、動き出した部分の血行が改善されます。体の冷えや滞りがなくなると人は健康になることができ、ポーズを取ることにより、体幹を含む筋力を鍛えて、体力を養うこともできます。
これらに加えて、ヨガは瞑想も重視しています。瞑想により、穏やかな心の状態になった時、人間の脳波はα波を出し、完全なリラックスを感じる状態となります。
日本ではまだそれほど盛んではないかもしれませんが、こういったヨガの持つ能力は、予防医学として、現代医療で見直されつつあります。
ヨガと健康と五つの鞘(コーシャ)
ヨガでは人間には五つのエネルギーの鞘があると考えます。一番外側から順に、肉体を指す①食物鞘、呼吸などを指す②生気鞘、心をつかさどる③意思鞘、判断や理性をつかさどる④理知鞘、内なる喜びとつながる⑤歓喜鞘です。
鞘(コーシャ)とは覆いという意味で、私たちの本質を覆っているのがコーシャです。心身ともに健やかな状態になるためには、まずは一番外の肉体の鞘からアプローチします。一般的に人は自身のアイデンティティは肉体だと思っているため、肉体を伴った実践からだと入りやすいからです。まずは肉体を健康にします。食生活など体に良い習慣を考えて実践をします。肉体がバランスよくなると、軽やかで清らかで柔軟性がある、活力に満ちた身体になります。
病は気からという言葉がある様に、思考をつかさどるのが外から三番目の意思鞘です。思考のパターンが悪い流れになると身体にも影響が出ます。執着や抑うつ、落ち込みや頑固、自分を傷つける、現実逃避、自分を信じられないなど、どんよりとした重い気持ちになってしまいます。平和で清浄、明晰な状態へ調整していくためには、自分に嘘をつかず、他社に真実の言葉を語って自分の内なる声とつながることが一番大事なカギになります。
判断や理性をつかさどる④理知鞘は、自分の存在の広がりに意識を合わせてゆく段階で、内なる喜びとつながる⑤歓喜鞘は無限の自己が、自分のアイデンティティを超えた状態で、まだ意識も呼吸も肉体もありますが、愛や至福が自分の故郷だと分かる状態です。そうなれるのが何よりの健康と考えます。
立川ヨガ 立川エリア唯一の溶岩ホットヨガスタジオ「オンザショア」
【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |