肥満と難聴はどうつながるか 腹囲と聴力検査、運動の追跡研究が示す接点

聞こえを補助する機器である補聴器の外観を被写体として撮影した写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

運動の関連は有望だが、予防量はまだ決められない

新潟のコホート研究は、開始時に難聴のない20〜80歳の日本人27,537人を対象に、余暇の活動を質問票で調べ、その後の聴力検査による難聴の発生を追った。活動なしの群に比べ、活動量が高い群の調整ハザード比は0.87、95%信頼区間は0.81〜0.95だった。中程度の群は0.93、信頼区間0.86〜1.01で、こちらは関連が明瞭とは言い切れない。[10]

質問票への回答を集めたのは2001年4月から2002年3月で、聴力検査による発生の追跡は2002年4月から2008年3月に行われた。追跡中に難聴が生じたのは3,691人だった。最初に余暇の活動を尋ね、その後の検査を重ねることで、活動の有無と後の発生との時間的な順序を捉えている。運動の研究でも、聞こえを本人に尋ねる方法から、検査で確かめる方法へ対象が広がった点に特徴がある。[10]

研究内で高活動群を分けた境界は、週525MET・分だった。MET・分は活動の強さと時間を組み合わせた量である。この境界で参加者を中程度と高活動の群に分類した。関連は高い周波数の難聴で見られ、低い周波数では確認されなかった。強い活動のほうが関連はやや大きかったが、活動の強さによる違いも解析していた。[10]

より広く研究を集めた系統的レビューは、身体活動、心肺持久力、筋力の高さと、より良好な聞こえの結果との関連を支持した。多くの採用研究は質が高いか中程度と評価されていたが、著者らは因果関係を明らかにするため、適切に設計した無作為化比較試験を求めている。身体活動量だけでなく、心肺持久力や筋力という体力の側からも調べた文献が集まっている。[15]

一方、英国の50歳以上11,292人を最長20年間追った研究では、開始時の活動量と後の自己申告の難聴に関連が見られなかった。その代わり、難聴を報告した人では、そうでない人より時間とともに活動が速く減っていた。解析で示されたのは、時点と難聴の組み合わせに対するオッズ比0.94、95%信頼区間0.92〜0.96という結果である。[17]

参加者のうち、追跡中に難聴を報告したのは4,946人、報告しなかったのは6,346人だった。調査は2年ごとに行われ、同じ人の活動が時間の経過とともにどう変わるかを解析している。開始時の活動だけを見る比較に加え、その後の変化を繰り返し捉えたことで、難聴を報告した人の活動の減り方が浮かび上がった。[17]

この解析の問いは、聞こえの状態によって活動の変化がどう異なるかである。研究の結果を生活に結びつける際には、運動を耳への万能な対策にするより、聞こえにくい人の活動が減る経過にも目を向ける。活動の低下を意欲の不足と決めつけず、続けにくい場面を確認する余地が生まれる。[17]

高齢者の研究では、活動量の総量と身体の働きも分けている。未治療の聴力障害がある70歳以上845人を調べた解析では、中等度以上の人は軽度の人よりバランスの成績が悪いオッズが高く、オッズ比2.17、信頼区間1.29〜3.67だった。一方、活動総量や活動の細切れの程度には関連が見られず、午後の活動の時間的な分布には違いがあった。[13]

活動の測定には、7日間装着した加速度計が使われた。参加者の平均年齢は76.6歳で、よりよく聞こえる耳の平均閾値が30dB以上70dB未満の人を対象にしている。平均閾値40dBを区切りに軽度と中等度以上を比較した。身体機能として握力や歩行速度も調べ、活動の量、1日の分布、身体の働きをそれぞれ評価していた。[13]

この解析には、試験に参加した人の開始時点のデータが使われた。合計でどれだけ動いたかだけでなく、いつ動くか、身体機能はどうかにも目を向けた点が特徴だ。仕事をしている世代の読者に、そのまま高齢者の成績を当てはめるのではなく、家族の運動支援を考えるときの問いとして受け取れる。[13]

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よくある誤解

「標準体重なら、腹囲を気にする理由はない」とは限らない。急に起きた感音難聴の807症例をさかのぼって調べた研究では、BMIと回復には有意な関連がなかった。一方、標準体重の中で腹部に脂肪が集まる群は、そうでない群より良好な予後の割合が低く、35.06%対48.50%だった。発症後の予後の研究なので、一般住民の発生リスクの話とは分けたい。[12]

この結果から腹囲を小さくすれば治療成績が上がるとまでは言えないが、BMIだけで体格の情報を代表させないという論点は得られる。本人がすでに受けている診療では、体重が標準かどうかだけで回復を予想せず、医師の評価を受ける。聞こえの変化を減量の経過観察に置き換えない。[12]

「体脂肪が関係するなら、体組成計で聴力も見当がつく」という受け取り方にも飛躍がある。体組成と難聴を扱った研究は、身体の測定と聞こえの評価を別々に実施している。家庭の表示を聴力検査の代わりにする研究ではない。ある指標が集団の中で関連することと、それで個人を見分けられることは区別したい。[5]

「血流の説明があるなら、耳に効く食事やサプリも決められる」という考えも急ぎすぎる。仕組みを整理したレビューは仮説を提示し、原因の確定を今後の課題としている。説明の分かりやすさだけで製品や治療の選択を進めず、持病の薬や治療を自己判断で変えない。体重の管理と耳の診療には、それぞれ確認する情報がある。[2]

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今日からできること

  • 余暇に行う運動を選び、週に何回、1回何分なら生活に収まるかを決めて実行する。新潟の観察研究で低い難聴発生と関連したのは、余暇の活動量の多さだった。回数と分数はその研究の分類を目標量にせず、自分が使える時間から組み立てる。[10]
  • すでに運動している人は、心肺持久力を使う活動と筋力を使う活動の組み合わせを考え、それぞれに充てる回数を決める。13報を集めたレビューでは、身体活動に加えて心肺持久力と筋力が調べられていた。いつも同じ活動だけになっているなら、別の種類をどの日に入れるかまで決めておく。[15]
  • 聞こえにくさで外出が減っている人は、動きやすい時間帯に体を動かす日を決める。高齢者の観察データでは、難聴の程度と午後の活動の少なさが関連した。時間帯を変える効果を試した結果ではないが、自分の活動が減る時間を考える手掛かりになる。続ける日数と分数は、動きやすい時間帯に合わせて設定する。[13]
  • 喫煙している人は、禁煙に取り組む開始日を決め、必要な支援を医師に相談する。米国の観察研究では、現在の喫煙が高い難聴発生と関連し、元喫煙者ではリスク上昇が見られなかった。禁煙の効果を介入で確かめた結果としてではなく、喫煙状況との関連を踏まえた行動として取り組む。[9]

聞こえにくい日にも続けるヨガ

8:00〜23:30・年中無休のオンザショア立川店では、聞こえにくさで午後の活動が減りがちな人も、生活の中で動きやすい時間帯と営業時間を照らし合わせられる。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガと、常温で行うヨガの両方を扱い、ヨガのレッスンの選択肢は25種類以上にわたる。

ヨガを初めて試すための体験には、60分のレッスンとヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが含まれ、税込1,980円となる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。耳の病気で通院し、運動や暑い環境について制限がある場合は、参加するヨガの条件を主治医に伝えて相談する。

立川駅北口を出て徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fが店舗の所在地だ。ヨガのほかにピラティスとパーソナルトレーニングも扱う。ほかの種目にはHIITとボクササイズがあり、キックボクササイズは女性専用で行う。店舗情報と料金案内はそれぞれのページにある。聞こえにくい日の外出にも、ヨガに出掛ける日を一つ設ける。

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参考文献

[1] Obesity and risk of hearing loss: A prospective cohort study. — Hu et al., 2020, Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.clnu.2019.03.020

[2] A narrative review of obesity and hearing loss. — Dhanda et al., 2017, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/ijo.2017.32

[4] Does inflammation mediate the association between obesity and hearing status in mid-childhood and mid-life? — Wang et al., 2022, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-022-01080-9

[5] Associations Between Body Composition and Sensorineural Hearing Loss Among Adults Based on the UK Biobank. — Pang et al., 2023, Otolaryngology–head and neck surgery : official journal of American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery. DOI: 10.1002/ohn.323

[9] Smoking, central adiposity, and poor glycemic control increase risk of hearing impairment. — Cruickshanks et al., 2015, Journal of the American Geriatrics Society. DOI: 10.1111/jgs.13401

[10] Leisure-time physical activity and incidence of objectively assessed hearing loss: The Niigata Wellness Study. — Kawakami et al., 2022, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.14089

[12] Normal Weight Central Obesity is a Poor Prognostic Factor for Sudden Sensorineural Hearing Loss. — Wang et al., 2024, The Annals of otology, rhinology, and laryngology. DOI: 10.1177/00034894231223573

[13] Hearing Impairment and Physical Activity and Physical Functioning in Older Adults: Baseline Results From the ACHIEVE Trial. — Cai et al., 2024, The journals of gerontology. Series A, Biological sciences and medical sciences. DOI: 10.1093/gerona/glae117

[14] Obesity and risk of hearing loss in the middle-aged and elderly: a national cohort of Chinese adults. — Zhang et al., 2023, BMC public health. DOI: 10.1186/s12889-023-15974-4

[15] Physical Activity, Physical Fitness for Hearing Loss in Adults: A Systematic Review. — Li et al., 2025, The Laryngoscope. DOI: 10.1002/lary.32237

[17] How are hearing loss and physical activity related? Analysis from the English longitudinal study of ageing. — Goodwin et al., 2023, Preventive medicine. DOI: 10.1016/j.ypmed.2023.107609

[19] The association of obesity with hearing thresholds in women aged 18-40 years. — Üçler et al., 2016, Endocrine. DOI: 10.1007/s12020-015-0755-y

冒頭の写真: 聞こえを補助する機器である補聴器の外観を被写体として撮影した写真。(写真: Jonas Bergsten / Public domain / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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