
運動への上乗せは、体重とお腹で答えが違う
運動を続けるなら、緑茶も足したほうがよいのか。これを調べるには、運動する群と何もしない群を比べるだけでは足りない。両方の群が運動し、そのうえで緑茶を加えた群と加えない群を比べる必要がある。その条件を満たす過体重・肥満の人の10試験を集めたメタ分析がある。[1]
結果は体重、体格指数、脂肪減少に小さな追加効果を認めるものだった。体重の標準化平均差は−0.30、信頼区間は−0.53〜−0.07である。標準化平均差とは、研究で測った値のばらつきを使って差の大きさをそろえた指標だ。単位がkgではないので、−0.30 kgと読み替えてはいけない。[1]
脂肪減少の標準化平均差は−0.29、信頼区間は−0.57〜−0.01だった。著者らの結論は、運動による減量への追加の利益はごく小さい、というものだ。脂質指標については追加の利益が認められていない。運動と組み合わせた研究だからこそ、運動そのものの成果と緑茶の上乗せを混同しないで読みたい。[1]
具体的な試験では、過体重・肥満の成人132人を、カテキン約625 mgとカフェイン39 mgを含む飲料群、またはカフェイン39 mgのみを含む対照飲料群に分けた。12週間の試験を完了したのは107人である。参加者は食事のエネルギー摂取を一定に保ち、週180分以上の中程度の運動を行うよう求められた。[15]
この試験の体重変化は、カテキン群が−2.2 kg、対照群が−1.0 kgだった。だが、両群の違いは有意差に達していない。体重差の検定はp=0.079だった。全身の脂肪量の変化にも、群間の有意な差はなかった。[15]
一方、腹部の総脂肪面積の変化は−7.7%と−0.3%で、カテキン群の減少が有意に大きかった。腹部の皮下脂肪面積も−6.2%と0.8%で、カテキン群の減少が有意に大きかった。全身の脂肪量と腹部の面積は、それぞれ別に測定された結果である。[15]
この試験では、全身の体組成を二重エネルギーX線吸収法で、腹部の脂肪面積をコンピューター断層撮影で調べた。測定は開始時と12週間後に行われた。体重計のほかに異なる検査を使い、脂肪の分布も捉えようとした比較である。[15]
体脂肪率は体重に占める脂肪の割合であり、脂肪量は脂肪そのものの重さである。別の分析では、体脂肪率の差は−0.76ポイント、95%信頼区間−1.44〜−0.09ポイントと有意だったが、著者らは臨床的に意味のある大きさではないと評価した。数字が動いたかと、その大きさに何を期待できるかは、別々に読む問いなのだ。[4]
レッスン後のお茶を選ぶ場面なら、運動を続けた研究の条件を思い出すとよい。飲料の成分だけに目が向くと、両群が実施した運動が背景へ下がってしまう。研究が検討したのは、決めた運動の上に飲料を加えることだ。参加者は週180分以上の運動に加え、週3回以上の監督付きの運動を求められていた。[15][1][15]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
女性の試験を、自分の摂取量の指示にしない
女性を対象にした研究は身近に感じやすい。ただし、女性というだけで研究対象と同じ条件になるわけではない。腹部に肥満がある女性、閉経前の肥満女性、過体重・肥満の女性をまとめた分析では、対象と介入内容が異なる。年齢や体の状態を省いて結果だけ受け取ると、研究との距離が見えなくなる。[2][13][14]
高用量の緑茶抽出物を調べた試験では、体格指数27以上、腹囲80 cm以上などの条件を満たした女性102人を対象とした。EGCGの量は1日856.8 mg、介入は12週間だった。介入群の平均体重は76.8 kgから75.7 kgに下がり、腹囲の減少も報告された。この研究が示した体重値は、介入群の開始前と終了後の比較である。[2]
この試験では体格指数と腹囲にも有意な減少があり、総コレステロールは5.33%低下する傾向が報告された。対照群に比べてグレリンが低く、アディポネクチンが高い結果も認められた。著者らは、これらのホルモンの変化が体重への作用に一部関わる可能性を挙げている。[2]
先に触れたEGCGを1日300 mg補給した肥満女性の試験では、食事制限への追加効果は認めなかった。体重変化の群間差は−0.3 kg、95%信頼区間は−5.0〜4.3 kgであり、不確かさも大きい。脂肪量の群間差も−0.7 kg、95%信頼区間−3.5〜2.1 kgで有意ではなく、血中脂質やインスリン抵抗性の変化にも追加の利益を認めなかった。[13]
過体重・肥満の女性のメタ分析では、緑茶補給量が1日1,000 mg以上の試験で体重差−1.38 kg、期間が8週間以上の試験で−1.24 kgと報告された。一方、別の肥満指標のメタ分析では、1日500 mg未満、期間12週間の条件で体重減少が大きい結果が報告されている。量と期間で分けた分析は、異なる条件の試験を並べたもので、用量への反応には一致しない結果がある。[14][5]
また、「緑茶の補給量」と「EGCGの量」は同じ成分量を表す言葉ではない。飲料の総カテキン量、抽出物の量、EGCG量を混ぜたまま、論文の数字を商品の表示へ当てはめないことが大切だ。ここで使われた用量は、研究条件の説明であり、自分に適した摂取量の提案ではない。[2][12][13]
安全性の記載にも範囲がある。高用量の試験は参加者で有害事象を認めず、EGCGを補給した別の試験でも肝機能の検査指標への有害な影響を認めなかった。ただし、これらは対象者と期間が決まった試験の結果である。参加者に認められた結果を、自分の健康状態に照らして判断する必要がある。[2][13]
系統的レビューでは、有害事象を記録した研究の一部で軽度から中等度の事象が報告された。入院が必要だった事象も記録されているが、介入とは関連しないと報告されている。良い結果だけで安全性を語るのでも、関連しない事象まで緑茶が原因とするのでもなく、報告された範囲に沿って扱いたい。健康状態や濃縮した補給品の利用に迷う場合は医師に相談する。[10]

よくある誤解
「普通のお茶を増やせば、研究と同じだけ減る」という受け止め方は、試験で使われた飲料や抽出物を飛ばしている。カテキンとカフェインの量が管理された飲料の試験もあれば、EGCGを単独で補給する試験もある。これらの研究は、家庭のお茶を何杯飲めば同じ効果になるかを検証していない。[12][13][17]
「代謝が上がったなら、脂肪は確実に落ちる」という理解も急ぎすぎる。代謝研究の分析ではエネルギー消費の差が出た一方、脂肪酸化に有意差はなかった。運動との併用試験でも、腹部脂肪で有意な差があったことと、体重や全身の脂肪量で有意差が出ることは一致していない。測定したものを、その名前のまま受け取る必要がある。[6][15]
「減量できたなら、飲み続ければリバウンドも防げる」という期待に対しては、研究結果が分かれている。2009年のメタ分析は11論文を採用し、減量と減量後の体重維持に小さな有意な効果を報告した。論文の要約に示された全体の体重差は−1.31 kgで、維持だけの推定値は別に記載されていない。[3] 一方、過体重・肥満の成人を対象にした2012年のレビューは、維持を調べた2試験、184人を評価し、有意な維持効果を認めなかった。減量期に差を報告した研究があっても、維持効果については肯定と否定の結果があり、一貫して確かめられたとは言えない。[10]
今日からできること
- 運動と緑茶を組み合わせたい人は、飲料を足す前に中程度の運動を続ける。運動が可能な人は、比較試験で両群が行った週180分以上を目安に、自分が続けられる種目で週の合計時間を確保する。[15]
- 運動をひとりで続けにくい人は、指導を受けながら体を動かす機会を取り入れる。同じ試験には週3回以上の監督付き運動が含まれていた。飲料を変えることと、支援を受けて運動することを一緒に考える。[15]
- 緑茶を運動に添える人は、飲料を追加するぶん食事まで増やさず、普段の食事のエネルギー摂取を一定に保つ。運動との併用試験も、この条件で飲料を比較していた。[15]
- 緑茶を買う人は、表示の総カテキン量とEGCG量、カフェインの有無を確認する。研究用の高濃度飲料とEGCG単独の補給を区別し、自分の摂取量へ直結させない。[12][13]
- 濃縮した抽出物を使うか迷う人は、健康状態も含め医師に相談する。試験での安全性の報告は、対象と期間が決まった条件で得られたものだ。[2][10]

緑茶の成分選びと並べて、オンザショアで運動を試す
オンザショア立川店のヨガ体験は、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれ、税込1,980円である。緑茶の成分を選ぶ日にも、体を動かす場所の候補として体験の内容を確かめられる。料金と体験の予約から、利用を検討できる。
常温のヨガもあり、妊娠中の方には常温のマタニティヨガが用意されている。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を先に確認したうえで、自分に合うレッスンを考えたい。
店は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにあり、JR立川駅北口から徒歩1分。営業時間は8:00〜23:30、全曜日共通で年中無休だ。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガだけでも25種類以上である。店の案内も見ながら、飲料を買う機会と体を動かす機会を暮らしの中で考える。
参考文献
- Does green tea catechin enhance weight-loss effect of exercise training in overweight and obese individuals? a systematic review and meta-analysis of randomized trials — Farhad Gholami et al., 2024, Journal of the International Society of Sports Nutrition. DOI: 10.1080/15502783.2024.2411029
- Therapeutic effect of high-dose green tea extract on weight reduction: A randomized, double-blind, placebo-controlled clinical trial. — I-Ju Chen et al., 2016, Clinical nutrition. DOI: 10.1016/j.clnu.2015.05.003
- The effects of green tea on weight loss and weight maintenance: a meta-analysis — R. Hursel et al., 2009, International Journal of Obesity. DOI: 10.1038/ijo.2009.135
- [Effect of green tea or green tea extract consumption on body weight and body composition; systematic review and meta-analysis]. — Eduard Baladia et al., 2014, Nutricion hospitalaria. DOI: 10.3305/nh.2014.29.3.7118
- The effect of green tea supplementation on obesity: A systematic review and dose–response meta‐analysis of randomized controlled trials — Ying-Liang Lin et al., 2020, Phytotherapy Research. DOI: 10.1002/ptr.6697
- Physiological effects of epigallocatechin-3-gallate (EGCG) on energy expenditure for prospective fat oxidation in humans: A systematic review and meta-analysis. — M. Kapoor et al., 2017, The Journal of nutritional biochemistry. DOI: 10.1016/j.jnutbio.2016.10.013
- Green tea for weight loss and weight maintenance in overweight or obese adults. — T. Jurgens et al., 2012, The Cochrane database of systematic reviews. DOI: 10.1002/14651858.cd008650.pub2
- Effects of Catechin Enriched Green Tea on Body Composition — Hong-Qiang Wang et al., 2010, Obesity. DOI: 10.1038/oby.2009.256
- Effects of dietary supplementation with epigallocatechin-3-gallate on weight loss, energy homeostasis, cardiometabolic risk factors and liver function in obese women: randomised, double-blind, placebo-controlled clinical trial — J. Mielgo-Ayuso et al., 2013, British Journal of Nutrition. DOI: 10.1017/s0007114513003784
- The effect of green tea supplementation on the anthropometric outcomes in overweight and obese women: a time and dose-response meta-analysis of randomized controlled trials — Yi-Yi Zhang et al., 2023, Critical Reviews in Food Science and Nutrition. DOI: 10.1080/10408398.2023.2220796
- Green tea catechin consumption enhances exercise-induced abdominal fat loss in overweight and obese adults. — K. Maki et al., 2009, The Journal of nutrition. DOI: 10.3945/jn.108.098293
- Effect of green tea catechins with or without caffeine on anthropometric measures: a systematic review and meta-analysis. — O. Phung et al., 2009, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.2009.28157
冒頭の写真: 器に入った緑色の抹茶の粉と、そのそばに並べられた抹茶の飲み物の入ったカップ。(写真: dungthuyvunguyen / CC0 / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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