減量で炎症はおさまるのか 1年でCRPが4割下がった試験と、10%痩せても動かなかったIL-6

採取された血液の検体が入った管血液を調べるための検体を入れた容器 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

同じだけ痩せても、運動で痩せた側のCRPが大きく下がった

減らす方法で、炎症の目印の動き方は変わるのか。食事と運動の効果は、ふつうの生活習慣の改善では混ざってしまう。そこを分けた試験がある。お腹まわりに脂肪の多いアジア系の男性80人(BMI30以上、腹囲90cm以上、平均42.6歳)を、1日の食事を約500kcal減らす群と、中くらいの強さの有酸素運動と筋力の運動を週200〜300分行って消費を同じだけ増やす群に分け、24週間続けた[1]。

エネルギーの不足は1日あたり456kcalと455kcalでほぼ同じ、体重の減少も3.6kgと3.3kg、腹囲の減少も3.4cmと3.6cmで、2つの群はほぼ同じだけ痩せた[1]。違いが出たのは体の中身である。運動の群は脂肪の量の減り方が大きく(3.9kgと2.7kg)、hs-CRPの下がり方も大きかった(1Lあたり2.11mgと1.49mg)[1]。インスリンの効きにくさの指標も運動の群で大きく下がり、アディポネクチンが増えたのは運動の群だけだった[1]。著者らは、運動で脂肪を減らすほうが、食事で減らすより、炎症とインスリンの効き方の改善に効果的だったと結論している[1]。

閉経後の女性でも似た傾向が見られた。過体重の閉経後の女性を、食事の群(97人)、主に運動の群(98人、週4時間の運動に少しの食事制限)、比較の群(48人)に分け、どちらの介入も16週間で5〜6kgの減量を目標にした試験である[5]。2つの介入群はともに目標の減量を果たした[5]。比較の群と比べ、hs-CRPは主に運動の群で下がり(比較の群に対する比0.64)、食事の群では統計的に境界線上の低下だった(同0.77)[5]。運動の群と食事の群を直接比べた比は0.83で、著者らは運動のほうがより効いた可能性がある、と控えめに書いている[5]。

この試験には、もう1つ大事な観察がある。体脂肪率の変化で調整すると効果は弱まって有意でなくなり、体力の変化で調整したときにも、より小さな程度で弱まった[5]。運動の効果の多くは、体脂肪率の減り方と体力の伸びを通じて表れていた、ということになる[5]。IL-6とアディポネクチンには、どちらの群でも効果が見られなかった[5]。同じ「炎症の目印」でも、CRPは動き、IL-6は動かない。目印によって、動き方はそろわない。

一方、食事の制限の仕方を比べた試験では、差が出なかった。2型糖尿病の危険がある成人209人を、週3日だけ朝8時から昼12時までに必要量の30%を食べる断食の型、30%のカロリーを減らす型、通常の対応に分けた6か月の試験の一部で、介入の2群については体重の減り方が中央値を上回った人を調べた[17]。CRPとTNF-αは6か月で下がったが、断食の型とカロリー制限の型の間に差は見えず、脂肪組織の炎症の遺伝子にも違いは見られなかった[17]。

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血液の外でも、炎症の目印は動いていた

炎症の目印は、血液検査の数字だけではない。先の脂肪組織の研究では、ごく低いカロリーの食事を28日続けた後、炎症に関わる100の遺伝子の働きが変わっていた[16]。同じ食事を2日続けただけでは、この変化は見られなかった[16]。28日後の遺伝子の働きの全体の形は、減量前の自分より、肥満でない人のほうに近づいていた[16]。炎症を起こす側の物質が減り、炎症を抑える側の物質が増える、という向きの変化である[16]。

腸の粘膜まで調べた研究もある。先に触れた、体重を平均10.1%減らした閉経前の女性10人の試験である[14]。減量の後、直腸からS状結腸にかけての粘膜では、TNF-α、IL-1β、IL-8、MCP-1という炎症の物質の濃度が25〜57%下がり、T細胞は28%、マクロファージは42%減っていた[14]。10人の、仕組みを確かめる段階の研究だが、脂肪組織の外の臓器にも炎症があり、減量で引いていく様子を示している。

ただ、すべての報告が同じ向きを向いているわけでもない。減量の研究で取った脂肪組織の細胞の代謝を、遺伝子の働きで地図のように描いた研究では、多くの人で、減量の最中と体重の維持の時期に、主な代謝の働きが軒並み下がっていた[11]。それと並行して、インターフェロンやインターロイキンといった免疫に関わる働きが、むしろ強まっていた[11]。著者らは、減量の後の脂肪組織の炎症には、良い面と悪い面の両方を示した研究があり、仕組みのつながりをこれから組み立てる段階だと述べている[11]。強まった免疫の働きが体にとって良いものか悪いものかは、まだ決められていない。血液のCRPが下がることと、脂肪組織の中の免疫の働きが静まることは、同じ出来事ではないのかもしれない。

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体重が戻ると、炎症はどうなるのか

減量の後には、たいてい体重を保つという、より長い課題が待っている。2025年の総説は、減量に取り組む人の多くが、下がった体重を保てないことを出発点にしている[6]。減量の後の体重の戻りは、心臓や血管の病気と死亡の危険を高める[6]。脂肪組織の炎症は、肥満の代謝の乱れをつなぐ重要な役割を持つが、減量とその後の体重の戻りに対する脂肪組織の反応は、体重が動かない肥満の状態とは違い、しかもはるかに研究が少ない、と総説は書いている[6]。

2008年の総説も、減量の期間があれば炎症の不利な状態は戻せるとしたうえで、その改善を長く保つために、下がった体重をどれだけの期間保つ必要があるかは、さらに研究が要ると結んでいた[10]。76件をまとめた2018年のレビューでも、観察の期間は長くて2年だった[8]。下がったCRPが、体重が戻ったときにどこまで戻るのかを、はっきり示した試験は、この記事で読んだ範囲には無い。

体重の上下を繰り返すことが代謝と体組成に何を残すかは「リバウンドを繰り返すと痩せにくくなるのか 代謝と体組成を調べた23研究の答え」に詳しい。炎症の目印について、いま言えるのは、減らした体重を保つことが下がった値を保つための前提になりそうだ、というところまでである。

よくある誤解

「体重が減れば、炎症の数字はどれもそろって下がる」と思われがちだ。16週間の試験では、hs-CRPとレプチンは下がったが、IL-6とアディポネクチンには効果が見られなかった[5]。PCOSの女性の試験では、10%痩せてもTNF-αとIL-6は動かなかった[19]。目印ごとに、動き方は違う。

「炎症を下げる特別な食材や食べ方がある」という期待も根強い。76件のまとめは、カロリーを抑えた食事が、中身と関係なく炎症を下げていたとした[8]。断食の型とカロリー制限の型を比べた試験でも、炎症の目印に差は見えなかった[17]。炎症を抑える働きは、特定の食材より、カロリーを抑えたこと自体と結びついていた[8]。

「同じだけ痩せれば、方法は何でも同じ」というのも半分しか当たらない。食事の制限の型どうしでは差がなかった一方、食事で痩せた人と運動で痩せた人を比べると、運動の側でhs-CRPが大きく下がった試験[1]と、運動の側で下がり方が大きかった可能性を示した試験[5]がある。その違いは、脂肪の減り方と体力の伸びで多くが説明された[5]。

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今日からできること

  • 減量の目標を、今の体重の何%にするかを先に決める。炎症の目印の改善は、体重を10%以上減らした研究でいちばん大きかった[10]。
  • 中くらいの強さの有酸素の運動に、筋力の運動を週に何回組み合わせるかを決める。食事で痩せた群とほぼ同じだけ痩せた、有酸素と筋力の運動を組み合わせた群のほうが、hs-CRPと脂肪の量が大きく下がった[1]。
  • 食事を減らす型を、週3日だけ食べる量を大きく減らす型にするか、30%のカロリーを減らし続ける型にするかを選び、何週間続けるかを決める。6か月の試験で、2つの型の間に炎症の目印の差はなかった[17]。糖尿病の薬を使っている人は、どちらの型も始める前に医師に確かめる。
  • 中くらいの強さの運動を、週に何分まで増やすかを決める。1年の介入は、中くらいの強さの運動を週175分まで増やすよう相談を重ね、体重を8.8%減らした群でhs-CRPの中央値が43.6%下がった[4]。

CRPの値を医師と確かめてから

炎症の目印が動いた試験の多くは、何か月も運動と食事を続けた人たちのものだった。続ける運動を探す前に、確かめる順番がある。健診で再検査や受診を勧められた人は、その受診を先に済ませる。関節や腸の炎症の病気など、炎症の値で通院している人は、溶岩ホットヨガに入ってよいかを主治医に確かめ、まずは常温のヨガを選ぶ。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

オンザショア立川店の営業は8:00〜23:30で、年中無休。JR立川駅の北口を出て1分歩くと、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fのスタジオに着く。溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、HIIT、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、パーソナルトレーニングがそろい、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。最初の1回はヨガの体験で、60分、税込1,980円。ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルがこの中に含まれる。

店のことはオンザショアのトップページ、金額は料金のページ、体験はヨガ体験の予約で確かめられる。

前の年の結果票も取り出し、CRPが同じ高感度の測り方で測られているかを確かめてから、2年分の値を比べる。

参考文献

[1] Exercise-Induced Weight Loss is More Effective than Dieting for Improving Adipokine Profile, Insulin Resistance, and Inflammation in Obese Men. — Khoo et al., 2015, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2015-0025

[3] Impact of Physical Activity and Weight Loss on Fat Mass, Glucose Metabolism, and Inflammation in Older African Americans with Osteoarthritis. — McLeod et al., 2020, Nutrients. DOI: 10.3390/nu12113299

[4] A 1-year lifestyle intervention for weight loss in individuals with type 2 diabetes reduces high C-reactive protein levels and identifies metabolic predictors of change: from the Look AHEAD (Action for Health in Diabetes) study. — Belalcazar et al., 2010, Diabetes care. DOI: 10.2337/dc10-0728

[5] Effect of Weight Loss with or without Exercise on Inflammatory Markers and Adipokines in Postmenopausal Women: The SHAPE-2 Trial, A Randomized Controlled Trial. — van Gemert et al., 2016, Cancer epidemiology, biomarkers & prevention : a publication of the American Association for Cancer Research, cosponsored by the American Society of Preventive Oncology. DOI: 10.1158/1055-9965.EPI-15-1065

[6] Influence of Weight Loss and Weight Regain on Adipose Tissue Inflammation. — Caceres et al., 2025, Arteriosclerosis, thrombosis, and vascular biology. DOI: 10.1161/ATVBAHA.125.322196

[8] Weight loss is a critical factor to reduce inflammation. — Bianchi, 2018, Clinical nutrition ESPEN. DOI: 10.1016/j.clnesp.2018.08.007

[10] Obesity and inflammation: the effects of weight loss. — Forsythe et al., 2008, Nutrition research reviews. DOI: 10.1017/S0954422408138732

[11] Stratifying cellular metabolism during weight loss: an interplay of metabolism, metabolic flexibility and inflammation. — Tareen et al., 2020, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-020-58358-z

[14] Diet-induced weight loss reduces colorectal inflammation: implications for colorectal carcinogenesis. — Pendyala et al., 2011, The American journal of clinical nutrition. DOI: 10.3945/ajcn.110.002683

[16] Weight loss regulates inflammation-related genes in white adipose tissue of obese subjects. — Clément et al., 2004, FASEB journal : official publication of the Federation of American Societies for Experimental Biology. DOI: 10.1096/fj.04-2204com

[17] Impact of Achieved Weight Loss by Intermittent Fasting Plus Early Time-Restricted Eating and Calorie Restriction on Systemic and Adipose Tissue Markers of Inflammation in Adults at Risk of Type 2 Diabetes: An Exploratory Sub-Study. — Turner et al., 2025, Journal of human nutrition and dietetics : the official journal of the British Dietetic Association. DOI: 10.1111/jhn.70137

[19] The effect of weight loss on inflammation in obese women with polycystic ovary syndrome. — Olszanecka-Glinianowicz et al., 2008, Endokrynologia Polska. DOI:

冒頭の写真: 採取された血液の検体が入った管。血液を調べるための検体を入れた容器(写真: Dotodot / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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