ヨガと共に学ぶ遊学
01 場所を記憶する数学
たった一本の鉛筆にだって、いろいろのことが息をひそめているものだ。私は鉛筆の削り方が下手でした。どうしてもナイフが芯をえぐってしまう。しかし、父はとてもキレイに削ってくれた。そこで、いつしか父の削り方を真似るようになった。ちっとも上手にならなかったけど、そのうち私の書く字が父の字に似てくるようになった。
こうして一本の鉛筆にはイメージの起源をひそんだのである。それはまず棒である。20㎝に満たない定規である。上から眺めれば正六角形、鉛と木の不思議義なオブジェでもある。最近では、見られなくなったが粗悪品が出回っていた頃は、しばしば鉛心は軸木からすっぽりと抜け、可憐な「筒」を出来させた。抜けの凝った細い鉛芯にはちょっとした「あやうさ」があった。それは、自転車の車輪のスポーク、模型飛行機のためにローソクでゆっくりと曲げられた竹かご、パウル・クレーのフリーハンドの細い線などにも感受されるような、あの「あやうさ」、それが「フラジリティ(fragility)」だ。
エジプトやバビロニアやギリシアの古代では、一本のグノーモンが一本の鉛筆である。グノーモンはもともと日時計用の垂直棒針のことであるが、やがて曲尺となって、いわくありげな縄張師たちのあやつる古代神秘幾何学にも登場し、コンパスと共に「知」を象徴する伝家の宝刀となっていった。少年にとっては鉛筆がそうであるように、古代ではグノーモンがそこから「世界」を生み出していく母なる棒であった。
古代は常に象徴にとりかこまれていたが、その多様な象徴の関係を仕切る時代でもある。それには一つの規矩が必要となる。その規矩に照らして、それぞれの象徴をたがいに対応させるのが哲人と呼ばれるものたちの仕事であった。そこで、象徴と道具は同じ物となり、数と形が一つの比例(ラティオ)をもった。そこに抽象が芽生え、認識としての幾何学(数学)が誕生する。レヴィ=ブリュルの「神秘抽象」やミシェル・フーコーの「ヂヴィナティオ」(記号によって開かれた神秘空間への認識の挿入)は、この事情の説明に相応しい。
さて、このような古代、サモスの人ピタゴラスによって組織された半コミューン集団があった。これが「ピタゴラス秘教団」である。もともと和代謝、ピタゴラスがバビロニア紀行のおりにばったりゾロアスターに出会ったという憶測めいた一見に興味をもっていましたが、これはどうにも確かめられないことらしく、そのうち詮索を諦めました。そこで、近頃は、ピタゴラスからフィロラオスにいたる当時の秘教団内のだれもが”それぞれのピタゴラス”であって、グノーモンとコンパスの持ち主だったろうということに強い興味を覚えています。
今日われわれが「組織」を想起するとき、そこに宗教性と企業性という両義の偏向の跡を発見できないということはまずありません。フーリエやクロポトキンの眼は地上のこれらの組織的なるものから一切の宗教性と企業性を剥奪する力を持っていたが、彼らを受けた我々がそのような剥奪を組織の内外に実現できたとは思えません。いかに革命的な組織であっても、たいていはそこに貴台的な一つの欠如があるものです。私はそれが「抽象」ということであると思っています。
その点、ピタゴラス派の組織はのちの歴史からみれば、一つの町(クロトン)を占拠した教団であるけれど、それぞれのメンバーが数学的方法を共有しようとしていたことにおいて、その「抽象」を掴んでいました。
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。 |