心外膜脂肪は運動で減るか 心臓を包む脂肪の厚さを測った男性の研究から

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糖尿病の追跡研究では、調整後の結果にも目を向ける

心外膜脂肪の量と将来の出来事との関連が、体格などを考慮したあとも残るか。それを考える手掛かりが、2型糖尿病患者1,030人を追った研究である。超音波検査で心外膜脂肪などを測定し、国の登録情報を利用して追跡した。追跡期間の中央値は4.7年で、心血管疾患の新規発症と全死亡を合わせた転帰を評価している。[11]

心外膜脂肪が中央値を超える群では、調整前のハザード比は1.46、95%信頼区間は1.13〜1.88だった。ハザード比とは、追跡中に転帰が起きる速さを群間で比べる指標である。年齢や性別に加え、血圧、体格指数、血中脂質、喫煙、糖尿病の期間、血糖管理の指標まで考慮すると、ハザード比は1.32、信頼区間は0.99〜1.77となった。[11]

ここで信頼区間が関連なしを表す値をまたぎ、統計的には境界的な結果になっている点を落とせない。「脂肪が多い群に出来事が多かった」という最初の比較だけでは、ほかの危険因子との重なりを十分に区別できないからだ。研究の結論に進む前に、何を考慮した数字なのかをたどると、見出しより慎重な読み方になる。[11]

性別で分けると、十分に調整した解析で関連が認められたのは男性で、女性では認められなかった。男性では心血管疾患と死亡を合わせた転帰のリスクが41%高かった。追跡中に転帰を経験した248人の内訳は男性191人、女性57人である。全体の結果と、性別で分けた解析の両方が報告されている。[11]

この研究は予測への上乗せを検討し、心外膜脂肪を加えることで予測がある程度改善したと報告している。他方、心膜周囲脂肪や心臓周囲の総脂肪には同じ転帰との関連が認められなかった。予測への上乗せと、ほかの脂肪との違いを分けて評価している。[11]

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心外膜脂肪だけで心臓の危険を説明できるか

記事の冒頭の食い違いへ戻ろう。心外膜脂肪をめぐるレビューには、炎症性の変化が冠動脈疾患や心臓の構造に関与するという整理がある。一方、別のレビューは、心房細動との関連は強いとしつつ、冠動脈疾患や、心臓の駆出率が保たれた心不全との関連には慎重な評価をしている。駆出率は、心臓が血液を送り出す割合を表す指標である。[1][4]

この慎重なレビューは、冠動脈疾患について横断的な関連研究に加えて、時間を追う研究が必要だと指摘する。横断研究は、ある時点の病気と脂肪の状態の重なりを捉える。一緒に見つかることと、先にあった脂肪があとから病気を起こすことは、問いの形が違う。仕組みの説明がもっともらしくても、人での因果関係がすべて決着したとまでは扱わない。[4]

脂肪だけで説明できない例もある。慢性閉塞性肺疾患の患者と、喫煙歴のある対照者を比べた研究は、年齢、性別、従来の心血管危険因子の数が合うように両群を対応させた。肺の病気がある群の心血管の出来事を、心外膜脂肪や冠動脈の石灰化の量で説明できるかを調べた研究である。[18]

各群81人の比較では、初めに測った心外膜脂肪の体積にも冠動脈の石灰化にも有意差がなかった。それでも追跡期間の中央値42.6か月では、主要な心血管の出来事が肺の病気のある群で多く、相対リスクは2.80だった。心臓周囲の脂肪量が似ていても、病気の起こりやすさがそろうとは限らないという結果である。[18]

この研究では、心筋の虚血と冠動脈の石灰化が、主要な心血管の出来事の独立した予測因子となった。虚血とは、心筋への血液の供給が不足する状態を指す。脂肪の体積だけでなく、石灰化や心筋への血流に関わる状態も同じ追跡の中で調べられていた。[18]

また、画像検査には便利さだけでなく負担もある。レビューは評価手段によって、放射線への曝露、利用できる機会の限られ方、費用などの課題を挙げている。脂肪の話を知ったことだけを理由に、自分で繰り返し画像検査を受ける計画へ進むのは慎重にしたい。測定する意味と、結果が診療上の判断をどう変えるかを合わせて考える対象である。[14]

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よくある誤解

研究を生活に結びつける際の注意は、ここにまとめておく。運動研究[20]は対照群の無い24人の運動前後の比較であり、運動しなかった場合との差は確かめられていない。また、心臓の出来事の減少は調べていない。メタ分析[16]が示したのは脂肪の厚さ・体積と将来の転帰との関連であり、脂肪を減らした効果ではない。画像の変化を確かめる問いと、病気の予防を確かめる問いをつなぐには、それぞれに応じた検証が要る。[20][16]

「体重の減り方が小さいなら、心臓の周りも変わっていない」。この読み方は、運動研究で実際に測った指標を見落とす。同研究では、心外膜脂肪の厚さの変化率は、腹囲、体格指数、体重の変化率のおよそ2倍だった。あくまで各指標の開始時の値に対する変化率の比較であり、減った脂肪の重さが2倍だったという意味にはならない。体重と局所の厚さを同じ物差しで評価しないことが肝心だ。[20]

「超音波の厚さも断層画像の体積も、同じ数字として比べられる」。追跡研究のメタ分析は、断層画像による体積評価と超音波による厚さ評価を分けて解析している。それぞれの測定値の増加と主要な心血管の出来事との関連が報告されているが、測定する量そのものが違う。画像に付いた数値だけを抜き出して、自分と他人の危険を順位づけする使い方には向かない。[16]

「運動で脂肪が変わったのだから、どんな運動でも同じ」。ここで紹介した介入が調べたのは監督下の有酸素運動であり、対象も肥満の中年男性に限られる。ヨガ、筋力トレーニング、暑い環境での運動の効果を、この試験が直接比較したとは読めない。特定の運動や施設へ置き換える際は、研究で確かめた範囲を越えないようにしたい。[20]

運動を始める際も、試験で用いた心拍数や時間を個人の処方へそのまま写す必要はない。研究条件は、何が行われたかを説明するための情報である。病気のある人が同じ数値を目指すことの安全性まで、この結果は保証していない。治療中の人は運動の可否と内容を主治医に確認し、服薬を自己判断で変更しない。[20]

運動研究から得られるのは、体重だけに閉じない変化を画像で確かめたという手掛かりである。明日から心臓の脂肪まで自分で管理しなくては、と仕事を増やす必要はない。日常に持ち帰りたいのは、実行する運動と、診療で評価する指標の役割を分ける姿勢だ。[20]

今日からできること

  • 有酸素運動を続けるため、週の日数、1回の分数、取り組む期間を生活と現在の体力に合わせて決め、実行する。期間の区切りで続けやすさを見直す。研究で行った有酸素運動を生活に取り入れる項目である。[20]
  • 自分で測る指標には体重と腹囲を選び、何週間の推移を見るか、どの間隔で測るかを決める。研究でも両方を測っているが、これらは心外膜脂肪の厚さとは別の指標として読む。[20]
  • 腹部の画像検査の結果がすでにある人は、内臓脂肪と皮下脂肪のどちらの値かを確かめ、比較する検査日を選ぶ。研究では両者を分けて測っている。新たな検査の予約ではなく、手元の結果の測定名と単位を見分ける行動である。[20]
  • 心臓の画像検査をすでに受けた人は、診察に持参する結果を選び、測定部位と単位を医師と確認する。厚さを比べるなら同じ断面の値を使い、体積や重さとは分けて読む。[11][19]
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心外膜脂肪への関心を、続けられる運動の入口に

心外膜脂肪の研究から運動に関心を持った人が、ヨガを続ける場として検討できるのが、常温のヨガもあるオンザショア立川店だ。心臓の病気で治療を受けている人は、暑い環境での運動が可能かを主治医に尋ね、常温のクラスを選択肢の先に置きたい。

医師から運動を止められている方は利用できない。

妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

常温のヨガのほか、女性専用のキックボクササイズやパーソナルトレーニングもある。ヨガの体験には60分のレッスンと、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれ、料金は税込1,980円となる。25種類以上あるヨガのほか、ピラティスも扱い、ホットヨガでは溶岩プレートを敷いたスタジオを使う。

JR立川駅北口を出て徒歩1分のエトロワビル3Fが店舗で、住所は東京都立川市曙町2-14-10。全曜日8:00〜23:30の営業で、年中無休だ。店の案内と料金に利用の情報がある。心外膜脂肪の数値を追うことに気持ちが向いた日は、実際に体を動かす60分を生活のどこへ置くかから考える。

参考文献

[1] Epicardial adipose tissue and cardiovascular diseases. — Ansaldo et al., 2019, International journal of cardiology. DOI: 10.1016/j.ijcard.2018.09.089

[4] Epicardial Adipose Tissue and Cardiovascular Disease. — Le Jemtel et al., 2019, Current hypertension reports. DOI: 10.1007/s11906-019-0939-6

[6] Pericardial fat and cardiovascular diseases: A systematic review and meta-analysis. — Al-Makhamreh et al., 2023, Journal of evidence-based medicine. DOI: 10.1111/jebm.12542

[8] Epicardial Fat in the Maintenance of Cardiovascular Health. — Wu et al., 2017, Methodist DeBakey cardiovascular journal. DOI: 10.14797/mdcj-13-1-20

[11] Epicardial adipose tissue predicts incident cardiovascular disease and mortality in patients with type 2 diabetes. — Christensen et al., 2019, Cardiovascular diabetology. DOI: 10.1186/s12933-019-0917-y

[14] Interplay between epicardial adipose tissue, metabolic and cardiovascular diseases. — Bornachea et al., 2018, Clinica e investigacion en arteriosclerosis : publicacion oficial de la Sociedad Espanola de Arteriosclerosis. DOI: 10.1016/j.arteri.2018.03.003

[16] Epicardial Adipose Tissue Assessed by Computed Tomography and Echocardiography Are Associated With Adverse Cardiovascular Outcomes: A Systematic Review and Meta-Analysis. — Chong et al., 2023, Circulation. Cardiovascular imaging. DOI: 10.1161/CIRCIMAGING.122.015159

[18] Coronary artery calcification, epicardial fat burden, and cardiovascular events in chronic obstructive pulmonary disease. — Gaisl et al., 2015, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0126613

[19] Volumetric assessment of epicardial adipose tissue with cardiovascular magnetic resonance imaging. — Flüchter et al., 2007, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1038/oby.2007.591

[20] Aerobic exercise training reduces epicardial fat in obese men. — Kim et al., 2009, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.90756.2008

冒頭の写真: 心臓の各部の構造を表現した、博物館に展示されている哺乳類の心臓模型。(写真: Wagner Souza e Silva / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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