太りやすい体質は遺伝なのか FTOと減量研究で読む、変えられる環境の重さ

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多数の遺伝子を調べても、生活の答えは一つにならない

使われた遺伝データの祖先集団の構成は、欧州系71.1%、米州系14.4%、東アジア系8.4%、アフリカ系4.6%、南アジア系1.5%だった。[8] データを集める段階から、集団ごとの人数の比重に違いがある。スコアの説明力を読む際には、開発に用いた集団と、実際に予測を確かめた集団の両方に目を向けたい。

過体重・肥満の576人を、4件の生活習慣介入からまとめた分析では、平均年齢は48.2歳だった。12か月後の平均体重変化は−7.7kgで、参加者間のばらつきを表す標準偏差は10.9kgと報告されている。[7] 開始時の平均BMIは33.9kg/m²、標準偏差は6.4kg/m²だった。[7] 年齢だけでなく、開始時の体格も含めて研究の対象を把握できる。

この分析では、MC4Rという遺伝子の一部の違いが、12か月後の体重とBMIのより大きな減少に関連した。一方、FTOを含むほかの4領域の遺伝的な違いや、調べた遺伝要因をまとめたスコアと減量との有意な関連はなかった。著者らは、遺伝的な違いと体格の変化について、一貫した有意な関連の証拠はないと結論している。[7] 個別の遺伝子と、まとめたスコアの結果をともに確認した分析である。

FTOだけでは予測しにくいなら、多数の遺伝的な違いをまとめればよいのだろうか。2026年の食事介入試験は、BMIのポリジェニックスコアが上位5%と下位5%の成人を対象に、この問いを調べた。参加者は過体重または軽度肥満で糖尿病のない223人、平均年齢51.1歳、74.9%が女性だった。[11] 遺伝的ななりやすさが大きく違う人々を比べた点が特徴だ。

開始時には、スコアの高い群のBMIが低い群より3.0kg/m²高かった。ところが、6か月の構造化された食事支援では、介入群のBMI変化は−1.51kg/m²、95%信頼区間は−1.72〜−1.31だった。対照群は−0.01kg/m²で、信頼区間は−0.22〜0.19である。[11] なりやすさの違いは、支援に反応できるかどうかの違いと直結しなかった。

研究では、遺伝スコアによって食事介入の効果が変わるという交互作用は確認されなかった。[11] 交互作用とは、ある要因の違いによって、別の要因の効果も変わることをいう。この場合は、スコアが高いか低いかで支援の効き方が違うか、という問いだ。遺伝的ななりやすさを体重の差として認めながら、短期の減量反応については別の答えが得られている。

参加者は、遺伝型の情報がある38,621人の中からスコアを基準に募集され、開始時の平均BMIは30.3kg/m²だった。[11] 遺伝リスクの両端から参加者を選び、そのうえで食事支援と対照の群へ無作為に割り付ける設計である。交互作用の推定値は0.06、95%信頼区間は−1.33〜1.44、p値は0.94だった。[11] 著者らは、参加者数に限りがあり、小さな交互作用まで否定できないと記している。[11]

他方で、1,210人が共通の行動的な減量介入を受けた研究では、BMIの遺伝スコアが高いほど減量の速度が遅く、途中で離脱することとも関連していた。スコアが1標準偏差高いごとに、減量速度は週あたり0.04kg小さく、95%信頼区間は0.01〜0.06kgの減量速度の低下に相当した。[12] 標準偏差は、ここではスコアの散らばりを基準にした比較の単位である。

この研究は、環境をそろえた行動的な減量介入の中で、遺伝スコアと経過との関連を調べた。[12] 減量の評価は、総減量、減量速度、離脱に分けられている。離脱との関連は治療期間を調整した後にも認められた。さらに、過去の研究と合わせた3,056人の減量の遺伝解析では、ゲノム全体を調べる際の厳しい有意性基準を満たす関連は見つからなかった。[12] スコアとの関連を見る分析と、個々の遺伝的な違いを広く探す分析は、得られた結果を分けて読む必要がある。

大規模なスコア開発研究には、集中的な生活習慣介入で、スコアが高い人ほど最初の年はわずかに多く減量した一方、その後に体重を戻しやすかったという結果も含まれる。初年の差はスコアの1標準偏差あたり0.55kgだった。[8] 初期の減量、減量の速度、離脱、維持は別の評価項目だ。同じ「遺伝とダイエット」の記事でも、何を測るかで印象は変わる。

例えば、食事を変えた直後には順調でも、仕事が忙しくなった後に支援から離れるという場面を考えてみる。その経過を初期の体重差だけで評価すると、継続の課題が見えなくなる。遺伝スコアと離脱の関連や、初年の減量とその後の戻り方を分けた研究は、結果を見る時期を広げる必要を示している。[8][12] 自分の記録でも、増減だけでなく、支援を受けられた時期を添えて考えたい。

環境との関係では、欧州系の338,645人を調べた観察研究がある。身体活動、食事、座っている行動、飲酒、睡眠時間の5要素をまとめた生活習慣の指標と、BMIの遺伝スコアを比較した。[16] 遺伝リスクが高いほど、健康的な生活習慣の人とそうでない人の肥満リスクの絶対差が広がる傾向が報告された。[16]

絶対差は、比較する群のリスクがどれだけ離れているかを見る考え方である。この研究は、その差を個人の確率に換算できる具体的な数値を要約に記載していない。[16] 著者らは、遺伝的な背景にかかわらず健康的な生活習慣を勧めると結論した。スコアの高低だけに注目するよりも、活動、食事、座って過ごす行動、飲酒、睡眠を一緒に捉える研究である。[16]

観察研究なので、生活習慣そのものの因果的な効果を、この結果だけで確定することはできない。[16] この分析の特徴は、遺伝スコアと生活習慣を組み合わせた交互作用を調べた点にある。高い遺伝リスクと不健康な生活習慣の組み合わせには有意な交互作用があり、p値は0.001未満だった。[16] 遺伝的ななりやすさが同程度の人同士でも、生活習慣の異なる群を比較する視点が加わっている。

腹囲を扱った研究では、BMIで調整した腹囲とウエスト・ヒップ比の変化について、59か所の遺伝的な違いをまとめたスコアとの関係が調べられた。白人の参加者全体と白人男性では、1年後のBMIで調整した腹囲の減少が小さいこととの関連が見られ、平均的な減量時にはスコアの1標準偏差あたり0.20〜0.28cmに相当した。[18] 白人女性やアフリカ系米国人男性では有意な結果が得られず、8〜10週の結果やBMIで調整したウエスト・ヒップ比でも有意な結果は得られなかった。アフリカ系米国人女性の結果にはばらつきがあった。[18] 著者らは効果が小さく、臨床的に意味のある大きさではないと評価した。[18]

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よくある誤解

「太りやすい遺伝子があると、努力しても無駄」という思い込みは、太るリスクと減量への反応を混ぜている。FTOに注目した成人の個人データの統合解析では、有意な反応差は確認されず、多数の遺伝要因をまとめたスコアの両極端を比べる食事試験でも、介入の効き方が違う証拠は得られなかった。[11][13] 太りやすさを予測する指標と、支援への反応を予測する指標を分けて捉える結果である。

「検査を受ければ、自分に最適な食事法が決まる」という期待にも幅がある。FTOの総説は、遺伝型に応じた介入反応は概して小さく、条件によって変わると整理し、精密な栄養支援を補助的な枠組みとして位置づけている。[10] 予測できることと、検査に合わせて食事を選ぶ方が成績を良くすることは別だ。総説も、大規模で長期、かつ多様な背景を含む介入研究を求めている。[10]

「親が太りやすいなら、子どもも減量できない」という推測も、成人の不安を子どもへ移してしまう。過体重・肥満の子ども3,980人を含む13件の生活習慣介入の系統的レビューでは、FTOのリスク側の違いと介入後の変化との関連は、全体として支持されなかった。単一群の介入をまとめたBMIの年齢などを考慮した指標の推定値は−0.01、95%信頼区間は−0.04〜0.01だった。[4]

比較対象のある試験でも、FTOのリスク側の違いと介入後の変化との関係が、介入群と対照群で異なるという証拠は得られなかった。[4] 著者らは、子どもの肥満介入への反応におけるFTOの役割は小さい可能性があると結論している。親子の体形が似ていることから、子どもの支援への反応まで予測するという誤解を正す結果だ。[4]

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今日からできること

  • 体質を理由に食事の見直しを迷っている人は、継続して相談できる食事支援を選んで予約し、支援者と決めた食事の変更を実際の食卓で始める。6か月の構造化された食事支援では、遺伝スコアの高低で効果が変わる証拠は得られなかった。[11]
  • 遺伝検査の結果を待って運動を先延ばしにしている人は、生活に組み込める身体活動を選び、実際に取り組む時間を確保する。FTOを扱う成人の統合解析では、身体活動を含む減量介入への反応に遺伝型による有意な差はなかった。[13]
  • 遺伝検査を検討する人は、説明資料で予測力を確かめた対象集団と評価項目を確認する。BMIの予測と減量反応の予測を区別する。[8][11]
  • 減量中の人は、体重の変化に加えて、支援を続けられた時期と中断した場面を記録する。遺伝スコアとの関連が調べられた減量速度と離脱を、別々の経過として振り返る。[12]
  • 減量後も、支援の中で続けられた食事の工夫や身体活動を生活に残す。初年の減量と、その後の体重の戻り方は別に評価されている。[8]

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オンザショア立川店には、溶岩ホットヨガのほかに常温のヨガがある。遺伝の情報を読む時間とは別に、参加したいレッスンを実際に選ぶための材料になる。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスン、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。持ち物と所要時間を確かめて、自分の暮らしに入るかを考えられる。

妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認してから、料金案内と体験予約で費用と手続きを確かめたい。

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yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

参考文献

  1. Effect of FTO genotype on exercise training and diet-indued weight loss in overweight and obese adults: a systematic review and meta-analysis — M. Rahimi et al., 2024, Critical Reviews in Food Science and Nutrition. DOI: 10.1080/10408398.2024.2382346
  2. Nutrigenetic variants and response to diet/lifestyle intervention in obese subjects: a pilot study — M. Franzago et al., 2021, Acta Diabetologica. DOI: 10.1007/s00592-021-01787-7
  3. FTO genotype and weight loss in diet and lifestyle interventions: a systematic review and meta-analysis. — Li-Qiang Xiang et al., 2016, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.115.123448
  4. FTO genotype and body mass index reduction in childhood obesity interventions: A systematic review and meta‐analysis — Jing Chen et al., 2024, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/obr.13715
  5. Association between Single Nucleotide Polymorphisms and Weight Reduction in Behavioural Interventions—A Pooled Analysis — C. Holzapfel et al., 2021, Nutrients. DOI: 10.3390/nu13030819
  6. Polygenic prediction of body mass index and obesity through the life course and across ancestries — R. Smit et al., 2025, Nature Medicine. DOI: 10.1038/s41591-025-03827-z
  7. Genetic influences on obesity: the role of FTO and the promise of precision nutrition in personalised weight management — M. de Lanerolle Dias et al., 2026, Nutrition Research Reviews. DOI: 10.1017/s0954422426100432
  8. Dietary intervention and BMI reduction in individuals at the extremes of genetic predisposition to higher BMI: a randomized controlled trial — R. Rodosthenous et al., 2026, Nature Communications. DOI: 10.1038/s41467-026-75224-0
  9. Impact of polygenic score for BMI on weight loss effectiveness and genome-wide association analysis — H. Dashti et al., 2024, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-024-01470-1
  10. FTO genotype and weight loss: systematic review and meta-analysis of 9563 individual participant data from eight randomised controlled trials — Katherine M. Livingstone et al., 2016, The BMJ. DOI: 10.1136/bmj.i4707
  11. Association of genetic risk, lifestyle, and their interaction with obesity and obesity-related morbidities — Min Seo Kim et al., 2024, Cell metabolism. DOI: 10.1016/j.cmet.2024.06.004
  12. Genetic Predictors of Change in Waist Circumference and Waist-To-Hip Ratio with Lifestyle Intervention: the Trans-NIH consortium for Genetics of Weight Loss Response to Lifestyle Intervention. — J. McCaffery et al., 2022, Diabetes. DOI: 10.2337/db21-0741

冒頭の写真: DNAの二重らせん構造を写した写真。らせん状に連なる構造が見える。(写真: Simon Harriyott from Uckfield, England / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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