カロテノイドと肥満 野菜の色素が血中に少ない人の太りすぎと、皮膚で測る食べ方

市場の売り場に束になって並べられたオレンジ色のニンジンの接写 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

皮膚の点数は、食べ方の変化をどこまで映すか

冒頭の大学生の研究に戻る。皮膚の色素の点数は平均360.61で、庭や畑から野菜や果物を手に入れる学生は、市場で買う学生より点数が高かった(順に368.28、357.84)[18]。差はおよそ10点で、統計的には差があった(p=0.03)が、平均に添えられたばらつき(±97.02)に比べると小さい。重回帰分析では、点数は年齢、男性であること、地中海式の食事に沿う度合い、庭や畑からの入手、野菜と果物の多さと正の向きに、BMIと喫煙とは負の向きに関連した[18]。

ここでも、ある時点で測った横断研究であることを忘れない。皮膚の色素を増やせばBMIが下がる、という因果までは示していない。研究者は、皮膚の色素を健康状態の客観的な目印として使える可能性を挙げている[18]。

では、食べ方を変えると皮膚の点数はどのくらい動くのか。3施設で行われた無作為化比較試験のデータを使った解析では、カロテノイドを含むジュースを1日6オンス(カロテノイド4mg)か12オンス(8mg)飲む106人の、皮膚と血液の反応を比べた[19]。

結果は意外に落ち着いていた。どちらの量でも、最初から皮膚の点数が高かった人ほど、点数の伸びは小さかった。一方で、体脂肪、BMI、性別、皮膚のメラニン、日光に当たる程度などは、カロテノイドをとったことによる皮膚の点数の変化を有意には左右しなかった[19]。量の多い組では、年齢の高い人で反応が小さい傾向が、二つの変数の関係だけを見た解析で見られた[19]。

体の差が効いてくる場面もある。リコピンの多いトマトのジュースを8週間、1日の総カロテノイドが13.1mg、23.9mg、31.0mgのいずれかになるように飲んでもらった80人の試験では、5つの遺伝子の13か所の違いを調べた[16]。そのうち2つの遺伝子の型が、皮膚の色素の量と関連していた[16]。

レビューの中には、カロテノイドとビタミンAの代謝、とりわけ脂肪組織での代謝に関わる遺伝的な違いを、肥満の予防や管理に向けた食事の勧めを一人ひとりに合わせる手がかりとして挙げるものもある[5]。同じ量を食べても、皮膚や血液に出てくる色素の量は人によって違う。数字を他人と比べて落ち込む材料にしない方がよい理由が、ここにある。

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腸の中で、色素は食物繊維と組んだときに動いた

カロテノイドは体に吸収されにくく、その一部は大腸まで届く[17]。そこで、腸内細菌との関係を調べた実験がある。過敏性腸症候群の成人6人と過体重の成人6人、合わせて12人の便を使い、腸の中に近い酸素のない条件で24時間培養した[17]。

β-カロテン、ルテイン、リコピン、ゼアキサンチンを単独で加えたときの影響は小さかった。ところが、腸内細菌のえさになる食物繊維の一種イヌリンと組み合わせると、細菌の顔ぶれが有意に変わり、短鎖脂肪酸(腸内細菌が食物繊維を分解してつくる酸)の産生が増えた[17]。過体重の人の便では、1日60mgに相当するルテインを加えたとき、イヌリンだけの場合より酪酸が8.0%増えた[17]。多くの比較を同時に行ったための補正の後でも、判定の基準は緩めに置かれていた[17]。

リコピンの動きは違った。1日45mgに相当する量では、イヌリンだけの場合に比べて酢酸が3.5%、プロピオン酸が8.0%増え、その分だけ酪酸が7.5%減った[17]。同じ色素の仲間でも、腸内細菌への作用の向きはそろっていない。

研究者は、カロテノイドは食物繊維の多い食事の一部としてとるとき、より大きな影響を持つかもしれないと述べている[17]。ただし、これは便を使った試験管の中の実験で、人の体重を測ったものではない。

腸内細菌を介してカロテノイドが肥満や脂肪肝をよくするという話は、別のレビューにも出てくる[3]。このレビューは、リコピン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、カプサンチン、アスタキサンチン、ルテインの補給が、腸内細菌と腸の壁の働きを整えて肥満と脂肪肝によい影響を与えうるとまとめている。ただし著者自身が、英語の文献を系統的でない方法で集めたレビューだと書いている[3]。勢いのある結論ほど、集め方を確かめたい。

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海ぶどうの色素は、まだ細胞の実験の段階にある

細胞の実験で目立つ色素もある。海ぶどうなどの緑藻に含まれるシフォナキサンチンは、マウスの脂肪前駆細胞が脂肪細胞へ育つ過程を、β-カロテンやフコキサンチンが効かないほど低い濃度でも抑えた[2]。

それでも、シフォナキサンチンの実用化はまだ実現していない[2]。細胞の皿の上で強いことと、人が食べて体脂肪が減ることの間には、吸収、体内での行き先、量、期間という段差がいくつもある。前臨床の研究ではカロテノイドとその変換産物の抗肥満作用が示され、脂肪組織を中心に仕組みが調べられ始めた段階だ、とレビューは位置づけている[5]。脂肪組織だけでなく、脳への作用を通じた経路を論じるレビューもある[8]。

褐色の海藻の色素フコキサンチンについては、人での試験がどこまであるかを「フコキサンチンのサプリと体重 褐色の海藻の色素を人で試した研究はどこまであるか」の記事で扱っている。この記事は、色素を一つずつ取り出すより、食卓の色素の総量と体格の関係に軸を置く。

よくある誤解

「カロテノイドならリコピン」という思い込みは根強い。トマトの赤いイメージが強いからだろう。けれども4,202人の食事調査で過体重や肥満と強い逆の関連を示したのは、β-カロテン、ルテインとゼアキサンチン、フィトエンの方で、リコピンの関連はそれより弱かった[1]。トマトのジュースを飲む試験も、測っていたのは主に皮膚と血液の色素の量で、体重を減らす力を確かめたものではない[16][19]。食前のトマトそのものの試験は「食前のトマトと体重 若い女性の試験と、トマトジュースで変わった血液の数字」の記事に譲る。

「皮膚や血液の色素の数字が低いのは、野菜が足りないからだ」というのも、半分だけ正しい。食べ方が数字に表れるのは確かで、野菜と果物を多く食べる学生ほど皮膚の点数は高かった[18]。しかし、同じジュースを飲んでも、遺伝子の型によって皮膚の色素の量は違った[16]。最初の点数が高い人ほど伸びにくいことも分かっている[19]。低い数字を、献立だけの結果として受け取らない方がよい。

「色素をサプリで足せば、野菜を食べたのと同じ」という考えも、論文とずれる。補給の試験は最長でも16週間で[4]、腸内細菌の実験ではカロテノイドを単独で加えても影響は小さく、食物繊維と組んだときに初めて目立った動きが出た[17]。野菜や果物は、色素と食物繊維を最初から一緒に運んでくる食べ物である。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • 1日に食べる野菜と果物の皿の数を、まず数えてみる。カラブリア大学の調査では、野菜を2皿より多く、果物を3皿より多く食べる学生の皮膚の色素の点数が、それより少ない学生より高かった[18]。ただしこれはある時点で測った比較で、皿を増やして体重が減るかは調べていない。何皿を目標にするかは、今の数から1皿ずつ増やす形で自分で決める。
  • 黄色から赤まで色の違う野菜や果物を、1週間のうちに何種類とるかを自分で決める。例えば、食事調査で強い逆の関連を示した色素はβ-カロテン、ルテインとゼアキサンチン、フィトエンの3つの組で、リコピンやアスタキサンチンより関連が強かった[1]。どの野菜から始めるかは自分で決める。これも食べた量と体格をある時点で比べた調査で、種類を増やして体重が減るかは調べていない。
  • 色素の多い野菜や果物は、食物繊維の多い食品と同じ食事でとる。便を使った実験では、カロテノイドは単独より食物繊維のイヌリンと組んだときに腸内細菌の産物を大きく動かした[17]。人の試験ではない。実験では1日2.5gに相当するイヌリンを加えていたが、これは便を培養する条件で、食べる量の目安ではない。どの食事で組み合わせるかは、自分の食卓で決める。
  • 体重を量る日には、腹囲も同じ時刻と同じ姿勢で測る。腹囲を挙げるのは、補給の試験をまとめたメタ分析が体重とBMIに加えて腹囲も結果の指標にしていたからで[4]、測り方の根拠としての番号である。
  • カロテノイドのサプリを考えたら、自己判断で始めず、量と期間、持病の薬との組み合わせを医師か薬剤師に聞く。試験の量は1日1.2〜60mg、期間は20日〜16週間と幅があり[4]、ルテインの試験も1日10mg・12週間の計画で行われた段階である[6]。

色の多い皿と、続けられる動く時間

皮膚の色素を測った大学の調査が食事と暮らし方の点数を並べて見たように、食卓と体を動かす時間は切り離しにくく、オンザショア立川店ではヨガだけで25種類以上のクラスを組み、ピラティスや女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングまで種目をそろえている。

溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガに加えて、室温のままで行うヨガもある。初めての人が受けられるのはヨガの体験で、60分のレッスンに、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットの貸し出しを含めて税込1,980円になる。

店はJR立川駅北口から歩いて1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにあり、朝8:00から夜23:30まで、曜日を問わず年中無休で開いている。献立を考える日の夜でも、通える時間帯は見つけやすい。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。店の様子は店のページ、費用は料金の案内、体験の申し込みは予約の窓口にまとまっている。黄色や赤の野菜を買い足す週に、帰り道でスタジオへ寄れる曜日を一つ選ぶ。

参考文献

[1] Dietary intake of individual and total carotenoids in relation to overweight and obesity: findings from the PERSIAN cohort study. — Kamali et al., 2026, Nutrition & metabolism. DOI: 10.1186/s12986-025-01059-z

[2] Potential of siphonaxanthin, a green algal carotenoid, to prevent obesity and related diseases. — Manabe et al., 2025, Journal of natural medicines. DOI: 10.1007/s11418-025-01897-4

[3] Carotenoids Improve Obesity and Fatty Liver Disease via Gut Microbiota: A Narrative Review. — Hashemi et al., 2025, Food science & nutrition. DOI: 10.1002/fsn3.70092

[4] The association between carotenoids and subjects with overweight or obesity: a systematic review and meta-analysis. — Yao et al., 2021, Food & function. DOI: 10.1039/d1fo00004g

[5] Carotenoids and carotenoid conversion products in adipose tissue biology and obesity: Pre-clinical and human studies. — Bonet et al., 2020, Biochimica et biophysica acta. Molecular and cell biology of lipids. DOI: 10.1016/j.bbalip.2020.158676

[6] Effects of lutein supplementation on inflammatory biomarkers and metabolic risk factors in adults with central obesity: study protocol for a randomised controlled study. — Zhou et al., 2020, Trials. DOI: 10.1186/s13063-019-3998-8

[8] Anti-Obesity Effect of Carotenoids: Direct Impact on Adipose Tissue and Adipose Tissue-Driven Indirect Effects. — Mounien et al., 2019, Nutrients. DOI: 10.3390/nu11071562

[9] Carotenoids in Adipose Tissue Biology and Obesity. — Bonet et al., 2016, Sub-cellular biochemistry. DOI: 10.1007/978-3-319-39126-7_15

[16] Association of Candidate Single-Nucleotide Polymorphism Genotypes With Plasma and Skin Carotenoid Concentrations in Adults Provided a Lycopene-Rich Juice. — Norman et al., 2024, The Journal of nutrition. DOI: 10.1016/j.tjnut.2024.05.022

[17] Carotenoids modulate fermentation of inulin ex vivo in IBS and overweight adult gut microbiota. — Steinert et al., 2026, BMC microbiology. DOI: 10.1186/s12866-026-05271-6

[18] Associations among skin carotenoids, anthropometric parameters and healthy lifestyle behaviors in young adults: a cross-sectional, population-based study. — Augimeri et al., 2025, Journal of translational medicine. DOI: 10.1186/s12967-025-06978-2

[19] Examining Potential Modifiers of Human Skin and Plasma Carotenoid Responses in a Randomized Trial of a Carotenoid-Containing Juice Intervention. — Jilcott Pitts et al., 2023, The Journal of nutrition. DOI: 10.1016/j.tjnut.2023.09.014

冒頭の写真: 市場の売り場に束になって並べられた、オレンジ色のニンジンの接写。(写真: domdomegg / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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