グルカゴンとGLP-1を狙う減量薬 第2相46週で体重と有害事象はどう動いた

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食事制限と薬を比べると、体重と内臓脂肪はどう動いたか

開発薬のレビューは、GLP-1を基盤とする単独作用薬や複合作用薬について、体重と脂肪性肝疾患の両方で好ましい結果を紹介している。さらに、減量をどう維持するかを今後の重要な課題とし、薬物治療が生涯にわたる可能性にも触れた。体重を減らす段階と、その後を支える段階の両方が開発の論点となっている。[19]

薬以外の比較も、仕組みを考える手がかりになる。Silverらは、肥満と前糖尿病のある成人88人を、摂取エネルギーを減らす群、リラグルチド群、別の糖尿病薬であるシタグリプチン群へ無作為に割り付け、14週の介入を行った。リラグルチドはGLP-1受容体作動薬である。[7]

食事の群の条件は1日390kcalのエネルギー削減、薬の群はそれぞれリラグルチド1日1.8mg、シタグリプチン1日100mgだった。その条件で内臓脂肪は食事群で9.5%、リラグルチド群で4.8%減少し、シタグリプチン群では変化が0%だった。比較する介入によって、体重以外の脂肪の指標も変わっていた。[7]

開始時から5%以上体重が減った人は、食事群44%、リラグルチド群22%、シタグリプチン群5%だった。群間の差は統計的に有意であった。脂肪量と除脂肪量の比は、それぞれ6.5%、2.2%、0%低下し、こちらも群間差が有意だった。研究者は、食事制限はリラグルチド単独より大きな体重減少と、より好ましい体組成の改善に関連したと結論づけている。[7]

食事群では、単純炭水化物の摂取が自然に減ったことと、インスリン抵抗性の指標の改善が関連していた。インスリン抵抗性とは、インスリンの働きが十分に届きにくい状態をいう。研究で観察された食事内容の変化が、体重のほかに血糖に関わる指標とも結びついていた。[7]

この試験では、食欲や空腹感を視覚的な尺度で評価し、食事摂取量も調べた。体組成にはDXAというX線を使う測定法、安静時エネルギー消費には間接熱量測定を用いている。食事内容、感じる空腹、体の組成、安静時の消費を同じ介入の中で追った構成であり、体重だけを測った試験より評価する層が多い。[7]

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減った重さには、脂肪以外も含まれる

体重が減る薬を評価するとき、グルカゴン受容体を狙うかどうかに加え、何が減ったかも気になる。Karakasisらは、糖尿病または過体重・肥満の成人を含む22件の無作為化比較試験、合計2,258人を解析した。対象はGLP-1受容体作動薬やGLP-1とGIPの二重作動薬である。[1]

その統合解析では、比較相手に対して体重は平均3.55kg、脂肪量は2.95kg、除脂肪量は0.86kg小さくなった。除脂肪量とは、脂肪以外の体の部分の量を指す。除脂肪量の差の95%信頼区間は−1.30〜−0.42kgであった。一方、相対的な除脂肪量については影響が認められなかった。絶対量と割合では、同じ体の変化の見え方が違う。[1]

「脂肪以外が減った」という測定結果は、「筋力が同じ割合で落ちた」と同じ意味にはならない。Dubinらのレビューは、体組成を測るDXAという方法が骨格筋そのものを直接測るわけではなく、小規模な部分集団の研究に限られる点を挙げている。体重減少のうち脂肪以外が占める割合は研究間で大きく異なり、筋肉の量と質、機能を合わせた評価が求められていた。[10]

Dubinらが評価した28の臨床試験では、減った体重に占める除脂肪量の割合は20〜40%で、多くの試験で25%を超えた。除脂肪量には筋肉以外も含まれ、筋肉の占める割合も一定ではなく、およそ55%とされている。レビューは、磁気共鳴画像による評価と機能検査を合わせることを、今後の課題に挙げている。[10]

Lingeらの論考は、GLP-1薬による骨格筋の変化について、減量に伴う適応と考えられる可能性を論じた。画像による筋肉の量や筋肉内への脂肪の入り込みなどを踏まえ、筋肉の質が改善する方向も考慮している。ただし高齢や虚弱の手前にある状態は、筋肉が少なくなるリスクを考える際の要素として挙げられる。今後の評価には、筋肉の量、組成、機能、移動能力、筋力を客観的かつ包括的に測る方法が求められる。[4]

骨も別に考えたい。Herrouらのナラティブレビュー、すなわち関連研究を論じた総説では、肥満のある人の骨の健康に対するGLP-1薬の証拠は限られるとしている。糖尿病の人を含む研究が多いこと、骨の指標が主な評価項目になっていないこと、追跡が短いことが理由として挙げられた。総説は、GLP-1単独作用薬に加えて二重・三重作用薬についても、骨への影響を調べる研究を求めている。[18]

GLP-1薬と骨の総説は、意図的な減量に伴う骨の変化も整理している。摂取エネルギーを減らす介入と肥満手術の後には、骨の入れ替わりが速まり、骨量が減ることが知られていると述べた。とくに吸収を妨げる型の肥満手術では、骨の微細構造や強度の悪化、骨折リスクの増加も論点となる。減量の方法ごとに、骨に関する評価の背景が異なる。[18]

動物モデルでは、リラグルチドで体重が減っても骨の材料としての性質に好ましい変化が見られた。一方、骨密度や微細構造への好ましい結果の多くは、人の肥満治療で承認された量よりかなり高い濃度で得られている。総説がまとめた時点では、セマグルチドの前臨床モデルのデータは報告されていなかった。骨については、人を対象に骨の指標を主な評価項目とした長期の研究が残された課題となっている。[18]

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よくある誤解

「空腹時のグルカゴンが高ければ、その人は痩せやすい」という読み方では、薬の試験とホルモン濃度の測定が入れ替わってしまう。今回の二重作用薬の比較は、空腹時濃度の高低で人を分けて将来の体重を追う設計とは異なる。ホルモン値を、自分の代謝の優劣を採点する数字として使う根拠にはならない。[8]

「GLP-1の研究結果は、グルカゴンの結果でもある」という理解も見直したい。複数の受容体を組み合わせる薬の開発では、標的の組み合わせそのものが区別されている。名前の一部が共通する研究を集めるだけでは、単独作用と二重作用、三重作用が一緒になる。体重や肝脂肪の結果を読む際も、まず薬の標的を確認する順序が役立つ。[19]

「強い薬なら、食事への支援は意味を持たない」とも言えない。世界保健機関のガイドラインを紹介したCellettiらの論文は、肥満を長期のケアが求められる病気として扱い、GLP-1治療と集中的な行動療法を組み合わせる方向を示している。推奨は条件付きで、長期データ、費用、医療体制、公平性、本人の優先事項などを考慮する。薬の作用の強さだけで、支援の内容は決まらない。[2]

ここでいう行動療法は、気合の強さに置き換えずに受け止めたい。同論文が重視するのは、本人を中心にした包括的なケアである。食事による介入を比較した試験も、食べ方を支える選択肢を考える材料になる。薬を使う人と使わない人を努力の大小で分けるより、何を目標に、どの支援を組み合わせるかに話を戻したい。[2][7]

食後に変化する別の腸のホルモンについては、「PYYは満腹を知らせる腸のホルモンか 食後の上昇と手術で減量した後の変化」に譲る。本記事の中心は、二重作用薬を割り付けて測定した体重と有害事象である。

今日からできること

  • 食事全体のエネルギーを調整するなら、まず続ける日数と1日分の献立を決める。論文の試験では、1日390kcal削減する食事介入を14週行った。自分の削減幅は現在の食事量と体調に応じて設定する。[7]
  • 単純炭水化物を含む食べ物や飲み物の摂り方を変える日を決め、普段の量から減らす分を選ぶ。試験では14週の食事介入中にその摂取が自然に減り、インスリン抵抗性の改善と関連した。[7]
  • 薬の情報を医師に相談するときは、減少率と胃腸の有害事象を一緒に話題にする。スルボデュチドの第2相試験では、胃腸の有害事象が薬群75%、偽薬群42%だった。薬の開始・中止・用量の判断は医師に任せる。[8]
  • 体組成計で測る間隔を週何回にするか自分で決め、体重とともに脂肪量・除脂肪量の推移を見る。統合解析では体重−3.55kg、脂肪量−2.95kg、除脂肪量−0.86kgと、項目ごとに異なる変化が報告された。[1]
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薬の数字と、生活に置く運動の時間

グルカゴンを狙う薬の成績とは別に、続ける運動の場を探す際は、ヨガだけで25種類以上あるレッスンの内容を確かめたい。オンザショア立川店には、溶岩プレートのスタジオで行うホットヨガもある。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。薬による治療を受けている場合は、暑い環境での運動への参加を主治医に相談し、常温のレッスンという選択肢も伝える。

場所はエトロワビル3F、東京都立川市曙町2-14-10で、JR立川駅北口から徒歩1分の距離にある。毎日8:00〜23:30の営業で、休業日は設けていない。ピラティスやパーソナルトレーニングのほか、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱う。

60分のヨガを体験する料金は税込1,980円で、マットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚の貸し出しを含む。店舗の案内から内容を読み、体験予約へ進める。グルカゴンの研究を読むひとときに加え、ヨガで体を動かす60分を生活の中に置く。

参考文献

[1] Effect of glucagon-like peptide-1 receptor agonists and co-agonists on body composition: Systematic review and network meta-analysis. — Karakasis et al., 2025, Metabolism: clinical and experimental. DOI: 10.1016/j.metabol.2024.156113

[2] World Health Organization Guideline on the Use and Indications of Glucagon-Like Peptide-1 Therapies for the Treatment of Obesity in Adults. — Celletti et al., 2026, JAMA. DOI: 10.1001/jama.2025.24288

[3] Efficacy and Safety of Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists for Weight Loss Among Adults Without Diabetes : A Systematic Review of Randomized Controlled Trials. — Moiz et al., 2025, Annals of internal medicine. DOI: 10.7326/ANNALS-24-01590

[4] Muscle Mass and Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists: Adaptive or Maladaptive Response to Weight Loss? — Linge et al., 2024, Circulation. DOI: 10.1161/CIRCULATIONAHA.124.067676

[7] Effect of the glucagon-like peptide-1 receptor agonist liraglutide, compared to caloric restriction, on appetite, dietary intake, body fat distribution and cardiometabolic biomarkers: A randomized trial in adults with obesity and prediabetes. — Silver et al., 2023, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.15113

[8] Glucagon and GLP-1 receptor dual agonist survodutide for obesity: a randomised, double-blind, placebo-controlled, dose-finding phase 2 trial. — le Roux et al., 2024, The lancet. Diabetes & endocrinology. DOI: 10.1016/S2213-8587(23)00356-X

[10] Glucagon-like peptide-1 receptor agonist-based agents and weight loss composition: Filling the gaps. — Dubin et al., 2024, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.15913

[18] Narrative Review of Effects of Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists on Bone Health in People Living with Obesity. — Herrou et al., 2024, Calcified tissue international. DOI: 10.1007/s00223-023-01150-8

[19] The promise of glucagon-like peptide 1 receptor agonists (GLP-1RA) for the treatment of obesity: a look at phase 2 and 3 pipelines. — Madsbad et al., 2025, Expert opinion on investigational drugs. DOI: 10.1080/13543784.2025.2472408

冒頭の写真: 膵臓と周囲の構造を前面から示し、十二指腸や膵管、脾臓を確認できる解剖模型。(写真: Süleyman Habib 04:02, 19 April 2007 (UTC) / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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