アヒンサー(非暴力)とサティヤ(正直)

アヒンサー(非暴力)|暴力は言葉から始まる

はじめに──非暴力とは「誰にも傷つけない」ことではない

「アヒンサー(Ahimsa)」は、ヨガにおいて最も基本的で、最も奥深い教えです。
日本語では一般的に「非暴力」と訳されますが、単に「暴力を振るわない」という表面的な意味にとどまりません。

アヒンサーとは、すべての生命に対する敬意と慈しみの心を持ち、自他を傷つけるあらゆる言動・感情・思考から自由になることを目指す、ヨガの根幹をなす倫理的実践です。

本記事では、アヒンサーの意味と実践方法、そして現代社会においてなぜこの教えが必要なのかを紐解いていきます。
さらに、立川のヨガスタジオオンザショアでのレッスンにどのようにこの哲学が組み込まれているかも紹介します。


1. アヒンサーの語源と意味

サンスクリット語で「ヒンサー(Himsa)」は「害する」「攻撃する」という意味です。
これに否定の「ア(A)」が付くことで、「非・害」「非・攻撃」=アヒンサーとなります。

つまりアヒンサーとは、「誰にも、何にも、害を及ぼさない心の態度」。
この「害」は、暴力的な行為だけに限らず、言葉・態度・思考・無関心など、あらゆるレベルで人や生き物を傷つけることも含まれます。

暴力とは、手を振り上げることではなく、目を逸らすこと、否定すること、無視すること、責めることの中にも潜んでいるのです。


2. ガンジーの実践に学ぶ「積極的な非暴力」

アヒンサーといえば、20世紀のインド独立の父、マハトマ・ガンジーを思い浮かべる方も多いでしょう。

彼は、武力によらず、真理(サティヤ)と非暴力(アヒンサー)による社会運動を通じてインド独立を勝ち取りました。
彼にとってアヒンサーは「ただ何もしないこと」ではなく、真実を追い求める積極的な行為でした。

彼はこう言っています:

「アヒンサーは、弱い人のための武器ではない。それは強い者が用いることのできる最大の力である。」

つまり非暴力とは、「黙って我慢する」ことでも、「何でも許す」ことでもありません。
それは、怒りや攻撃の衝動を超えて、真の理解と対話を選ぶ精神的な強さのことなのです。


3. 現代社会と「見えない暴力」

アヒンサーが現代において重要視される理由は、現代社会に蔓延する「目に見えない暴力」が存在するからです。

  • SNSでの誹謗中傷

  • 無言の無視(サイレントトリートメント)

  • 批判的な言葉遣いや皮肉

  • 自分自身を責め続ける「内なる批判者」

これらはすべて、「直接的な攻撃」ではないかもしれませんが、確実に人の心にダメージを与える暴力です。
アヒンサーは、こうした「目に見えない傷」を作らない生き方を指し示します。

特に自分に対する否定的な言葉や思考も、アヒンサーの観点から見れば“自傷的暴力”とみなされます。
だからこそ、「自分にやさしくする」こともまた、ヨガ的非暴力の実践なのです。


4. アヒンサーの実践方法:ヨガマットの上から、日常へ

それでは、私たちはどのようにアヒンサーを実践できるのでしょうか?
「怒らないようにする」「何も言わないようにする」だけでは不十分です。
重要なのは、自分の言葉・行動・態度・思考を意識的に選ぶことです。

以下は、立川のヨガスタジオオンザショアで実際に取り入れられているアヒンサーの具体的な実践法です:

  • 呼吸に意識を向ける:怒りそうになったら3回深呼吸。感情が行動に変わる前に、間をつくる

  • 「今の一言、自分にも言えますか?」と問いかける:発言前の心のフィルター

  • 「できなかった自分」を責めない:できなかったポーズを笑って受け入れることも、アヒンサー

  • 他人を直そうとしない:評価や比較のクセに気づき、他人をあるがままに受け入れる

こうした練習を日常に落とし込むことで、ヨガマットの上の実践が、人生全体に広がっていきます。


5. 自分に優しくすること=最大のアヒンサー

アヒンサーの実践は、まず自分自身への暴力に気づくことから始まります。
「もっとやらなきゃ」「こんな自分はだめだ」と無意識に繰り返す自己否定の言葉は、じつは最も根深い暴力です。

ヨガの哲学は言います:

「自分を慈しむことができなければ、他人に慈しみを与えることはできない」

立川のヨガスタジオオンザショアでは、**“自己肯定のヨガ”**を重視しています。
特別な何かにならなくてもいい。できないポーズがあってもいい。自分の呼吸、自分のリズム、自分の存在を、ただ大切にする――それがアヒンサーの第一歩です。


おわりに──非暴力は、人生を愛で包む技術

アヒンサーは「平和をつくるための技術」であり、言葉・態度・沈黙・まなざしすべてに現れる生き方です。

「誰かを変えたい」と思う前に、「まず自分が傷を与えていないか」を見つめる。
「正しさ」で他人をねじ伏せる前に、「共に苦しんでいる存在」として相手を見る。
これが、アヒンサーの真の実践であり、ヨガが目指す心のあり方です。

サティヤ(正直)|自分に嘘をつかないという修行

「正直」は単なる美徳ではない

「サティヤ(Satya)」とは、ヨガの倫理「ヤマ(Yama)」の二番目の教えであり、サンスクリット語で「真実」「誠実」「正直」を意味します。
私たちは日々、「嘘をついてはいけない」「誠実であれ」と教えられますが、ヨガにおけるサティヤは、それをもっと深い次元で問い直すものです。

それは、「自分に嘘をつかないこと」「真実と調和して生きること」「言葉・行動・心が一致していること」。

本記事では、サティヤの本質と、現代社会におけるその実践法を解き明かしながら、立川のヨガスタジオオンザショアでの実践例も交えて、やさしく解説していきます。


1. サティヤとは何か? -「真実」と調和して生きる

サティヤの語源は「サット(Sat)」=「在ること・真理・実在」にあります。
つまりサティヤとは、「真実に忠実であること」、もっと言えば「宇宙の真理と矛盾なく生きること」なのです。

それは単なる「嘘をつかない」といった表面的な道徳ではなく、自分の内側にある“本当の思い”に背かずに生きることを意味します。

たとえば:

  • 他人に合わせすぎて、自分の本音を隠していないか?

  • 嫌だと思っているのに「大丈夫」と言っていないか?

  • やりたくないことに「いいよ」と笑顔で答えていないか?

こうした“小さな嘘”が積み重なると、自分自身が何を望んでいるのか、何を大切にしているのかがわからなくなっていきます。

ヨガ哲学は、その状態こそが「真理から遠ざかる=苦しみの原因」と捉えます。


2. ガンジーの「サティヤグラハ」-真理への固執

インド独立の父ガンジーは、「アヒンサー(非暴力)」と並んで、「サティヤ(真実)」を人生の基盤としました。
彼は「サティヤグラハ(Satya-graha)」という言葉を生み出しましたが、これは「サティヤ=真理」+「グラハ=つかむ・固執する」という意味です。

つまり、サティヤグラハとは「真実を手放さず、それを貫く強さ」であり、それは単なる理屈や意見ではなく、生き方としての“信念”の表明なのです。

現代人の多くは、日常的に無数の選択肢に囲まれ、他人の目や社会的役割に影響されながら生きています。
だからこそ、「自分にとっての真実は何か?」を問い続ける力が必要なのです。


3. なぜ「正直」でいることは難しいのか?

私たちは「本当のこと」を伝えるとき、いくつかの恐れに直面します。

  • 嫌われるのではないか

  • 傷つけてしまうのではないか

  • 自分が否定されるのではないか

その結果、「本当は違うけど、波風立てたくないから」と、本音を隠した言動をしてしまう。
しかし、これが続くと、言葉と行動、心と身体の不一致が慢性化し、ストレスや自己否定、関係性の不全につながっていきます。

サティヤは、そうした「自己と真実の断絶」を乗り越え、内なる真実に調和して生きる技術なのです。


4. サティヤの実践法:自分の真実に耳を傾ける

ヨガにおけるサティヤの実践は、他者に対して“言うべきことを言う”というより、まず**“自分の内側にある真実に耳を澄ます”こと**から始まります。

以下は、立川のヨガスタジオオンザショアで指導されている「サティヤの実践ステップ」です:

ステップ1:今の自分の感情を正直に見つめる

→ ポーズ中に「イライラしていないか」「頑張りすぎていないか」を観察

ステップ2:本音と建前を切り分けてみる

→ 何かを断れなかったとき、「なぜ断れなかったのか」を自問する

ステップ3:伝えるべきことを優しく言葉にする練習

→ 「正直だけど、思いやりのある言葉選び」に意識を向ける

ステップ4:できないことを受け入れる

→ 難しいポーズを無理にやろうとせず、「今の自分」を正直に受け入れる

このように、サティヤは誠実な自己対話の積み重ねでもあります。


5. 自分に嘘をつかないということ

一番小さく、けれど一番大きな嘘は、「自分の心に嘘をつくこと」です。
「本当は嫌だと思っているのに、やり続けていること」
「本当は休みたいのに、“ちゃんとしなきゃ”と無理をすること」

サティヤの実践は、「私はこれが好き」「私はこう思っている」「私はこう感じた」と、自分自身の心の声に正直であろうとする姿勢に他なりません。

立川のヨガスタジオオンザショアでは、こうした**“内面の誠実さ”を大切にするヨガの指導**を行っています。
初心者であっても「今の自分の状態を見つめる」ことから始めるヨガクラスでは、誰かと比べず、「自分だけの真実」を見つける時間が流れています。


6. サティヤとアヒンサーのバランス:優しい誠実さ

ここで大切なのは、「正直であること」と「思いやりをもつこと」のバランスです。
ヨガ哲学では、サティヤ(正直)とアヒンサー(非暴力)は、常に統合されるべき教えとされています。

本当のことを言うことで相手を傷つけるのであれば、その言葉はアヒンサーに反する暴力になってしまう可能性があります。

だからこそ、サティヤの実践には、「言う・言わない」「言い方」「タイミング」「沈黙」という選択肢の中で、最も誠実で、かつ優しい選択を探す力が求められます。


おわりに──真実と共に生きる、という修行

サティヤは、単に「嘘をつかないこと」ではありません。
それは、「真実と共に生きる」という、日々の修行です。
そして、その真実は、他人から与えられるものではなく、自分の内側から生まれるもの。

「本当に私はどうしたいのか?」
「これは、私の心に正直だろうか?」

そんな問いかけを習慣にすることで、人生そのものが“ヨガ”になっていきます。

 

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特徴50種類の豊富なレッスンと早朝から深夜まで開催しているヨガのレッスンなど
対応エリア立川、西国分寺、国分寺、国立、昭島、東大和、日野、青梅、あきる野、府中、武蔵村山、福生、羽村、八王子など
定休日年中無休
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【監修者】宮川涼
プロフィール早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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