人工関節の手術と体重 膝では肥満でも緩みや輸血は増えず、BMI35以上で半年後の機能が低かった

歩行器を支えにして自分の体を支えている女性の姿を写した写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

BMI35以上の膝に、半年後も残った差

アジアの患者を対象にした後ろ向きコホート研究は、回復を早めるための周術期の手順(ERAS)をそろえた病院で、2020〜2021年に人工膝関節の手術を受けた334人を調べた。肥満でない245人、BMI30〜34.9の65人、BMI35以上の24人に分け、年齢、性別、手術前の全身状態、持病の点数をそろえて、手術から6か月後の膝の機能を比べている。BMI35以上の組は、肥満でない組と比べて、オックスフォード膝スコアが3.89点低く、膝の機能の点数(KSFS)が6.68点低く、膝を伸ばす動きも9.95度小さかった。BMI30〜34.9の組でも機能の点数は2.30点低かったが、オックスフォード膝スコアと伸ばす角度には有意な差が無かった。[2]

一方で、手術の合併症、感染、再入院、再手術には、どの組のあいだにも有意な差は無かった。合併症の数と、半年でどこまで動けるようになるかは、別々の問いだったのである。もう一つ、論文の題は「肥満は手術時間の長さを予測する」とうたっているが、結果を見ると、BMIが上がるほど手術が長くなる傾向はあったものの、統計的に有意ではなかった。題と結果の距離は、読む側が確かめるしかない。BMI35以上の組は24人と少なく、この研究から言えるのは、手順をそろえた回復の管理の中でも、BMI35以上の膝には半年後の機能と伸びに差が残った、というところまでだ。研究者は、手術前の準備とリハビリの工夫を求めている。[2]

読んだ分のカロリーは、石の上で返せる。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

股関節の手術の翌日、炎症の反応と痛み

股関節の側では、体重と手術の翌日の体の反応を調べた研究がある。片側の人工股関節の手術を予定手術として受けた60人を、標準体重、過体重、肥満の20人ずつに分けた前向きの横断研究で、手術の前と24時間後に血液をとり、炎症の指標であるCRPと、炎症を伝える物質(サイトカイン)を測った。痛みは0〜10の段階で、安静時と動いたときに尋ね、最初の24時間に使った鎮痛薬の量も記録している。[7]

血液の中にそのまま流れているサイトカインの量は、BMIと相関しなかった。ところが、とった血液に細菌の成分を加えて白血球を刺激すると、BMIが高い人ほどIL-1β、IL-6、TNF-αが多く出るという正の相関が出た(相関係数は0.26〜0.32)。研究者は、肥満では体の防御の仕組みが反応しやすい状態にあり、手術の後の炎症が強く出る可能性を示すとしている。一方、肥満は最初の24時間の痛みの強さとも、鎮痛薬の量とも関連しなかった。対象は60人で、見たのは手術の翌日までに限られる。研究者自身も、痛みを含めた手術の結果への影響は、より大きな研究で確かめるべきだとしている。[7]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

GLP-1の薬を使っていた人の、90日以内の再入院

肥満や糖尿病の治療に使われるGLP-1受容体作動薬について、人工膝関節の手術の結果との関係をまとめた系統的レビューとメタ分析がある。集まったのは後ろ向きコホート研究の6本で、薬を使っていた20,074人と、使っていなかった55,332人を比べた。手術後90日以内の再入院のオッズ比は、使っていなかった人に対して0.76で、使っていた人の方が低かった。手術や内科の合併症、入院の日数など、ほかの結果には統計的に有意な関連は見られなかった。[16]

研究者は、研究ごとのばらつきが大きく、診療にそのまま当てはめるには限りがあるとし、前向きの研究を求めている。薬を使っていた人と使っていなかった人は、薬のほかにも持病や通院の仕方が違っていた可能性がある。この結果は、手術の前に薬を始めるよう勧める根拠にはならない。薬を使うかどうか、手術の前後に続けるか止めるかは、処方する医師と執刀医が決めることで、自分の判断で始めたり止めたりしない。[16]

よくある誤解

「体重さえ落とせば人工関節の手術は避けられる」と考えると、体重のほかの要因が抜け落ちる。ジーロング骨粗しょう症研究の20〜96歳の2931人を中央値16.7年追った解析は、暮らしの条件、生活習慣、体組成、持病を候補に入れて、人工関節の手術を予測する要因を二つの統計の方法で選び比べた。どちらの方法でも一貫して主な要因に選ばれたのは、年齢、背骨の骨密度、過去の骨折だった。この解析の主眼は要因を選ぶ統計の方法を比べることにあり、体重の影響の大きさを測った研究ではない。それでも、手術に至る道すじを体重ひとつで説明できないことは、候補を広く入れた解析の結果からも読み取れる。[19]

「太っていると人工膝関節は長持ちしない」という見方にも、別の答えがある。肥満の人の人工膝関節の手術を集めた系統的レビューでは、30本の研究のうち、脚の骨の並びを機械的にまっすぐ整える方法で手術を受けた肥満の人は8468人(14,662膝)にのぼった。感染によらない再手術の累積の率は短い期間で0.5〜1.3%と低く、再手術なしで保たれた割合は、短期で95%を、長期で90%を超えることが多かった。手術の後の痛みや機能を本人に尋ねる点数も、手術の前より良くなっていた。ただし証拠の水準はIVで、別の並べ方と比べた研究はほとんど無く、並べ方が結果を左右するかは決められていない。[8]

「太っていると、人工関節は感染でだめになりやすい」と一括りにするのも早い。もともと自分の関節が細菌に感染したこと(化膿性関節炎)のある人が人工膝関節・人工股関節の手術を受けた結果を、18本の研究、1,758件の手術で集めたメタ分析では、人工関節の感染が多かったのは男性と、もとの感染がグラム陰性菌によるものだった人だった。手術がうまくいかなかったことと、年齢やBMIの高さとの関連は見つからなかった。とはいえ、これは感染の既往のある人という特別な集団での結果で、肥満の人全体の感染の起こりやすさを確かめた研究ではない。[10]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • 手術がまだ決まっていない膝の人は、体重をどれだけ、何か月かけて減らすかを自分で決める。股関節が気になる人は、増やさない側に目標を置く。例えば45歳以上を追った観察研究では、7.5%を超えて減った人の人工膝関節の手術のハザード比が、体重が安定した人に対して0.69で、股関節では5%を超える増加が手術の多さと関連していた。この区切りは研究の組分けで、試験が勧めた量ではない。[5]
  • 体重の目標を立てるかどうかを、BMIだけでなく腹囲でも決める。腹囲が男性102cm以上・女性88cm以上なら、BMIが30に届かなくても、上の目標を立てる側に自分を入れる。メルボルンの研究は、この腹囲の基準を使い、BMIと腹囲の両方を使うべきだとしていた。[3]
  • 手術を受けた人は、執刀医とリハビリの担当者が許した範囲の中で、1週に歩く日や体を動かす日を何日にするかを自分で決め、最初の1年のうちに少しずつ増やす。例えば41人の研究では、活動の段階を表すUCLA活動尺度の平均が、手術前の3.68から約1年後に6.1へ上がっていた。比べる相手の組を置かない研究で、体を動かせばBMIが下がるかまでは確かめていない。[4]
  • 手術前の外来に、手術前の体重と腹囲の値を書いたメモを持っていき、聞くことを2つに絞る。一つは、自分のBMIで出血への備えがどう変わるか(154人の研究の境目は26.34だった)。もう一つは、6か月後の膝の機能と伸ばす角度をどう測り、リハビリで何を目標にするか。[11][2]

置き換えた関節が、通い始める日を決める

人工関節の手術を終えた体がいつ、どの姿勢まで動いてよいかは執刀医とリハビリの担当者が段階を追って示すもので、溶岩プレートを敷いた暑いスタジオのホットヨガも、25種類以上あるヨガのレッスンも、その段階の後ろに並ぶ。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。止められていない人も、熱のこもる部屋で体を温めてよい時期は傷と腫れの具合を知る主治医にしか判断できないので、リハビリの指示と一緒に先に聞いておく。

オンザショア立川店には暑い部屋のほかに室温で行う常温のヨガもあり、ピラティス、HIIT、ボクササイズ、女性専用のキックボクササイズ、パーソナルトレーニングも組まれている。外来とリハビリの予定で週の空き方が変わっても、店は8:00〜23:30に開いていて、年中無休だ。場所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口を出て1分ほど歩けば入口に着く。

初めての人のヨガの体験は60分で税込1,980円、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットの貸し出しがその中に入っている。費用は料金の一覧に、日時は体験の予約のページに載っている。次の術後の外来で、暑い部屋に入ってよいのは手術から何か月目以降かを執刀医に尋ね、その答えをリハビリの担当者にも伝える。

参考文献

[1] Does body mass index (BMI) significantly influence aseptic loosening in primary total knee arthroplasty? Insights from a long-term retrospective cohort study. — Ayati Firoozabadi et al., 2024, BMC musculoskeletal disorders. DOI: 10.1186/s12891-024-07913-0

[2] Obesity Predicts Longer Operative Time and Worse Functional Recovery After Total Knee Arthroplasty Under Enhanced Recovery Protocols in Asian Patients. — Radhakrishnan et al., 2025, Cureus. DOI: 10.7759/cureus.88391

[3] Obesity defined by body mass index and waist circumference and risk of total knee arthroplasty for osteoarthritis: A prospective cohort study. — Lim et al., 2021, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0245002

[4] Return to physical activity and change in body mass index after hypoallergenic medial mobile-bearing unicompartmental knee arthroplasty. — D’Ambrosi et al., 2021, Journal of orthopaedics and traumatology : official journal of the Italian Society of Orthopaedics and Traumatology. DOI: 10.1186/s10195-021-00598-4

[5] Does weight loss reduce the incidence of total knee and hip replacement for osteoarthritis?-A prospective cohort study among middle-aged and older adults with overweight or obesity. — Jin et al., 2021, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-021-00832-3

[6] Severe and morbid obesity and transfusional risk in total knee arthroplasty: An observational study. — Tió et al., 2018, The Knee. DOI: 10.1016/j.knee.2018.07.005

[7] Association of obesity with inflammation and pain after total hip arthroplasty. — Motaghedi et al., 2014, Clinical orthopaedics and related research. DOI: 10.1007/s11999-013-3282-2

[8] Mechanically aligned total knee arthroplasty demonstrates acceptable outcomes in obese patients, with insufficient evidence for alternative alignment strategies: A systematic review. — Son et al., 2026, Journal of experimental orthopaedics. DOI: 10.1002/jeo2.70860

[10] Total Hip or Knee Arthroplasty in Patients with a History of Native Joint Septic Arthritis: A Meta-analysis and Systematic Review of Risk Factors of Prosthetic Joint Infection. — Sanka et al., 2025, Clinics in orthopedic surgery. DOI: 10.4055/cios25102

[11] Analysis of independent risk factors for high hidden blood loss following total knee arthroplasty. — Xu et al., 2026, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0356264

[16] Impact of Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists on Knee Arthroplasty Outcomes. — Zaffar et al., 2026, Indian journal of orthopaedics. DOI: 10.1007/s43465-025-01646-5

[19] Applied comparison of stepwise Cox and Cox-LASSO regression in selecting determinants of joint replacement: insights from the Geelong Osteoporosis Study. — Suleiman et al., 2026, BMC musculoskeletal disorders. DOI: 10.1186/s12891-026-10013-w

冒頭の写真: 歩行器を支えにして、自分の体を支えている女性の姿を写した写真(写真: rawpixel.com / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

読んだ分のカロリーは、石の上で返せる。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約