
肉を除いた効果と、食事全体を変えた効果
具体的な試験を読むと、食材の由来だけでは説明できない条件が見える。過体重の成人63人を食事の異なる群へ割り付けた6か月の研究では、ヴィーガン群の体重変化が−7.5%、動物性食品を含む群は−3.1%だった。部分的な菜食と魚を含む菜食はいずれも−3.2%で、ヴィーガン群との差が有意だった。[2]
しかし、各群は低脂肪で血糖値が上がりにくい食事を指示され、単に肉を抜くだけの介入ではなかった。参加者は18〜65歳の過体重の成人で、ヴィーガン群は12人。全体の完了者は50人だった。食事群への集まりは当初、対照群を除いて毎週で、対照群は月ごとの集まりと毎週のメール教材を受けていた。[2] 食べ方を教える仕組みまで含んだ試験なのである。
この研究が有意な比較として報告したのは、ヴィーガン群と、動物性食品を含む群・部分的な菜食群・魚を含む菜食群との差である。卵や乳製品を含むベジタリアン群との有意差は、論文の要約には挙げられていない。[2]
この試験はカロリー制限を強調していない。[2] 系統的レビューは、多くの試験で脂質摂取の制限とそれに伴うエネルギー摂取の低下があり、具体的な食事内容によって結果が異なると整理している。[7] カロリーを数えない減量と、食べる量に関係のない減量を混同しないことだ。
反対側から見る試験もある。2型糖尿病の男女164人を、低炭水化物のヴィーガン食と、中程度の炭水化物を含む菜食へ割り付け、3か月比較した。両群とも必要カロリーの60%を勧められ、体重はそれぞれ−5.9 kgと−5.23 kg減ったが、体重について有意な群間差は認められなかった。[20]
両群の比較では、血糖の状態を示す糖化ヘモグロビンと収縮期血圧も低下した。有意な群間差が認められたのは推定した温室効果ガス排出量で、低炭水化物のヴィーガン食が有利だった。[20] 必要カロリーの60%という条件は、この治療食の試験で用いられたものである。糖尿病の治療中で食事を大きく変えたい場合は、医師に相談する必要がある。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
体重、体脂肪、血糖は別々に確かめる
朝の体重が下がると、体の中身もすべてよい方向に変わったと思いたくなる。だが、研究では評価項目を分けている。過体重の成人75人を対象とした16週の試験は、植物性食群38人と対照群37人を比較し、体重の介入効果を−6.5 kg、95%信頼区間を−8.9〜−4.1 kgと報告した。体脂肪量の差は−4.3 kg、範囲は−5.4〜−3.2 kgであった。[17]
体脂肪量は、異なるエネルギーのX線を使って体組成を評価する方法で測定している。[17] この結果では体重だけでなく脂肪の変化も確かめた点に意味がある。筋肉量の結果は論文の要約に記載されておらず、体重差と脂肪量の差の残りを筋肉と決めることはできない。
同じ試験で、植物性たんぱく質摂取の増加、動物性たんぱく質摂取の減少と、体脂肪量の減少との関連が報告された。その部分では、回帰分析という摂取内容と結果の関係を調べる方法を用いている。[17] 解析では、植物性食全体の介入と、摂取したたんぱく質の内容を併せて調べている。[17]
血糖の研究も対象を確認したい。2型糖尿病の成人を対象とする7試験、770人のメタ分析では、菜食による体格指数の平均差は−0.96 kg/m²、95%信頼区間は−1.58〜−0.34 kg/m²だった。体格指数は身長に対する体重の指標であり、kgで表す体重差とは単位が違う。[5] これを体重が約1 kg下がる話に置き換えてはいけない。
このメタ分析は、血糖の状態を示す糖化ヘモグロビンの改善も報告し、その平均差は−0.40パーセントポイント、95%信頼区間は−0.59〜−0.21で、根拠の確かさは中程度とした。一方、空腹時血糖や空腹時インスリンなどには効果を認めなかった。[5] 血糖関連の指標を一括して「改善」と呼ぶと、動かなかった結果が見えなくなる。
過体重・肥満の人をまとめた別の解析では、体重が減っても血圧などには明確な差がなかった。[6] 食事の評価を体重計だけに集約しないことと、植物性ならあらゆる検査値がよくなると思わないことは、両立する。検査値の意味や薬の変更は医師の判断を仰ぐ対象である。

観察研究と加工食品の解析は何を示すか
菜食の人は体重が軽いという話を読むと、食事の結果を見ている気になる。しかし、体組成を扱った文献レビューに含まれる22研究のうち、8件は横断研究だった。横断研究とは、ある時点の食事や体の状態を比べる研究である。ほかに12件の無作為化比較試験などがあり、全体では17研究が植物性食と体組成の好ましい関連を報告した。[18]
ここで、関連と因果は分けておく。横断研究の体重差は、菜食を始める前から存在したかもしれない。食事以外の生活や、どんな人がその食事を選ぶかも区別する必要がある。レビュー全体の参加者は436,178人でも、それだけで横断研究が食事の効果を証明する試験に変わるわけではない。[18] 人数の大きさと、問いに答える設計の強さは別の話だ。
加工食品についても、白黒をつける前に解析の種類を見たい。過体重の成人244人をヴィーガン群と対照群へ割り付けた16週の試験の二次解析では、体重への介入効果が−5.9 kg、95%信頼区間は−6.7〜−5.0 kgだった。二次解析とは、試験で集めたデータを別の問いから調べる解析である。[13]
その解析では、加工度に基づいて食品を分類し、植物性の加工食品の摂取について、どの分類でも体重増加との有意な正の関連は認めなかった。動物性食品の摂取減少と体重減少との関連は報告された。[13] 「植物性の加工食品を含めると減量できない」という一律の理解には、反例となる結果である。
食品分類ごとの結果は、ヴィーガン群と対照群の食事記録を解析して得られた関連である。食品の加工度に基づく分類を使い、3日間の食事記録を調べていた。[13] この関連だけでは、個々の植物性加工食品が体重に及ぼす効果までは決められない。袋の植物の絵だけでは、試験の献立まで再現できない。
日常で使うなら、加工品を使う自分を責める材料にも、好きなだけ食べる許可証にもせず、何と置き換えたのかを確認するきっかけにしたい。仕事帰りに料理する余裕がない場面でも、食事全体を見て選ぶ。
よくある誤解
「植物性なら、量を気にしなくても必ず痩せる」という理解は広すぎる。エネルギー制限なしの研究をまとめた部分解析でも、菜食群の平均差は−1.66 kg、95%信頼区間は−2.85〜−0.48 kgだったが、量が無関係だと試したわけではない。[1] 脂質や摂取エネルギーの違いを含む試験が多いことを併せて読む必要がある。[7][8]
「厳格なヴィーガン食ほど必ず有利」という理解も、そのままでは成り立たない。小規模試験では他の食事より大きい減量を認めたが、菜食同士を比べた糖尿病の試験では体重に有意な群間差がなかった。[2][20] 誰を対象に、どんな制限の下で比べたかを抜きに、食事名の順位は作れない。
「短期間で減ったなら、その後も同じ差が続く」という予想も慎重に扱いたい。初期のメタ分析では、追跡が1年未満の研究で平均差が−2.05 kg、1年以上では−1.13 kgだった。それぞれの95%信頼区間は−2.85〜−1.25 kgと−2.04〜−0.21 kgである。[1] これは異なる試験の部分解析であり、全員が同じ経過をたどったという意味ではない。

今日からできること
- 肉のおかずを植物性に寄せるなら、豆や豆腐を使う料理に替えてみる。野菜料理を追加するだけで終えず、動物性食品から植物性食品への置き換えとして献立を組む。加工された植物性食品を含む置き換えも、試験の二次解析で検討されている。[13]
- 植物性の料理を作るときは、食材の由来とともに脂質を控える調理を選ぶ。低脂肪のヴィーガン食を使った試験が多く、植物性に替えることと脂質を減らすことが組み合わされていた。[7]
- 食事の助言を受けられる機会を利用する。6か月の比較試験では、当初の毎週の集まりなどに加え、最後の4か月は全群が月ごとの集まりに参加していた。食材選びだけでなく、食べ方の支援も取り入れる。[2]
- 体重の数字を読むときは、群内の減量量と比較群との差を分ける。−2.02 kgは菜食群と非菜食群の平均差である。[1]
- 糖尿病の治療中に食事を大きく変えたい人は、医師に相談する。菜食は栄養ケアの選択肢として検討されており、薬の扱いは医師の判断に沿って進める。[5]
植物性の食卓と並べて選ぶ、オンザショアのレッスン
オンザショア立川店には、溶岩ホットヨガに加えて常温のヨガがある。植物性の献立を考えるときと同じように、運動の場も内容から選べる。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもある。
妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件は店のトップで確認できる。
ヨガの体験は税込1,980円。60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。体験の予約と料金ページで内容を確かめられる。
スタジオは溶岩プレートを敷いた溶岩ホットヨガスタジオで、所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。JR立川駅北口から徒歩1分、営業時間は全曜日8:00〜23:30で年中無休だ。食材を買う日や仕事帰りの経路に照らして、参加するレッスンと通える時間を考えたい。
参考文献
- Vegetarian Diets and Weight Reduction: a Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials — Ru-yi Huang et al., 2015, Journal of General Internal Medicine. DOI: 10.1007/s11606-015-3390-7
- Comparative effectiveness of plant-based diets for weight loss: a randomized controlled trial of five different diets. — Gabrielle M. Turner-McGrievy et al., 2015, Nutrition. DOI: 10.1016/j.nut.2014.09.002
- Vegetarian and Vegan Dietary Patterns to Treat Adult Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials — N. Guest et al., 2024, Advances in Nutrition. DOI: 10.1016/j.advnut.2024.100294
- Vegetarian diets on anthropometric, metabolic and blood pressure outcomes in people with overweight and obesity: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials — B. Melgar et al., 2023, International Journal of Obesity. DOI: 10.1038/s41366-023-01357-7
- Effects of Plant-Based Diets on Weight Status: A Systematic Review — Elisabeth Tran et al., 2020, Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy. DOI: 10.2147/dmso.s272802
- Effects of vegan diets on cardiometabolic health: A systematic review and meta‐analysis of randomized controlled trials — A. Termannsen et al., 2022, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/obr.13462
- Health Effects of Plant-Based Diets in People with Overweight or Obesity: A Systematic Review and Meta-Analysis — Viktória Cseh et al., 2026, Nutrients. DOI: 10.3390/nu18121987
- Vegan diet, processed foods, and body weight: a secondary analysis of a randomized clinical trial — H. Kahleová et al., 2025, Nutrition & Metabolism. DOI: 10.1186/s12986-025-00912-5
- A plant-based diet in overweight individuals in a 16-week randomized clinical trial: metabolic benefits of plant protein — H. Kahleová et al., 2018, Nutrition & Diabetes. DOI: 10.1038/s41387-018-0067-4
- Comparison between Different Groups of Vegetarianism and Its Associations with Body Composition: A Literature Review from 2015 to 2021 — Tatiana Fontes et al., 2022, Nutrients. DOI: 10.3390/nu14091853
- Low-carbohydrate vegan diets in diabetes for weight loss and sustainability: a randomized controlled trial. — David J. A. Jenkins et al., 2022, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/nqac203
冒頭の写真: 器に盛られた揚げ出し豆腐と、そのそばに置かれたお茶と箸が写っている。(写真: LingLass / CC0 / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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