職場の減量大会は効くのか 個人戦より続いたチーム戦と大会後の体重の行方

職場の減量大会で個人戦とチーム戦を比べた研究、ネットの短期チャレンジ、減量番組の長期追跡をたどる。競争と仲間の支援の違い、途中でやめた人の扱い、終了後の体重と代謝まで確かめ、順位だけに頼らない参加の仕方を考える。大会の成績を日常の目標に移す際の注意点も示す。

同僚と体重を競えば、ひとりで取り組むより続くだろうか。職場の減量大会に誘われたとき、楽しそうだと思う気持ちと、足を引っ張りたくない気持ちが同時に生まれることもある。参加申込書には同じ「チーム」の文字があっても、励まし合う集まりと、減らなかった人を責める集まりは分けて考えたい。

職場で行われた比較研究では、個人同士で競う形式より、チーム同士で競う形式のほうが途中離脱が少なく、減量も大きかった。著者らが重視したのは競争だけでなく、チームの支えである。[10] 勝負を作ることと、続ける支えを作ることは、同じ作業とは限らない。

また、短期の順位と、その後の体重には時間の隔たりがある。大幅な減量を競った番組参加者の追跡では、終了後に体重が戻る一方、安静時のエネルギー消費の低下が続いていた。[11] 大会の当日に拍手があっても、その先の生活は残る。

雪の積もる公園で冬の衣服を着た人たちが一緒に歩いている風景の写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

個人戦よりチーム戦で続いた職場の比較

Cohenらの研究は、同じ職場における減量大会を比べたものである。チーム間で競う大会が2つ、個人間で競う大会が1つあった。いずれでも統計的に意味のある体重減少が認められ、以前の職場プログラムより途中離脱が少なかったと報告された。[10] 職場の大会そのものを考えるうえで、直接関係する比較である。

ただし、中心になるのは大会を開いたかどうかの比較より、その中身の違いだ。チーム形式は個人形式より離脱率が低く、減量量も大きかった。個人形式では減量に成功した参加者の割合が小さく、時間に沿った減り方や、集団内での減量量の分布も異なっていた。[10] 優勝者の数字だけを取り出すと、こうした参加者全体の違いを見落とす。

この研究の紹介部分には、人数や平均の減量量、その差の具体的な幅は記されていない。そのため「チームに入れば何kg余計に減る」といった約束にはできない。[10]

それでも、チームの支援と競争の両方が重要だという著者らの解釈には、実務的な問いが含まれる。[10] たとえば大会の案内を見るなら、順位表に加えて、取り組みに困ったときに話せる相手がいるかを確認する。

参加者としても、同僚に勝つことだけを目標に据えるのか、同僚と取り組みを続けることも目標に含めるのかで、選ぶ形式は変わる。チームという名前だけで支援の質を判断せず、中で何をする集まりなのかまで聞きたい。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

短期チャレンジの上乗せは競争だけの手柄か

Hutchessonらは、インターネット上の標準的な減量プログラムと、追加の支援を備えた8週間のチャレンジを観察研究で比較した。標準群は952人、チャレンジ群は381人で、参加者全体の86%が女性、平均年齢は36.7歳だった。[8] 働く大人がネットで参加する場面を想像しやすい対象だが、職場のチーム対抗大会とは仕組みが違う。

チャレンジには、著名なトレーナーとのオンラインの集まりや、交流の機会などが加えられていた。同時に、食事と身体活動によるエネルギー収支の目標も標準群より厳しかった。[8] 期限と交流以外にも変更点がある。支援、注目を集める仕掛け、摂取と消費の設定が束になっている。

利用できる体重記録を含めた解析では、チャレンジ群の減量は5.1kg、標準群は4.5kgだった。それぞれの推定値の区間は4.6〜5.5kgと4.2〜4.8kgで、群間差は統計的に有意だった。[8] ここで観察されたのは複数の要素を持つ企画全体と短期の体重との関係であり、「競うだけで差が生まれた」とは切り分けられない。

体重に対する割合で表すと、チャレンジ群は6.0%、標準群は5.0%の減少だった。[8] kgで示す絶対量と、開始時の体重に対する割合の両方で結果が示されている。

しかも、体重は本人が週ごとに入力した値である。参加先を無作為に割り当てた比較ではなく、最初から選ぶ人の違いも考える余地がある。著者らも、より厳密な前向きの評価を求めている。[8] 大会の宣伝で結果を見たら、減った数字の横に、何が一緒に変わっていたかを読み足したい。

たとえば、自分が参加できるのは同僚との交流だけなのに、紹介された企画には食事や活動の具体的な設定まで付いている場合、その成績をそのまま見込むことはできない。逆に、交流に関心があっても、厳しい設定まで引き受ける必要はない。研究の条件を読者全員への推奨量に変えないことが、企画選びの出発点になる。[8]

退会しないことと使い続けることは違う

ネットの比較では、契約を取り消した人と、機能を使わなくなった人を別に数えていた。退会率は標準群1.8%、チャレンジ群0.5%で、統計的な差は認められなかった。一方、8週時点でサイトを利用していた割合は、解析対象の分母でそれぞれ48.7%と51.2%で、こちらも差はなかった。[8] 名簿に名前があることだけでは、参加の実態を表しきれない。

ただし、チャレンジ群は討論の場、献立、運動計画、教育資料といった一部の機能をより多く利用していた。[8] 最後までサイトに来る人の割合が同じでも、どこを使うかには違いがあったのである。継続を単純に「やめた・やめない」に分けるだけでは見えない層だ。

職場の大会に置き換えて考えるなら、これは退会届の有無だけで成績表を作らないための視点になる。運営案としては、参加できているか、使える支援があるかを別々に聞く形が考えられる。

また、終了時点に残った人だけの平均を示す大会と、参加した人の記録を広く含める大会では、数字の意味が異なる。ネットの研究は利用可能な全参加者の体重記録を解析に含めていた。[8] 大会の成績を見るときにも、誰の数字が残っているかを先に確かめれば、成功例だけで自分を追い込まずに済む。

減量と継続を並べて評価するのは、人数が減った理由を体重だけから推測しないためでもある。利用をやめた人のすべてが減量に失敗したとは限らず、使い続けた人のすべてが大きく減ったとも限らない。ネットの研究で退会と不使用を分けた設計は、体重とは別に参加状況を測る意義を示している。[8] 集計に載っていない事情を、本人の意欲の問題と決めつけない姿勢が要る。

たとえば、社内で「参加者は全員継続中」と聞いたときにも、それが登録が残っている意味なのか、実際に活動している意味なのかを聞き分けられる。企画の評価を担当するなら、体重の集計対象と参加状況の集計対象を分けて示す案が考えられる。

職場の比較でチームごとの減量量の分布が異なった点も、平均以外を見る理由になる。[10] 同じ平均値でも、多くの人が少しずつ変わった集団なのか、一部の人の大きな減量が目立った集団なのかでは、参加する側が知りたい内容が違う。研究に数値の細部が示されていない部分を想像で埋めるより、企画者に参加者全体の様子を尋ねるほうが確かだ。

数字で読む減量大会

職場の比較はチーム戦2つと個人戦1つ。形式による継続の違いを見た研究である。[10]

ネットのチャレンジは8週間。長期の維持を直接測った期間とは区別する。[8]

ネットの比較対象の86%が女性。職場ごとの参加者構成との違いに注意したい。[8]

番組後の代謝と体組成を測った追跡参加者は14人。一般的な大会全体への広がりは限られる。[11]

オンライン集団の結びつきを調べた研究は56人。測った中心は減量量ではなく集団のまとまりである。[17]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約