抗酸化サプリは運動の効果を打ち消すのか ビタミンCとEを足しても体力は伸び、筋肉の指標だけ鈍った

サッカー場に設けられた陸上競技用のランニングトラックを写した写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

筋トレでは、話が変わるのか

2016年のレビューは、持久運動と、筋トレや高強度の運動を分けて論じる。持久運動では、補給が抗酸化の力やミトコンドリアの増加、インスリンの効きの向上を弱めるという証拠が積み上がる一方で、どの研究でも見られるわけではない。前のページの21人の試験は、その例外の側にある。適応を支える仕組みに予備があり、鍛えるうちに埋め合わされる場合があるのかもしれないという。これに対して過負荷や高強度の運動では、悪い影響の報告がより一貫しており、こうした運動の後の筋肉の作り替えは活性酸素の信号により強く頼るのだろうと推測している。そして同じレビューは、補給が運動の適応を高めるという説得力のある証拠は無い、と念を押す[1]。打ち消すかどうかは割れていても、伸ばす話は最初から立っていない。

別の試験は、何も出なかったと報告する。2011年の二重盲検試験は、鍛えた男性と鍛えていない男性を対象に、ビタミンCとEの群14人と偽薬の群14人を11週間追った。筋肉を伸ばしながら力を出すエキセントリック運動を週2回、4週間行うと、筋の損傷と成績、血液の酸化還元の指標は両群で同じように動いた。著者らは、口から取る抗酸化物質で筋肉の酸化還元の状態を動かせるという考え方そのものに疑問を投げている[8]。

36本の論文を整理した2019年の系統的レビューは、両者の間に線を引く。補給は筋肥大に関わる細胞の信号を妨げるように見える一方で、筋トレによる成績の向上には影響しない、という[16]。レビューが見ているのは細胞の中の経路で、メタ分析が見たのは除脂肪量と筋力だ。物差しが違えば答えも違う。どちらかが誤っているというより、同じ問いに答えていないと読むのが素直である。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

歩いた高齢者の体重と腹囲は、試験ごとに割れた

ダイエットの読者にいちばん近い数字は、歩く高齢者の試験に出てくる。運動習慣のない平均71.5歳の57人を、運動のみ、運動とビタミンE、対照、ビタミンEのみの4群に分けて6か月追った試験がある。ビタミンEは1日900 IU、運動は週3回の歩行で、強さは心拍予備(安静時と最大の心拍数の差)の70%だった。運動をした2群は体重とBMIが有意に下がり、6分間歩行や椅子からの立ち上がりの成績が伸びた。ビタミンEだけの群では6分間歩行が落ちた。結論は、ビタミンEに有酸素運動を超える上乗せは無かった、である[18]。

もう1本は逆の絵を見せる。平均71.1歳、BMI 28.3の22人が、12週間にわたり中強度の歩行を30分、週6日続けた。11人は緑茶3杯とビタミンE 400 IUを毎日取り、残る11人は偽薬だった。食事の量は変わらず、全員で体重と空腹時インスリンが下がった。補給した群ではさらに、腹囲が男性で100.8 cmから96.9 cmへ、女性で95.7 cmから85.0 cmへ減り、空腹時血糖も5.30から4.98 mmol/Lへ下がった[12]。

読み方には注意が要る。緑茶とビタミンEを同時に足しているので、どちらの働きかは切り分けられない。偽薬群の腹囲の数字も要約には載っておらず、11人をさらに男女に分けた値である。上乗せの証拠と呼ぶには細い。2本に共通するのは、歩いた人の体重が補給の有無にかかわらず下がったことのほうだ[12][18]。なお、減量中の人に絞った試験は、集めた論文の中には無かった。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

足りている人と足りない人で、話は変わる

見落とされがちなのは、飲む前の栄養の状態である。2004年の二重盲検試験は、抗酸化の栄養素の摂取がもともと少ないトライアスロン選手17人(補給7人、偽薬10人)に、セレンとビタミンA、C、Eの混合剤を与え、通常の練習4週間の後に過負荷の練習4週間を課した。補給群では血液の抗酸化の仕組みが保たれ、デュアスロンのテストの後に上がる筋の損傷の指標の幅が小さかった。著者らは、この効果が出た量は変化に富んだ食事で届く範囲だった、と書いている[19]。

2019年の系統的レビューも同じ線を引く。長く飲み続ける補給は運動の適応を損ねるおそれがあり、益があるのは抗酸化物質のもとの値が低い人に限られる。運動の直前や最中に取る短期の補給には、疲れの出方を遅らせるなどの利点がありうるとも書くが、どの物質をどれだけ取るかは要約から読み取れない[16]。ここを勧めとして受け取ることはできない。

足りない分を埋める話と、足りている人が運動の日に上乗せする話は、同じ「ビタミンを飲む」でも別の話である。鞄のボトルがどちらに当たるのかは、ボトルの残りを見ても分からない。ビタミンCそのものと体重の関係は、「ビタミンCは体重と関係するのか 血中の濃度と腹囲、補給の試験を並べて読む」の記事に譲る。

よくある誤解

「飲むと運動が全部無駄になる」。これは言い過ぎである。補給が適応を妨げたとする23本の研究を取り上げた2011年のレビューでも、書かれているのは、ある状況で細胞に高用量の抗酸化物質を負荷すると運動の良い効果が鈍る、という限定つきの話だ。論点は血管の拡張やインスリンの信号といった、活性酸素が関わる過程への干渉であり、汗をかいた分がゼロに戻るという主張とは距離がある[20]。

「飲めば筋肉の傷みが減り、回復が早くなる」。こちらも確かめられていない。同じレビューによれば、この題材の論文は150本を超えるが、ほとんどが小規模で質が低い。一貫しているのは、補給で運動による酸化ストレスが下がることだけで、筋の損傷や成績については多くの研究が効果なしと報告している[20]。血液の中の数字が動いても、翌日の脚まで動くとは限らない。著者らが結びで勧めるのも錠剤ではなく、変化に富んだ釣り合いのとれた食事でビタミンとミネラルを十分に取ることである[20]。

「抗酸化サプリの研究」と一語でくくるのも危うい。ここまでの試験だけでも、ビタミンCは1日500 mgから1,000 mgまで開きがあり、ビタミンEは235 mg、400 IU、900 IUと測り方まで違う[4][6][18]。混合剤の試験は食事で届く量を使っていた[19]。量も組み合わせも飲む人の状態も異なる試験を、ひとつの結論にまとめることはできない。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • サプリより先に、週の運動の回数を見る。 54人の試験では、ビタミンを飲んだ群も偽薬の群も、週3〜4回の持久運動を11週続けて最大酸素摂取量が平均8%伸びた[6]。週3〜4回は若い男女の試験の条件で、そのまま勧める数ではない。例えば今の回数に1回足す形なら、今が週0回でも週1回から始められる。これは私の提案で、増やし方を調べた論文ではない。
  • 歩く運動は、錠剤より先に続ける形を作る。 平均71.5歳の試験では、週3回の歩行を6か月続けた2群で体重とBMIが下がり、ビタミンEだけを飲んだ群では6分間歩行の成績が落ちた[18]。週3回は試験の条件なので、例えばこれを参考に、続けられる回数を自分で決める。
  • 腹囲を体重と別の物差しにする。 12週の歩行の試験は体重のほかに腹囲も追っていた[12]。測る間隔は例えば月に1回など自分で決め、同じ時刻に同じ位置で測る。体重が変わらない月にも、もう1つの物差しが残る。
  • 筋トレの伸びは、持ち上げられる重さと回数で見る。 除脂肪量と筋力を束ねたメタ分析では、ビタミンCやEの有無で有意な差は出なかった[9]。例えばエキセントリック運動に限って週2回、4週間続けた試験でも、補給の有無で筋肉の成績の変わり方はそろっていた[8]。週に何回やるかは自分で決め、前と比べてどう変わったかを見る。
  • 飲んでいるサプリは、自分の判断で増やしたりやめたりせず、薬剤師か医師に見てもらう。 処方薬のある人はなおさらだ。聞くことは2つ。自分のもとの値は低いのか、運動を増やす時期も続ける理由があるのか。益が示されたのは、もとの値が低い人に限られていた[16]。

数え直すのは、錠剤より週の回数

試験の参加者が積み上げたのは週の運動の回数で、鞄の錠剤を疑う前にその回数を数え直すなら、仕事帰りに足す1回の道のりはJR立川駅北口から徒歩1分、立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fまでで済む。オンザショア立川店の軸は溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガで、ほかに常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングが並び、ヨガだけで25種類以上のレッスンを組んでいる。

息の上がる種目を入れたい週も、ゆっくり体を伸ばしたい週も、種目を替えて回数を保てる。扉が開くのは8:00〜23:30で、年中無休だから、残業の曜日がずれても通う回数の帳尻は合わせやすい。初めてのヨガは60分の体験が税込1,980円で、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルまで含まれる。料金と体験の予約はそれぞれのページで確かめられる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。スタジオが引き受けるのは回数の問題だけで、サプリの是非は薬剤師か医師の領分である。今週いちばん早く帰れる夜を思い出し、その日の1回を予約のページで押さえて、週の回数に足す。

参考文献

[1] Do antioxidant supplements interfere with skeletal muscle adaptation to exercise training? — Merry et al., 2016, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/JP270654

[3] Influence of vitamin C and vitamin E on redox signaling: Implications for exercise adaptations. — Cobley et al., 2015, Free radical biology & medicine. DOI: 10.1016/j.freeradbiomed.2015.03.018

[4] Effect of antioxidant supplementation on insulin sensitivity in response to endurance exercise training. — Yfanti et al., 2011, American journal of physiology. Endocrinology and metabolism. DOI: 10.1152/ajpendo.00207.2010

[6] Vitamin C and E supplementation hampers cellular adaptation to endurance training in humans: a double-blind, randomised, controlled trial. — Paulsen et al., 2014, The Journal of physiology. DOI: 10.1113/jphysiol.2013.267419

[7] Oral administration of vitamin C decreases muscle mitochondrial biogenesis and hampers training-induced adaptations in endurance performance. — Gomez-Cabrera et al., 2008, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1093/ajcn/87.1.142

[8] No effect of antioxidant supplementation on muscle performance and blood redox status adaptations to eccentric training. — Theodorou et al., 2011, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.110.009266

[9] The effects of vitamin C and E on exercise-induced physiological adaptations: a systematic review and Meta-analysis of randomized controlled trials. — Clifford et al., 2020, Critical reviews in food science and nutrition. DOI: 10.1080/10408398.2019.1703642

[12] Green tea and vitamin E enhance exercise-induced benefits in body composition, glucose homeostasis, and antioxidant status in elderly men and women. — Narotzki et al., 2013, Journal of the American College of Nutrition. DOI: 10.1080/07315724.2013.767661

[16] Antioxidant Supplementation and Adaptive Response to Training: A Systematic Review. — Pastor et al., 2019, Current pharmaceutical design. DOI: 10.2174/1381612825666190701164923

[18] Vitamin E and aerobic exercise: effects on physical performance in older adults. — Nalbant et al., 2009, Aging clinical and experimental research. DOI: 10.1007/BF03325218

[19] Antioxidant supplementation preserves antioxidant response in physical training and low antioxidant intake. — Palazzetti et al., 2004, The British journal of nutrition. DOI: 10.1079/bjn20031027

[20] Antioxidant supplementation during exercise training: beneficial or detrimental? — Peternelj et al., 2011, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.2165/11594400-000000000-00000

冒頭の写真: サッカー場に設けられた陸上競技用のランニングトラックを写した写真(写真: Mayday796 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約