
高齢者や糖尿病リスクが高い人には、別の注意点がある
一般に健康な成人のレビューだけで、すべての体重変動を説明しない理由は、異なる対象で別の結果が出ているためだ。糖尿病リスクの高い成人622人のコホート解析では、平均年齢は63.6歳、平均の体格指数は32.0、女性は35.4%であった。体重の経過を24か月単位で調べ、体組成は生体電気インピーダンス法、すなわち電気的な特性を使う方法で推定した。[10]
この解析で、最初の12か月に体重の5%を超えて減らし、次の12か月に戻した経過は、観察の4.6%だった。その経過では脂肪量は開始時の水準に戻った一方、交絡要因を調整した除脂肪量の減少は1.50 kgと報告され、論文の要約には0.66〜2.35 kgという区間も示されているが、区間の種類は書かれていない。[10]体重の回復だけでは、体組成の回復まで判断できない例だ。
逆向きの経過もあった。最初に増えてから減った観察は5.5%で、脂肪量は差し引き1.70 kg増え、論文の要約に示された区間は0.27〜3.12 kgだった。除脂肪量には変化がなかった。[10] 最後の体重だけを見るのでなく、増減の順序と中身を分けた解析だから見える違いである。
ただし、コホート解析は人の経過を観察する方法であり、体重を往復させる介入へ無作為に割り付けた試験ではない。交絡とは、比べたい関係に別の要因が入り込むことを指す。この研究は交絡要因を調整しているが、それだけで往復が除脂肪量低下を引き起こしたと確定するわけではない。[10] 参加者が提供した観察は計1163件で、体重を維持した経過が69.2%を占めた。この維持した経過では、脂肪量にも除脂肪量にも変化がなかった。各参加者は最大で2つの24か月の観察期間に寄与しているため、経過の割合と人の割合は分けて読む。[10]
高齢者147人の体重変動者と、性別・人種を対応させた体重安定者を比べた研究では、2年間の周期を調べた。減量時に失った除脂肪量は、再増加時に戻った量より比例的に大きく、とくに男性で目立った。しかし、再増加後の男性の除脂肪量は安定群よりわずかに低いだけで、その差は統計的に有意ではなかった。[20] 対象の54%は女性、38%は黒人であり、男女とも減量と再増加を経た後の総体重は、開始時より有意に低かった。[20]
この高齢者研究は、体重が完全には戻らなかったことが除脂肪量の不足の多くを説明したとも報告している。[20] 「戻った体重が全部脂肪だった」と読み替えるのは不正確だ。著者らの結論も、高齢男性では減量後の再増加を経ても除脂肪量の純減に寄与する可能性があるが、追加の研究が必要というものだった。[20]
筋肉やサルコペニア、すなわち筋肉量や筋力の低下に関わる問題を扱ったナラティブレビューも、年齢、性別、減量の速さ、エネルギー不足の程度、活動量、測定方法などで結果が異なりうると論じている。精密な体組成測定を使った研究、往復回数の多い研究、高齢者を含む研究では、戻る除脂肪量が少なく、筋肉と脂肪の回復にずれがあると結論している。高齢で意図しない変動がある場合、とくに虚弱な人では、加齢に伴う除脂肪量の低下を加速すると論じた。[12] 一般に健康な成人をまとめたレビューの多数派の結果と、この高齢者や測定条件に着目した結果は、対象を分けて並べておく必要がある。[1][12] これを受けて日常で確認したいのは、体重以外の変化もあるかという点だ。体重が減ったことだけを成功の判定にせず、意図しない減少や動作の困りごとがあるなら医師に伝える。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
動物の「痩せにくさ」は人への宣告ではない
動物研究には、食事の内容や切り替える時期を管理できる利点がある。動物研究の系統的レビューとメタ分析は、人の観察研究の限界を補う狙いで、体重を往復した動物を、ずっと肥満だった動物と、後から肥満になった動物に分けて比較した。[4] 比較相手を変えると、見える問題も変わる。
ずっと肥満だった動物との比較では、健康指標に差がなかった。これは、減量で得た利点が再増加で失われることを示すと解釈された。一方、後から肥満になった動物と比べると、往復した動物では空腹時血糖が高く、血糖を処理する能力も悪化していた。[4] 測定されたのは体重減少の速さよりも、再増加した後の血糖や糖を処理する能力である。[4]
動物の結果は、人体で検討する価値のある問いを生む。しかし、一般に健康な成人で安静時代謝への悪影響を認めない研究が多いことと、動物で血糖の問題が見つかることは、測定項目も対象も異なる。[1][4] どちらかを打ち消す材料として使うと、体重、脂肪、血糖の話がひとつに混ざる。「代謝」という同じ箱に入れても、中にある測定は同じではない。
人と動物の証拠を検討した論考は、肥満の人でウェイトサイクリング自体と臨床的な害の因果関係を支持する証拠は、現時点ではないと論じている。報告された悪影響には、加齢、肥満への累積的な曝露、病気が先にあって体重が変動する逆因果などが関わる可能性を挙げた。[9] 逆因果とは、原因と考えたものが実は結果である可能性のことだ。
この論考は、時折でも体重を減らすことで得られる代謝指標、心血管の健康、生活の質の利点が、変動に伴う潜在的なリスクを上回ると評価している。[9] 論文の型は、専門家が人と動物の証拠を批判的に検討する見解論文である。先に肥満が始まったことや、肥満につながる環境への繰り返しの曝露も、報告された害を説明しうる要因に含めている。[9]
維持を考える理由は、「戻ると体が壊れるから」だけである必要はない。動物研究では、再増加後に減量で得た健康面の利点が残らないことが示されている。[4] 体重を減らす期間だけを予定表に書き、その後を空欄にしないという考え方は、この問題を日常へ下ろしたものだ。何を維持すればよいかは個人の状態によるため、持病や体調への不安がある場合は医師と相談する。

よくある誤解
「リバウンドのたびに基礎代謝が必ず落ち、二度と戻らない」。減量中の変化と、再増加後にも残る変化が混同されている。肥満女性の小規模試験では基礎代謝は減量時に下がったが、回復期間後には戻り、進行する低下の証拠はなかった。成人のレビューでも、安静時代謝の悪い変化を認めない研究が多数だった。[1][16]
「体重が元に戻れば、筋肉も脂肪も元通り」。これは高齢者や糖尿病リスクの高い人の結果と合わない。一部の経過では除脂肪量の回復が十分でない可能性が示された。ただし、高齢男性の研究では安定群との差が有意でなかった点も含めて読む。[10][20] 「必ず筋肉が減る」への言い換えも、同じように行き過ぎである。
「害が証明されないなら、急な減量を繰り返してよい」。健康な成人で悪影響を認めない研究が多いという結論は、すべての減量法や対象の安全性を認定したものではない。[1] 筋肉のレビューは減量の程度や速さ、年齢、活動量などの条件を挙げている。[12]
今日からできること
- 再減量の前に、過去の減量と再増加の開始・終了時期と体重を並べる。糖尿病リスクの高い人の解析では、減って戻る経過と増えて減る経過で、脂肪量と除脂肪量の結果が異なった。増減の順序を医師に伝えられる形にする。[10]
- 食事を制限するだけの減量から、身体活動を組み合わせる形へ変える。普段の移動で歩く機会を使い、食事の見直しと一緒に体を動かす。レビューが示した方向を生活に移す提案であり、歩く時間や歩数の処方はこの論文では示されていない。[2]
- 減量が一区切りついた後も、取り組んでいる身体活動を続ける。体重が戻ってから再開するより、食事を調整する時期とその後を通して動く機会を保つ。身体活動を食事のエネルギー制限と組み合わせるというレビューの考え方を使う。[2]
- 体重が戻った後に以前より困る動作があるなら、その変化を医師に伝える。高齢者では体組成に加えて筋力を評価した研究にも、ウェイトサイクリングと筋肉の問題の関連が報告されている。[12]
- 意図しない体重減少がある人は、減量の成果として扱わず医師に相談する。病気が先にあって体重が変わる逆因果も、体重変動と健康問題を考えるうえで検討されている。[9]

オンザショアで、リバウンド後も体を動かす場所を選ぶ
オンザショア立川店には、溶岩ホットヨガのほかに常温のヨガもある。減量と再増加を経験した後の運動を考える際は、通う時間だけでなく、どのレッスンに参加するかも選べる。ヨガだけで25種類以上のレッスンがあり、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも扱っている。
ヨガの体験は税込1,980円。60分のレッスンと、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。内容は店のトップ で確認でき、体験の予約 から申し込める。妊娠中は溶岩ホットヨガに参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分である。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休だ。減量中に通える時間と、減量を終えた後にも通える時間を照らし合わせたい。料金 を確かめ、駅からの動線や体験の内容を含めて、生活の中で体を動かす場所を選べる。体験では実際のレッスンに参加し、減量の区切りを越えて通うときの時間の使い方も考えたい。
参考文献
- The Physiological Effects of Weight-Cycling: A Review of Current Evidence — Nora Sanaya et al., 2024, Current Obesity Reports. DOI: 10.1007/s13679-023-00539-8
- The Impact of Weight Cycling on Health and Obesity — Huan Wang et al., 2024, Metabolites. DOI: 10.3390/metabo14060344
- The impact of weight cycling on health outcomes in animal models: A systematic review and meta‐analysis — Senthil Thillainadesan et al., 2022, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/obr.13416
- Weight regain, body composition, and metabolic responses to weight loss in weight cycling athletes: A systematic review and meta‐analyses — Sarah Bagot et al., 2023, Obesity Reviews. DOI: 10.1111/obr.13658
- Is weight cycling clinically harmful? — F. Magkos et al., 2026, The lancet. Diabetes & endocrinology. DOI: 10.1016/s2213-8587(26)00037-9
- Impact of weight loss and weight gain trajectories on body composition in a population at high risk of type 2 diabetes: A prospective cohort analysis — T. Yates et al., 2023, Diabetes. DOI: 10.1111/dom.15400
- Does weight cycling promote obesity and metabolic risk factors? — Grace M. Mackie et al., 2017, Obesity research & clinical practice. DOI: 10.1016/j.orcp.2016.10.284
- Weight cycling and its effects on muscle mass, sarcopenia and sarcopenic obesity — Mauro Zamboni et al., 2025, Reviews in Endocrine & Metabolic Disorders. DOI: 10.1007/s11154-025-09963-8
- Effects of weight cycling caused by intermittent dieting on metabolic rate and body composition in obese women. — S. Jebb et al., 1991, International journal of obesity. DOI: なし
- Weight loss and regain and effects on body composition: the Health, Aging, and Body Composition Study. — Jung-Sun Lee et al., 2009, The journals of gerontology. Series A, Biological sciences and medical sciences. DOI: 10.1093/gerona/glp042
冒頭の写真: 二つの円盤を組み合わせた本体にひもが付いた、緑色のプラスチック製ヨーヨー。(写真: Evan-Amos / Public domain / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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