マイコプロテインは満腹を長くするか 菌から作るたんぱく質を肉と比べた試験

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血糖が動かない試験も、答えの一部である

食事量が減る結果があると、食後の血糖も一緒に下がるように感じるかもしれない。しかし、2020年の系統的レビューは、血糖への明確な効果を示さなかった。インスリンについては低下を認めており、血糖とインスリンをひとまとめに「改善」と呼ぶと、研究の答えが粗くなる。[1]

インスリンは血糖の調節に関わるホルモンである。過体重・肥満の成人の試験でも、マイコプロテインの食事では鶏肉と比べてインスリンの反応が低下したが、血糖には有意な差がなかった。同じ採血の中で測っていても、それぞれの指標が同じ方向に動くとは限らない。[9]

より新しいランダム化クロスオーバー試験では、BMIに幅がある成人24人(BMI 30±6)が、エネルギーと主な栄養素をそろえた乳ベースの飲み物を摂った。クロスオーバーとは、同じ参加者が異なる条件を経験する比較法である。飲み物には50gのブドウ糖を含み、マイコプロテインを含む条件と含まない条件で、食後の変化を追った。[3]

結果は、血糖とインスリンの濃度に条件間の差がなかった。一方、血液中へのブドウ糖の現れ方と、そこからの消失の速さには違いがあった。6時間の平均では、ブドウ糖が血液中に現れる速さは5%、消失する速さは9%高かった。飲み物に加えたマイコプロテインは20gで、比較相手は0gの飲み物だった。研究者が細かく測るほど、「変わったもの」と「変わらなかったもの」を分けて伝える意味が増す。[3]

健康な成人20人に食事を管理して提供した別の試験では、昼食と夕食の肉・魚をマイコプロテインに替えた。1週間続けても、全身のインスリン感受性、すなわちインスリンへの反応のしやすさや、持続測定した血糖の推移に変化は認められなかった。一方、血液中で調べた224項目のうち171項目に群間差はなく、脂質の45項目は肉・魚の群では変わらず、マイコプロテイン群で7〜27%低下した。血糖の安定と血中脂質の変化を別々に測った試験である。[5]

反対方向の結果もある。2型糖尿病の18人を対象にした二重盲検のランダム化クロスオーバー試験では、大豆、鶏肉、マイコプロテインを、グアーガムの有無と組み合わせて比較した。グアーガムとは別に、マイコプロテインには鶏肉より食後の血糖反応を下げる効果が認められた。一方、食欲に関わる結果には独立した効果も組み合わせの効果も見られなかった。[10]

BMIに幅がある成人の飲料試験と、糖尿病の人の食事試験では、参加者も食事の条件も違う。この違いから結果の理由を断定することはできないが、どの人にも同じ血糖の変化を約束する読み方は避けられる。糖尿病の治療中の人は、食事変更を主治医に相談し、研究を理由に自己判断で薬の量を変えないことが大切だ。[3][10]

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コレステロールと腹囲の変化は、減量とどう違うか

2023年の系統的レビューとメタ分析は、複数の試験結果を統合して、血中脂質や食後の血糖などを検討した。採用したのは178人を含む9件で、平均の追跡期間は13日である。総コレステロールには対照より低下する結果があったが、LDL、HDL、中性脂肪には明確な効果が見られなかった。[14]

総コレステロールの差の95%信頼区間は−0.85〜−0.26mmol/Lだった。これは結果の推定幅を表す。平均の差だけを見るより、不確かさも一緒に捉えられる。著者らは、試験規模の小ささと介入期間の短さを制約として挙げており、数字が統合されても元の研究の限界がなくなるわけではない。[14]

その後の家庭で行う試験では、過体重でコレステロールが高い成人72人が、肉・魚かマイコプロテインを含む食品の配送を受け、4週間比較された。マイコプロテイン群の総コレステロールは5±2%、LDLコレステロールは10±3%低下し、対照群は変わらなかった。実験室の食事だけでなく、自宅の生活の中で検討した点が特徴だ。[7]

HDLコレステロールと中性脂肪には、どちらの群でも影響がなかった。対象者の条件はBMIが27.5を超え、総コレステロールが5.0mmol/Lを超えることだった。食品の配送先は、肉・魚の群が39人、マイコプロテインの群が33人である。[7]

腹囲については、代謝面で健康な成人男性20人が、赤身肉・加工肉とマイコプロテインを順に摂るクロスオーバー試験がある。それぞれ14日間の食事を比較した二次評価項目の解析で、マイコプロテインの条件では肉の条件より腹囲が0.95±0.42cm小さかった。変化は小さく、短期の結果である。[19]

この試験では総コレステロールとLDLの低下が見られた一方、血圧と心血管リスクのスコアには統計学的に有意な効果がなかった。総コレステロールは開始時から6.74%、LDLは12.3%低下した。収縮期血圧は平均2.41mmHg、拡張期血圧は0.80mmHg低下したものの、いずれも統計学的には有意でなかった。脂質と血圧の結果は分かれている。[19]

食事量、血糖、血中脂質、腹囲は、食べ方を評価する別々の窓である。短期間で脂質や腹囲に変化があっても、それをそのまま長期の体重減少と呼ぶことはできない。マイコプロテインの研究の強みは、肉と入れ替える比較を具体的に行っている点であり、弱みは期間や規模の制約にある。[14][19]

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よくある誤解

「満腹感が続く食品なら、食欲のホルモンも必ず変わる」という理解は正確さを欠く。過体重・肥満の成人の試験では、次の食事量が減っても、GLP-1とPYYに有意な差はなかった。ホルモンの測定結果を飛び越して、特定の経路が食欲を抑えたと説明することはできない。[9]

「豆腐よりも食事量を抑える」という理解にも注意したい。過体重の女性のパスタ試験では、マイコプロテインと豆腐はどちらも鶏肉より後の食事量が少なく、両者の間には差がなかった。新しい食品のほうが常に優れている、という順位表は作れない。豆腐という比較相手も含めて読めば、選択肢を狭めずに済む。[16]

もう一つは、「加えるだけでも、肉の置き換えと同じ結果になる」という読み方だ。家庭の試験は肉・魚との比較であり、健康な男性の腹囲を測った試験も肉と入れ替える食事だった。元の献立に追加するだけの方法が同じ変化を生むかは、これらの比較では確かめられない。食材の特徴より先に、食事全体でどの位置を担うのかを考えたい。[7][19]

今日からできること

  • 肉・魚のおかずをマイコプロテインに替える回数を、週に何回と自分で決める。まず無理なく用意できる昼食か夕食を選び、主なたんぱく質源を入れ替える献立にする。管理食の試験でも、この位置で肉・魚と比較している。[5]
  • 豆腐入りのパスタを作る日を、自分の予定に合わせて月に何回と決める。普段の鶏肉入りパスタの代わりに用意し、非動物性の食品を使う献立の候補を増やす。比較試験では豆腐とマイコプロテインの後の食事量に差がなかった。[16]
  • 次の食事で最初に用意する量を、自分が食べられそうな量として決める。昼食後の夕食などで、今の空腹に合わせて用意し、食べながら追加するかを判断する。昼食の食品を比べた試験は、その後に自由に食べた夕食の量を測っている。[6]
  • 食後すぐと、昼食から自分で決めた何時間後かに、空腹の戻り方を確かめて短く記録する。何日間試すかも先に決め、食後の満ち足りた感じと、夕食前に食べたい気持ちを並べる。試験では食事中の反応が似ていても、後の夕食量には差が出ていた。[6]
yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

マイコプロテインの献立と、食卓を離れる60分

肉をマイコプロテインに置き換える献立を考えるとき、週のどこで体を動かすかも決めておく。オンザショア立川店のヨガは、食卓を離れる60分を予定に入れる場になる。献立を考える日とヨガに行く日を、手帳の同じ週に書き込める。常温のヨガと溶岩ホットヨガを行う。ヨガのレッスン数は25種類以上で、ピラティスも行っている。ホットヨガは溶岩プレートを敷いたスタジオで行い、常温のヨガとは異なる環境を使う。

ヨガを60分体験する料金は税込1,980円となる。バスタオル2枚とフェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。糖尿病などの治療を受けている人は、暑い環境での運動について主治医に相談し、常温のヨガから検討する。

JR立川駅の北口を出て徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにスタジオがある。全曜日8:00〜23:30に営業し、年中無休だ。店の案内に加え、料金と体験予約のページがある。マイコプロテインで何を作るか決めたら、食卓を離れてヨガをする60分も生活の中に置く。

参考文献

[1] Effects of mycoprotein on glycaemic control and energy intake in humans: a systematic review. — Cherta-Murillo et al., 2020, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/S0007114520000756

[3] The addition of mycoprotein to a mixed-meal impacts postprandial glucose kinetics without altering blood glucose concentrations: a randomised controlled trial. — Whelehan et al., 2024, European journal of clinical nutrition. DOI: 10.1038/s41430-024-01470-4

[5] Daily mycoprotein consumption for 1 week does not affect insulin sensitivity or glycaemic control but modulates the plasma lipidome in healthy adults: a randomised controlled trial. — Coelho et al., 2021, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/S0007114520002524

[6] Influence of a high-fibre food (myco-protein) on appetite: effects on satiation (within meals) and satiety (following meals). — Burley et al., 1993, European journal of clinical nutrition. DOI:

[7] A four-week dietary intervention with mycoprotein-containing food products reduces serum cholesterol concentrations in community-dwelling, overweight adults: A randomised controlled trial. — Pavis et al., 2024, Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.clnu.2024.01.023

[9] Mycoprotein reduces energy intake and postprandial insulin release without altering glucagon-like peptide-1 and peptide tyrosine-tyrosine concentrations in healthy overweight and obese adults: a randomised-controlled trial. — Bottin et al., 2016, The British journal of nutrition. DOI: 10.1017/S0007114516001872

[10] Investigating the effects of mycoprotein and guar gum on postprandial glucose in type 2 diabetes: a double-blind randomised controlled trial. — Cherta-Murillo et al., 2025, Nutrition & diabetes. DOI: 10.1038/s41387-025-00375-w

[13] Mycoprotein as a possible alternative source of dietary protein to support muscle and metabolic health. — Coelho et al., 2020, Nutrition reviews. DOI: 10.1093/nutrit/nuz077

[14] The effect of mycoprotein intake on biomarkers of human health: a systematic review and meta-analysis. — Shahid et al., 2023, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.1016/j.ajcnut.2023.03.019

[16] Effects of consuming mycoprotein, tofu or chicken upon subsequent eating behaviour, hunger and safety. — Williamson et al., 2006, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2005.10.007

[19] The effects of substituting red and processed meat for mycoprotein on biomarkers of cardiovascular risk in healthy volunteers: an analysis of secondary endpoints from Mycomeat. — Farsi et al., 2023, European journal of nutrition. DOI: 10.1007/s00394-023-03238-1

冒頭の写真: 複数の器に盛り付けられた、植物性の食材を使った料理が並んでいる。(写真: Ella Olsson from Stockholm, Sweden / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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