ミドルキック
ミドルキックは、キックボクシングの一番基本的な技ともいえるものです。ボクシングの基本がジャブにあるなら、キックボクシングの基本はミドルキックにあると思います。それは、キックボクササイズにおいても当然同様です。キックボクシングのジムに行って一番最初に習う蹴り技でしょう。
ミドルキックは、キックボクシングの一番基本的な技ともいえるものです。ボクシングの基本がジャブにあるなら、キックボクシングの基本はミドルキックにあると思います。それは、キックボクササイズにおいても当然同様です。とりわけ利き足が右の方は左のミドルキックを苦手にしがちですが、ミドルキックで大事なのは左ミドルなので、左ミドルは右ミドルの倍以上の練習をして上手になると良いと思います。キックでは、左ミドルを制するものが試合を制するものです。
では、そんな基本中の基本であるミドルキックの打ち方のコツについてお話ししたいと思います。
ポイントとしては、基本的に3つしかありません。一つは、蹴る足の反対側の軸足を、まず前斜め45℃に踏み込むことです。たとえば、右のミドルキックを打ちたい場合、左足を軸足として、左斜め前45℃に一歩踏み込みます。このとき注意点は、踏み込むときに、足をべた足にすることと、チカラは前に進むことを意識して下を踏みつけるように地面を蹴らないようにしてください。要するに前に行くチカラで蹴るわけです。
二つ目のポイントですが、その踏み込んだ軸足を駒の軸のようにしながら、それでカラダを回旋することです。その際、軸足はつま先から回転して、蹴り終わった後にはかかとが相手側に向くぐらい捻ります。ちなみに、無理して回転させようとしないでも大丈夫です。次の三つ目で説明している踏み込んだ軸足を蹴り上げることで、自然に身体が回転し、腰が入ります。
このあたりが空手の中段蹴りとの大きな違いで、手を振りながら、軸足をしっかり返すのがポイントです。威力が全く違ってきます。押し込むように、横に真剣で切るように蹴り込みます。その際、蹴る側の方の手は前に出すか、横に切るとガードになっていいです。下に振り切ってしまう方も多いかと想いますが、手を下に切ってしまうとどうしても顔面ガードが甘くなってしまうので、横に切るか、前に残しておきましょう。
ちなみに、左ミドルキックで有名なミルコ・クロコップの左ミドルや左ハイキックは、軸足を返すどころか、体を寝かせながら、体を捻り紺で蹴ってきますね。あれはあれで相手の目線が下がるので、入りやすいと思いますが、簡単に真似できないので参考程度に聞いておいてくださいませ。
最後に3つ目のポイントですが、踏み込んだ軸足は蹴った瞬間に膝を曲げず、完全に伸びきるように蹴り上げます。これが、空手の中段回し蹴りとの最大の違いかもしれません。空手なら膝を抱え込んで蹴りますが、キックボクシングでは、膝を抱え込みません。鞭をしならせるように蹴ります。威力を重視しているわけですね。ただ、その反面、反動が大きく、カットされるならともかく、ステップバックなどされると体が一周回ってしまうというリスクもあります。また、これはやるやらないは自由ですが、蹴る方の足を振り子のように揺らして反動をつけることもあります。ただ、腕をガードに残しておきたいので、腕を振っても相手をストップするように前に手を出して止めておくのが無難です。
ちなみに、素人の方や初心者の方はあまりよく知らないケースが多いですが、ミドルキックは蹴った方が痛い場合もあるので、臑をある程度鍛えていないと結構きついです。まあ、これはミドルキックだけに限らず蹴り技全般に言えるのですが、蹴った方の臑が痛くなることはよくあることです。肘なんかでガードされると下手したら臑が折れることが在りますので、蹴る際には、要注意です。その辺を無視すると（オンザショアでは真剣に格闘技をしたい方もいらっしゃいますが）、あくまでもエクササイズとして考えている方は、ストレス解消には打ってつけの蹴り心地で填まってしまう爽快感のある威力の或る蹴りになります。ミットでズドンと蹴るとストレスも一発解消です。
ブアカーオ並のミドルキックを放ってみましょう♪
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| 【監修者】 | 宮川涼 |
| プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |
