ピーナッツを食べても太らないのか 食事に足す場合と置き換える場合の体重

ピーナッツは高エネルギーでも体重が増えにくいのか。減量中に取り入れた試験、普段の食事に加えた試験、ピーナッツバターとの比較から、追加と置き換えの違いをたどる。満腹感や血糖の結果も分けて読み、毎日の間食の量と食べ方を考える手がかりを示す。試験の量をそのまま推奨量にしない視点も扱う。

ピーナッツを含む減量食は、低脂肪の減量食と同じくらいの体重減少につながった。しかし普段の食事と比べた別の試験では、ピーナッツを食べる期間に体重が少し増えた。「食べても太らない」と言うには、食事全体の扱いが省かれすぎている。[3][2]

前者はエネルギーを制限する栄養相談を伴い、後者はピーナッツを食べる食事とナッツを食べない食事を比べている。減量の途中で食べるのか、いつもの食事に組み込むのか。同じ食品名でも、研究の中で与えられた役割が違う。[3][2]

袋の栄養表示を見て手を止める人にも、健康によさそうだからと毎晩追加する人にも、必要なのは食品への合否判定より食べ方の確認だ。ピーナッツの研究には、粒のまま、バター、油という形の違いや、次の食事まで含めた調べ方がある。体重と空腹感がいつも同じ答えになるわけでもない。[1][13][7]

減量食に入れても、減量の上乗せは確認されなかった

まず、体重を減らす目的で行われた比較を見たい。糖尿病のリスクがある成人107人を無作為に分けた試験では、ピーナッツを食前に食べる群と、従来型の低脂肪食の群を6か月間比べた。平均年齢は58歳、平均BMIは33で、女性が65%を占めた。BMIは身長に対する体重の大きさを表す体格の指標である。ピーナッツ群は主な食事のうち1日2回、その前に35gずつ食べるよう指導された。両群とも摂取エネルギーを制限する栄養相談を受けており、ピーナッツだけを追加して普段どおり過ごした試験とは条件が違う。エネルギー制限の指導では、女性は1日1300kcal未満、男性は1700kcal未満という条件が用いられた。これはこの集団に対する試験の設定であり、読者全員の食事量を決める数字として移すものではない。量を減らす支援を双方が受けたうえで、ピーナッツを含むかどうかを比較した点が中心である。[3]

完了したのは76人で、全体の平均体重減少は6.7kgだった。ただし、群間の体重差は−0.12kg、95%信頼区間は−2.42〜2.18kgで、有意な差はなかった。信頼区間は推定の不確かさの幅であり、今回はピーナッツ群のほうが軽い側も重い側も含む。血糖に関する指標にも群間差はなく、収縮期血圧にはピーナッツ群でより大きい低下が見られた。体重の結果だけなら、「減量食に含められた」が適切で、「含めるほど減量が進む」とは言い切れない。[3]

血圧の差は数値でも報告されている。6か月時点の収縮期血圧の群間差は−5.33mmHg、95%信頼区間は−9.23〜−1.43mmHgだった。収縮期血圧は心臓が収縮するときの血圧を指す。体重を主な評価項目とした試験でも、血圧については別の結果が得られた。[3]

この違いは日常でも大きい。いつもの食事の内容を調整し、その中でピーナッツを食べる計画と、今ある食事に食前の一品を足す計画は、買い物かごの中身こそ似ていても別の計画である。試験の食前という部分だけを抜き出し、食事全体を調整する部分を省くと、元の試験から離れる。減量できた人たちの食べ方を参考にするなら、食品名と同じ重さで栄養相談という条件も受け取りたい。[3]

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体重が予測ほど増えないことと、増えないことを分ける

健康な成人61人が高オレイン酸ピーナッツを含む食事と、ナッツを含まない食事を順に経験した無作為化クロスオーバー試験がある。クロスオーバーとは、参加者自身が異なる条件を経験して比較する方法だ。平均年齢は65歳、平均BMIは31で、各条件は12週間続いた。ピーナッツを食べる期間は摂取エネルギーが10%多く、体重の増加は0.5kgだった。増加は追加エネルギーから予測されるほど大きくなかったが、体重が減った結果ではない。体組成、つまり脂肪など体を構成する成分には条件間の差が見られなかった。[2]

白い陶器の皿に盛られた、茶色い薄皮のついた生のピーナッツの粒。
白い陶器の皿に盛られた、茶色い薄皮のついた生のピーナッツの粒。
写真: Undeka 11 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

正常体重の健康な成人15人を対象にした別の介入研究は、食事指導なしでピーナッツを食べる期間、普段の食事に加える期間、他の脂肪と同じエネルギー量を置き換える期間を設けた。指導なしの期間では、ピーナッツ由来のエネルギーの66%に相当する分だけ、他の摂取が少なくなる食事の補償が見られた。それでも体重は1.0kg増え、予測値の3.6kgより小さい増加だった。置き換えの期間には、摂取エネルギーと体重が維持された。少人数の結果だが、追加と置き換えを同じ言葉で扱えないことがよく表れている。[18]

この研究全体は30週間の交差介入で、食事指導なしが8週間、追加の指示が3週間、他の脂肪との置き換えが8週間という設定だった。参加者には体重が研究の主な関心であることを知らせていなかった。19週間の継続摂取後には、安静時エネルギー消費が11%増加したとの報告もある。また、続けて食べてもピーナッツのおいしさの評価や、ピーナッツを食べたいという評価は低下しなかった。体重の測定だけでなく、摂取、消費、食品への好みを合わせて調べた研究である。[18]

補償という言葉を「体が全部帳消しにする機能」と読まないほうがよい。ここで観察されたのは、食べたピーナッツの分だけ他の食品が完全に減る現象ではなく、その一部に相当する調整だ。食事を減らそうと意識していなくても結果的に他の摂取が変わることはありうるが、自分にも同じ割合の調整が起こるという保証にはならない。袋に書かれたエネルギーを怖がる必要がないという話と、量を見なくてよいという話の間には、食事全体を確かめる作業が残る。[18]

ピーナッツだけの統合結果は、大きな体重減少を示さない

個々の試験の結果を集めた系統的レビューとメタ分析もある。メタ分析は、複数の比較結果を統合して効果の大きさを推定する方法である。ピーナッツを扱った13件の無作為化比較試験では、体重の平均差は−0.11kg、腹囲は−1.41cm、BMIは−0.14で、いずれも有意な効果は確認されなかった。HDLコレステロールには増加が見られたが、血圧、空腹時血糖、中性脂肪などには有意な効果がなかった。体重以外の一部の指標に変化があったからといって、体重への効果まであるとは扱えない。[9]

統合した体重差−0.11kgは小さく、腹囲とBMIにも有意差はなかった。体重、腹囲、BMIをそれぞれ評価した結果が同じ方向を示している。ピーナッツを減量のために加える積極的な根拠は、この統合結果では得られていない。[9]

短期の過剰摂取を比べた小さな無作為化試験では、健康な非肥満の男女25人が、通常の摂取にキャンディーかローストピーナッツを追加した。期間は2週間で、追加の設定は体重1kg当たり20kcalという大きなものだった。摂取エネルギーは両群とも約46%増え、体重と腹囲が有意に増加したのはキャンディー群だけだった。ただし、ピーナッツ群も平均体重は68.7kgから69.0kgへ動いている。「有意な増加がなかった」と「測定値が全く動かなかった」を分けて受け取るべき結果である。[5]

この比較から、いつもの菓子を見直す余地は考えられる。一方、調べたのは短い過剰摂取であり、長期間どれだけでも食べられる証明として使うのは飛躍になる。間食の種類によって短期の代謝反応が違うことと、追加の食べ物に上限がいらないことは別々だ。家庭で参考にする際は、研究の大きな追加量を再現するより、いま食べている間食との比較として読むほうが研究の問いに近い。[5]

数字で読むピーナッツの試験

−0.12kg:栄養相談を伴う減量試験での、低脂肪食群との体重の平均差。群間差は有意でなかった。[3]

0.5kg:高オレイン酸ピーナッツを含む期間の体重増加。体組成には条件間差がなかった。[2]

66%:指導なしの摂取で見られた食事の補償。全量が相殺されたわけではなかった。[18]

13件:ピーナッツと心血管系の指標を扱ったメタ分析の無作為化比較試験数。[9]

25人:キャンディーとピーナッツの短期過剰摂取を比べた試験の完了者数。[5]

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宮川涼 Founder

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