
人数を減らせば、それだけ脂肪が減るのか
少人数のほうが、たくさんボールに触れて忙しくなりそうだ。そう考えると、人数の少ないゲームほどダイエットに向くという結論へ進みたくなる。しかし、人数を変えた試験が何を測定したかを見てから判断したい。
未訓練の男性60人、平均年齢18.8歳を対象にした無作為化比較試験では、1対1〜3対3の少人数形式と、6対6〜8対8の中人数形式を比較した。介入は週3回、8週間で、普段の座位中心の生活を保つ対照群も設けられた。無作為化とは、群分けを偶然に任せて比較の偏りを減らす方法である。[18]
両方のゲーム形式で、立ち幅跳び、垂直跳び、短い距離の走行、方向転換、持久的に走るテストなどが対照群より改善した。持久力テストの効果量は少人数群0.64、中人数群0.693だった。効果量は差を共通の尺度にした値であり、走れる距離が同じ割合だけ増えたことを意味しない。[18]
研究者は、強度に多少の違いがあっても、両形式は体力を高めるうえで同程度に有効とまとめている。脂肪の減少量を人数別に順位づけする結果としては扱えない。また、平均年齢が若い男性の結果を、中年女性の成果の予測にそのまま当てはめることも難しい。[18]
「運動がきつい」と「脂肪がよく減る」を結びつける前に、別の比較も見たい。運動不足で過体重の男子若年者57人を対象にした無作為化試験では、少人数サッカー、高強度インターバルトレーニング、両者の組み合わせなどを6週間比較した。高強度インターバルトレーニングとは、強い運動を休息などを挟みながら行う方法である。[20]
サッカーを含む群では方向転換能力や有酸素能力が改善し、高強度の運動だけの群に比べて、楽しさが高く、主観的な強度が低かった。一方、腹囲を減らす点では高強度の運動のほうが有効だった。楽しく感じられることと、お腹まわりの変化で有利なことが、同じ群にそろうとは限らなかったのである。[20]
この試験は期間が短く、食事や外的要因を管理していないという限界もある。そのため、サッカーで楽しさを感じたら長期の減量まで成功する、と話を延ばせない。参加を選ぶときには楽しさ、続けた後の評価には体脂肪や腹囲、と役割を分けておくと、期待をひとつの数字に集中させずに済む。[20]
人数の好みを決める際は、脂肪が減る人数を探すより、自分が動きやすい形式を探す問いにしたい。ボールが苦手なら初心者同士で組めるか、速い人ばかりなら交代できるかを確かめる。体力の改善が複数の形式で見られたという知見は、最小人数の形式に固執しなくてもよい理由になる。[18]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
球技なら何でも体重が落ちる、とは言えない
サッカーの結果を、球技全体の約束に広げることにも注意したい。健康な35〜55歳の男性24人を、少人数バレーボールと普段の生活を続ける群に分けた無作為化試験がある。介入群は週2〜3回、各90分の運動を10週間行った。[3]
バレーボール群に有利な変化が見られたのは、血液中の脂質であるLDLコレステロールや安静時心拍数などだった。持久力を評価するテストにも改善が見られた一方、体重と体格指数、拡張期血圧には有意な変化がなかった。体格指数は体重と身長から計算する指標である。[3]
体重が変わらなかったから、参加した意味もなかった、という評価にはならない。反対に、体力が改善したから脂肪も減ったはずだ、と補ってはいけない。この試験が明確に示すのは、同じ球技でも測る項目によって答えが分かれることだ。[3]
サッカーでも、対象と状況が変わると比較結果は異なる。平均16.4歳の男子サッカー選手40人が、運動休止後に少人数ゲームか走る高強度運動で再訓練した無作為化試験では、再開後の脂肪量などで高強度運動に有利な結果が見られた。どちらの方法も、休止前の体組成や体力のすべてを回復できたわけではなかった。[5]
これは競技選手が休止から戻る場面の研究であり、初めて運動する大人の減量とは目的が違う。それでも、サッカーが比較相手を問わず最良という読み方への反証にはなる。運動しない群との比較で良好だった結果と、別の運動との比較で不利だった結果は、両立する。[4][5]
研究を読むときの確認点は、対象、比較相手、測定項目の組み合わせである。女性のレビューで脂肪量を知り、若い男性の試験でゲーム形式による体力の変化を知り、中年男性のバレーボールで体重が動かない場合を知る。別々の問いへの答えを、その違いを残して使うと、運動の選択肢を過大評価せずに持てる。[2][3][18]
実生活では、参加案内に書かれた「体づくり」という言葉を、自分の言葉に直してみるとよい。体重を下げたいのか、脂肪を減らしたいのか、途中で休まず動きたいのか。研究が別々に測っていたものを、申し込みの前にも分けておく。この作業が、成果の見落としと期待の膨らませすぎを減らすための出発点になる。[2][3][4]

よくある誤解
「遊びのサッカーなら軽い運動で済む」という見方には修正が要る。未訓練者などの研究でも、少人数ゲームは心肺や代謝に高い負荷をかけていた。系統的レビューの41研究ではトレーニング関連のけがは報告されなかったが、その範囲の報告を、どんな参加先でもけがをしない保証に読み替えられない。[14]
初心者歓迎の表示を見つけたときは、休めるか、接触をどう扱うか、自分の経験を伝えられるかを確かめるとよい。運動習慣のない人は、参加前に主催者へそのことを伝え、接触の有無と途中で休む方法を確認する。病気や痛みなど個別の健康状態に関わる参加可否は医師に相談する。負荷が高かったという研究結果を、自分でも同じ強度を達成すべきだという目標に変える必要はない。[14]
「脂肪が平均1.72 kg減るなら、自分の体重もそれだけ落ちる」という理解も正確さを欠く。メタ分析がまとめたのは運動しない群との脂肪量の差であり、個人への保証でも、すべての運動との比較での優位性でもない。目標を立てるなら、体重と脂肪量を同じものとして扱わないことが先になる。[4]
「楽しいほど痩せやすい」という期待にも、測定された範囲がある。過体重の男子若年者の試験では、サッカーを含む群で楽しさが高くても、腹囲の減少では高強度運動に有利な結果だった。楽しさは参加したい運動を探す材料にし、減量の結果まで先取りしないのがよい。[20]
これらの違いを踏まえれば、ボールを追う時間を好きになれそうだ、という理由で候補に入れることはできる。成功例の減少量を借りるより、自分に合う参加形式を選び、成果を見る指標を決めておく。研究の平均と自分の体の間に、具体的な判断の段階を挟むのである。[4][14][20]
ここで挙げる短いボール練習は、参加の入口として自分で区切るための例である。脂肪の減少を検証した試験ではゲーム形式の運動が行われており、パス交換や歩く練習にも同じ効果があるとは言えない。まず動作に触れる段階と、研究が扱った継続的なトレーニングを分けておきたい。[2][14]
今日からできること
- 初参加の人は申し込み前に1回、主催者へ運動経験を伝え、初心者の組み分け、接触、交代と休憩の方法を聞く。[14][18]
- ボールに慣れたい人は今週1回、相手と相談して5分間の軽いパス交換から試す。ゲームに入る前の動作に親しむ機会にする。[14]
- 方向転換を試したい人は別の日に1回、5分間を上限に、歩く速さでボールを運んで止める練習をする。[2][14]
- すでに無理なく走る習慣のある人は、今週も1回、普段のランニングを続ける。球技の体験を加える週は、走る日と体験日を1日ずつ別に取る。[4]
- 球技を体験した人はその日のうちに1回、楽しめた動きと休みたくなった場面をメモし、次回の参加時に主催者へ伝える。[14][20]

ボールを追わない日にも、動く場所を持つ
球技と別の運動を組み合わせたい人には、オンザショア立川店も通う先の候補になる。JR立川駅北口を出て徒歩1分の場所にあり、年中無休で毎日8:00〜23:30に営業している。仕事や球技のある日を避けて、通う日を組み立てられる。
体験で受けるヨガは60分で、料金は税込1,980円。貸し出し品はバスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットで、いずれも体験料金に含まれる。店舗の住所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fだ。
溶岩プレートのあるスタジオで行うホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングを扱い、ヨガのレッスン数は25種類以上ある。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。
内容は店舗案内、費用は料金ページ、申し込みは体験予約で確認できる。球技をする日と並べて、別の運動を体験する日を手帳に書き込もう。
参考文献
- Effects of recreational football on women’s fitness and health: adaptations and mechanisms. — Krustrup et al., 2018, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-017-3733-7
- Effects of Small-Sided Recreational Volleyball on Health Markers and Physical Fitness in Middle-Aged Men. — Trajković et al., 2020, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph17093021
- Broad-spectrum physical fitness benefits of recreational football: a systematic review and meta-analysis. — Milanović et al., 2019, British journal of sports medicine. DOI: 10.1136/bjsports-2017-097885
- Can high-intensity interval training and small-sided games be effective for improving physical fitness after detraining? A parallel study design in youth male soccer players. — Clemente et al., 2022, PeerJ. DOI: 10.7717/peerj.13514
- Effects of Small-Sided Soccer Games on Physical Fitness, Physiological Responses, and Health Indices in Untrained Individuals and Clinical Populations: A Systematic Review. — Zouhal et al., 2020, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-019-01256-w
- Comparing The Effects of Small-Sided and Medium-Sided Soccer Games on Physical Fitness Adaptations in Untrained Men: A Randomized Controlled Study. — Han et al., 2025, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2025.142
- Combining HIIT with Small-Sided Soccer Games Enhances Cardiometabolic and Physical Fitness More Than Each Alone in Overweight Youth: A Randomized Controlled Study. — Zheng et al., 2025, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2025.104
冒頭の写真: ブレット・ツリー・フォールズにある、サッカー競技場を写した風景(写真: Nosferattus / CC0 / Wikimedia Commons)
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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