
薄いスープなら何でも同じ、とは言い切れない
エネルギー密度とは、食品の重さに対してどれくらいのエネルギーを含むかという観点である。スープ研究の結論を考えるときには、先に食べるものの重さをそろえるか、エネルギーをそろえるかも結果に関わる。Rouhaniらは系統的レビューで40研究を検討し、うち39研究の結果をまとめて、エネルギー密度による差を統計的に見積もった。このように研究を横断して差を推定する方法がメタ分析である。[12]
全体として見ると、食前の食品や食事のエネルギー密度は、その後の食事の摂取エネルギーに明確な影響を示さなかった。報告された95%信頼区間は−21.21から21.29で、差なしに当たる値をまたいでいる。研究間の結果のばらつきが大きかったため、著者らは条件ごとに分けて解析した。統合した数字を紹介するときには、この全体の結果を省かないことが大切だ。[12]
食前に食べる重さを同じにした比較では、エネルギー密度が低い条件のほうが、後の食事で多く食べていた。一方、食前に食べるエネルギーを同じにした比較では、低エネルギー密度の条件で後の食事量が少なかった。比較の土台を変えると、後の食事量の向きが変わるのである。[12]
同じ重さで密度が低ければ、先に食べたエネルギー自体が少なくなる。同じエネルギーで密度が低ければ、食前の食品の重さは大きくなる。この違いを無視して、後の皿だけから勝敗を決めると話がずれる。著者らは低エネルギー密度の食前摂取が、食前分と後の食事を合わせた量にも有利に働く可能性を結論として述べているが、全体解析から単純な万能効果が出たわけではない。[12]
家庭の食卓でいえば、いつもの汁物を先に食べる場合と、いつもの食事に新たな汁物を付け加える場合は、別の変更である。前者は順番を変える提案、後者は食事の構成を変える提案になる。研究を暮らしに移すときは、何を変えたのかを自分でも言葉にできるとよい。低エネルギー密度という看板だけで、追加した分の計算が消えることはない。[5][12]
満腹感が増せば食事量も必ず同じ方向へ動く、という想像にも注意したい。健康体重の成人20人にアルギン酸を含む飲料を試した二重盲検クロスオーバー試験では、飲む量を変えると、感覚と摂取量の結果がそろわなかった。二重盲検は参加者と評価する側が条件を分からないようにする工夫、クロスオーバーは同じ人が異なる条件を経験する方法である。[8]
少ない量の条件では、後の昼食のエネルギーが対照より8.0%低かったが、満腹感には差がなかった。多い量の条件は満腹感を高めたものの、エネルギー摂取の5.5%減少は統計的に有意ではなかった。特殊な飲料の実験を普通のスープの効果量として使うことはできないが、感じ方と実際に食べた量を別々に見る理由はよく分かる。[8]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
うま味の試験と、体重を追う試験は問いが違う
スープの味に関する試験もある。Miyakiらは、摂食障害がなく、それ以外は健康な過体重・肥満の女性68人で、野菜スープにうま味調味料のグルタミン酸ナトリウムを加えた場合を調べた。同じ参加者が両条件を経験する、無作為化二重盲検の比較である。[9]
昼食と午後の間食の前に、200 mlの野菜スープを提供した。対照のスープは、調味料を加えたものとナトリウム量をそろえている。うま味を加えた条件では昼食のエネルギーが有意に少なく、脂肪の多い塩味の食品からの摂取も減っていた。ただし、午後の間食の差は統計的に有意ではなかった。[9]
ここから読めるのは、味の条件が後の食品選択に関わる可能性だ。うま味調味料を家庭で増やせば体重が減るという推奨量は、この研究からは導けない。昼食で差が出て、午後には明確な差が出なかったことまで含めて、時間帯ごとに結果を読む。スープの効果を一日中続く力として描くより、どの場面で観測されたかを残すほうが役立つ。[9]
体重まで追った研究では、スープそのものとは違う組み合わせが使われている。Azadbakhtらの無作為化比較試験は、男性25人と女性35人を対象に、低エネルギーの食事の中で、サラダ、ヨーグルト、水を先に摂る群と、食事と一緒に摂る群を比べた。期間は3か月で、先に摂る群では主な食事の15分前に組み合わせを摂取した。[14]
研究では食前摂取群で体重や腹囲などの低下がより大きく、食前摂取群の変化は体重で−7.8±0.5%、腹囲で−2.7±0.2%と報告されている。ただし、食事全体のエネルギーを抑える条件の中で行われた、食品の組み合わせとタイミングの比較である。比較したのは、食事全体を制限しながら組み合わせ食品を食べる時刻を変える方法だった。減量の可能性を考える材料にはなるが、原因を水だけに割り振らない読み方が求められる。[14]
追加する食品によっては、次の食事が減っても全体は増える。健康な若年成人にたんぱく質20 gを含む昆虫由来またはアーモンド由来の食前食品を与えた研究では、どちらも朝食のエネルギーを減らした。しかし、アーモンドの条件では総エネルギーが有意に増加し、昆虫由来の条件でも総エネルギーにはわずかな増加があった。ここで注目したいのは材料の珍しさより、朝食の減少と全体の増加が両立する点だ。[3]
スープの研究を食卓へ移すときにも、この計算は外せない。後の主菜が少なくなったという達成感だけで終わらず、先に食べたものを含める。それは食事のたびに細かな数字を採点するためではなく、「足したのか、組み替えたのか」という変更の意味を見失わないためである。[3][5]

よくある誤解
「スープは液体だから、飲み物と同じように満腹になりにくい」という見方は粗い。成人の比較研究ではスープの空腹と満腹の反応は固体食品と同程度で、比較飲料とは異なっていた。水分が多いという分類だけでは、食後の反応をひとまとめにできない。食品の形や、それをどう食事として捉えるかも検討されている。[2]
「主菜が減れば、先に食べるものは何でもよい」という理解も修正したい。食前分を含む昼食全体が減ったスープの試験と、後の朝食が減っても総エネルギーは増えた食前食品の試験がある。判断の対象は、後から出てくる皿だけでは足りない。スープも食事の参加者であり、計算のときだけ退席してもらうわけにはいかない。[3][5]
「満腹になったら、長い目で見ても痩せるはず」という飛躍もある。アルギン酸飲料の試験では満腹感と食事量の変化が一致せず、スープの形を比べた試験は主にその昼食を評価している。体重を追った組み合わせ食品の試験には食事全体の制限という条件もあった。感覚、食事量、体重は、それぞれ測って初めて結果を語れるものだ。[5][8][14]
ここで使う15分という間隔は、スープを出してから試験食を出すまでの時間や、食欲を尋ねた間隔に由来する。家庭で最適な待ち時間が確立したという意味ではなく、順番や感覚を比べる際の手がかりとして扱う。[2][5]
今日からできること
- 次の昼食では、献立に含まれる野菜スープ1杯を最初に食べ、主菜は食べたい量に合わせて取り分ける。[5]
- 次の買い物では、スープに使う野菜を1種類決める。汁物を追加するだけにならないよう、同じ食事で何を入れ替えるかも決めてから買う。[5][12]
- 次にスープを作る日は、具を残す形かすりつぶす形のどちらか1つに決める。普段の調理で用意しやすい形を使う。[5][15]
- 3回の昼食で、スープを含めて食べた量、食後の空腹感、午後の間食を一緒に記録する。満腹に感じたかと、実際に食べた量を分けて振り返る。[2][5][9]
- 次の夕食の献立を1回分、スープと主菜を合わせて考える。先にスープを食べる予定でも、主菜を多めに用意する理由にはしない。[3][5]

スープのある日の予定に、立川の体験枠を
オンザショア立川店のヨガ体験は60分で、食事の予定と併せて所要時間を考えられる。立川駅北口から徒歩1分で、毎日8:00〜23:30に営業し、年中無休。住所は東京都立川市曙町2-14-10、エトロワビルの3Fだ。
初めてヨガを体験する際の料金は税込1,980円で、レッスン時間は60分となっている。持ち物に関わる内容として、レンタルのヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚が体験に含まれる。施設や料金は店舗のトップページと料金ページで、体験の申込みは予約ページで確認できる。
溶岩プレートのあるスタジオでのホットヨガに加え、常温ヨガもあり、ヨガのレッスン数は25種類以上。ほかにピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングを行っている。妊娠中に選べるのは常温のマタニティヨガで、溶岩ホットヨガへの参加はできない。医師から運動を止められている場合は、同店の利用対象外となる。スープを用意する日の予定表に、希望するヨガ体験の日時も書き込もう。
参考文献
- Soup and satiety. — Mattes, 2005, Physiology & behavior. DOI: 10.1016/j.physbeh.2004.09.021
- Effect of an Acute Insect Preload vs. an Almond Preload on Energy Intake, Subjective Food Consumption and Intestinal Health in Healthy Young Adults. — Miguéns-Gómez et al., 2022, Nutrients. DOI: 10.3390/nu14071463
- Soup preloads in a variety of forms reduce meal energy intake. — Flood et al., 2007, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2007.04.002
- Acute effect of alginate-based preload on satiety feelings, energy intake, and gastric emptying rate in healthy subjects. — Georg Jensen et al., 2012, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1038/oby.2011.232
- Monosodium L-glutamate in soup reduces subsequent energy intake from high-fat savoury food in overweight and obese women. — Miyaki et al., 2016, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/S0007114515004031
- The effect of preload/meal energy density on energy intake in a subsequent meal: A systematic review and meta-analysis. — Rouhani et al., 2017, Eating behaviors. DOI: 10.1016/j.eatbeh.2016.12.011
- Effect of consuming salad and yogurt as preload on body weight management and cardiovascular risk factors: a randomized clinical trial. — Azadbakht et al., 2013, International journal of food sciences and nutrition. DOI: 10.3109/09637486.2012.753039
- The effect of soup on satiation. — Himaya et al., 1998, Appetite. DOI: 10.1006/appe.1997.0138
冒頭の写真: 器に盛り付けられた、野菜を具材とする一杯のスプリングベジタブルスープ。(写真: Kolforn (Kolforn) I’d appreciate if you could mail me (Kolforn@gmail.com) if you want to use this picture out of the Wikimedia project scope. This file is licensed under the Creative Commons Attribution-Share Alike 4.0 International license. You are free: to share – to copy, distribute and transmit the work to remix – to adapt the work Under the following conditions: attribution – You must give appropriate credit, provide a link to the license, and indicate if changes were made. You may do so in any reasonable manner, but not in any way that suggests the licensor endorses you or your use. share alike – If you remix, transform, or build upon the material, you must distribute your contributions under the same or compatible license as the original.https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0CC BY-SA 4.0 Creative Commons Attribution-Share Alike 4.0 truetrue / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)
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- 皿の大きさとダイエット 小皿に替える前に知りたい食事量と盛り付けの実験
- 献立計画とダイエットの科学 買い物リストから考える食生活と体重、続ける段取り
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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