ボクシング・格闘技とダイエットの科学 消費量と体脂肪、競技の減量を分ける

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競技の急減量を、日常の目標に持ち込まない

格闘技選手が計量で見せる軽い体重には、独特の背景がある。プロの総合格闘技選手512人の公式データをまとめた観察研究では、計量から試合までに503人、98%で体重が増えた。平均の増加は5.5±2.5 kgで、体重の8.1±3.6%に相当した。計量の数字がその選手の日常的な体重をそのまま表すとは限らないことが分かる。[9]

男性455人、女性57人が含まれ、男性の平均増加は5.6±2.5 kg、女性は4.5±2.3 kgだった。体重に対する割合はそれぞれ8.1±3.6%、8.0±3.8%と近かった。女性も急な増減と無関係ではなく、性別だけで自分とは関係のない話にしてしまえない。これはプロ選手の計量と試合をめぐる観察結果である。[9]

さらに、英国の総合格闘技選手7人を追った研究では、試合に向けて体重が平均5.6±1.4 kg減少した後、計量から試合までの32±1時間に7.4±2.8 kg増加していた。調査された計量時点では全員が脱水または重度の脱水に分類されていた。研究者は、脱水に基づく方法の危険性を指摘している。[18]

体重が戻る数字だけを見ると、減量の努力が無駄になったようにも映る。しかし、この場面で行われていたのは、計量に合わせた急な体重調整と、その後の飲食による回復である。短期間の減少を、体脂肪が同じ量だけ減った証拠として読むことはできない。体重の変化に水分の出入りが含まれるという点を、選手のデータは強く示している。[9][18]

健康づくりの教室で汗をかいたあとにも、この区別は役に立つ。直後の体重を成果の中心に置くと、体脂肪の変化を見たいはずなのに、急減量に似た数字を追うことになる。競技選手の調整では脱水の危険性が指摘されている。汗の多さを競う方向へ進まず、どんな運動を続けたかと、続けた後に何が変わったかを分けて見る視点を持ちたい。[3][18]

研究の時間軸を並べると違いは明瞭だ。非接触ボクシングの研究が見たのは運動中、女子のテコンドー試験が見たのは介入前後、総合格闘技の調査が見たのは計量から試合までだった。どれも体に起きた本当の変化だが、答えている問いが異なる。自分が知りたい期間に合う研究を選ぶことが、数字の大きさを比べるより先になる。[6][3][9]

長く競技を続ける選手ではどうか。エリートの空手選手9人を3年間追跡した研究は、腕の周囲径と6か所の皮下脂肪の厚さを測り、腕の筋肉の周囲径や断面積、脂肪量を計算した。有意に増えたのは最初と次の測定の間の腕の周囲径と、そこから求めた筋肉の周囲径・断面積で、研究者は3年間の体組成がおおむね安定していたと報告している。[2]

この研究では、脂肪量を推定する計算式も複数比較した。変化の経過は似ていたが、一部の式は6か所の皮下脂肪の厚さの合計が示す脂肪の変化を反映しにくかった。対象はすでに競技を行う少人数の選手で、運動を始めた成人との比較群もない。長く続けるほど脂肪が減り続けると読むより、測る方法によって変化の捉え方にも違いが生じる追跡結果として受け取りたい。[2]

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急減量の研究は、気分も測っている

競技の体重調整を調べる研究には、体重計以外の測定もある。プロの男性総合格闘技選手を対象にした探索的な予備研究では、急減量を行う9人と、行わない3人の体重と気分を比較した。測ったのは怒り、混乱、抑うつ、疲労、緊張、活力と、それらをまとめた気分の乱れだった。体重調整を行うかどうかによる比較であり、研究者が無作為に減量を割り当てた実験とは区別して読む。[8]

測定は試合の30日前、試合前日の公式計量、試合の10分前、試合の10分後に行われた。急減量を行う選手では、各時点で混乱や全体的な気分の乱れが大きいことと関連し、公式計量時には怒りが強いこととも関連していた。全体的な気分の乱れについては、中程度の効果量の差が報告されている。一方、この研究では競技成績への悪影響は認められなかった。成績と気分は別の評価項目であり、体重が整ったかだけで選手の状態を説明しきれないことが見えてくる。[8]

先の公式データにも、平均値だけでは見えない増加の分布がある。計量から試合までに体重が10%を超えて増えた選手は、男性では4分の1超、女性では3分の1超だった。さらに、大きな国際大会の選手は地域大会の選手より増加量が大きかったが、体重に対する増加率では同様の差はなかった。kgで比較するか、元の体重に対する割合で比べるかによって、集団の見え方も変わる。[9]

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よくある誤解

「消費量が大きいから、その分だけ必ず脂肪が減る」という考えは、測定したものを取り違えている。ボクシングの実験で得られたのは、慣れた男性が練習した時間のエネルギー消費量だった。減量の見通しを立てるなら、継続介入の成績まで見たいが、過体重・肥満者を扱った格闘技のメタ分析では、体組成の明確な改善は確認できなかった。この隔たりを飛ばして確実な減量幅を約束することはできない。[6][17]

体脂肪率の研究とボクシングの消費量研究をつなぎ、「打つ動作ならどれでも同じ」と考えるのも早計である。前者にはテコンドー、後者には非接触ボクシング、別の分析には太極拳が多く含まれている。種目の名前が格闘技という箱に入ることと、同じ実施内容を比較していることは異なる。パンチの形が似ていても、研究結果の宛先まで同じにはならない。[6][7][17]

「体重が減らなければ、運動で何も変わっていない」という評価にも注意したい。転倒リスクのある地域在住の高齢者78人を無作為に分けた試験では、タイ式ボクシングの動きを使うダンスを4週間行った群で、冊子を受け取った対照群よりバランスや機能的な体力が改善した。柔軟性を除く効果は4か月後にも維持されたと報告されている。測定項目は、姿勢の安定と日常の動作に関わる体力だった。[16]

この高齢者の試験は、運動の価値を何で測るかを考える材料になる。研究では、立つ姿勢の安定や動作の力を、体重とは別の検査で評価している。ダイエットが入口であっても、体重計の数字だけで教室に通う意味を採点しなくてよい。[16]

タイ式ボクシングのダンスの試験では、転倒につながる併存疾患がないことも対象の条件だった。比較相手は別の運動教室ではなく、転倒予防の冊子を受け取った群である。比較の軸は、運動プログラムと冊子による情報提供の違いにある。活動の内容と、比較した相手と、対象者の条件をそろえて読むと、役立つ結果を大げさにせず紹介できる。[16]

たとえば、通い始めた人が動作を行いやすくなったと感じたとき、それを「脂肪が減った証拠」とする必要はない。柔軟性、筋力、体脂肪率を別々に検査した女子の研究のように、異なる項目には異なる評価がある。体形の目標は持ったまま、別の変化も別の名前で受け取る。そのほうが、期待と実感のずれを具体的に考えられる。[3]

一方、前向きな結果だけを寄せ集めて、希望を強めすぎるのも避けたい。テコンドーのメタ分析は体組成への好影響を報告したが、過体重・肥満者の分析は結論を出すには研究が不足するとした。自分に近い対象者はどちらか、受けたい運動はどの試験に近いかを考えると、両方の結果を残したまま選択できる。[7][17]

たとえば、「女性の試験だから自分にも同じ効果」と読む前に、思春期の女子だったことを確認する。「多くの研究を集めたから確実」と読む前に、対象の年齢で違いがあったことを確認する。対象者を確かめることは、始めたあとの評価につながる。始めたあとに、自分を過大な約束で追い込まないための情報である。[3][7]

今日からできること

  • 初回に参加する教室を1つ選び、相手と打ち合う形式か、非接触の形式かを案内で確かめる。
  • 今週、通える日を1日選び、非接触ボクシングの練習に参加する。打つ動作は教室の指導に沿って行う。[6]
  • テコンドーを習っている人は、自宅でも教室で習った動作を復習する。[3]
  • 体脂肪、柔軟性、動作の行いやすさのうち、まず確かめたい変化を1つ選んでから運動を始める。
  • 週末に1回、実際に動いた回数と動作の行いやすさを記録し、体重とは別に振り返る。
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ボクササイズとキックボクササイズを選び分ける

オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分の場所にある。女性専用のキックボクササイズを扱い、ボクササイズも種目に含まれている。8:00〜23:30の営業は全曜日に共通し、年中無休である。

スタジオの所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、HIIT、パーソナルトレーニングを扱う。ヨガのレッスン数は25種類以上で、打つ種目とあわせて案内を確認できる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

体験として案内されているのは、60分のヨガレッスンだ。税込1,980円の料金に、ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが含まれる。店舗案内には種目の情報があり、料金とヨガ体験の予約はそれぞれのページで確認できる。打つ運動を希望する人は、受けたい種目を問い合わせてから初回の参加日を決めよう。

参考文献

  1. A follow-up study of the variations in the body composition of karate athletes. — Bertini et al., 2003, Acta diabetologica. DOI: 10.1007/s00592-003-0048-4
  2. Taekwondo training and fitness in female adolescents. — Kim et al., 2011, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2010.525519
  3. Energy expenditure of a noncontact boxing training session compared with submaximal treadmill running. — Bellinger et al., 1997, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1097/00005768-199712000-00016
  4. Effects of Taekwondo Training on Body Composition: A Systematic Review and Meta-Analysis. — Baek et al., 2021, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph182111550
  5. Body Weight and Mood State Modifications in Mixed Martial Arts: An Exploratory Pilot. — Brandt et al., 2018, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0000000000002639
  6. Rapid Weight Gain Following Weight Cutting in Male and Female Professional Mixed Martial Artists. — Murugappan et al., 2021, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2020-0369
  7. Does Taekwondo training improve physical fitness? — Fong et al., 2011, Physical therapy in sport : official journal of the Association of Chartered Physiotherapists in Sports Medicine. DOI: 10.1016/j.ptsp.2010.07.001
  8. Balance and functional fitness benefits of a Thai boxing dance program among community-dwelling older adults at risk of falling: A randomized controlled study. — Areeudomwong et al., 2019, Archives of gerontology and geriatrics. DOI: 10.1016/j.archger.2019.04.010
  9. Effectiveness of martial arts exercise on anthropometric and body composition parameters of overweight and obese subjects: a systematic review and meta-analysis. — de Souza et al., 2020, BMC public health. DOI: 10.1186/s12889-020-09340-x
  10. Extreme Rapid Weight Loss and Rapid Weight Gain Observed in UK Mixed Martial Arts Athletes Preparing for Competition. — Matthews et al., 2017, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2016-0174

冒頭の写真: ボクシングで両手に着ける、黒い革製の一対のボクシンググローブ。(写真: Airman 1st Class Kerelin Molina / Public domain / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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