配偶者との死別と体重 意図しない減少が目立つ一方、50〜60代の女性で肥満が多い調査も

米国ニューオーリンズの家庭の台所にあるテーブル2026年2月の撮影 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

孤独が、動く量の差になって現れる

認知症のない高齢者1,931人(平均79.6歳、女性が74.9%)を平均4.8年追った研究は、孤独と身体活動の関係を婚姻の状態ごとに分けて見た[1]。この二つを長い時間で追った研究は少ないと論文は書いている[1]。活動として数えたのは、歩行、庭仕事、体操、自転車、水泳などの頻度である[1]。配偶者を亡くした人では、開始時に孤独だった人の身体活動は、孤独でなかった人より1年ごとに週0.06時間多く減っていた[1]。論文はこれを、1年あたり150%の減少に相当すると書く[1]。結婚している人と未婚の人では、統計的に意味のある減少は見られなかった[1]。人とのつながりは、月に1回以上やりとりする子ども、親戚、友人の数として数えられている[1]。

小さな数字に見えるが、配偶者を亡くした人でだけ現れたという点に意味がある。抑うつの症状や障害、社会的な支えなどを調整したうえでの結果である[1]。孤独が先にあって活動が減るという時間の順はこの研究で見えてきたが、観察の研究なので、孤独を減らせば活動が保たれるとまでは言えない。

動くことと人に会うことの重みは、別の追跡にも出てくる。配偶者を亡くした認知機能の健康な高齢者203人(平均65.2歳)を中央値4.8年追うと、22人が高齢期のうつ病を発症した[5]。脳の画像の指標が発症の予測に使われた研究だが、読み手に関わるのはその先で、週の運動の頻度と子どもと過ごす時間が、脳の指標の変化と抑うつの重さの結びつきを和らげていた[5]。ここでも測られているのは関連で、運動や面会を割り当てた試験とは違う。

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体重の前に見ておきたい、暮らしの動作

体重が動かなくても、暮らしの土台が動いていることがある。中国の50歳以上の4,969人を調べた研究では、虚弱の人の割合が27.7%で、配偶者を亡くしていることも、活動量が低いことも、それぞれ虚弱と関連していた(調整オッズ比は順に1.84、2.10)[11]。両方が重なる人の関連は、どちらもない人に比べてさらに強かった[11]。虚弱はFRAILという尺度の3点以上で判定している[11]。著者らは、死別した人への心理社会的な支えと運動の促進を組み合わせる案を挙げているが、これは提案で、試した結果ではない[11]。ある時点の調査なので、活動量が低いから虚弱になったのか、虚弱だから動けないのかは、この数字だけでは分からない。

男性の退役軍人3,339人の研究は、結婚が続いた2,849人と配偶者を亡くした490人を比べている[12]。配偶者を亡くした人は、手段的な日常生活動作の困難が多く(発生率比1.20)、その動作に手助けを要する人も多かった(同1.38)[12]。手段的な日常生活動作は、着替えや食事のような基本の動作より一段複雑な、暮らしを回す動作を指す。一方、基本の動作の困難や持病の数との関連は、主な解析では確かめられなかった[12]。配偶者を亡くした男性だけに絞った感度分析では、基本の動作の困難、手助け、持病の数でも関連が見られている[12]。認知機能の低下も、64〜76歳と84歳以降で、結婚が続いた人より大きかった[12]。

一人で体は動くのに、暮らしが回らない。そういう段階があることを、この数字は示している。対象が男性の退役軍人に限られることは頭に置いて読む。長く暮らしてきた二人のあいだでは、家の用事が自然に分かれていることが多い。片方がいなくなると、その分担表がまるごと残る。体重計に映らないのは、たとえばそういう変化である。

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数年後の数字は、どう変わるか

先のオーストラリアの研究には、もう一つ見どころがある。3回目の調査は2回目のおよそ5年後に行われ、それぞれの関連は大きく弱まっていた[9]。論文は、結婚の解消は特に心理面の健康に短期的に害を及ぼしうるとして、専門家の支援を含む資源の配分と、配偶者を失うことの健康への影響が広く知られることを求めている[9]。

これは集団の平均の話で、一人ひとりの予定表にはならない。5年で元に戻る、と読むのは誤りだし、3年たっても体調や気持ちが揺れていることを遅れと考える根拠にもならない。さらに、この研究の参加者の平均は59.5歳で、これまで見てきた80歳近い人たちの研究とは年齢の層が違う[1][9]。「死別の後」という一語の中に、何十年分もの年齢の幅が入っている。

この特集の読者の年齢なら、自分の配偶者より先に、親の死別のそばに立つ人のほうが多いかもしれない。久しぶりに会った親が痩せて見えたとき、見過ごさないことと、原因を決めつけないことは両立する。体重の話を切り出すなら、結論からではなく、最近の一週間の過ごし方を聞くところからのほうが、論文の範囲を外れない。

よくある誤解

「痩せたのは、ちゃんと食べていないからだ」。家族の口からこの言葉が出るのは、たいてい心配からである。しかしレビューが見渡した変化は食事だけではない。睡眠の質や飲酒にも変化の証拠があり、活動量は結果が割れている[8]。体重の変化を食事の仕方だけに帰して本人に返すのは、論文の範囲を超えた読み方になる。

「妻を亡くした夫は弱り、夫を亡くした妻は元気になる」。よく聞く言い方だが、論文はそれほどきれいに分かれない。結婚の解消で体重が下がるという結果は男女ともに報告され[20]、配偶者を亡くした男性の体重減少は米国の調査で見えた[16]。活動量の増加は、ある追跡では男性に、オーストラリアの調査では51〜56歳の女性に出た[3][18]。男女の差は、調べた項目と調査ごとに違う顔をしている。

「高齢者の話で、50代には関係がない」。確かに研究の多くは高齢期を対象にしている[8]。だが韓国の調査で肥満との関連が残ったのは50代と60代の女性で[13]、平均59.5歳の集団を追ったオーストラリアの研究でも死別との関連は見えていた[9]。研究が少ないことと、関係がないことは同じ意味にならない。

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今日からできること

  • 体重計に乗る頻度を先に決める。減らそうとしていないのに減る変化は、レビューが強い証拠を挙げた項目である[8]。頻度の目安も、何kg減ったら受診という線も示した論文はここには無いので、例えば週に1回と自分で決め、減り続けている数字をそのまま、かかりつけの医師に見せる。
  • 酒を飲まない日を週に何日置くかを、先に決める。死別の後の飲酒の増加には中程度の証拠があった[8]。増えたかどうかは本人に見えにくいので、死別の前の、ふだんの週の飲み方を基準にして、それより1日多く置くくらいから始める。
  • 外へ出て体を動かす回数を、週の数で一つ決める。配偶者を亡くした高齢者の追跡では、週の運動の頻度が抑うつの重さとの結びつきを和らげていた[5]。回数の正解は論文に無いので、いまの週の回数に1を足すくらいの小さな数から考える。気分の沈みが続くときは、回数より先に医師に相談する。
  • 月に1回以上やりとりする相手が何人いるかを数える。孤独と身体活動の研究が、人とのつながりを測るのに使った数え方である[1]。親が配偶者を亡くした読者は、例えば月に1回と、会う回数を先に決める。子どもと過ごす時間は、先の抑うつの研究でも名前が挙がっていた[5]。
  • 配偶者が担っていた用事を書き出し、自分で覚えるものと人に頼むものに分ける。配偶者を亡くした男性の退役軍人の研究では、暮らしを回す動作の手助けの必要が多かった(発生率比1.38)[12]。書き出すこと自体は論文が調べた行動ではないが、支払い、買い物、家の修理など、自分の家の項目で書くと手をつける順が見える。

週の中の、外へ出る一回

配偶者を亡くした後の追跡で、週の運動の回数と子どもと過ごす時間が気分の重さと結びついていたことを思うと、外へ出る時刻の幅は広いほうが都合がよく、オンザショア立川店の営業は8:00〜23:30、年中無休である。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。体重が減り続けている人や通院中の人は、暑い部屋に入ってよいかを先に医師に確かめる。

店は東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fにあり、JR立川駅北口から徒歩1分。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングがある。ヨガのレッスンだけで25種類以上にわたる。

ヨガの体験は60分、税込1,980円で、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが料金に入っているので、家のことに手が回らない時期でも支度に割く手間は少なくて済む。料金の案内と体験の予約の画面は別々のページになっている。

ここ一週間の暮らしを振り返り、いちばん外へ出やすかった時間帯を一つ思い出す。

参考文献

[1] Loneliness predicts decreased physical activity in widowed but not married or unmarried individuals. — Pollak et al., 2024, Frontiers in public health. DOI: 10.3389/fpubh.2024.1295128

[3] The effect of widowhood on husbands’ and wives’ physical activity: the Cardiovascular Health Study. — Stahl et al., 2014, Journal of behavioral medicine. DOI: 10.1007/s10865-013-9532-7

[5] Long-term risk of late-life depression in widowed elderly: a five-year follow-up study. — Li et al., 2025, BMC geriatrics. DOI: 10.1186/s12877-025-06028-y

[8] Changes in routine health behaviors following late-life bereavement: a systematic review. — Stahl et al., 2014, Journal of behavioral medicine. DOI: 10.1007/s10865-013-9524-7

[9] Effects of divorce and widowhood on subsequent health behaviours and outcomes in a sample of middle-aged and older Australian adults. — Ding et al., 2021, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-021-93210-y

[11] Widowhood, physical inactivity, and frailty in Chinese elderly: A cross-sectional study highlighting interaction and intervention targets. — Yin et al., 2025, Medicine. DOI: 10.1097/MD.0000000000044504

[12] Cognitive and Functional Trajectories Among Older Widowed Male Veterans: Findings From the Health and Retirement Study. — Evangelista et al., 2026, Journal of the American Medical Directors Association. DOI: 10.1016/j.jamda.2025.106078

[13] Marital status and the prevalence of obesity in a Korean population. — Lee et al., 2020, Obesity research & clinical practice. DOI: 10.1016/j.orcp.2020.04.003

[16] Marital status changes and body weight changes: a US longitudinal analysis. — Sobal et al., 2003, Social science & medicine (1982). DOI: 10.1016/s0277-9536(02)00155-7

[18] Life events and changing physical activity patterns in women at different life stages. — Brown et al., 2009, Annals of behavioral medicine : a publication of the Society of Behavioral Medicine. DOI: 10.1007/s12160-009-9099-2

[19] The Association of Pension Income with the Incidence of Type I Obesity among Retired Israelis. — Arbel et al., 2019, Journal of obesity. DOI: 10.1155/2019/5101867

[20] A systematic review of social connections as determinants of obesity: Longitudinal evidence limited to marital transitions. — Madani Civi et al., 2024, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.13819

冒頭の写真: 米国ニューオーリンズの家庭の台所にあるテーブル。2026年2月の撮影(写真: Infrogmation / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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宮川涼 Founder
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