HMBのサプリと筋肉 鍛えた人と鍛えていない人、高齢の人で分かれた試験の答え

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高齢者では、筋肉の量より動く力に差が残ることもある

高齢者の研究は、競技者の成績向上とは目的が違う。2021年の臨床試験レビューは、加齢に伴う筋量低下と身体機能の問題を背景に6件を検討し、特に寝たきりや座りがちな高齢者で、体組成や筋力への好影響の可能性を示した。[10] 対象となった試験の発表年は2008〜2019年で、6件中5件はHMBをカルシウムと組み合わせていた。[10]

そのレビューには、HMBに別の栄養成分を組み合わせた試験も含まれた。高エネルギー・高たんぱくの補給や、アルギニン、リシン、グルタミンを併用したものがあり、投与方法も完全にはそろっていなかった。[10] 高齢者という共通点があっても、すべてを同じHMB単独の試験として扱うと、補給の中身が抜け落ちる。

より新しい2025年のメタ分析は、高齢者の筋トレにHMBを足す効果を、筋トレだけの場合と比べた。10試験、596人をまとめた結果、握力の改善は標準化平均差0.24、95%信頼区間0.00〜0.48で、有意性の境界にあった。総合的な身体機能を評価するSPPBの点数には、同0.54、同0.12〜0.95の改善があった。[12]

一方、歩行速度、手足の除脂肪量、筋の質、脂肪量、体重には有意な上乗せを認めなかった。さらに半数の5試験は、結果を偏らせる危険が高いと評価された。[12] 「高齢者なら筋肉が増える」とひとまとめにするより、力や機能の一部に改善の可能性があり、体組成の差は明確でない、と受け取るのが近い。

身体機能の評価も、すべて同じ結果ではなかった。握力と総合点には改善が見られ、歩く速さには有意差が残らなかった。[12] 「動けるようになる」という一言を読むときも、どの検査で差が出たのかまで具体化したい。

量と動作の差を具体的に示すのが、高齢女性の配合栄養の試験である。平均76.7歳の女性を、HMB、アルギニン、リシンを含む補給群27人と偽薬群23人に無作為に分けた。12週間後、立ち上がって移動する機能検査の所要時間は補給群で2.3秒短くなり、偽薬群は変わらなかった。脚の力と握力も改善したが、除脂肪量は有意差に届かない好ましい傾向だった。[20]

この試験で注目したいのは、筋肉の量だけを成果にしていないことだ。体を起こして移動する速さが変われば、生活で気になる動作に近い評価になる。補給内容はHMBにアルギニン、リシンを加えた配合で、評価項目にはたんぱく質代謝も含まれた。[20] 高齢の家族に勧める材料を探す際も、体重の増減だけでなく、どの動作を調べた研究なのかを一緒に医師へ伝えたい。

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減量中の新しい試験は、たんぱく質入りの補給を調べている

ダイエットを考える人に近い試験として、2026年には肥満のある中国人成人102人を対象としたランダム化二重盲検比較試験が報告された。平均年齢は36.8歳、平均BMIは32.2で、食事のエネルギーを制限しながら12週間、補給を行った。[13] BMIは身長と体重から体格を表す指数であり、この試験の対象は単に筋肉を増やしたい競技者とは異なる。

補給群が使ったのは、1日65gの粉末にカルシウムHMBを3.0g、たんぱく質を24g含む栄養補給だった。比較群はエネルギーをそろえたマルトデキストリンである。[13] 両群のエネルギーをそろえる工夫はあるが、たんぱく質の有無まで同じにした比較とは違う。成分表のHMBの行だけに印を付けると、たんぱく質の行を読み飛ばすことになる。

主に調べたのは、多周波の生体電気インピーダンス法で推定した全身の骨格筋量だった。骨格筋量の変化の中央値は補給群でプラス0.7kg、比較群でマイナス0.6kg。群間差は1.3kg、95%信頼区間0.5〜1.9kgだった。[13] これは脂肪を除いた全体をまとめる除脂肪量とは区別され、この試験では骨格筋量として推定された値である。

脂肪にも差が見られた。調整後の体脂肪量の変化の群間差はマイナス4.9kg、95%信頼区間マイナス6.8〜マイナス3.1kgで、内臓脂肪面積の群間差はマイナス14.9cm²、同マイナス25.1〜マイナス4.5cm²だった。[13] いずれも補給群に有利な群間差だった。

骨格筋量が0.5kg以上増えた参加者の割合は、補給群52.9%、比較群11.8%だった。平均の差だけでなく、一定以上の増加に達した人の割合でも両群が比べられている。[13]

基礎代謝量の群間差は1日62.0kcal、95%信頼区間35.0〜89.0kcalで、補給群で保たれる方向だった。空腹時血糖の群間差もマイナス0.4mmol/L、同マイナス0.8〜マイナス0.1mmol/Lと報告された。[13] 体組成だけでなく、代謝に関わる項目も測定した試験である。有害事象は報告されなかった。[13] 持病や服薬がある人の使用判断、すでに使っている人の継続や変更は、医師・薬剤師に成分表示を示して確認する事項である。

著者ら自身も、たんぱく質を一緒に含んでいるため、HMBに固有の効果を取り出すには、成分を分けて比較する長期の試験が必要だとしている。[13] この比較で得られたのは、HMBとたんぱく質を含む粉末の補給全体の結果である。食事制限と補給内容をひとまとまりで試した結果として扱うことが大切だ。[13]

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よくある誤解

「運動をしている人が良くなったなら、HMBが効いたはずだ」という読み違いがある。筋トレ経験者の試験では、筋力や除脂肪量が試験期間中に増えていても、HMBの有無で差が付かないことがあった。[4] 比較群も同じ運動をしているなら、問うのは運動後に変わったかより、追加した成分によって変わり方が違ったかである。

「研究で使った量を超えれば、差が出るかもしれない」と考えるのも早い。鍛えた人のメタ分析では、用量で分けても有意な効果がないという結果は変わらなかった。[2] 論文の摂取量は、比較を成立させるために設定した条件であり、読者が自己判断で採用する処方ではない。

「高齢者の筋肉のためなら、体重を落とすほどよい」という混同にも気を付けたい。高齢者のメタ分析で改善の可能性があったのは握力や総合的な身体機能で、体重減少の有意な上乗せは認めなかった。[12] 買い物袋を持ちたい、椅子から動き出したいという目標と、体重計の数字を下げたいという目標は分けられる。筋量低下や日常動作の衰えが気になる人は、減量を急ぐより医師に状態を評価してもらうことが先になる。

今日からできること

  • 全身を使う筋トレを、週に何回・1回何分にするかを自分で決める。何週間続けるかも決め、その間は種目、扱った重さ、実施回数を書き残す。忙しい日に省く種目も先に選び、予定が崩れた日にも取り組みを残す。
  • 食事では、魚、肉、卵、大豆製品などのたんぱく質を含む食品を、どの食事に何g取り入れるかを自分で決める。何週間取り組むかを定め、食べた食品と量を記録する。まず普段の献立を見渡し、買い物の際には必要な食品をメモに加える。
  • 歩く時間を、週に何回・1回何分にするかを自分で決め、何週間続けるかと一緒に手帳へ書く。期間中は歩いた時間と疲れ具合を残す。通勤で歩く日と休日を分けて予定に入れ、疲れが強い日は短くするなど、続けられる形へ調整する。
  • HMBの使用や変更を考える人は、薬とサプリの成分表示を医師・薬剤師に示し、食事や運動の状況と補給の目的を伝えて、使用の可否を相談する。
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サプリの袋の外に、運動を続ける場所を持つ

HMBを筋トレに足す研究を読んで運動そのものの続け方に目が向いたなら、オンザショア立川店のパーソナルトレーニングも選択肢に入る。全曜日8:00〜23:30の営業で年中無休のため、仕事の前後に通える時間帯を探せる。

店舗はJR立川駅北口から徒歩1分の東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、筋トレ以外ではピラティスや常温のヨガ、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITを扱い、ヨガは25種類以上ある。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガも行う。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。持病や服薬があってサプリと筋トレを併用している人は、主治医に補給内容と運動状況を伝え、ホットヨガへの参加可否を聞いたうえで、常温のヨガから検討する。

ヨガを体験する場合は60分で税込1,980円。マットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚を借りられる。レッスンの案内、料金の詳細、ヨガの体験予約を参照できる。HMBの購入を考える日にも、手帳には次の運動の予定を書き込んでおく。

参考文献

[1] Ergogenic Benefits of β-Hydroxy-β-Methyl Butyrate (HMB) Supplementation on Body Composition and Muscle Strength: An Umbrella Review of Meta-Analyses. — Bideshki et al., 2025, Journal of cachexia, sarcopenia and muscle. DOI: 10.1002/jcsm.13671

[2] Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate supplementation on strength and body composition in trained and competitive athletes: A meta-analysis of randomized controlled trials. — Sanchez-Martinez et al., 2018, Journal of science and medicine in sport. DOI: 10.1016/j.jsams.2017.11.003

[3] Supplementation with the Leucine Metabolite β-hydroxy-β-methylbutyrate (HMB) does not Improve Resistance Exercise-Induced Changes in Body Composition or Strength in Young Subjects: A Systematic Review and Meta-Analysis. — Jakubowski et al., 2020, Nutrients. DOI: 10.3390/nu12051523

[4] Beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) supplementation does not affect changes in strength or body composition during resistance training in trained men. — Slater et al., 2001, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.11.3.384

[5] Does HMB Enhance Body Composition in Athletes? A Systematic Review and Meta-analysis. — Holland et al., 2022, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0000000000003461

[7] No effect of HMB or α-HICA supplementation on training-induced changes in body composition. — Teixeira et al., 2019, European journal of sport science. DOI: 10.1080/17461391.2018.1552723

[8] The Effect of β-Hydroxy-β-Methylbutyrate on Aerobic Capacity and Body Composition in Trained Athletes. — Durkalec-Michalski et al., 2016, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0000000000001361

[10] Effects of Beta-Hydroxy-Beta-Methylbutyrate Supplementation on Elderly Body Composition and Muscle Strength: A Review of Clinical Trials. — Costa Riela et al., 2021, Annals of nutrition & metabolism. DOI: 10.1159/000514236

[12] The Role of HMB Supplementation in Enhancing the Effects of Resistance Training in Older Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis on Muscle Quality, Body Composition, and Physical Function. — García-Alonso et al., 2025, Nutrients. DOI: 10.3390/nu17223624

[13] Calcium Beta-Hydroxy-Beta-Methylbutyrate-Enriched Nutritional Supplementation During Dietary Weight Loss in Adults With Obesity: A Randomized Controlled Trial. — Jiang et al., 2026, Journal of cachexia, sarcopenia and muscle. DOI: 10.1002/jcsm.70343

[17] Effects of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate on aerobic-performance components and body composition in college students. — Lamboley et al., 2007, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.17.1.56

[20] Effect of beta-hydroxy-beta-methylbutyrate, arginine, and lysine supplementation on strength, functionality, body composition, and protein metabolism in elderly women. — Flakoll et al., 2004, Nutrition (Burbank, Los Angeles County, Calif.). DOI: 10.1016/j.nut.2004.01.009

冒頭の写真: フィットネス施設の室内に置かれた、ウエイトトレーニング用の2台のベンチ(写真: Wolfgang1018 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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