離婚と体重 別れた後に増えるとは限らない、10年の追跡とレビューが集めた7研究の向き

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離婚で運動量は減るのか

10年間に5回の聞き取りを行った地域の研究がある。25〜75歳の女性302人と男性256人で、結婚から独身へ移った人の身体活動は、結婚を続けた人と比べて変わらなかった。動いたのは逆の側で、独身から結婚へ移った人の活動は、独身を続けた人より増える方向に傾いた。ただし平均値の比較では差が出ず、著者らは結果にばらつきがあるとして追加の研究を求めている[18]。

一方、70〜79歳の3,075人を調べた研究では、結婚している男性は運動の参加が多く、結婚している女性は総活動量と運動以外の活動が多かった。345組の夫婦を見ると、よく動く男性は、あまり動かない男性に比べて、配偶者もよく動いているオッズ比が2.97(95%信頼区間1.73〜5.10)だった[3]。

一時点で比べると結婚している人のほうがよく動き、10年追うと別れても運動は変わらない。矛盾に見えるが、年齢も設計も違う。70代の一時点の差は、別れた直後の変化を語らない。「離婚したから運動しなくなる」と決めつけられるほどの材料は無い、と読むのが穏当だろう。

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動くのをやめたとき、女性の気分に起きたこと

体重から少し離れるが、別れた後の暮らしを考えるうえで外せない研究がある。カナダの全国調査の17,276人を1994/95年から追い、余暇の身体活動とうつの発症の関係を調べたものだ。開始時にうつのある人を除いて分析すると、活動していた状態からしない状態へ変わった女性は、活動を続けた女性より、2年後にうつを発症する確率が51%高かった。開始時と2年後の両方で活動していた女性は、両方で活動していなかった女性より、4年後にうつを報告することが少なかった[13]。

離婚・別居・死別の女性に絞ると、活動をやめた人のうつの発症のリスクは、続けた人の4.2倍だった。男性では、活動をやめた後のリスクは結婚の状態で違いが無かった。開始時に活動していなかった人には、高齢、女性、肥満のほか、死別・別居・離婚、仕事がない、収入が低い、社会的な支えが乏しいといった条件が多かった[13]。動かないことの背景には、いくつもの事情が重なっている。これは一時点の姿で、別れたことが運動を減らした証拠にはならない。

観察研究なので、運動をやめたことがうつを招いたとは言い切れない。調子を崩し始めた人が動けなくなった、という順序も考えられる。つらい時期に動けなくなる人を責める話として読むのは、数字の使い方を間違えている。読み取りたいのは、この時期に動く習慣が途切れることには、体重とは別の意味があるかもしれないという点である。うつと体重の関係そのものは「うつと体重は互いに影響するのか 両方向を追った研究と減量の効き目」の記事が詳しい。

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離婚と寿命の研究が指していた経路

イングランドの高齢者5,786人の代表標本を使った研究では、別居・離婚した人は、結婚が続いている人に対して、調査期間中の死亡のオッズ比が1.46(95%信頼区間1.15〜1.86)だった。ところがこの差は、生活への満足度の低さ、2年後の喫煙、肺の機能という段階をたどることで統計的に説明された。満足度の低さは運動の頻度の低さも予測したが、肺の機能を予測したのは喫煙で、運動ではなかった[14]。

この研究の結論に、体重は出てこない。別れた後の健康を心配するとき、真っ先に体重を見たくなる気持ちは分かる。しかし高齢者のこの経路で数字が指したのは、暮らしへの満足と喫煙だった。離婚という出来事に体を直接傷つける力があるというより、その後の暮らしの中に手当てできる段階がありうる、という読み方になる。

減量の試験で見えた「結婚の状態」

オーストラリアの過体重・肥満の男性159人(平均47.5歳、BMI32.7)が、男性向けの3か月の減量プログラムに参加した試験のデータを分析した研究がある。6か月の体重の変化に関わる条件として、学歴、結婚の状態、体脂肪の量、座っている時間が挙がった。最終的に残った二つ、仕事の日の座る時間と結婚の状態を合わせても、説明できた体重の変化のばらつきは6.5%で、残りの大部分は別の要因である。著者らは、仕事中に長く座っている男性、特に結婚していない男性には、追加の支えが要るかもしれないと述べている[15]。

男性だけの試験で、離婚した人に絞った分析でもない。ただ、著者らの言葉が「努力が足りない」ではなく「支えが要る」である点は覚えておきたい。一人で減量に取り組むことの難しさは、性格の問題としてではなく、支えの量の問題として書かれている。

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よくある誤解

「結婚している人に太っている人が多いのは、もともと太りやすい人が結婚するからだ」。この説明を確かめた研究がある。中国の成人の双子10,448組を調べた研究では、遺伝と育った家庭の影響を除いて解析しても、男女とも結婚の状態とBMIの関連が残った[4]。少なくともこの集団では、生まれつきの体質だけでは片づかない。結婚という暮らしの形そのものが体重に関わる可能性を、双子の研究は残している。

「体重が減ったのだから、離婚は体に良かった」。減る向きを示したレビューは、減ったことが健康に良かったかどうかを評価していない[11]。結婚の移行を調べた研究の中には、死別の後の体重減少を、集団の健康の面で懸念されることとして挙げたものもある[8]。体重の数字だけで、別れた後の体を採点することはできない。短い間に大きく動いて戻らないときは、良し悪しを自分で決めず、その数字を医師に見せる。

「平均が減る向きなら、増えた自分は失敗している」。約10年の追跡では、結婚の変化を含む社会的な条件は、体重の減少のばらつきのほうをよく説明し、増加のほうはそれほど説明しなかった[2]。増えた理由を離婚に求めても、説明できる部分は小さいのかもしれない。増えた人が例外なのでも、失敗なのでもない。

今日からできること

  • 余暇に体を動かす回数の下限を、別れる前の回数を見て自分で決め、0回の月を作らない。下限は、続けられる回数にする。離婚・別居・死別の女性では、活動をやめた人の2年後のうつの発症のリスクが、続けた人の4.2倍だった[13]。
  • タバコを吸う人は、別れる前と今の1日の本数を並べて見る。別居・離婚した高齢者の研究では、2年後の喫煙が、死亡リスクの差を説明する経路の中にあった[14]。減らしたい、やめたいと思ったら、医師に相談する。
  • 月に1回の体重を半年分並べ、増える向きも減る向きも見る。例えば男性の10年の追跡は、BMIが4増える、2減るという幅を大きな変化の線にした[16]。半年の線ではないが、上下の両方を数える見方は借りられる。
  • 仕事の日と休みの日の座っている時間を、1日ずつ数える。男性の減量の試験が開始前に調べた項目で、どちらの日の座る時間も6か月の体重の変化に関わっていた[15]。
  • 夫婦で一緒に動いていた人は、その週の回数を数え、一緒に動く友人や教室に置き換える分を決める。置き換えの効果を調べた論文はここには無い。論文が示すのは夫婦の活動量が似ていたという説明までで、345組ではよく動く男性の配偶者もよく動いているオッズ比が2.97だった[3]。

別れた後の一週間を組み直す

別れた後の一週間に余暇の活動を残すとき、頼りになるのは選べる種目の幅で、店のヨガはそれだけで25種類以上ある。ヨガで離婚の後の体重や気分が変わると調べた論文は、ここには無い。店の話として言えるのは、種類が多いという事実までである。

オンザショア立川店には溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガと常温のヨガがあり、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも扱う。営業は8:00〜23:30の年中無休で、別れた後に勤務や家事の曜日が変わっても、店の開く時刻は変わらない。場所は東京都立川市曙町2-14-10エトロワビル3Fで、JR立川駅北口を出て徒歩1分。

ヨガの体験は60分のレッスンが税込1,980円で、ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが付く。体験の予約は予約のページから、ほかの料金は料金のページから確かめられる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

別れた後の新しい一週間を見渡し、体を動かしに出られる夜を一つ探す。

参考文献

[1] Marital status and the prevalence of obesity in a Korean population. — Lee et al., 2020, Obesity research & clinical practice. DOI: 10.1016/j.orcp.2020.04.003

[2] Marital status changes and body weight changes: a US longitudinal analysis. — Sobal et al., 2003, Social science & medicine (1982). DOI: 10.1016/s0277-9536(02)00155-7

[3] Influence of marital status on physical activity levels among older adults. — Pettee et al., 2006, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/01.mss.0000191346.95244.f7

[4] Association of Educational Level and Marital Status With Obesity: A Study of Chinese Twins. — Liao et al., 2018, Twin research and human genetics : the official journal of the International Society for Twin Studies. DOI: 10.1017/thg.2018.8

[5] Marital status, fatness and obesity. — Sobal et al., 1992, Social science & medicine (1982). DOI: 10.1016/0277-9536(92)90106-z

[8] Marital status, marital transitions, and body weight. — Umberson et al., 2009, Journal of health and social behavior. DOI: 10.1177/002214650905000306

[11] A systematic review of social connections as determinants of obesity: Longitudinal evidence limited to marital transitions. — Madani Civi et al., 2024, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.13819

[13] Leisure-time physical activity and marital status in relation to depression between men and women: A prospective study. — Wang et al., 2011, Health psychology : official journal of the Division of Health Psychology, American Psychological Association. DOI: 10.1037/a0022434

[14] Smoking and Physical Activity Explain the Increased Mortality Risk Following Marital Separation and Divorce: Evidence From the English Longitudinal Study of Ageing. — Bourassa et al., 2019, Annals of behavioral medicine : a publication of the Society of Behavioral Medicine. DOI: 10.1093/abm/kay038

[15] Workday Sitting Time and Marital Status: Novel Pretreatment Predictors of Weight Loss in Overweight and Obese Men. — Morgan et al., 2018, American journal of men’s health. DOI: 10.1177/1557988316654866

[16] The contributions of income, education and changing marital status to weight change among US men. — Kahn et al., 1990, International journal of obesity.

[18] The effects of marital transitions on changes in physical activity: results from a 10-year community study. — King et al., 1998, Annals of behavioral medicine : a publication of the Society of Behavioral Medicine. DOI: 10.1007/BF02884450

冒頭の写真: ベルリンの空室のアパート。備え付けのキッチンと椅子が置かれている(写真: SmashingIt99 / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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宮川涼 Founder
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