かかとの痛み・足底腱膜炎と体重の関係 減量手術を待つ人では脂肪の量が足の痛みを予測

フランスの歩道で自転車をこぐ女性と歩く女性の足元を写した写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

大きく痩せた人の足に起きたこと

体重を大きく減らしたあと、足の痛みはどうなるのか。肥満と代謝の治療を専門とする施設で、前向きに集めた記録を振り返った研究がある[3]。10,305人のうち228人(2.2%)に足底腱膜炎の診断があり、そのうち肥満の手術を受けた163人を分析した[3]。85%が女性で、平均52.2歳、手術の前の平均BMIは45だった[3]。

手術のあと、平均BMIは34.8になり、余分な体重のうち平均51.0%が減った[3]。163人のうち146人(90%)で、足底腱膜炎とそれに伴う症状が解消した[3]。足底腱膜炎のために使った治療の種類の数は、手術の前の1人あたり1.9から、手術のあとは0.3に減った[3]。著者らは、手術のあとのBMIの低下が、足底腱膜炎での受診の減少と結びつき、症状の改善に寄与しているかもしれないと書いている[3]。

数字は大きいが、読み方には慎重でありたい。この研究には、手術を受けなかった人の比較の群がない[3]。足底腱膜炎はそもそも自然に治まっていくことの多い病気で、保存的な治療で90%の人が良くなるとされる[11]。手術のあとに治った人の中には、手術をしなくても治った人が含まれていてもおかしくない。比べる群のある研究としては、先の45人の研究があり、手術を受けた群では待機の群より足の痛みが大きく減っていた[5]。ただしこれも6か月の追跡で、45人の結果である。

どちらも、手術前の平均BMIが45前後という人たちの、手術による大きな減量の記録だ。過体重の人が食事で数kg減らしたときに足の痛みがどう変わるかを、無作為に分けて確かめた試験は、ここで見た研究の中にない。

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痩せてからでなければ、治療は始まらないのか

足の痛みのある人にとって、「まず痩せましょう」という助言は、ときに出口のない言葉に聞こえる。痛くて歩けないのに、どうやって痩せればいいのか、と。ここで見た論文の並びは、減量と治療を、先と後に並べてはいない。

2011年の総説によれば、初めは、休むこと、活動の調整、氷でのマッサージ、ストレッチといった、患者が自分で行う治療を数週間試す[11]。それでもかかとの痛みが続くなら、理学療法、足底板(インソール)、夜間の装具、ステロイドの注射など、医師が処方する治療を考える[11]。こうした保存的な治療で90%の人が良くなり、6か月以上続く治りにくい人には、体外衝撃波の治療や手術も選択肢になる[11]。氷での冷やし方やストレッチのやり方は、受診のときに医師に確かめておきたい。足の使いすぎによる障害を扱った2025年の総説も、休息、活動の調整、理学療法などの保存的な治療を基本に置き、難しい場合は足の専門の診療科、スポーツ医学、整形外科への紹介を考えるとしている[14]。

治療の場で、体重が多いことが壁になるとも限らない。保存的な治療を尽くしても治らない足底腱膜炎に、ふくらはぎの筋肉の1つの緊張を外科的に緩める手術を受けた30例(27人)を振り返った研究では、手術の前に症状が続いた期間は中央値で6.5年、平均BMIは29.3だった[10]。すべての結果の指標が有意に改善し、BMIが高いことは手術の結果を悪くしなかった[10]。著者らは、ふくらはぎの筋肉だけが硬く縮んでいると確かめられた場合には、BMIが高く長く続く足底腱膜炎でも、この手術の検討をためらうべきではないとしている[10]。1人の外科医が10年で行った手術の記録で、人数も少ない。それでも、体重を落としきるまで治療を待たなくてよい、という方向の材料にはなる。

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痛む足で、運動を足す前に考えること

減量のために運動を、と考えるのは自然だが、足が痛む時期には順番を考えたい。2025年の総説は、足の使いすぎによる障害を、繰り返しの負担が時間をかけて積み重なって起こるもので、ゆっくり始まり進んでいくと説明する[14]。体の側の要因として年齢、性別、遺伝のなりやすさ、体重、血の巡りを、外の要因として練習の誤り、環境、道具の不具合、靴を挙げる[14]。医師が尋ねるべき経緯には、新しく始めた運動や、運動の強さを上げたかどうかが含まれている[14]。

走りすぎと長時間の立ち仕事も、足底腱膜炎のなりやすさの要因に数えられている[11]。よく体を動かす人のメタ分析でも、BMIと体重は危険因子として残った[12]。運動を増やせば体重が減り、足が楽になる、という一本道を、ここで見た研究は示していない。

体格と足底腱膜炎の結びつきの多くは、痛みが出たあとに比べた研究から来ている[8]。大きく痩せた人の改善の記録も、比べる群のない研究か、6か月の小さな研究にとどまる[3][5]。

よくある誤解

「足の痛みは、体重で足がつぶれているせい」という説明には、裏づけのある部分と、説明しきれない部分がある。体重の増加と足の中ほどの圧の増加は、2年の追跡で同じ向きに動いていた[6]。一方、減量手術を待つ体格の大きい人たちでは、痛みの増え方を予測したのは脂肪の量のほうだった[5]。重さの数字だけでは、足の痛みを語りきれない。

「立ち仕事を続けているから、かかとが痛くなる」と決めつけるのも早い。立ち仕事と足底腱膜炎の系統的レビューは、見つかった研究がどれも偏りの危険を抱え、証拠の質は低いとした[16]。痛みのある人とない人を80人ずつ比べた研究でも、仕事で立っている時間や歩いている時間に差はなかった[9]。

「痩せないかぎり、足の痛みは治らない」も言い過ぎだ。足底腱膜炎の90%は保存的な治療で良くなるとされ[11]、BMIの高い人でも手術の結果は悪くなかった[10]。体重を減らすことと、痛みの治療を受けることは、同時に進められる。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • かかとの痛みが何週間続いたら受診するかを、今日のうちに決めておく。自分で行う治療を数週間試し、続くなら医師の治療に移るのが、総説の示す順番だった[11]。
  • 受診までの数週間に、痛みが強まらない範囲で行うストレッチの回数と、1回の秒数を決める。ストレッチは、足底腱膜炎で最初に自分で試す治療の1つに挙げられている[11]。
  • 痛む時期は、長く立つ・歩く時間を1日どれだけに区切るかを決める。活動の調整は、自分で行う治療に含まれている[11]。
  • この先2年で増やさない体重の上限を決める。2年の追跡では、体重の変化が足の中ほどの圧と、機能の制限の変化に結びついていた[6]。

痛む足でも、まず確かめてから選ぶ

足が痛む時期の運動は、増やすことより、医師と確かめた範囲で選ぶことから始まる。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。足の治療を受けている人は、どのレッスンに出てよいか、溶岩ホットヨガに参加してよいかを主治医に確かめてからにしたい。

オンザショア立川店では、ヨガだけで25種類以上のレッスンが組まれ、常温で行うヨガも、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガもある。ほかにピラティス、HIIT、ボクササイズ、女性専用のキックボクササイズ、パーソナルトレーニングがそろう。初めての人はヨガの体験レッスンから受けられ、60分で税込1,980円、ヨガマットとフェイスタオル1枚、バスタオル2枚のレンタルが料金に含まれる。

店は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口を出て徒歩1分の近さにある。営業は8:00〜23:30の年中無休で、平日と休日の区別はない。店の全体は公式サイト、料金は料金の案内、ヨガの体験は予約のページで見られる。

朝の一歩目のかかとの痛みが続くうちは、体験の予約より先に、足を診てもらえる医療機関を探す。

参考文献

[2] Age, Body Mass Index, and Spur Size Associated with Patients’ Symptoms in Plantar Fasciitis. — Cho et al., 2022, Clinics in orthopedic surgery. DOI: 10.4055/cios21263

[3] Effect of Surgical Weight Loss on Plantar Fasciitis and Health-Care Use. — Boules et al., 2018, Journal of the American Podiatric Medical Association. DOI: 10.7547/15-169

[5] Fat mass, but not fat-free mass, predicts increased foot pain with obesity, independent of bariatric surgery. — Walsh et al., 2018, Surgery for obesity and related diseases : official journal of the American Society for Bariatric Surgery. DOI: 10.1016/j.soard.2018.06.015

[6] Increase in body weight over a two-year period is associated with an increase in midfoot pressure and foot pain. — Walsh et al., 2017, Journal of foot and ankle research. DOI: 10.1186/s13047-017-0214-5

[8] Higher body mass index is associated with plantar fasciopathy/’plantar fasciitis’: systematic review and meta-analysis of various clinical and imaging risk factors. — van Leeuwen et al., 2016, British journal of sports medicine. DOI: 10.1136/bjsports-2015-094695

[9] Obesity and pronated foot type may increase the risk of chronic plantar heel pain: a matched case-control study. — Irving et al., 2007, BMC musculoskeletal disorders. DOI: 10.1186/1471-2474-8-41

[10] Do symptom duration and body mass index influence clinical outcome following proximal medial gastrocnemius release for recalcitrant plantar fasciitis? — Muhammad et al., 2026, Foot (Edinburgh, Scotland). DOI: 10.1016/j.foot.2026.102232

[11] Diagnosis and treatment of plantar fasciitis. — Goff et al., 2011, American family physician.

[12] Risk Factors for Plantar Fasciitis in Physically Active Individuals: A Systematic Review and Meta-analysis. — Hamstra-Wright et al., 2021, Sports health. DOI: 10.1177/1941738120970976

[14] Foot Conditions in Adults: Foot Pain and Overuse Disorders. — Clayborne et al., 2025, FP essentials.

[16] Systematic review: plantar fasciitis and prolonged weight bearing. — Waclawski et al., 2015, Occupational medicine (Oxford, England). DOI: 10.1093/occmed/kqu177

[17] Health-related quality of life is substantially worse in individuals with plantar heel pain. — Landorf et al., 2022, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-022-19588-5

冒頭の写真: フランスの歩道で、自転車をこぐ女性と歩く女性の足元を写した写真(写真: Philippe Alès / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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宮川涼 Founder
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