肉体労働で動く分は運動に数えてよいか 仕事の動きと余暇の運動を分けて追った研究

作業現場の機械の上に置かれている白い安全ヘルメットと灰色の手袋 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

同じ「よく動く仕事」でも、血液の脂の値は向きが変わった

体を使う仕事と体の状態の関係は、働き方の形でも変わる。中国の南西部で7,649人の農家を調べた研究は、季節による農作業の変化と、ほかの仕事への転職の有無で、働き方を4つに分けた。変化が無い群、仕事を替えた群、季節で作業が変わる群、季節の変化と仕事の替わりの両方がある群である[4]。

ほかの3群は、変化の無い群に比べて年齢が若く、学歴と年収が低く、余暇の身体活動も少なかった[4]。仕事の身体活動は本人の申告で、群ごとに量の多さで段に分けられた。調べたのは、血液の脂質の値に異常がある状態、つまり脂質異常症との関係である。

変化の無い群では、仕事の活動が活発な人は脂質異常症のオッズが低く、男性でオッズ比0.21(95%信頼区間0.07〜0.64)、女性で0.43(同0.20〜0.93)だった。季節で作業が変わる群でも、男性0.46、女性0.59と低い側に出た[4]。オッズ比はある状態の見込みを比べる値で、1より小さければ比べる相手より少ないことを示す。これらは同じ働き方の群の中で、仕事の活動の量で分けた段どうしを比べた値で、要約はどの段を基準にしたかを明記していない。

ところが、季節の変化と仕事の替わりが重なる群では向きが逆になった。仕事の活動が活発な人の脂質異常症のオッズ比は男性で3.23(1.06〜9.80)、女性で3.24(1.42〜7.41)と高かった[4]。同じ「よく体を動かす農家」でも、働き方の形によって血液の値との結びつきが反対を向いたことになる。著者らは、季節による作業の変化や転職を経験する農家に向けた、仕事の身体活動の指針が要ると述べている[4]。

職業の大分類で比べても、はっきりした差が出ないことがある。イランで35〜65歳の男性2,134人を14年追った研究では、職業を管理や専門職の「ホワイトカラー」と、手作業を伴う「ブルーカラー」に分け、さらに技能の高低で4つに分けた。追跡中に心血管の病気の発症が286件あったが、ホワイトカラーとブルーカラーのあいだに有意な差は見られなかった[12]。

ハザード比が高く出たのは技能の低いホワイトカラーの群だけで、未調整の値は1.47(95%信頼区間1.01〜2.13)だったが、ほかの要因を考慮すると有意ではなくなった[12]。著者らは、この集団では職業の分類と心血管の病気の発症に関係は無いと結論している。体を使う仕事という大きな箱だけでは、心臓の行方は読み切れない。

読んだ分のカロリーは、石の上で返せる。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

建設現場の男性を追うと、死因の並びが一般と違った

建設業そのものを対象にした追跡研究もある。ドイツの建設業で働く男性19,943人を、1986〜1992年の職場の健康診断から1999〜2000年まで追い、10年のあいだに818人が亡くなった[10]。

この研究は、実際の死亡数を、同じ年齢構成の一般の人口から見込まれる死亡数で割った値、標準化死亡比で結果を示している。全死亡の標準化死亡比は0.71(95%信頼区間0.66〜0.76)で、見込みより少なかった。心血管の病気による死亡は312人で0.59(同0.51〜0.68)、がんによる死亡は299人で0.89(同0.79〜1.00)だった[10]。

一方で、交通事故以外の事故による死亡は1.61(同1.15〜2.27)と多く、とくに転落が1.87(同1.18〜2.92)だった。落ちてきた物に当たる事故は1.90(同0.88〜3.64)で、外国から来た労働者では4.28、作業員の職種では6.01と高かった[10]。著者らは、転落と落下物による死亡が建設現場の健康の大きな危険であり、若い世代と中年、技能の段の低い労働者、外国から来た労働者に向けた対策が要るとしている。

心血管の死亡が見込みより少なかったことを、体を使う仕事が心臓を守った証拠と読みたくなる。だがこの研究は仕事中の活動量を測っていない。健康診断を受けて働いている男性を一般の人口と比べた値であり、著者ら自身、がんの死亡が見込みより少なかった点は慎重に解釈し、さらに追跡すべきだと書いている[10]。数字の低さから、仕事の動きの効き目を引き出すことはできない。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体重を扱った職場の試験は、何を道具にしたか

建設業の体重に正面から取り組んだ計画もある。オランダの大きな建設会社のブルーカラーの労働者を対象に、過体重と筋骨格系の障害、つまり腰や肩、膝などの痛みや傷みを防ぎ減らすための健康プログラムを作った研究だ。論文は、建設業では過体重も筋骨格系の障害も多い、という問題意識から書き起こしている[8]。

プログラムは「インターベンション・マッピング」という、対象者の事情を段階的に洗い出して支援の中身を組み立てる手順で作られた。目指したのは、強めの運動を含む身体活動を増やすことと、健康的な食べ方である[8]。

中身は、一人ひとりに合わせた情報、対面と電話での相談、運動のやり方を書いたカード、そして道具の一式だった。会社にある健康づくりの設備の一覧、腹囲を測る巻き尺、歩数計、BMIのカード、カロリーの目安表、献立の作り方、知識を確かめる小テストが含まれる[8]。効果は体重と腹囲を主な評価項目とし、生活習慣、筋骨格系の障害、体力、心血管の危険の指標、仕事の生産性や病欠も見る、と計画された。

ただし、この論文は計画と設計の報告で、要約には試験の結果が載っていない[8]。だから、このプログラムで建設作業員の体重が減ったとは書けない。体を使う仕事で体重そのものがどう変わるかを追った研究は、今回集めた論文の中には無かった。読み取れるのは、体を使う職場の体重を扱うとき、研究者が巻き尺や歩数計のような手の届く道具と、相談の時間を組み合わせて差し出そうとしたことだ。

シアトルの31の小規模なブルーカラーとサービス業の職場で、747人の従業員を調べた研究は、試験の開始時のデータを使って、食べ方と体重、仕事のはかどり方の関係を見ている[15]。男性348人、女性399人を分けて解析したのは、性別で結果が変わったからだ。

BMIが高いほど、体重に関わる生活の質の点数は男女とも低かった。BMIの区分が一段上がるごとに、点数は女性で30%、男性で14%低い方向に見積もられている[15]。仕事のはかどらなさとBMIが結びついていたのは女性だけだった。

食べ方では、何かをしながら食べることが、男性ではBMIと関係なく生活の質の点数の低さと結びつき、女性では仕事のはかどり方の低さと結びついていた。ただし女性のほうは、BMIを考慮すると結びつきが弱まった。ファストフードの食事が多い男性では、BMIと関係なく仕事のはかどり方が低かった[15]。開始時の一時点の調査なので、どちらが先かは分からない。それでも、現場の休憩に何をどう食べるかが、体重とは別の筋道で暮らしの手ざわりに関わっている様子は見えてくる。

痛み止め、勤務の時刻、すべりやすい床

体を使う仕事の周りには、体重とは別の負担もある。フランスの医療保険のデータを使った研究は、筋骨格系の障害で消炎鎮痛薬を処方され、払い戻しを請求した働く患者5,651人を調べた。1年に4回を超えて処方を受け、そのあいだが2か月未満のものを「多い使用」と定義している[9]。

多い使用と結びついていたのは、年齢(10歳ごとにオッズ比1.8)、腰痛に比べた変形性関節症(1.8)、BMIが30を超えること(1.8)、そしてホワイトカラーに比べたブルーカラーの仕事(1.4)だった[9]。ブルーカラーの労働者では、過去5年に胃の不調があった人の割合も20%高かった。著者らは、仕事上の制約が筋骨格系の障害を重くし、薬の副作用の経験があっても使用が多くなっている可能性を挙げている[9]。

勤務の時刻のずれも見過ごせない。朝・夕・夜のいずれかの固定の勤務で働くブルーカラーの労働者301人を調べた横断研究は、「社会的時差ぼけ」という、体内時計と社会の時刻のずれを数で表す指標と、心血管の危険の高さとの関係を調べた[2]。参加者の56%が男性で、73%が40歳未満だった。

社会的時差ぼけの平均は1時間57分で、心血管の危険が高いと判定された人は全体の20%だった。ほかの要因を考慮しても、社会的時差ぼけが1時間増えるごとに心血管の危険が高い状態のオッズ比は1.31(95%信頼区間1.02〜1.68)だった[2]。一時点の調査なので因果までは言えない。夜勤や交代勤務と体重そのものの話は「夜勤・交代勤務と体重の科学 食べ過ぎだけでは説明できない肥満リスクを読む」の記事に譲る。

余暇に動くことが、仕事中のけがに関わるかを見た研究もある。米国の6つの州の36の飲食店で働く475人を最長12週追い、50歳以下の433人について、すべって転ぶか、けがをするほどの大きなすべりの起こる率を比べた[13]。余暇に中程度の活動をする人の率の比は0.65、強い活動をする人は0.64で、活動の少ない人よりおよそ3分の1低かった。ただし信頼区間はそれぞれ0.18〜2.44、0.18〜2.26と広く、統計的に意味のある差ではなかった[13]。建設現場ではない職場の、可能性を示した段階の結果である。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

一つ目は、「仕事で体を動かしていれば、体力も自然についている」という思い込みだ。欧州の男性の解析では、仕事の活動の量は本人の申告で、心肺の体力は客観的な測定で、それぞれ別に調べている。そのうえで、仕事の活動が高い段の中にも体力の低い群が一つの塊として残っていた[3]。仕事の動きの量から持久力の高さを推し量る読み方は、この分け方の前では成り立たない。

二つ目は逆向きの思い込みで、「体を使う仕事はそれだけで体に悪い」というものだ。女性の健康イニシアチブの研究では、仕事の身体活動の量そのものは冠動脈の病気と結びついていなかった[5]。イランの男性でも、ブルーカラーとホワイトカラーのあいだに心血管の病気の差は見られなかった[12]。中国の農家では、働き方の形によって、活発な仕事の活動が脂質異常症の少なさと結びつく群もあった[4]。体を使う仕事を一括りに悪者にする材料は、これらの研究には無い。

三つ目は、余暇の運動は長ければ長いほどよい、という見方だ。オランダで1916〜1917年に生まれた人を68〜70歳から90歳まで追った研究は、仕事以外の身体活動と90歳まで生きる見込みの関係を、5,479人で解析した[7]。男性では活動が多いほど見込みが上がる直線的な関係だったが、女性では1日60分前後で見込みが最も高くなる、逆U字の形だった。同じ研究で、女性ではBMIが30以上の人は18.5以上25未満の人に比べて90歳に達する見込みの比が0.68と低く、男性ではBMIとの関係が見られなかった[7]。高齢の人を対象にした観察の研究であり、働く世代の最適な時間を決める数字ではないが、多ければ多いほど、という単純な線が誰にでも当てはまるとは限らない。

今日からできること

  • 現場の昼食や休憩の食事は、スマートフォンや作業の段取りを置いて手を止めて食べ、ファストフードの食事を週に何回までにするかを決める。BMIと体重に関わる生活の質を測ったシアトルの職場の調査で、何かをしながら食べることやファストフードの多さは、生活の質や仕事のはかどり方の低さと結びついていた。回数の目安は論文に無く、試験の開始時の一時点の調査で見えた関連である[15]。
  • 仕事で動いた分とは別に、余暇に体を動かす日を週に何日置くかを自分で決め、帰り道か休みの日のどこに入れるかを先に押さえる。仕事の身体活動が高い男性で死亡の危険の低さと結びついたのは、余暇の活動が高い段の人で、低い・中程度の段では差が確かめられなかった。例えば余暇も座りがちな人に比べた、その段の全死亡のハザード比は0.84だった。観察研究の関連である[1]。
  • 余暇の運動の一部を息が弾む強さにして、心肺の体力を上げる側に回る。週に何回、1回何分にするかは、今の息の上がり方から自分で決める。体力が高い男性では、重い仕事と心血管の死亡の結びつきがはっきりしなかった。ただしこの研究は体力の水準を測った観察研究で、運動で体力を上げる試験ではない[3]。
  • 休みの日の起きる時刻を、勤務の日と何時間以内のずれに収めるかを決める。固定の勤務で働く人では、体内時計と社会の時刻のずれが1時間増えるごとに、心血管の危険が高い状態のオッズ比が1.31だった。一時点の調査の関連である[2]。
  • 腰や膝の痛みで消炎鎮痛薬を飲んだ日を手帳に記し、ひと月に何回になったかを受診のときに医師か薬剤師に見せる。ブルーカラーの仕事とBMIが30を超えることは、どちらも消炎鎮痛薬の多い使用と結びついていた[9]。

仕事の上がりの時刻が日ごとに違っても

片づけが長引いて夜に帰る日も、雨で早く上がる日もある現場の働き方では、余暇の運動の時刻もその日の終わり方で選ぶことになり、オンザショア立川店の8:00〜23:30という営業時間は、平日も週末も変わらない。

店は東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fにあり、JR立川駅の北口から歩いて1分で着く。床に溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガがあり、室温のまま行うヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングもあり、ヨガのレッスンだけで25種類以上を数える。

初めて来る人に向けた体験はヨガのレッスンで、60分にバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットの貸し出しがついて税込1,980円になる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。腰や膝の痛みで痛み止めを続けている人や、血圧の薬を飲んでいる人は、温めた部屋で体を動かしてよいかを、かかりつけの医師に先に聞いておく。

レッスンの種類は店のトップ、費用は料金のページ、体験の日時は予約のページで見られる。来週の現場の予定表を手元に広げ、上がりの早い日に間に合うレッスンの時刻を、予約のページの空きと突き合わせる。

参考文献

[1] Should workers be physically active after work? Associations of leisure-time physical activity with cardiovascular and all-cause mortality across occupational physical activity levels-An individual participant data meta-analysis. — Cillekens et al., 2025, Journal of sport and health science. DOI: 10.1016/j.jshs.2024.100987

[2] Social jetlag, a novel predictor for high cardiovascular risk in blue-collar workers following permanent atypical work schedules. — Gamboa Madeira et al., 2021, Journal of sleep research. DOI: 10.1111/jsr.13380

[3] Exploring the ‘fit for work’ principle: The association between occupational physical activity, cardio-respiratory fitness, and mortality – a meta-analysis of male worker data. — Ketels et al., 2025, Scandinavian journal of work, environment & health. DOI: 10.5271/sjweh.4218

[4] The relationship between occupational physical activity and dyslipidaemia in farmers with varying working modes in southwest China: the China multi-ethnic cohort study. — Du et al., 2022, BMC public health. DOI: 10.1186/s12889-022-13266-x

[5] Occupational Physical Activity and Coronary Heart Disease in Women’s Health Initiative Observational Study. — Wang et al., 2019, The journals of gerontology. Series A, Biological sciences and medical sciences. DOI: 10.1093/gerona/gly288

[7] Body size, non-occupational physical activity and the chance of reaching longevity in men and women: findings from the Netherlands Cohort Study. — Brandts et al., 2019, Journal of epidemiology and community health. DOI: 10.1136/jech-2018-211410

[8] VIP in construction: systematic development and evaluation of a multifaceted health programme aiming to improve physical activity levels and dietary patterns among construction workers. — Viester et al., 2012, BMC public health. DOI: 10.1186/1471-2458-12-89

[9] The CADEUS study: burden of nonsteroidal anti-inflammatory drug (NSAID) utilization for musculoskeletal disorders in blue collar workers. — Rossignol et al., 2009, British journal of clinical pharmacology. DOI: 10.1111/j.1365-2125.2008.03318.x

[10] All-cause and cause specific mortality in a cohort of 20 000 construction workers; results from a 10 year follow up. — Arndt et al., 2004, Occupational and environmental medicine. DOI: 10.1136/oem.2003.008680

[12] The Association between Occupational Categories and Incidence of Cardiovascular Events: A Cohort Study in Iranian Male Population. — Ghahramani et al., 2020, The international journal of occupational and environmental medicine. DOI: 10.34172/ijoem.2020.2053

[13] Preventing slips and falls through leisure-time physical activity: findings from a study of limited-service restaurants. — Caban-Martinez et al., 2014, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0110248

[15] Dietary and physical activity behaviours related to obesity-specific quality of life and work productivity: baseline results from a worksite trial. — Cash et al., 2012, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/s0007114511006258

冒頭の写真: 作業現場の機械の上に置かれている、白い安全ヘルメットと灰色の手袋(写真: Peachyeung316 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

読んだ分のカロリーは、石の上で返せる。

空き枠を見て予約電話で予約 042-595-8039LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約