外食とダイエットの科学 中食も数えると見えてくる、体重を左右する選び方

外食の多い生活では、回数を減らすだけで体重を管理できるのか。外食と中食の定義、摂取エネルギーや食事の質との関連を系統的レビューと成人の観察研究から読む。店内の食事と持ち帰り、社員食堂の違い、研究結果の食い違いを整理し、忙しい日の注文を見直す具体的な視点を示す。

仕事帰り、立川駅で夕食を買い、家の食卓に並べる。今日は外食しなかった、と手帳に書く。けれど研究者が知りたいのが「家の外で作られた食事」なら、その夕食は調査の対象に入る。食べる場所と作る場所は同じではない。外食の定義が研究ごとに違うことは、成人を扱ったレビューでも大きな課題になっている。[1][2]

減量のために外食を控えようと思っても、残業、家族の予定、料理をする余力まで毎日は揃わない。まず確かめたいのは、店で食べたという事実そのものが問題なのか、それとも注文の内容や日常の食事との組み合わせなのか、である。体重を扱う系統的レビューは外食との関連を示す一方、場所の分類や調査方法の違いも指摘している。[5][17]

この特集の大盛りの記事では量そのもの、食環境の記事では家に置く食品を扱う。ここでは、店内での食事と家で食べる持ち帰りを行き来する生活に焦点を当てる。回数を数える前に、何を同じ食事として数えているかをほどいていこう。

外食の回数は、数え方から違っている

外食という言葉から、友人との会食を思い浮かべる人もいれば、職場の昼食を思い浮かべる人もいる。弁当や惣菜を買って家で食べる形は、この記事では中食と呼ぶ。ただし、この日本語の区分をそのまま海外の論文に当てはめることはできない。家の外で食べることを捉える研究と、家の外で作られた食品を捉える研究では、持ち帰りの扱いが変わる。[1][2]

研究の範囲を広く整理するスコーピングレビューで、Gesteiroらは57本の論文を選んだ。研究で使われた場所や形態には、レストラン、ファストフード、持ち帰り、カフェ、食堂などがあり、定義は統一されていなかった。年齢、性別、頻度によって、外食と体重との関係も異なっていた。[1]

この違いは、研究者だけの問題ではない。夕食を店内で食べた日は外食、同じ料理を包んでもらった日は自炊扱い、と記録したら、見直すべき注文内容が帳簿から消える。食卓が自宅に移っただけで、料理の内容まで変わったわけではない。買ってきた食事も含めて振り返るのは、家の外で作られた食品を対象にしたレビューの見方を日常に応用する方法である。[2]

ただし、外で作られた食事を全部ひとまとめにすればよいわけでもない。中国の18〜59歳の成人34,206人を分析した観察研究は、自宅、職場や学校の食堂、それ以外の外食を分けた。その結果、食堂で食べる頻度と外食の頻度は、肥満との関連が同じ方向ではなかった。研究者は、非営利の集団給食を外食の定義から分けることを提案している。[7]

この研究では、予測モデル上、職場や学校の食堂を1日に1回以上2回未満使う群の肥満のオッズ比は0.790、95%信頼区間は0.656〜0.951だった。一方、それ以外の外食を同じ頻度で利用する群では1.258、95%信頼区間は1.099〜1.440であった。オッズ比は、ある結果の起こりやすさを群同士で比べる指標であり、個人が太る確率をそのまま示す数字ではない。[7]

ここから「社員食堂なら何を食べても大丈夫」とは言えない。観察されたのは分類ごとの関連で、食堂へ通わせた試験ではない。食事の中身や利用する人の生活が異なる可能性もある。自分の記録では、食堂の昼食、店での夕食、持ち帰りの夕食を分けて書くと、研究が見逃さないようにしている違いを残せる。[7]

たとえば、平日の昼食は職場の食堂、夜は帰宅途中の惣菜、休日は家族とレストランという生活を想像してみる。全部を「外食が多い」で終えると、変更できる場面が曖昧になる。食堂の定食を変えるのか、夜の購入内容を変えるのか、会食の注文を変えるのか。分類する目的は回数に合格点をつけることではなく、選び直せる場所を見つけることである。

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摂取エネルギーだけでなく、食事の質を見る

成人18〜64歳を対象とした26研究の系統的レビューは、家の外で購入した食品の摂取が多いことと、エネルギーや健康上懸念される栄養素の摂取の多さとの関連を報告した。対象となったのは観察研究で、男性や若い成人で関連が目立った。食べた量を本人が申告する調査が多く、誤った申告の可能性も指摘されている。[2]

さらに、Lachatらの系統的レビューは29研究を取り上げた。外食は総エネルギー摂取の多さ、日常の食事で脂肪が占める割合の高さと関連していた。大きな研究のうち2本では、微量栄養素、つまり少量でも身体に必要な栄養素の摂取が少ないことも示され、ビタミンC、カルシウム、鉄が挙げられた。ただし、含まれた研究は横断研究で、外食の分類も揃っていなかった。[6]

横断研究とは、ある時点の食生活と身体の状態を調べる型である。外食が多い群と少ない群の違いは分かるが、外食を始めたために変化したのかまでは決められない。生活の忙しさ、収入、年齢なども食事の選択と関わりうる。レビューを読む際は、集めた論文の本数だけでなく、何を比較した資料なのかまで見る必要がある。[2][6]

食事の質とは、この記事ではエネルギーだけでなく、食品や栄養素の組み合わせに目を向けるための言葉である。成人のスコーピングレビューでは、外食頻度の高さに伴う特徴として、エネルギー、脂肪、糖、ナトリウムの摂取の多さと、食物繊維、果物、野菜などの摂取の少なさが整理されている。すべての店の全メニューに当てはまる評価ではない。[1]

この見方なら、メニューを眺めるときの問いが変わる。「軽そうな料理か」だけでなく、「この注文には何が含まれ、何が抜けているか」と考えられる。主菜とご飯は決まったが、野菜を含む料理を選んだか。食事に添えた飲み物は何だったか。これらはレビューで挙げられた食事の特徴を確かめる観点であり、特定の注文で減量できると証明された手順ではない。[1][2]

食べなかったものは、食べたものより思い出しにくい。弁当の写真には料理が写るが、その日に果物を食べたかまでは写らない。外食の場面だけを切り取らず、ほかの食事も含めて食品の組み合わせを振り返る意義がある。体重との関連を扱ったレビューも、自宅での食品選択を十分に考慮できていないことを研究上の課題に挙げている。[5]

家で作った食事なら質を問わなくてよい、という読み方も避けたい。外食群の食事に偏りが観察されたことと、自炊群のすべての食事が望ましいことは別である。家の食事が比較対象に置かれていても、その内容を細かく評価していなければ、台所の有無だけで勝敗を決められない。料理する時間を増やすことだけが、研究から導かれる唯一の選択肢ではない。[5]

食物繊維や飲み物の詳しい研究は、この特集のそれぞれの記事に譲る。外食の記事で持ち帰りたいのは、注文を丸ごと見る視点である。料理名に健康的な印象があっても、飲み物や付け合わせまで選択は続く。研究が食事全体の質を評価しているなら、読者も主菜だけで注文を評価しなくてよい。[1][2]

持ち帰りも、日常の摂取量と関連していた

英国の食事調査を分析したGoffeらは、店やカフェでの食事と、家で食べる持ち帰りを分けて調べた。成人では、少なくとも週に1回店で食べる人は、まれにしか利用しない人より、平均の1日摂取エネルギーが75〜104 kcal多かった。持ち帰りを家で食べる場合の差は63〜87 kcalだった。食事量は4日間の食事日記から推定し、社会人口学的な要因や身体の特徴を調整している。[3]

皿の上に置かれたアルミ製のトレーに盛り付けられたファストフードの料理。
皿の上に置かれたアルミ製のトレーに盛り付けられたファストフードの料理。
写真: Smirkybec / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons

これは外食の料理が必ずその分だけ多い、という数字ではない。比較しているのは頻度の異なる人たちの平均的な1日摂取量であり、注文した料理だけのエネルギーではない。夕食の量をこの差だけ減らすべきだ、という処方にもならない。示されたのは、習慣としての店内飲食や持ち帰りが、日常の摂取量と関連していたという点である。[3]

要旨には、この成人の差について信頼区間は示されていない。また、この分析は減量試験ではない。したがって差を日数分積み上げ、将来の体重増加を計算することはしない。外食頻度が高い人の平均を、目の前の読者の身体にそのまま貼り付けることはできない。[3]

同じ分析の子どもでは、店で食べる頻度とエネルギー摂取量には関連がなかった一方、家で食べる持ち帰りには関連が見られた。対象や食事の形態によって、結果は揃わない。成人を対象とするこの記事でも、この違いは「外食は一律に同じ影響を持つ」という説明を避ける理由になる。[3]

仕事帰りの夕食を振り返るときは、持ち帰りにしたという選択だけで安心せず、店で食べる日と同じ目で内容を確認したい。主食、主菜、添えた料理、飲み物までをひとつの食事として見る。家で食べることを否定するのではなく、調理する人が変わっても、購入した食事の内容を見失わないためである。[2][3]

数字で読む外食・中食の研究

26研究:成人18〜64歳の家の外で作られた食品を扱う系統的レビュー。観察研究の整理である。[2]

75〜104 kcal:英国成人で、少なくとも週1回の店内飲食とまれな利用を比べた平均1日摂取量の差。[3]

63〜87 kcal:同じ英国の分析で、家で食べる持ち帰りについて観察された平均1日摂取量の差。[3]

15研究:時間を追って身体の変化を見る前向き研究を集めたレビューの採用数。減量の介入試験ではない。[17]

1.30:英国の調整後解析で、ファストフード利用と肥満の関連を示したオッズ比。95%信頼区間は1.01〜1.69。[13]

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