親になった父と母の体重変化 母親以外もBMIが上がった長期追跡の比較

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子どもの人数が増えれば脂肪も増える、とは決められない

子どもの人数と体格の研究は、親になる瞬間を追った研究とは問いが違う。Bastianらは66〜102歳の女性2,035人を調べ、子どもの人数が多いほど肥満が多い関連を報告した。年齢、教育、若い頃のBMI、身体活動などを調整しても、出生児が1人多いことに対応する肥満リスクは11%高かった。出産経験のない女性を除き、授乳期間も調整した解析では7%だった。[1]

調整するとは、比較する集団の年齢や生活条件などの違いを統計的に考慮することだ。この高齢女性の集団では403人、全体の20%が肥満と判定された。調整項目には、18歳のBMI、婚姻状況、ホルモン療法の使用、初経年齢も含まれている。若い頃の体格や生殖に関わる経歴を含めた解析でも、子どもの人数との関連が残った。[1]

さらに、中年期の別の集団では、単純な人数順には並ばなかった。1970年の英国出生コホートを使った研究では、父親2,940人、母親3,369人の46歳時点の肥満を調べた。父親では、子どもの人数や、複数のパートナーとの間に子どもを持つことによる肥満のオッズの違いは認められなかった。母親では、子どもが1人の群の肥満オッズとの関連が調整後にも残った。[7]

その調整後のオッズ比は1.30で、95%信頼区間は1.05〜1.60だった。オッズ比は、肥満のある人とない人の比を集団間で比べた指標で、体重差とは異なる指標だ。他の家族歴と肥満の関連は、生まれた時期や子ども時代の背景を考慮すると弱まった。研究者らも、子どもが1人の母親での関連には、初めて出産した年齢など複数の要素が関わりうるとしている。[7]

英国の中年期の研究では、42歳までの子どもの人数とパートナーの経歴を調べ、46歳のBMIが30以上であるかを評価した。生まれた時点、10歳、16歳での背景に加え、42歳時点の喫煙、飲酒の問題、学歴、住居の保有状況なども検討している。高齢女性の調査とは、対象の年齢だけでなく、家族歴を捉える時期と背景の扱いも異なっていた。[7]

Bridger Staatzらの英国出生コホートは、さらに体の中身に踏み込んだ。60〜64歳の体組成を調べた解析では、子どもの人数と体組成に一貫した関連があるという証拠は乏しかった。比較的強い関連は脂肪量よりも除脂肪量で、女性より男性で観察された。除脂肪量は、脂肪を除いた体の成分を表す。脂肪と脂肪以外の成分を別々に測る設計だった。[8]

男性では、子どもがいる群の除脂肪量指標が、いない群より0.59kg高く、95%信頼区間は0.15〜1.02だった。子どもが4人以上いる男性では、脂肪量と除脂肪量の比も高かった。著者らは、この比の違いには平均脂肪量がやや多いことが関わると説明している。父親であるかどうかの比較と、子どもの人数が多い群の比較では、体組成のどの成分に関連が出るかも変わっていた。[8]

女性では、脂肪量を考慮した除脂肪量指標と子どもの人数との関連はp=0.06だった。腹部側と腰・臀部側の体脂肪分布を比べた比率は、母親で0.03高く、95%信頼区間は0.00〜0.06、p=0.1と報告された。一方で、脂肪量指標や腹部側・腰臀部側それぞれの脂肪量には関連がなかった。著者らが「一貫した関連の証拠は乏しい」と結論した背景には、このように評価項目によってそろわない結果がある。[8]

同じ研究では、女性の子どもの人数とBMIの関連は60〜64歳で見られ、69歳ではより明瞭だった。男性でもBMIとの関連は69歳でより明瞭だったという。体組成を測った2,229人に対し、BMIと腹囲を追った解析の対象は2,149人だった。体組成と、その後のBMI・腹囲の追跡は、人数も評価項目も分けて報告されている。著者らは、妊娠の生物学的影響より、親としての社会的な経路を示唆している。[8]

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父母の生活を扱うとき、仮説と観察結果を混ぜない

父親の体重増加を扱ったSaxbeらのレビューは、睡眠、身体活動、食事という行動面に加え、テストステロンやコルチゾールというホルモン、抑うつやストレスという心理面を候補として整理した。目的は、親になる過程で変わり、体重や体組成に関係しうる仕組みを示して、検証可能な研究課題を作ることにある。[11]

したがって、「父親の体重が増えたからホルモンが変わった」「寝不足を解消すればこの増加分は戻る」と逆算する使い方はできない。レビューが候補として挙げた仕組みと、特定の家庭で働いている原因は同じではない。生活面、心理面、身体面を広く見るための地図として読み、本人を診断する表として使わないことが大切だ。[11]

夫婦を一緒に追う研究では、母親の食事だけを尋ね、父親の活動だけを想像するのではなく、それぞれの変化を同じ時期に評価できる。カップルの前向き研究でも、女性と男性で変わった食事・活動の項目は一致しなかった。食事の質問票と加速度計による評価を双方に行い、BMIとの関連を検討した設計である。[18]

夫婦のBMIに相関があった縦断分析は、家庭の双方を体重支援の視野に入れる材料になる。片方だけが変化を報告する形より、双方の食事や活動を話題にするほうが、この研究で捉えた夫婦の組み合わせに近い。育児の分担を相談するときにも、父親の体重の推移が議題に入る余地がある。[6]

家庭で使うなら、「親だから太る」という説明を完成させるより、「どちらの、何が、いつ変わったか」を話し合う出発点にしたい。たとえば、果物を食べなくなった側と、強めの活動が減った側が同じ人とは限らない。カップルを追った研究が示した違いは、母親に食事改善も運動の再開もまとめて背負わせるのではなく、父母それぞれを確認する根拠になる。[18]

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よくある誤解

「親になって太った人は、その後の減量もうまくいかない」とは限らない。減量手術を受けた女性246人を調べた研究では、子どもがいる女性は手術前のBMIが低く、術後1年のBMI低下量も小さかった。一方で、総体重に対する減量割合などには、子どもの有無や人数による差が認められなかった。著者らは、子どものいる女性の手術を思いとどまらせないよう注意を促している。手術前のBMIと、術後のBMI低下量、総体重に対する減量割合が、それぞれ評価された結果だ。出発点の体格にも群間差があった中で、割合で表す術後の成果は子どもの有無や人数によらず得られていた。[3]

「父親の結果を調べれば、妊娠そのものの影響を完全に差し引ける」という読み方も急ぎすぎだ。体組成の研究で男性にも関連が見られたことは、親としての社会的な経路を考える手がかりになる。しかし、男女は妊娠の有無以外の条件まで同じ集団ではない。この研究の著者らは、男性では親になる人ともともとならない人の特徴が異なる可能性も挙げている。[8]

「親の食生活は、もともとの家庭で決まってしまう」という見方には、別の縦断研究が材料を加える。若い成人を追った研究では、思春期から家族との食事を続けた親だけでなく、親になってから定期的な家族の食事を始めた人でも、定期的な食事がなかった人より食事や体重関連行動、心理社会面の結果が良好だった。調査は1998年に思春期の4,746人から始まり、2015年の追跡では親726人と、パートナーのいる親ではない人618人が回答した。定期的な家族の食事を続けた人、始めた人、やめた人、一貫してなかった人を分けた設計である。詳しくは「家族で食べる回数と子どものBMI 週5回の食材支援で変わった短期と長期」の記事に譲る。[14]

今日からできること

  • 果物を食べなくなった人は、戻せる食事を選び、週に食べる日を何日にするか決めて用意する。カップルの研究では、産後6週から6か月の果物摂取の減少とBMI増加に関連があった。[18]
  • 家族で食べる機会を作るなら、朝・昼・夕のうち生活が重なる食事を選び、週に何回そろって食べるかを決め、その日の食事を一緒に取る。親になってから定期的な家族の食事を始めた人にも、良好な食事・体重関連行動との関連が見られた。[14]
  • 育児の中で強めに動く機会が減った人は、自分の体調に合う中強度以上の活動を週に何回行うか決め、家族と育児を交代して取り組む。カップルの研究では、父親の軽い活動が増える一方、中強度以上の活動は減っていた。[18]
  • BMIの増加を比較するときは、増えた体重、開始時からの変化率、比較群との差を分けて読む。母親の分析の追加0.47kg/m²は比較群との差で、17%は比較群のBMI増加量を基準にした割合だった。まず比較相手と分母を押さえてから、自分の数字と並べる。[17]
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父母が交代で育児を担う日のヨガ

父親にも母親にも身体活動の変化があった研究を暮らしに引き寄せると、育児を交代して動く場所までの距離も気になる。オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fにある。

妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中や産後、持病がある人は、主治医に運動の可否と強さを相談し、溶岩ホットヨガの利用も尋ねた上で、まず常温のヨガから考える。

レッスンは溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガと常温のヨガを扱い、ピラティスやパーソナルトレーニングもあり、ヨガの種類だけでも25種類以上に分かれる。営業は曜日によらず8:00〜23:30で、年中無休。店の案内にはスタジオの情報、料金のページには利用料金が載っている。

出発前には、帰宅までの育児を誰が担うかも決めておく。父親がヨガへ向かう日は母親が、母親が向かう日は父親が子どもと過ごすなど、育児を引き受ける側まで話し合ってから出かける。

参考文献

[1] Number of children and the risk of obesity in older women. — Bastian et al., 2005, Preventive medicine. DOI: 10.1016/j.ypmed.2004.05.007

[3] The association between number of children and weight loss outcomes among individuals undergoing bariatric surgery. — Hecht et al., 2021, Surgery for obesity and related diseases : official journal of the American Society for Bariatric Surgery. DOI: 10.1016/j.soard.2021.02.009

[4] Longitudinal Study of Body Mass Index in Young Males and the Transition to Fatherhood. — Garfield et al., 2016, American journal of men’s health. DOI: 10.1177/1557988315596224

[6] The impact of marriage and parenthood on male body mass index: Static and dynamic effects. — Syrda, 2017, Social science & medicine (1982). DOI: 10.1016/j.socscimed.2017.05.033

[7] Exploring the associations between number of children, multi-partner fertility and risk of obesity at midlife: Findings from the 1970 British Cohort Study (BCS70). — Stannard et al., 2023, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0282795

[8] Number of children and body composition in later life among men and women: Results from a British birth cohort study. — Bridger Staatz et al., 2019, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0209529

[11] The weight of fatherhood: identifying mechanisms to explain paternal perinatal weight gain. — Saxbe et al., 2018, Health psychology review. DOI: 10.1080/17437199.2018.1463166

[14] Intergenerational transmission of family meal patterns from adolescence to parenthood: longitudinal associations with parents’ dietary intake, weight-related behaviours and psychosocial well-being. — Berge et al., 2018, Public health nutrition. DOI: 10.1017/S1368980017002270

[17] Becoming a parent: A systematic review and meta-analysis of changes in BMI, diet, and physical activity. — Corder et al., 2020, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.12959

[18] Dietary intake, physical activity and sedentary behavior and association with BMI during the transition to parenthood: a prospective dyadic study. — Versele et al., 2023, Frontiers in public health. DOI: 10.3389/fpubh.2023.1092843

冒頭の写真: 野原を家族が一緒に歩いている様子を、周囲の風景とともに写した写真(写真: Martyn Pattison / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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