「食べない」を練習する訓練 お菓子の画像で手を止めるゲームの減量試験

バックライトが点灯したノートパソコンのキーボードに両手の指を置きUキーを押す様子 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

アプリの試験は、対象と比較相手まで見る

スマートフォンでできるという手軽さと、減量への有効性は別の問いである。甘い物への欲求が強く、過体重または肥満のある7〜11歳の子ども46人を対象にした試験では、アプリによる訓練を7回実施した。甘い食べ物を反応しない合図と組み合わせる群と、食べ物以外の合図を使う群への無作為割り付けだった。[1]

訓練群では、比較群より甘い食べ物の選択と摂取が訓練前後で減り、摂取減少は追跡時も続いた。一方、体重減少の有意な変化はなかった。子どもが課題を使えたこと、食行動が変わったことは大切な結果だが、対象は甘い物への欲求が強い子どもであり、成人での再現性は今後の検証課題になる。[1]

成人の在宅訓練で、条件付きの好結果を示した試験もある。106人を対象に、ゲーム要素の有無と、本当の抑制訓練か疑似訓練かを組み合わせて無作為に分けた研究だ。参加者には砂糖を添加しない食事が指示され、毎日の訓練42回に、週ごとの追加訓練2回を加えた。実施率は88.8%と高かった。[18]

減量への効果は、甘い食べ物に対する、本人が明言する好みとは別の潜在的な好みの強さによって異なった。平均より好みが強い人で利益が見られ、8週間の減量率は、本当の訓練で3.1%、疑似訓練で2.2%だった。この差が現れたのは、平均より潜在的な好みが強い参加者だった。[18]

どちらの群にも砂糖を添加しない食事が指示されていた。試験の問いは、そうした食事に本当の訓練を加えるか、疑似訓練を加えるかで違いが出るかというものだ。加えて、課題は参加者に合わせて個別化され、能力の向上に応じて調整される設計だった。食品画像を同じ順番で眺めるだけの方法とは、実施内容にも違いがある。[18]

この試験では、ゲーム要素がある群もない群も実施率は同程度だった。一方、ゲーム要素は訓練の効果を弱める方向の、境界的に有意な結果を示した。楽しさを加える工夫について、継続と減量への影響が別々に検討されていたのである。高い実施率が得られたことと、ゲーム化が効果を増やしたかという問いには、異なる結果が出ている。[18]

接近回避訓練をスマートフォンで行った小規模な無作為化試験もある。過体重・肥満のある18〜45歳の60人が、接近回避訓練、未来を思い描く訓練、対照のいずれかに分けられた。毎日1週間実施し、訓練後と6週間後を評価した。接近回避訓練では、不健康な食品へ近づく偏りが減り、健康的な食品の選択が増えた。[16]

ただし、測った食品選択は仮想的な選択である。買い物かごに何を入れたか、家で何をどれだけ食べたか、体重がどう動いたかと同じ結果としては扱えない。実施可能で興味を引く方法であることと、生活の中で減量が進むことの間には、まだ測るべき段階がある。[16]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

反応が変わっても、生活への波及は別に確かめる

接近回避訓練の成人試験は、この段階の違いをさらに見せてくれる。栄養指導を受けている、入院中の肥満患者189人を対象にした無作為化比較試験では、訓練群の接近回避の偏りが疑似訓練群より改善した。しかも、その変化は練習に使っていない新しい刺激にも広がっていた。[19]

練習した画像だけを覚えたのではなく、別の画像への反応にも変化が及んだ点には意味がある。それでも、食べ物への別の潜在的連想を測る検査、食行動の問題を尋ねる質問票、体格を表すBMIには訓練効果が見られなかった。画面内での広がりと、健康に関わる成果への広がりを、同じ「効果」という言葉で一括りにすると見失う部分だ。[19]

長い追跡で変化が残るかも、別の検証となる。入院治療を受ける肥満のある8〜16歳の232人を対象にした無作為化試験では、接近回避訓練後に反応の偏りは変化したが、セッションをまたぐ移行や、注意・連想の偏りへの一般化は乏しかった。[2]

6か月後には、訓練群で問題のある食べ方が少なく、自己調整や生活の質が高いという報告があった。しかし、その効果は12か月後まで続かず、体重の経過への有意な介入効果も認められなかった。訓練直後の課題成績だけで終わらず、食べ方や暮らしの評価、体重、その後の持続まで見ると、結果の姿はずっと細かくなる。[2]

成人の健康な参加者に関する小規模試験には、行動そのものへの優位性が見られなかった例もある。加糖飲料を自己申告で毎日少なくとも330ml飲む56人に、6回の接近回避訓練または疑似訓練を実施した。飲料への接近の偏り、飲みたい気持ち、試飲での摂取量のいずれでも、本当の訓練は疑似訓練を上回らなかった。[8]

したがって、接近回避という同じ名前だけを頼りに、食品選択で得た好結果を、飲料の摂取やBMIにも当てはめるのは難しい。対象が入院患者か地域の参加者か、課題が食品画像か飲料画像か、結果が仮想選択か実際の摂取か。その組み合わせまで伴って初めて、研究の結論を生活の判断材料にできる。[8][16][19]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

よくある誤解

「最新のメタ分析なら、すべての条件に答えが出ている」という理解には注意したい。2026年のメタ分析は15本の論文、16研究、1,216人を扱い、過体重・肥満・摂食障害などを含む臨床集団やリスクの高い集団を対象にした。食行動の研究は9件で、ほかに飲酒と喫煙の研究があり、すべて訓練を単独で行った研究だった。[10]

結果は短期、長期とも、実験条件と対照条件の間に有意差を認めなかった。行動の種類、課題、実施場所、訓練期間、回数も、効果に有意な影響を示さなかった。単独介入の利用には慎重さが求められ、食事支援などとの併用の効果は、改めて調べる課題とされている。[10]

「効果が違うなら、効かなかった人の努力不足だ」という受け取り方も、この結果とは合わない。同分析では、回数や期間の違いが効果を左右するという関係も確認されなかった。少なくとも、うまくいかなかった結果を、本人が訓練を足りなくしたせいだと一律に説明する根拠にはならない。[10]

「食べ物の価値を下げれば、低カロリー食品の魅力も下がるはずだ」という見方にも、別の層がある。成人の反応抑制・注意訓練では、低カロリー食品の評価が上がる一方で、高カロリー食品の評価の低下は認められなかった。食べ物への好みをまとめて消すような単純な変化ではなく、何への評価を測ったかで結果が分かれている。[14]

今日からできること

画面の成績を追うことに生活全体を預けず、食事・運動・睡眠のうち、続けやすい習慣から取り組む。

  • 間食は食べる時刻と用意する量を自分で決め、何週間続けるかも先に置く。食べた時刻と量、空腹だったか、気分転換が欲しかったかを短く残し、予定と実際のずれを振り返る。
  • 散歩など体を動かす機会を週に何回、1回何分にするかを自分で決め、続ける週数を選ぶ。実施した回数と分数を記録し、仕事のある日にも収まる長さへ調整する。
  • 寝る前に端末を置く時刻と就寝時刻を自分で決め、何日間続けるかを選ぶ。端末を置けた時刻と翌朝の眠気を残し、寝る前に訓練の回数を増やすより、就寝までの流れを整える。
  • 食べることへの苦痛や、制御できない食べ方が気になる場合は、医師への相談で困る場面を伝える。

画面で手を止められたことは、その課題で得た成果である。その先にある食事と体重は、生活の中で別に確かめる成果になる。訓練単独での有効性が確立したとは言いにくい現状だからこそ、成績が良くても期待を膨らませすぎず、変化がなくても自分を責める材料にしないでおきたい。[10][19]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

抑制課題で使う手、ヨガで動かす体

画面で手の反応を練習する時間とは別に、体を動かすために外出するなら、オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分にある。東京都立川市曙町2-14-10、エトロワビル3Fにあり、通勤や買い物で駅を使う日にヨガへ立ち寄る通い方も考えられる。

営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休。ヨガは25種類以上あり、常温のクラスと、溶岩プレートを敷いたスタジオで行うホットヨガがある。ピラティス、HIIT、パーソナルトレーニング、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズも扱う。

医師から運動を止められている方は利用できない。

妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

60分のヨガ体験には、ヨガマット、フェイスタオル1枚、バスタオル2枚のレンタルが含まれ、料金は税込1,980円となる。店舗の案内と料金のページ、ヨガ体験の予約ページから利用情報を見られる。抑制課題の点数を追う日にも、ヨガへ出かける日は端末を置いて体を動かす時間を持つ。

参考文献

[1] Can sweet food-specific inhibitory control training via a mobile application improve eating behavior in children with obesity? — Memarian et al., 2022, British journal of health psychology. DOI: 10.1111/bjhp.12566

[2] Evaluation of an approach-avoidance training intervention for children and adolescents with obesity: A randomized placebo-controlled prospective trial. — Warschburger et al., 2018, European eating disorders review : the journal of the Eating Disorders Association. DOI: 10.1002/erv.2607

[3] Does inhibitory control training reduce weight and caloric intake in adults with overweight and obesity? A pre-registered, randomized controlled event-related potential (ERP) study. — Carbine et al., 2021, Behaviour research and therapy. DOI: 10.1016/j.brat.2020.103784

[7] Inhibitory control training for appetitive behaviour change: A meta-analytic investigation of mechanisms of action and moderators of effectiveness. — Jones et al., 2016, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2015.11.013

[8] Approach avoidance training to curb consumption of sugar-sweetened beverages – A pilot randomized controlled trial in healthy volunteers. — Voegtle et al., 2021, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2021.105194

[10] Inhibitory control training and unhealthy behaviours: a meta-analysis testing short and long- term effects in clinical and at-risk populations. — Di Rosa et al., 2026, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-026-43063-0

[14] Efficacy of a food response and attention training treatment for obesity: A randomized placebo controlled trial. — Stice et al., 2022, Behaviour research and therapy. DOI: 10.1016/j.brat.2022.104183

[15] Cognitive training on eating behaviour and weight loss: A meta-analysis and systematic review. — Yang et al., 2019, Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity. DOI: 10.1111/obr.12916

[16] Smartphone-based cognitive bias modification training improves healthy food choice in obesity: A pilot study. — Kakoschke et al., 2018, European eating disorders review : the journal of the Eating Disorders Association. DOI: 10.1002/erv.2622

[18] Computerized neurocognitive training for improving dietary health and facilitating weight loss. — Forman et al., 2019, Journal of behavioral medicine. DOI: 10.1007/s10865-019-00024-5

[19] Retraining of automatic action tendencies in individuals with obesity: A randomized controlled trial. — Ferentzi et al., 2018, Appetite. DOI: 10.1016/j.appet.2018.03.016

冒頭の写真: バックライトが点灯したノートパソコンのキーボードに両手の指を置き、Uキーを押す様子(写真: Colin / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

ダイエットの科学特集のほかの記事

ダイエットの科学特集の一覧

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder
1

2

関連記事

ご体験予約