抗生物質と体重増加 子どもの長期投与で差がなかった試験と大人の投与量

アモキシシリンとクラブラン酸を組み合わせた抗生物質の錠剤4錠 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

腸内細菌の仮説だけで、体重の行方は決まらない

抗生物質と体重をつなぐ候補として挙げられるのが腸内細菌だ。腸内細菌は腸にすむ微生物の集まりで、食べ物からのエネルギーの取り出しや炎症などを通して肥満と関係する、とKlancicらのレビューは整理している。特に発達初期の菌の集まりへの変化が、その後の健康に影響し得るという議論である。レビューでは、菌の集まりの不均衡を「ディスバイオーシス」と呼び、代謝の乱れへつながる過程を論じている。発達初期は菌の集まりが形成される重要な時期で、抗生物質への曝露も、その形成を変化させる要因として取り上げられる。食事への着目は、薬の使用後だけに限らず、生涯にわたる菌の集まりと健康の関係へ広がっている。腸内細菌のレビューは、生涯を通じて食事が菌の集まりを形づくる重要な要素だと整理している。脂肪や糖の多い食事は菌の不均衡に関わり、食物繊維は微生物が発酵に使う材料となる。その結果生まれる短鎖脂肪酸は、体内で情報を伝える物質として働き得る。一部の繊維はプレバイオティクスと呼ばれ、特にビフィズス菌の増加が挙げられている。レビューは肥満に加え、筋肉や骨の健康への可能性も検討しているが、抗生物質使用後の体重増加を防ぐ摂取量は示していない。[12]

菌を摂る介入の評価は「腸内細菌とダイエット プロバイオティクスで体重はどれだけ変わるのかを読む」の記事に譲る。ここでは薬の使用歴と体重の関係を扱う。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

大人では、体重が薬の扱いに関わる方向もある

大人の「抗生物質と肥満」を調べた論文の中には、抗生物質で太ったかを問うものとは別の領域がある。すでに肥満がある人で、薬が体内にどの程度届き、どのように動くかという研究だ。薬物動態とは、薬の体内での濃度や移動、体から除かれる過程などを扱う考え方である。[1]

Märtsonらの系統的レビューは、18歳以上でBMIが30を超える成人を対象とした研究をまとめた。2023年12月30日までの文献を検索し、重複を除いた4,654研究から128研究を採用した。βラクタム系が57研究で最も多く、グリコペプチド系などのまとまりが45研究で続いた。薬ごとの証拠の確かさは低いか非常に低く、対象や方法の違いが大きいためメタ分析はできなかったという。[1]

βラクタム系では肥満による薬物動態の変化は穏やかで、通常、一律に量を調整することを支持する証拠はなかった。一方、アミノグリコシド系やグリコペプチド系では肥満の影響が明らかで、体重に基づく投与が推奨された。ほかの種類ではデータが乏しい。十分な薬物動態の情報がない場面では、血中の薬の濃度を測り、個別の投与を導く方法も挙げられている。これらは医療者が個別の投与を決める話であり、現在の体重を医療者に伝える意味もそこにある。薬の開始・中止や量の変更は医師が判断する。[1]

肥満が治療の結果と関係するかを見たLongoらの歴史的コホート研究もある。解析対象は抗生物質治療を受けた20〜79歳の6,179人だった。最初の治療後30日以内に、追加の抗生物質の処方または感染症による入院があった場合を、治療失敗として扱った。[18]

その定義で治療失敗に該当したのは828人、13.4%で、肥満との関連は調整オッズ比1.26、95%信頼区間1.03〜1.52だった。追加の処方と感染症による入院をひとまとめにした、診療記録上の評価である。[18]

Longoらの解析では、過体重が39.0%、肥満が21.4%を占めていた。患者の特徴、併存疾患、過去の抗生物質使用、耐性、インフルエンザの流行期を考慮して肥満との関連を推定した。著者らは画一的な投与量が関わる可能性を挙げ、さらに検討する課題としている。[18]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「妊娠中に使った薬も、子どもの体重に同じように影響する」という読み方には、別の検証が要る。Heermanらは53,320組の母子を調べ、妊娠中の外来での抗生物質処方と、子どもの5歳時の年齢・性別に応じたBMIの標準化得点との関連を検討した。調整後の推定値は0.00、95%信頼区間−0.03〜0.02で、関連は認められなかった。[4]

処方の時期、回数、薬の範囲や種類で調べても関連はなかった。母子の対応が分かり、子どもには同日に測った身長と体重がある記録を使った。妊娠中に抗生物質の処方を受けた母親は29.9%で、調べたのは外来での処方だった。[4]

一方、Linらの中国・厦門の前向きコホート研究では、10,163組の母子のうち4,909人、48.3%に出生前の抗生物質曝露があった。処方データベースで曝露を調べ、子どもの1〜4歳のBMIの標準化得点との関連を男女別に検討した。女児では調整後も得点が高いことと関連し、男児では関連が認められなかった。[17]

女児の得点の差は1歳で0.11、95%信頼区間0.05〜0.17、4歳で0.13、95%信頼区間0.07〜0.19だった。2歳と3歳でも有意な正の関連があり、男女で関連が異なることも統計的に示された。5歳の体格を調べた先の研究と、年齢や性別ごとの見方が異なる結果である。妊娠中の処方と子どもの体格についても、観察研究の結論は一様にはそろっていない。[17]

「抗生物質と体重の論文なのだから、大人の減量に使える」という誤解もほどいておきたい。肥満の成人の系統的レビューが扱ったのは、薬の体内動態と投与量の調整である。減量を目的とした有効性の検証は扱っていない。[1]

また「比較試験で差がなかったから、必要性を考えず何度使ってもよい」という読み方も、試験の目的を外れる。試験が調べたのは、特定の薬による予防投与と体重の関係だ。別の薬や使用目的まで含めた判断は、その病状に応じて医師が行う。[13]

今日からできること

  • 食物繊維を含む食品を、1日に何品、どの食事に加えるか自分で決める。まず続ける日数を決めて献立に入れる。食事は生涯を通じて腸内細菌を形づくり、繊維は菌が発酵に使う材料となる。[12]
  • 脂肪や糖の多い食事に偏っているときは、週に何回その組み合わせを変えるか決める。普段よく食べる献立を一つ選んで見直す。レビューが扱った脂肪・糖の多い食事と腸内細菌の不均衡の関係を、食卓を振り返る手掛かりにする。[12]
  • 子どもの成長を確かめるために、身長と体重を同じ日に測る機会をいつ設けるか、家庭で間隔を決める。年齢も合わせ、成長に伴う体格の推移を追う。抗生物質使用とBMIの研究でも、同日に測った身長・体重から成長曲線を評価している。[6]
  • 服薬について相談するときは、現在の体重、薬の名前、処方の目的をまとめて医師・薬剤師に伝える。成人のレビューでは、体重による投与量調整の扱いは薬の種類で異なった。[1]

これらは食事や成長の把握を生活に組み込む工夫であり、抗生物質による体重増加を防ぐ効果が確かめられた方法ではない。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

抗生物質の治療後、常温ヨガからの再開を考える

抗生物質の治療を経て体を動かす生活へ戻す場を考える際、オンザショア立川店では、溶岩プレートを敷いたホットヨガと常温のヨガから、体調に合う環境を検討できる。再開の時期は主治医に尋ね、溶岩ホットヨガへの参加についても病後の体調と服薬を踏まえて相談する。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

ヨガは25種類以上のレッスンがあり、治療後に参加する内容を確認できる。参加できる人向けのヨガ体験は税込1,980円の60分レッスン。体験料金にはヨガマットのレンタルに加え、バスタオル2枚とフェイスタオル1枚の貸し出しも入っている。

JR立川駅北口から歩いて1分の場所にあり、所在地は立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fだ。ヨガのほかに、ピラティス、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニング、女性専用のキックボクササイズがある。年中無休で、全曜日8:00〜23:30に営業する。店舗の案内とヨガ体験の予約を用意している。抗生物質の治療を終えて運動の再開が認められたら、常温のヨガで体を動かす日を生活に戻す。

参考文献

[1] The pharmacokinetics of antibiotics in patients with obesity: a systematic review and consensus guidelines for dose adjustments. — Märtson et al., 2025, The Lancet. Infectious diseases. DOI: 10.1016/S1473-3099(25)00155-0

[4] Maternal antibiotic use during pregnancy and childhood obesity at age 5 years. — Heerman et al., 2019, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-018-0316-6

[5] Antibiotic and acid-suppression medications during early childhood are associated with obesity. — Stark et al., 2019, Gut. DOI: 10.1136/gutjnl-2017-314971

[6] Association of Early Antibiotic Exposure With Childhood Body Mass Index Trajectory Milestones. — Aris et al., 2021, JAMA network open. DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2021.16581

[7] Antibiotic use and childhood body mass index trajectory. — Schwartz et al., 2016, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/ijo.2015.218

[12] Gut microbiota and obesity: Impact of antibiotics and prebiotics and potential for musculoskeletal health. — Klancic et al., 2020, Journal of sport and health science. DOI: 10.1016/j.jshs.2019.04.004

[13] Weight Gain and Obesity in Infants and Young Children Exposed to Prolonged Antibiotic Prophylaxis. — Edmonson et al., 2017, JAMA pediatrics. DOI: 10.1001/jamapediatrics.2016.3349

[15] Infections and antibiotic use in early life, and obesity in early childhood: a mediation analysis. — Ohler et al., 2022, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-022-01155-7

[17] Sex-specific associations between prenatal antibiotics exposure and offspring’s body mass index. — Lin et al., 2020, International journal of obesity (2005). DOI: 10.1038/s41366-020-0629-0

[18] The effect of obesity on antibiotic treatment failure: a historical cohort study. — Longo et al., 2013, Pharmacoepidemiology and drug safety. DOI: 10.1002/pds.3461

冒頭の写真: アモキシシリンとクラブラン酸を組み合わせた抗生物質の錠剤4錠(写真: Sage Ross / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約