脊柱-ヨガと解剖学
脊柱(せきちゅう)とは、ひとつひとつの椎骨(ついこつ)が積み重なって自然なカーブを作り上げています。自然なカーブを描く「ニュートラルな脊柱」は内側への弯曲と外側への弯曲を交互に繰り返して、バネのように衝撃を吸収しています。体重をもっとも効率よく支えるために、椎骨が楔(くさび)のように積み重なり、このようなカーブで形作っているのです。
アサーナ(ポーズ)にはニュートラルな脊柱が組み入れられているものが多いです。不良姿勢などの要因は、通前弯や過後弯といった一般的な症状を始めとする多くの脊柱構造の変形になりかねないです。ヨガは、脊柱を今までにない方法で機能させ、身体意識を高めることによって体全体の姿勢を改善していきます。
ニュートラルな脊柱とは、なだからかで均一なカーブを描いており、この自然カーブが丈夫で安定した脊柱の配置を生み出します。この理想的な脊柱ではねじれや左右への傾きは見られません。
よく猫背と言われるのは、脊柱上部の後弯が生じている状態です。こうした腰椎の過後弯は、脊柱後弯症と呼ばれ、上背が極端なカーブを描いています。骨粗鬆症などでもよく見られる症状です。在宅ワークなどにより家で過ごす時間が急激に増えたという人も多いのではないでしょうか。そんな中、リビングのソファやダイニングの椅子に腰掛けて、長時間スマホやパソコンを操作するなど、同じ姿勢で座っているとついつい猫背になりがちですよね。長時間猫背になっていると、猫背が楽になり、いつのまにか、普段の姿勢から猫背になってしまいます。
前屈みの姿勢は、肺を圧迫しカラダの中に空気を十分に取り込めなくなるため、一種の酸欠状態となり疲労しやすくなってしまいます。猫背がカラダに及ぼす影響は疲れやすくなるだけではありません。背中が丸まると、肋骨周りの筋肉が凝り固まり深い呼吸ができなくなります。
呼吸には、酸素を血流にのせてカラダのすみずみまで届けるという大事な働きがありますが、呼吸が浅くなると、代謝の低下や臓器の働きが鈍くなるなどの不具合が生まれます。さらに筋肉の凝りは血行不良を招くため、むくみが起こりやすくなる、睡眠の質にまで悪い影響を及ぼすことがあります。
猫背解消には肩甲骨を動かすなど、背骨を柔軟に保つことも大事ですが、座っている時間が長い人ほど、骨盤をこまめに動かしてあげることが重要です。骨盤を動かすことで血流もよくなり、筋肉も徐々にほぐれていきます。
また、脊柱下部が前に出すぎている過前弯は、脊柱前弯症と呼ばれ、妊娠中の女性などには普通に見られる症状です。慢性的な腰痛やぽっこりお腹につながりやすい「反り腰」と言われます。反り腰とは、24個の背骨のS字カーブのうち、腰椎の前弯(腰の反り)が強くなる状態で、反り腰になる原因は、筋肉のバランスの崩れや体重の増加、ヒールの高い靴の使用など、様々な原因が挙げられます。反り腰は腰の反りが強い状態なので、腰を丸める運動を行うことで腰椎および周囲組織の柔軟性の確保が必要です。
ヨガ(ホットヨガ)やピラティス、ボクササイズや㌍消費が膨大なキックボクササイズを通じて脊柱のバランスを整えましょう。
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |