HIVの治療で増える体重 新しい薬と体重の研究が示した増え方の差

HIV感染症の治療に用いられるさまざまな種類の抗レトロウイルス薬 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

薬を変更すれば、増えた体重は戻るのか

体重が増えることとの関連があるなら、その薬を使わなければ減るはずだ、と期待したくなる。そこで重要になるのが、実際に変更した場合と継続した場合を比べる試験である。Do IT試験は、HIVと肥満があり、インテグラーゼ阻害薬とテノホビル・アラフェナミドなどを使っている人を対象とした。147人が無作為に割り付けられ、145人が割り当てられた治療を開始した。[12]

比較したのは、元の組み合わせを続ける群、インテグラーゼ阻害薬をドラビリンへ変更する群、さらに併用薬も変更する群である。参加時の年齢中央値は49歳、BMI中央値は34.9であり、すでに肥満のある人に対する変更試験だった。[12] 参加者はインテグラーゼ阻害薬と併用薬による治療を中央値3.4年続けていた。[12]

観察終了時の平均体重変化は、ドラビリンとテノホビル・アラフェナミドなどの群で−0.47%、ドラビリンとテノホビル・ジソプロキシルフマル酸などの群で−2.73%、元の治療継続群で−1.84%だった。[12] 数字を並べるだけなら、最も減った群を選びたくなる。しかし、薬の変更が役に立ったかを見るには、変更群自身の前後差より、継続群との差が重要になる。

継続群に対する体重変化の差は、それぞれ1.36ポイント、−0.89ポイントで、97.5%信頼区間はいずれも差がない値を含んだ。研究は、変更によって体重や代謝の健康に臨床的に意味のある差は生じなかったと結論している。脂肪量、インスリン抵抗性、空腹時の脂質、骨密度の変化にも治療群間の差を示す証拠はなかった。[12] 薬を替えることを、そのまま減量策として扱うには慎重さが要る。

薬を減らすという発想にも、別の試験がある。AVERTAS試験は、ウイルスが抑えられている人で、ドルテグラビル、アバカビル、ラミブジンの治療からアバカビルを外す場合と継続する場合を比較した。無作為に割り付けた81人の48週時点の体重変化の群間差は−0.5kg、95%信頼区間は−2.5〜1.5kgだった。体脂肪の分布や代謝指標も群間で同程度だった。[10]

この試験では両群ともドルテグラビルを続けているので、インテグラーゼ阻害薬を中止する試験として紹介するのは誤りになる。[10] 変更したのはアバカビルを含む3剤から、それを外した2剤への組み合わせだった。主要な解析に加えて解析対象の条件を変えた場合も、体重変化の群間差は有意でなかった。[10] 治療の選択は、これらの体重の数字を含めて主治医と検討する。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

生活習慣を見直す余地と、研究がまだ答えないこと

薬以外の要因を調べたイタリアの観察コホート研究では、治療経験はあるがインテグラーゼ阻害薬を使っていなかった281人を追った。変更した人としなかった人は、性別、年齢、開始時のBMI、追跡期間をそろえて比較された。平均追跡期間は4.2年で、開始時から5%以上の増加を体重増加の指標にした。[5] どの程度の変化を数えるかという研究上の決め方であり、これを受診まで待ってよい線として使わない。

この解析では、もともとのBMIの高さ、免疫細胞の構成を示すCD4/CD8比の高さ、身体活動の少なさが体重増加に関係し、インテグラーゼ阻害薬への変更の寄与は統計的に有意とはされなかった。[5] この集団では薬の変更に加え、開始時の体格と日々の活動を解析に含めていた。[5] 薬に注目する研究があるからといって、生活の条件を聞く意味がなくなるわけではない。

人口寄与割合は、その集団で要因が存在しなかった場合に避けられる結果の割合を推定する指標である。高いBMIは45%(95%信頼区間27〜59%)、高いCD4/CD8比は41%(21〜57%)、身体活動の少なさは32%(5〜52%)だった。[5] 免疫に関する指標の寄与も身体活動と並んで大きく、生活習慣だけに話を絞ると、この解析の重要な部分を落としてしまう。

解析対象のうち118人がインテグラーゼ阻害薬へ変更し、163人は元の治療を続けた。男性が74.3%を占め、年齢は平均50.3歳、HIV診断からの期間は中央値17.8年だった。[5] 長く治療を受けてきた人の集団で得られた推定であり、人口寄与割合を本人の減量率へ置き換えることはできない。

2025年の系統的レビューは、HIVのある人の体重と生活習慣を調べた22研究を採用した。すべての生活要因を包括的に評価した論文はなく、調査の時期、方法、体重増加や肥満の定義にも一致がなかった。[14] 食事だけ、運動だけと原因を絞り込む前に、研究そのものが生活全体を十分に測れていないと知っておきたい。

先のコホートでは、摂取エネルギーの人口寄与割合は−1%(95%信頼区間−9〜13%)、禁煙は5%(0〜12%)、薬の変更は11%(−19〜36%)で、いずれも統計的に有意でなかった。[5] 身体活動との関連は認められたが、食事については、この調査で測った摂取エネルギーの結果として受け止める。

生活習慣の系統的レビューでは、検索で見つかった378報のうち22研究が採用され、3つ以上の生活要因を評価したのは8研究、36.4%だった。身体活動を扱った研究は31.8%、食事は34.4%と、測定された領域にも偏りがあった。[14] 食事、活動、治療歴を一緒に調べる研究の蓄積が求められている。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「脂肪組織の仕組みが分かれば、増えた原因は診断できる」という理解には飛躍がある。レビューは、インテグラーゼ阻害薬による脂肪組織の変化や、熱を作る性質を持つ脂肪への変化の抑制などを論じている。一方、テノホビルの異なる製剤が反対向きに体重へ影響する機序には不明な点が残る。[11] 仕組みの研究は集団で観察される変化を理解する助けになるが、個人の増加量から原因の薬を逆算する検査にはならない。

「女性や特定の地域の人に多いなら、自分にも同じように起こる」という読み方も避けたい。レビューでは女性であることやアフリカに由来する背景がリスク要因として挙げられる一方、年齢とBMIの関係には研究間で一致した傾向がないとされている。[11] 性別や出身に関する集団の傾向は、治療歴や開始時の状態と合わせて経過を見る材料になる。

「統計的に差がないなら、どの治療でも完全に同じ」とするのも行き過ぎだ。AVERTASの信頼区間は、変更群がより減る可能性から、より増える可能性までを含んでいる。[10] 差が確定しなかった結果は、差が厳密にゼロと証明されたわけではない。小規模な変更研究でも、12か月の変化の中央の半数は−1.2〜4.1kgと幅があった。[8] 不確かさの幅ごと主治医に持ち込むほうが、安心と不安の振れ幅を小さくできる。

今日からできること

  • 運動制限がなければ、通勤や買い物の途中に歩く時間を設ける。週に何回、1回何分歩くかと、何週間続けるかを自分で決め、歩いた時間と疲れ具合を記録する。遠回りが負担になる日は、普段の移動の一部を使う形から始める。
  • 忙しい日の食事を用意しやすくするため、買い置きや作り置きに取り組む。週に何回、1回何分を準備に充てるかと、何週間続けるかを自分で決め、用意できた献立と食事を抜かずに済んだ場面を記録する。調理済みの食材も使い、疲れた日の手間を減らす。
  • 眠る前の過ごし方を整えるため、スマートフォンを置いて就寝の準備を始める。週に何日、何時から始めるかと、何週間続けるかを自分で決め、床に就いた時刻と翌朝の休めた感じを記録する。仕事で帰宅が遅い日は、準備の手順を短くして続けやすくする。
  • 次の診察には、薬の変更時期、変更前後の治療名、手元にある体重の経過を持参し、気になっている変化を主治医に相談する。薬の開始・中止・飲む量の変更は自己判断で行わず、生活の記録も話題に添える。

診察で扱う問いは、「薬が原因か」だけに絞らなくてよい。開始時の体格、変更前の治療、脂肪や代謝の評価、生活の条件を合わせて考えることが、研究結果を自分の経過に結びつける道筋になる。[3][5][11] 体重への不安を治療から離れる理由にせず、治療を続けるために話す内容へと変えていきたい。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

HIV治療と両立する運動の通い方

HIV治療を続けながら生活の中に運動の機会を置くなら、オンザショア立川店の8:00〜23:30という営業時間を、仕事や通院のある日の動線と重ねて考えられる。全曜日同じ時間で営業し、年中無休だ。東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fにあり、JR立川駅北口から徒歩1分に位置する。

HIV治療中に溶岩プレートを敷いたホットヨガへ参加できるかは主治医に尋ね、最初は常温のヨガを候補にする。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

ヨガは25種類以上あり、ピラティスや女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズも行っている。60分のヨガを税込1,980円で体験でき、その料金にはヨガマットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルも含まれている。着替えなどの準備は、この貸し出し内容を踏まえて考えられる。店舗の紹介と料金の案内、ヨガ体験の申し込みで詳細を見られる。HIV治療中の運動は、主治医と話した参加条件に沿い、通院や休息も含む暮らしの中へ無理なく組み込んでいきたい。

参考文献

[3] Obesity and Weight Gain in Persons with HIV. — Bailin et al., 2020, Current HIV/AIDS reports. DOI: 10.1007/s11904-020-00483-5

[4] Socioeconomic status largely explains integrase inhibitors-related body composition differences in chronically infected men living with HIV. — Wisch et al., 2022, Antiviral therapy. DOI: 10.1177/13596535221109748

[5] Contribution of integrase inhibitor use, body mass index, physical activity and caloric intake to weight gain in people living with HIV. — Guaraldi et al., 2022, HIV research & clinical practice.

[7] Effects of different integrase strand transfer inhibitors on body weight in patients with HIV/AIDS: a network meta-analysis. — Bai et al., 2022, BMC infectious diseases. DOI: 10.1186/s12879-022-07091-1

[8] Weight gain in people living with HIV switched to dual therapy: changes in body fat mass. — Vizcarra et al., 2020, AIDS (London, England). DOI: 10.1097/QAD.0000000000002421

[10] No changes in weight, body composition or metabolic parameters after the switch to dolutegravir and lamivudine compared to continued treatment with dolutegravir, abacavir and lamivudine for virologically suppressed HIV infection (The AVERTAS trial). — Heje et al., 2025, BMC infectious diseases. DOI: 10.1186/s12879-025-11334-2

[11] Recent data on the role of antiretroviral therapy in weight gain and obesity in persons living with HIV. — Capeau et al., 2024, Current opinion in HIV and AIDS. DOI: 10.1097/COH.0000000000000833

[12] A 48-Week, Randomized Controlled Trial of Doravirine for Individuals With HIV and Obesity on Integrase Inhibitors and Tenofovir Alafenamide: The Do IT Study (ACTG A5391). — Koethe et al., 2026, Clinical infectious diseases : an official publication of the Infectious Diseases Society of America. DOI: 10.1093/cid/ciag196

[13] 48 Week body composition changes in persons with HIV switching to dolutegravir plus lamivudine: a planned subanalysis of the DOLAM randomized clinical trial. — de Lazzari et al., 2025, The Journal of antimicrobial chemotherapy. DOI: 10.1093/jac/dkaf192

[14] Weight gain, obesity, and the impact of lifestyle factors among people living with HIV: A systematic review. — Gilberti et al., 2025, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.13908

[16] Unlocking the potential: exploring the impact of dolutegravir treatment on body mass index improvement in underweight adults with HIV in Malawi. — Maphosa et al., 2024, BMC public health. DOI: 10.1186/s12889-024-18818-x

[17] Impact of switching to a dolutegravir-based regimen on body weight changes: insights from West African adult HIV cohorts. — Tiendrebeogo et al., 2024, Journal of the International AIDS Society. DOI: 10.1002/jia2.26371

冒頭の写真: HIV感染症の治療に用いられる、さまざまな種類の抗レトロウイルス薬(写真: NIAID / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約