抗てんかん薬と体重の増減 バルプロ酸の代謝変化とトピラマートの追跡研究

てんかんの薬を飲んでいる間の体重変化には、食べ方以外の要因も関わる。バルプロ酸と体重増加、トピラマート単独と併用薬の減量研究を、対象・比較相手・副作用から確かめる。減った体重を喜ぶ前に確認したい栄養や成長への影響、自己判断で薬を変えず主治医に伝える手がかりも整理する。

抗てんかん薬の多くは、体重への影響が中立的だとレビューで整理されている。一方、増加に関係する薬も減少に関係する薬もあり、増加は血管の健康に、子どもの減少は成長に関わる。服薬後に体重が減ったときも、食べられる量や年齢によって、診療で確かめる意味は変わる。レビューは体重の変化を、ホルモンやエネルギーの出入り、血管の健康、成長という複数の側面から扱っている。体重が増えた人だけが相談の対象になるわけでも、減った人が一律に良い経過になるわけでもない。服薬後の変化を本人がどう感じているかに加え、その変化が健康に及ぼす影響を評価する話なのである。[4]

バルプロ酸による増加の報告と、トピラマートによる減少の報告をたどる。ただし、てんかんの治療中の観察と、肥満の人への薬物介入は区別する。体重の数字を理由に、自己判断で薬を始めたり、中止・増減・変更したりせず、治療を担う主治医に判断を求めることが出発点である。減量だけを目的に、てんかんの薬を求めたり飲んだりしない。[4][15][20]

書類の置かれたテーブルに座り白い錠剤の入ったシートを手に持つ人物 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体重の増減は、薬の良し悪しを決める点数にならない

Hamedによるレビューは、臨床試験や過去の診療記録を振り返る研究、ある時点の状態を比べる研究から、抗てんかん薬の長期使用と代謝の変化を整理した。そこで扱われるのは、食べる量だけの問題ではない。レプチンやインスリンなどのホルモンと、エネルギーの出入りに関わる経路も検討されている。[4]

医師が初めの薬を選ぶ際や既存の処方を見直す際には、体重への影響が健康を損なっていないかも評価するとレビューは述べている。食事量だけでなくホルモンや代謝も検討するため、服薬後の増加に「食べすぎを直そう」とだけ返すのでは、診療で扱う情報を狭めてしまう。薬の具体名、使用中の経過、体重以外の状態を主治医に伝えることが、この整理を日常に生かす接点になる。[4]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

バルプロ酸と体重増加には、未解決の仕組みが残る

小児を扱ったVerrottiらのレビューでは、バルプロ酸の副作用として体重増加がしばしば報告される一方、実際の頻度と増加の大きさは不明とされている。「何人に起きる」「平均で何kg増える」といった予測を、この論文から示すことはできない。増加の報告があることと、個人の増え方を計算できることには距離がある。[15]

レビューが検討した文献では、体重増加のある患者に、インスリンの高値やインスリン抵抗性、レプチンの高値やレプチン抵抗性などが見られた。インスリン抵抗性とは、インスリンによる働きが十分に発揮されにくい状態を指す。ここでは体重とホルモンの状態を、切り離さずに見ている。[15]

仕組みの候補として、バルプロ酸が膵臓の細胞を直接刺激することや、インスリンを介した末梢での糖の取り込みを抑えることが論じられている。しかし論文の結論は、体重増加に伴うインスリン高値の仕組みは依然不明という慎重なものだ。むしろ肥満がインスリン高値や関連する代謝変化の原因となる可能性も挙げている。[15]

このレビューでは、長鎖遊離脂肪酸の利用可能量の増加も、体重増加のある患者に見られる変化として挙げられている。また、レプチンの活性化は、バルプロ酸を使う肥満の人と、それ以外の肥満の人で似ているという。薬に固有の変化だけを探すのでなく、肥満そのものに伴う変化も検討した整理である。[15]

この研究は小児の文献を検討したレビューであり、立川で暮らす成人の読者全員に、同じ頻度や仕組みで増加が起きると広げることも控えたい。読者が持ち帰れるのは、服薬中の増加を主治医に伝える理由と、体重だけでなく代謝も評価の対象になりうるという視点である。自分の検査項目や結果の意味は、主治医に確かめる範囲だ。[15]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

トピラマートを使った成人では、食事量との関係も変わった

成人のてんかん患者でトピラマートを調べたBen-Menachemらの研究は、すでに使っていた抗てんかん薬にトピラマートを追加し、前向きに経過を追ったものだ。比較する対照群はなく、中心となる解析は、治療を1年間続けた38人に基づく。何も服用していない人と無作為に比べた試験とは、読み方を分ける。[20]

その38人の平均体重は、開始から3か月で3.0kg、1年で5.9kg減少した。減少は主に体脂肪量の低下によるものだった。開始時に肥満のあった患者では、減少の幅がより大きかったと報告されている。体重だけでなく、その中身と開始時の体格も評価していた点が、この研究の特徴である。[20]

開始時に肥満のあった患者では、平均減量は3か月で4.2kg、1年で10.9kgだった。全体の平均より大きいが、別の薬と比べた差ではなく、同じ研究内で開始時の体格によって経過が異なった結果である。肥満のあった患者の体重変化率は、それぞれ4.3%、11.0%の減少と報告されている。[20]

食事の話にも時間の違いがあった。早期の体重減少と最も強く関連していたのは摂取エネルギーの減少だったが、その後、摂取エネルギーは開始時の水準に戻った。長く追った時点の体重減少と最も強く関連したのは、開始時の体格指数だった。体格指数は論文でBMIと表記される指標である。[20]

体重が開始時より減っていた人の割合は、3か月では82%、1年では86%だった。これは減ったかどうかを数えた割合であり、全員が平均値と同じだけ減ったことを示す数値ではない。研究の参加者の開始時体重は40〜110kgと幅があり、部分発作のある成人が対象だった。[20]

さらに、治療を続けた人を中心にした成績である点も大切だ。途中で続けられなくなった人まで含めた、誰にでも期待できる変化として読むのは難しい。対照群もないため、ここに示された減少をすべてトピラマートだけの作用と断定することは避ける。報告された平均値は、自分の達成目標に置き換える数字でもない。[20]

同じ薬でも、体格や支援の条件で経過はそろわない

トピラマートによる体重減少を整理したレビューでは、減少量は治療期間や開始時の高い体格指数に関係するようだとされた。一方、日々の用量や性別が果たす役割については議論が残る。体重減少の仕組み自体も明確にはなっていない。量を増やすほど確実に痩せる、という単純な説明は、この整理と合わない。[10]

Iwakiらは、てんかんのある成人78人を前向きに追い、知的障害の程度とトピラマート使用後の体重変化を比較した。知的障害がないか軽度の群と、中等度から最重度の群で減り方を調べた研究である。患者と介護者の双方に、薬に関連する体重減少の情報が伝えられていた。[5]

両群の体重は6か月まで有意に減り、12か月以降は安定した。減少幅は、知的障害がないか軽度の群の方が大きかった。著者らは、介護者による食事摂取の管理や活動の少なさが減少を弱める可能性を考察している。ただし、これらの支援や活動を無作為に変えて原因を検証した試験ではない。[5]

体重の測定は治療開始前と、開始後1、6、12、18か月に行われた。参加者は18〜70歳で、女性は35人だった。本人だけでなく介護者にも体重減少の情報を伝えていたため、日々の食事を支える人も研究の説明を受けていたことが分かる。診療の経過を生活の支援とともに追った研究である。[5]

数字で読む抗てんかん薬と体重

38人:成人のてんかん研究で、トピラマート治療を1年間完了して解析された人数。対照群はない。[20]

78人:知的障害の程度と体重変化を前向きに調べた、てんかん患者の人数。[5]

293人:低エネルギー食後の維持試験で、早期終了までに所定の期間を完了し、有効性解析に入った人数。[19]

−4.5%対−1.4%:多嚢胞性卵巣症候群の女性の試験で、6か月後に示された平均体重変化。メトホルミンにトピラマートを加えた群と、偽薬を加えた群の比較。肥満治療の試験で、てんかんの処方とは別である。[14]

23.3%対3.2%:同じ女性の試験で報告された、異常感覚の頻度。減量幅と副作用を一緒に見るための数字だ。[14]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約