GLP-1の薬で減った体重の中身 筋肉はどれだけ落ち、何がそれを守ったか

検査台に横たわる男性の体の上にDXA検査装置のアームが配置されている様子 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

研究をまとめても、全員に同じ減り方は当てはまらない

複数の試験をまとめた結果から見ると、除脂肪量の減少を単なる例外として片付けることは難しい。糖尿病や過体重・肥満の成人を対象にした無作為化試験のメタ分析では、比較群に対して体重の平均差が−3.55kg、脂肪量が−2.95kgだった。95%信頼区間はそれぞれ−4.81〜−2.29kg、−4.11〜−1.79kgであり、除脂肪量にも有意な減少が認められた。[12] 脂肪が主に減るという利点と、除脂肪量にも変化があるという注意は、一緒に示されている。

ただし、この平均差を、薬を使う自分の体から必ず減る量として読むことはできない。この解析は複数のGLP-1関連薬や比較相手を含み、より強い体重・脂肪量の減少を示す薬ほど除脂肪量の保持には課題があるとまとめている。[12] 比較群との差を統合した値と、個人の開始時からの減少量では用途が違う。平均は見通しの材料であり、個人の検査票の予測値にはならない。

セマグルチドに絞った系統的レビューも結果の幅を示す。対象は過体重または肥満の成人1,541人を含む6研究で、糖尿病の有無を問わず、無作為化試験と観察研究が含まれた。除脂肪量が安定した研究もあったが、参加者の多い試験では減少が目立った。[6] 研究が存在することと、すべての研究が同じ答えを出すことは別である。

反対側の具体例が、経口セマグルチドを使った2型糖尿病患者の研究だ。治療開始後に脂肪量や内臓脂肪は減り、除脂肪量と骨格筋量は保たれたと報告された。[1] ただし、これは比較群へ無作為に割り付けた試験ではなく、前向きに患者を追った研究である。[1]

筋力まで調べたSEMALEAN研究では、115人が登録され、106人が完了した。完了者の平均BMIは46.3で、対象は肥満のある人だった。[4] BMIは身長と体重から体格を表す指標である。対象が誰かという情報は、数字の飾りではなく、どこまで自分に重ねられるかを決める部分だ。

完了者の68.9%は女性で、体重は7か月時点で10%、12か月時点で13%減った。開始時の体重から10%以上減った人は59%だった。女性のほうが体重と脂肪量の減少が大きく、2型糖尿病やGLP-1関連薬の使用歴がある人では反応が小さかったと報告されている。[4] 同じ研究内にも背景による違いがあり、全体の平均と個人の経過を照合する手がかりになる。

同研究では、除脂肪量は7か月時点までに3kg減った後、12か月まで安定した。体脂肪量は7か月時点で14%、12か月時点で18%減り、握力は改善していた。[4] 「保持」という結論の言葉だけを拾うより、最初の減少とその後の安定を分けて読むほうが経過を正確につかめる。

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よくある誤解

「除脂肪量が下がれば、筋力も必ず下がる」という見方では、量と機能が違う方向へ動いた研究を説明できない。[4] 逆に、握力が保たれているだけで身体機能のすべてが良好だと決めるのも早い。レビューが筋肉量、筋力、身体機能を分けているのは、測る項目が互いの代役を完全には務めないからである。[7] 検査結果が気になったときには、筋肉の量の話なのか、力や動作の話なのかを主治医と分けて確かめたい。

筋トレの根拠には、運動そのものを調べた研究と、薬の使用中に運動頻度を観察した研究がある。抵抗運動を論じたレビューでは、指導者の監督下で10週を超えて行う訓練により、男女で除脂肪量が約3kg、筋力が約25%増加した研究を紹介している。また、低カロリー食の後に有酸素運動とリラグルチドを組み合わせると、いずれか単独より減量維持が改善したと整理した。[13] 体組成を支える運動と、減った体重の維持を支える運動は、評価する結果も違う。

肥満外来の78人を16週追った前向き研究では、生活介入のみの19人と、生活介入にリラグルチドを加えた59人を比較している。体重減少はそれぞれ9.7kgと12.2kgで、薬を加えた群の減少が有意に大きかった。一方、除脂肪量の減少は1.5kgと2.3kgで、群間差は有意でなかった。[9] 体重の減少量を考慮した解析でも、除脂肪量の減少は両群で同程度という結果である。[9]

同研究で運動の情報を集めたのは16週時点であり、抵抗運動の頻度が高いことも除脂肪量減少の抑制には結びつかなかった。[9] 運動頻度を無作為に割り付けた試験とは区別が要る。著者らは、運動と特定の栄養介入を合わせる新たな方法を課題としている。回数という情報だけでなく、何を組み合わせた研究なのかまで見ると、結果の違いを整理しやすい。

食事の組み合わせを扱った予備的な前向き比較研究もある。肥満の60人を30人ずつに分け、チルゼパチドに低カロリー食を組み合わせる群と、低エネルギーのケトン食療法を組み合わせる群を12週比較した。ケトン食療法とは、食事によってケトン体の利用を促す方法を指す。両群とも体重と脂肪量が有意に減り、体重の減少には群間の有意差がなく、脂肪量はケトン食療法群でより大きく減った。[5]

低カロリー食群では除脂肪量、筋力、安静時代謝が開始時より有意に低下したのに対し、ケトン食療法群ではこれらに有意な変化が見られなかった。直接の群間比較でも、低カロリー食群の低下が有意に大きかった。[5] これは少人数の予備的な比較であり、食事療法を自分で切り替える処方にはできない。薬の使用中に食事の内容まで評価した研究として、今後の検証につながる結果だ。

「たんぱく質さえ増やせば解決する」という言い方にも、根拠の段階を付けたい。GLP-1関連薬の栄養管理を扱うレビューは、たんぱく質の優先、食事パターン、水分・食物繊維の管理、症状への対応、抵抗運動の支援を一体で提案している。一方で、薬を使う人を対象とした構造化された栄養介入の直接試験は限られ、一部の提案はほかの肥満研究などからの推論だと明記する。[15] 単一の栄養素に筋肉の保持を任せず、食べられる状態と運動の内容を含めて扱う提案なのである。

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今日からできること

  • 運動制限がなければ、指導者のもとで筋肉に負荷をかける抵抗運動に取り組む。週に何回、1回何分なら続けられるかを自分で決め、取り組む期間も設定して、行った種目と負荷、取り組みやすさを記録する。[13]
  • 減量後の生活にも、歩行などの有酸素運動を組み込む。週に何回、1回何分にするかを自分で決め、決めた期間は続けて、実施時間と疲れ方を記録する。レビューが紹介した試験では、有酸素運動とリラグルチドの併用が、いずれか単独より減量維持に有効だった。[13]
  • 食事では、主菜を用意して落ち着いて食べる機会をつくる。週に何回、何時ごろの食事で取り組むかを自分で決め、続ける期間を設けて、食べたものと食べやすさを記録する。忙しい日は準備しやすい献立から始め、食べられた内容を振り返る。
  • 睡眠のために、就寝前に仕事や家事を切り上げる時刻を自分で決める。週に何日取り組むかと続ける期間も設定し、就寝・起床時刻と翌日の眠気を記録する。運動や食事の予定を詰め込む前に、休む時間も生活の予定に入れる。
  • 診察には、体組成の検査表示と、食べにくさや力の変化を伝えるメモを持参する。検査の量と日常の動作を分けて話し、薬の開始・中止や量の変更は主治医に判断を求める。

筋肉量の検査の先にあるヨガの選択肢

筋肉量の検査をきっかけに運動を生活へ組み込むなら、8:00〜23:30に年中無休で営業するオンザショア立川店は、通う時間帯から考えられる場所だ。所在地は東京都立川市曙町2-14-10のエトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分にある。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。GLP-1関連薬を使用中なら、暑い環境での運動の可否を主治医に相談し、常温のヨガを先に検討する。

ヨガは25種類以上あり、溶岩プレートのスタジオで行うホットヨガのほか、常温のヨガもある。パーソナルトレーニングやピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも扱う。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが付く。

店舗案内と料金案内、ヨガ体験の予約を参照できる。筋肉量の数字に加え、参加した運動とその日の動きやすさも手帳に残していこう。

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参考文献

[1] Oral semaglutide improves body composition and preserves lean mass in patients with type 2 diabetes: a 26-week prospective real-life study. — Volpe et al., 2023, Frontiers in endocrinology. DOI: 10.3389/fendo.2023.1240263

[2] Apitegromab for lean mass preservation during tirzepatide-induced weight loss: a randomized, double-blind, placebo-controlled phase 2 trial. — Pratley et al., 2026, Nature medicine. DOI: 10.1038/s41591-026-04440-4

[4] Impact of Semaglutide on fat mass, lean mass and muscle function in patients with obesity: The SEMALEAN study. — Alissou et al., 2026, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.70141

[5] Preliminary Evidence Suggests That a 12-Week Treatment with Tirzepatide Plus Low-Energy Ketogenic Therapy Is More Effective than Its Combination with a Low-Calorie Diet in Preserving Fat-Free Mass, Muscle Strength, and Resting Metabolic Rate in Patients with Obesity. — Schiavo et al., 2025, Nutrients. DOI: 10.3390/nu17071216

[6] A systematic review of the effect of semaglutide on lean mass: insights from clinical trials. — Bikou et al., 2024, Expert opinion on pharmacotherapy. DOI: 10.1080/14656566.2024.2343092

[7] Skeletal Muscle Effects of GLP 1 Receptor Agonists: Molecular Mechanisms and Comparative Insights on Semaglutide and Tirzepatide, a Narrative Review. — Cautela et al., 2026, International journal of molecular sciences. DOI: 10.3390/ijms27188057

[9] Liraglutide Does Not Adversely Impact Fat-Free Mass Loss. — Grannell et al., 2021, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1002/oby.23098

[11] Body composition changes during weight reduction with tirzepatide in the SURMOUNT-1 study of adults with obesity or overweight. — Look et al., 2025, Diabetes, obesity & metabolism. DOI: 10.1111/dom.16275

[12] Effect of glucagon-like peptide-1 receptor agonists and co-agonists on body composition: Systematic review and network meta-analysis. — Karakasis et al., 2025, Metabolism: clinical and experimental. DOI: 10.1016/j.metabol.2024.156113

[13] Incretin-Based Weight Loss Pharmacotherapy: Can Resistance Exercise Optimize Changes in Body Composition? — Locatelli et al., 2024, Diabetes care. DOI: 10.2337/dci23-0100

[14] Effects of once-weekly semaglutide vs once-daily canagliflozin on body composition in type 2 diabetes: a substudy of the SUSTAIN 8 randomised controlled clinical trial. — McCrimmon et al., 2020, Diabetologia. DOI: 10.1007/s00125-019-05065-8

[15] Nutrition-First Support for GLP-1 and Dual Incretin Therapy in Obesity: A Practical Framework for Dietary Management, Symptom Tolerability, and Long-Term Weight Maintenance. — Zambrano-Villacres et al., 2026, Nutrients. DOI: 10.3390/nu18111751

冒頭の写真: 検査台に横たわる男性の体の上に、DXA検査装置のアームが配置されている様子(写真: Nick Smith photography / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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