
手術後の支援では心理と体重の答えが分かれた
減量手術後も、心理的な支援の価値を体重だけで測れるかという問いがある。2023年の多施設ランダム化比較試験では、手術から1年たった患者306人が、電話による認知行動療法と通常の術後ケアに分かれた。女性は83.3%、平均年齢は約47.6歳だった。[6] 一般のダイエット教室よりも、医療の経過の中に位置づけられた研究である。
電話での介入は、週ごとの1時間のセッションを6回、その1か月後に7回目の補強セッションを加える構成だった。評価は介入直後と3か月後、手術からおよそ15か月と18か月の時点に行われた。術後の総体重減少率について、群と時間の組み合わせによる有意な違いは認められず、短期の体重の成績は改善しなかった。一方、過食や感情に影響される食べ方、抑うつ、不安を測る尺度では改善が見られた。[6]
重要なのは、この結果を「電話でも体重を減らせる」と言い換えないことだ。試されたのは電話で支援を届けられるかだけでなく、通常の術後ケアに加えたときの変化である。心理や食行動の改善と体重への追加効果は分かれた。[6] 電話という便利な形式と、体重という結果の間を、想像でつないではいけない。
支援を受けて食べることへの負担が軽くなったなら、その変化は診察で伝える価値がある。ただし、その先に長期の体重維持が必ず続くと期待するには、この短期結果だけでは足りない。[6] 心理面の評価を認めることと、将来の減量を約束することは別の判断である。研究を読む側も、この境界を保っておきたい。
長期の結果を調べた別のランダム化比較試験では、手術前に10週間の個人認知行動療法を行い、術後も追跡した。手術前の評価は98人、術後4年では61人だった。全体としては、術後1年と4年の食行動、気分、体重、健康に関する生活の質に、術前の認知行動療法による良い長期結果は認められなかった。[18]
ただし同じ研究では、抑うつ症状のある患者で、認知行動療法を受けた群のBMIが比較群より低いという結果もあった。[18] 全体で利益が見えないことと、特定の人に役立つ可能性があることは両立する。反対に、その一部の結果を全員の減量効果として広げることもできない。誰に、いつ、どの問題を狙って届けるかを、さらに確かめる段階と読むのが妥当である。
ここまでの試験には、女性が多い、特定の医療機関の患者を対象とする、手術という大きな治療が背景にある、といった特徴がある。[2][6][18] 立川で仕事や家事の合間に体重管理を考える人にとって参考にはなるが、自分も同じ結果になるという予報ではない。治療の名前だけで選ぶより、自分の状況と研究の対象がどこで重なるかを見たい。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「心理面がよくなれば体重も必ず減る」という思い込みがある。抑うつと肥満を合わせて扱う集団認知行動療法の予備試験では、24人が参加し、18人がプログラムとすべての評価を完了した。抑うつ、不安、自尊感情、体型への懸念、食行動や総身体活動などに有意な改善があった一方、体重には有意な改善がなかった。[15] 心と体重を同じ目盛りに置くと、この結果の意味を取りこぼす。
この予備試験は、比較群を置かない前後比較である。[15] 心理面の変化をすべて介入の効果だと断定することも控えたい。ただ、体重が動かない中にも複数の評価項目があることは伝わる。体重の変化だけを成功の条件にすると、食行動や生活上の変化について話し合う言葉が減ってしまう。支援の目的を最初に共有しておく意味はそこにある。
「認知行動療法なら、受け方が違っても同じ」という理解も粗い。過体重または肥満を伴う過食性障害の成人を対象とした多施設試験に付随する経済評価では、対面の個人認知行動療法と、治療者の支援付きインターネット自助プログラムが比較された。自助プログラムにも、行動への介入、食事の自己観察、心理教育、対面の支援が組み込まれていた。[16] 画面で教材を読むだけの仕組みとは異なる。
対面群は76人、支援付き自助群は71人で、対面群には4か月間に最大20回の個人治療、自助群には11の学習単位と2回の対面支援が用意されていた。[16] この構成を見ると、「インターネットを使った」という共通点だけで、手元のアプリや動画と研究の介入を同一視しにくい。支援者が関わる部分まで含めて試されたプログラムだからである。受けやすさを比べる際も、連絡方法だけでなく、誰とどんなやり取りができるかを確認したい。
22か月の観察期間では、対面治療のほうが、過食のない日も費用も多い傾向だったが、調整後の差はいずれも有意ではなく、どちらが費用に見合うかについて明確な優位性は示されなかった。[16] 支援の手厚さ、通いやすさ、費用は別々に検討する項目だ。遠隔だから劣る、対面だから必ず優れる、と形式だけで決めるより、実際の内容を確かめるほうが役に立つ。
「うまくいかなければ本人の考え方が悪い」という誤解も避けたい。過食の寛解に至らない人がいたことは、比較試験の数字そのものに表れている。[2] 研究上の反応の違いを、性格や根性の優劣へ置き換える根拠はない。過食が繰り返され、食べることの苦しさが続く場合は医師に相談し、体重の希望と食行動の困りごとの両方を伝えたい。
治療経験を尋ねた面接では、ストレスが過食のきっかけや再び問題が起きる背景として語られていた。[5] それは相談の入口になる情報である。ただし、ストレスだけを原因と決めつける診断の代わりにはならない。自分を責める言葉を増やすより、どんな場面で困るかを具体的に伝えるほうが、支援の目標を共有しやすい。

今日からできること
- 食べ方が気になる人は、夕食後に3分だけ、その日の食事と直前の気分を記録する。次の相談で、食べ方の引き金を伝える材料にする。[16][18]
- 運動を始める人は、今週は自分が取り組める体の動かし方を1回試す。総身体活動も評価した研究を参考に、まず暮らしの中で実行する機会をつくる。[15]
- 続けられそうな運動がある人は、翌週も1回、同じ活動に取り組む。参加後には、体を動かしてどう感じたかを言葉にする。[15]
- 食事の途中で「もう全部だめだ」と感じた日は、次の食事を1回、普段の食卓に戻して食べる。考えとその後の食行動のつながりに目を向ける。[18]
- 支援を探す人は、次の受診時に、過食と体重についてそれぞれ困っていることを伝え、治療の目標を医師と話し合う。[2][13]
食べ方の観察から、体を動かす実行へ
食行動を観察するだけで終わらず、体を動かす機会も暮らしに組み込むなら、オンザショア立川店への通い方を具体化できる。JR立川駅北口から歩いて1分、東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオだ。毎日8:00〜23:30に営業し、年中無休なので、仕事や家事の前後に通えるかを考えられる。
溶岩プレートのあるスタジオで行うホットヨガに加え、常温ヨガ、ピラティス、女性専用キックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガのレッスンだけでも25種類以上から検討できる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。
ヨガを体験する場合、税込1,980円で60分参加でき、レンタルはバスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットまで含む。店のトップにはレッスンの情報があり、料金と体験の予約も確認できる。食べ方の観察とともに、今週取り組む運動を1回、実際に試してみよう。

参考文献
- Cognitive Behavioral Therapy and Lisdexamfetamine, Alone and Combined, for Binge-Eating Disorder With Obesity: A Randomized Controlled Trial. — Grilo et al., 2025, The American journal of psychiatry. DOI: 10.1176/appi.ajp.20230982
- Exploring women’s experiences of treatment for binge eating disorder: Methylphenidate vs. cognitive behavioural therapy. — Moghimi et al., 2022, Progress in neuro-psychopharmacology & biological psychiatry. DOI: 10.1016/j.pnpbp.2021.110492
- Efficacy of Telephone-Based Cognitive Behavioral Therapy for Weight Loss, Disordered Eating, and Psychological Distress After Bariatric Surgery: A Randomized Clinical Trial. — Sockalingam et al., 2023, JAMA network open. DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2023.27099
- Early Change Trajectories in Cognitive-Behavioral Therapy for Binge-Eating Disorder. — Hilbert et al., 2019, Behavior therapy. DOI: 10.1016/j.beth.2018.03.013
- Cognitive behavioral therapy and fluoxetine for binge eating disorder: two-year follow-up. — Devlin et al., 2007, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1038/oby.2007.203
- The effects of extending cognitive-behavioral therapy for binge eating disorder among initial treatment nonresponders. — Eldredge et al., 1997, The International journal of eating disorders. DOI: 10.1002/(sici)1098-108x(1997)21:4<347::aid-eat7>3.0.co;2-o
- Personalized group cognitive behavioural therapy for obesity: a longitudinal study in a real-world clinical setting. — Dalle Grave et al., 2020, Eating and weight disorders : EWD. DOI: 10.1007/s40519-018-0593-z
- Pilot trial of a group cognitive behavioural therapy program for comorbid depression and obesity. — Lores et al., 2020, BMC psychology. DOI: 10.1186/s40359-020-00400-w
- Economic evaluation of cognitive behavioral therapy and Internet-based guided self-help for binge-eating disorder. — König et al., 2018, The International journal of eating disorders. DOI: 10.1002/eat.22822
- Effects of Cognitive Behavioral Therapy on Eating Behaviors, Affective Symptoms, and Weight Loss After Bariatric Surgery: a Randomized Clinical Trial. — Hjelmesæth et al., 2019, Obesity surgery. DOI: 10.1007/s11695-018-3471-x
冒頭の写真: 日記や日々の記録を書き留めるための、ジャーナル用のノートの写真(写真: David Schwarzenberg / CC0 / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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- 食べたい衝動とダイエットの科学 渇望を弱める工夫と食べる量が変わる条件
- リバウンド予防と食べ過ぎ後の立て直し 一度の脱線を長い中断にしない研究
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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