宗教の断食で体重はどう動くか 正教会の節食とダニエル断食ではっきり下がったのはコレステロール

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糖尿病のある人の断食期間に、血糖と血圧はどう動いたか

エチオピアの首都アディスアベバの病院では、8月の断食期間に外来を訪れた2型糖尿病の患者を追った研究がある[9]。期間は2024年8月7日から22日まで。参加したのは68人で、平均年齢は56.5歳、男性が52.9%だった[9]。

断食の期間中、空腹時血糖の平均は19.56 mg/dL下がった[9]。空腹時血糖が80〜130 mg/dLの目標の範囲に入った人は、67.6%から91.2%に増えた[9]。収縮期血圧は9.19 mmHg、拡張期血圧は9.44 mmHg下がっている[9]。ただしこれは比べる組を置かない観察研究で、著者らも結論を「断食は血糖と血圧の変化と関連していた」と書くにとどめ、より大きく多様な集団での試験と長い追跡を求めている[9]。主な評価項目は空腹時血糖と血圧に置かれ、要約には体重の変化の数字が無い。

もう一つのエチオピアの研究は、断食をする人の集団と断食をしない人の集団を、それぞれ糖尿病のある人と無い人を含めて比べた[1]。断食をした人では、論文が食欲のホルモンとして測ったグルカゴンとレプチンが、糖尿病のある人でも無い人でも低かった。インスリンは糖尿病のある人で上がり、無い人で下がった。インスリンの効き具合とインスリンを出す細胞の働きの指標は、どちらの人たちでも改善していた[1]。

この論文の結論は、菜食とエネルギー制限を同時に行うこの断食が体重の管理を改善しうる、としている[1]。ところが結果の欄に並ぶのはホルモンと血糖の指標で、体重の変化の数字は見当たらない。体重について期待を語る結論と、体重を示さない結果の欄。その間の距離は、読み手が測っておきたい。

糖尿病のある人については、注意の向きも書き添えておく。宗教上の間欠的な断食は、糖尿病のある人では低血糖と高血糖の危険を高めるとされる[14]。血糖の薬を使っている人が断食の期間を過ごすとき、薬の扱いを決めるのは主治医である。

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修道院の食卓で、足りなくなりやすいもの

断食の期間の食事は、果物と野菜が多くなる。2023年のレビューによれば、鉄と葉酸は不足していなかった[6]。一方で、カルシウムとビタミンB2の不足が記録され、修道士にはビタミンDの欠乏も見られた[6]。系統的レビューも、ビタミンDとB12、カルシウムなどのミネラルの摂取が減ることを、さらに調べるべき負の側面として挙げている[4]。

欠乏の話ばかりではない。同じレビューは、修道士の大多数は生活の質と心の健康がともに良好だったとも書いている[6]。

ギリシャ北部の研究は、二つの修道院の修道女50人と、同じ地域に住む一般の女性50人を比べた[2]。研究が対象にしたのは、ビタミンDが不足し、体重が多めの修道女である。断食の暦で暮らす人が、そろって細身でビタミンも足りているとは限らない。研究の題からして、その前提に立っていた[2]。

修道女は朝8時から夕方4時までに食べる正教会の断食を、一般の女性は同じ時間帯に食べて残りの16時間を食べずに過ごす16:8の時間制限食を続けた。一般の女性には脂質の少ない食事が勧められ、動物性の食品の制限は無かった[2]。16週の後、血液の抗酸化力の総量を示す指標(TAC)は修道女で高く、0.92と0.77だった。抗酸化物質の一つであるグルタチオン(GSH)は修道女で低く、6.0と7.2だった。どちらも順に修道女、一般の女性の中央値である[2]。

それぞれの食べ方に、別の点で利点があった、というのが著者らの読みである。小規模な予備的研究であり、どちらが優れるかは今後の無作為化試験で確かめる必要があると著者ら自身が書いている[2]。

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日中に飲まない断食は、19日で何を変えたか

バハイ教の断食を調べた試験は、糖尿病の無い16人を、バハイ教の断食、時間制限食、ふだんどおりの食事の三つの組に無作為に割り付けた[14]。介入の前と19日の介入の間、持続血糖測定で血糖を連続して測り、食べたものも記録した[14]。

断食の組と時間制限食の組は、どちらも1日のうちで食べる時間の幅を大きく縮めた。食事の栄養の組み立ては保たれていた[14]。そのうえで、摂取エネルギーと体重、BMIが減ったのは、バハイ教の断食の組だけだった。摂取エネルギーの減り幅は677.8 kcalだった[14]。食べる時間を狭めた時間制限食の組では、19日では体重は動かなかったことになる。

血糖のほうは、バハイ教の断食の組で最高値が高くなった[14]。それでも、24時間の平均血糖、日内と日をまたいだ血糖の揺れ、目標の範囲の上と下に外れた時間の割合は、どの組でも変わらなかった[14]。著者らは、糖尿病の無い人では、この断食と時間制限食が血糖の管理に悪い影響を見せなかったと結論している[14]。

ダニエル断食では摂取エネルギーが減っても体重は動かず、バハイ教の断食では体重が下がった[11][14]。二つの試験は、人数も期間も、飲み物を断つかどうかも違う。どれが体重の差を生んだのかを、二つの論文は説明していない。16人と43人の試験からは、断食の種類の優劣を決められない。

よくある誤解

「宗教の断食は、とにかく食べる量を減らす修行だ」という思い込みがある。ダニエル断食の禁止の一覧には、動物性の食品のほか、甘味料、香料、カフェイン、アルコールまでが並ぶ[7]。ダニエル断食が決めているのは食べてよい物の種類であり、量には上限を置かない[11]。正教会の断食も、レビューの言葉では菜食の変形である[7]。何を皿から外すかの規則として読むほうが、研究の結果に近い。

「LDL-Cが下がったのだから、脂質は全部良くなった」とも言いきれない。正教会の断食について、HDL-Cへの影響はまだはっきりしないとされる[4]。2023年のレビューは、長い期間の宗教の断食がHDL-Cに与える影響を、さらに調べるべき点に挙げた[6]。ダニエル断食の21日では、HDL-Cも55.65 mg/dLから47.58 mg/dLへ下がっていた[11]。健診の結果を見るなら、LDL-Cの欄だけでなく、HDL-Cの欄も並べて読みたい。

「断食は心を整える。誰にとっても」という見方にも、条件が付く。断食と心を扱った総説は、代謝に問題の無い成人では、短期の時間制限食や管理下で行う長めの断食のあと、抑うつの症状や感じるストレスが少し減ったとする。ただし人数の少ない研究と短い追跡での所見だった[12]。正教会の断食期間とラマダンでは、精神的な意味をより強く感じるといった似た影響が見られた[12]。一方、弱い立場にある人では気分の不安定や不安の悪化が起こりうる。摂食障害の傾向がある人では、食べ物のことが頭から離れにくくなり、症状がぶり返す危険が高まるとされる[12]。

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今日からできること

  • 血糖の薬を使っている人は、断食の期間を始める前に、いまの空腹時血糖と血圧の数字を持って主治医を訪ね、断食をするかどうかと、その間の薬の扱いを相談する。糖尿病のある人では、宗教の断食が低血糖と高血糖の危険を高めるとされる[14]。断食の期間中に空腹時血糖と血圧が下がった観察研究もあるが、比べる組を置かない研究である[9]。
  • 動物性の食品を抜く期間を試すなら、日数を先に区切る。ダニエル断食は21日が多く、10日や40日の例もある[7]。21日の試験では総コレステロールとLDL-Cが下がった[11]。何日にするかは自分の予定から決め、健診の脂質の数字を期間の前と後で見比べる。
  • 全部を抜かず、赤身の肉か脱脂乳を1日に何回残すかを決めておく。1日1回分を残した版でも、血液の脂質は抜いた版と同じように改善した[10]。
  • 食べる時間の幅を区切るなら、始まりと終わりの時刻を自分の朝と夜に合わせて決める。修道女の食事は朝8時から夕方4時まで、一般の女性の時間制限食は食べる時間を8時間にとっていた[2]。糖尿病の無い人では、食べる時間を狭めても血糖の揺れに悪い変化は出なかったが、19日では体重も減らなかった[14]。
  • 植物だけで過ごす期間の前に準備の日数を決め、その間に、乳製品を抜いた分のカルシウムとビタミンB2を何で取るかを献立の上で確かめる。例えば、ダニエル断食の試験では21日の前に1週間の準備が置かれていた[11]。2023年のレビューでは、断食の期間中にこの二つの不足が記録されている[6]。

断食の暦とは別に、体を動かす習慣を一本

四旬節や降誕祭前の断食のように、食卓の決まりは暦の側から運ばれてくるが、体を動かす習慣は自分で道筋を引くほかなく、JR立川駅の北口を出て歩いて1分のビルに、オンザショア立川店は入っている。

住所は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F。朝8:00から夜23:30まで、年中無休で開いている。溶岩プレートの上で行うホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがあり、ヨガのレッスンだけで25種類以上ある。

ヨガの体験は1回60分、税込1,980円で、その中にバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットの貸し出しが入る。レッスンの顔ぶれは店のトップ、続けるときの費用は料金のページ、日にちは体験の予約の画面で選べる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。日中に水も口にしない断食の日は、溶岩ホットヨガの暑い部屋には入らない。血糖や血圧の薬を使いながら断食の期間を過ごす人は、温めた部屋に入ってよいかを、断食のことも伝えたうえで主治医に尋ねておく。

断食の期間が明けて食卓が元に戻った最初の休日に、ヨガの体験の日にちを決める。

参考文献

[1] Association of Ethiopian Orthodox Tewahedo Christian fasting on appetite hormones and insulin sensitivity in type-II diabetes and healthy subjects in Ethiopia. — Michael et al., 2026, Obesity pillars. DOI: 10.1016/j.obpill.2025.100226

[2] Effects of Religious Fasting on Markers of Oxidative Status in Vitamin D-Deficient and Overweight Orthodox Nuns versus Implementation of Time-Restricted Eating in Lay Women from Central and Northern Greece. — Karras et al., 2024, Nutrients. DOI: 10.3390/nu16193300

[4] Effects of Orthodox religious fasting on human health: a systematic review. — Koufakis et al., 2017, European journal of nutrition. DOI: 10.1007/s00394-017-1534-8

[6] Christian Orthodox Fasting as a Traditional Diet with Low Content of Refined Carbohydrates That Promotes Human Health: A Review of the Current Clinical Evidence. — Giaginis et al., 2023, Nutrients. DOI: 10.3390/nu15051225

[7] The impact of religious fasting on human health. — Trepanowski et al., 2010, Nutrition journal. DOI: 10.1186/1475-2891-9-57

[9] Changes in glycemic control and blood pressure during the Assumption Fast in Ethiopian Orthodox Christians with type 2 diabetes mellitus: a prospective observational study. — Gichamo et al., 2026, BMC endocrine disorders. DOI: 10.1186/s12902-026-02181-6

[10] Both a traditional and modified Daniel Fast improve the cardio-metabolic profile in men and women. — Alleman et al., 2013, Lipids in health and disease. DOI: 10.1186/1476-511x-12-114

[11] Effect of a 21 day Daniel Fast on metabolic and cardiovascular disease risk factors in men and women. — Bloomer et al., 2010, Lipids in health and disease. DOI: 10.1186/1476-511x-9-94

[12] Psychological and Psychiatric Consequences of Prolonged Fasting: Neurobiological, Clinical, and Therapeutic Perspectives. — Bonaccorsi et al., 2025, Nutrients. DOI: 10.3390/nu18010060

[14] Twenty-Four Hour Glucose Profiles and Glycemic Variability during Intermittent Religious Dry Fasting and Time-Restricted Eating in Subjects without Diabetes: A Preliminary Study. — Peters et al., 2024, Nutrients. DOI: 10.3390/nu16162663

[19] The efficacy of fasting regimens on health outcomes: a systematic overview. — Sarro et al., 2021, Minerva gastroenterology. DOI: 10.23736/s2724-5985.20.02757-9

[20] Unraveling the metabolic health benefits of fasting related to religious beliefs: A narrative review. — Persynaki et al., 2017, Nutrition (Burbank, Los Angeles County, Calif.). DOI: 10.1016/j.nut.2016.10.005

冒頭の写真: レンズ豆を使って作られたスープ料理。豆を材料に調理したスープの一品。(写真: Andy Li / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年11月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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