メタボ健診の特定保健指導で体重は減ったのか 参加者の1.98kgと割り当ての差0.29kg

ポーランドで撮影された写真血圧計を使って血圧を測っている場面 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体重と腹囲が動いた人の特徴

指導を終えた人の中でも、変わり方には偏りがあった。積極的支援の対象者76,565人の分析は、性別とBMIで人を分けている[8]。BMIで標準、過体重、肥満の3つの区分を作り、指導の中で受けた支援の量を示す「支援の点数」とも突き合わせた[8]。

男性では、支援の点数が多いほど、そして体が大きいほど、体重の減りが大きかった[8]。女性では、この2つの関係は統計的に意味のある水準にならなかった[8]。腹囲の減り方では、むしろ標準体重の女性のほうが、肥満の女性を上回った[8]。腹囲では対象になったがBMIは標準という女性で、腹囲がよく動いたことになる。著者らは、体重と腹囲の減り方が体の大きさや支援の量とどう結びつくかに、男女の差があったとまとめている[8]。

では、1年で数kgや数cm動いたことは、体の中でどんな意味を持つのか。特定健診のデータで、BMI25以上の20,326人の1年間の体重と腹囲の変化を、その後の腎臓の働きを示す値(推算糸球体ろ過量、eGFR)の変化と突き合わせた研究がある[5]。もとになったのは、2008〜2011年の40〜74歳の参加者664,926人の記録である[5]。eGFRは全体として下がる傾きにあり、その傾きは−0.59だった[5]。

約5%の変化を境目にすると、体重も腹囲も変わらなかった群と比べて、両方が減った男性では3年後のeGFRが1.75高く、両方が増えた女性では3.44低かった[5]。境目の値を変えても、尿のたんぱくを結果に置いても、同じ傾向が出た[5]。観察研究なので、減ったから良くなったという因果までは言えない。それでも、男性では減った側で、女性では増えた側で差が目立ったという、男女で違う形が数字に表れている。

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早食いに的を絞ると、何が変わったか

特定保健指導の中身を変えたらどうなるか、という問いに答えた試験もある。農村部に住む中年の市民で、開始時に代謝症候群のあった141人を対象に、早食いに焦点を当てた指導を足す群と、通常の指導だけの群を比べた[3]。どちらの群も厚生労働省の指針に沿った代謝症候群の標準的な指導を受け、介入の群だけが、食べる速さに絞った指導を上乗せされた[3]。

1年後、代謝症候群に当てはまる人の割合は、介入の群で対照の群より有意に低かった(p=0.003)[3]。開始時から1年後までの体重、BMI、腹囲、中性脂肪の減り方も、介入の群のほうが大きかった[3]。著者らは、早食いに焦点を当てた集中的な指導は、標準的な日本の保健指導だけより代謝症候群の改善に効果的だと結論している[3]。

読むときは、試験の形に気をつけたい。群は無作為に分けられておらず、著者ら自身が、無作為化のないよく設計された対照試験という証拠の水準を記している[3]。人数も141人と小さい。体重がどれだけ多く減ったかという差の大きさまでは、この報告の数字からは読み取れない。それでも、指導に「早食い」という具体的な的を1つ足すことが、標準の指導に上乗せの成果をもたらしうることは示している。面談で「食事に気をつけて」と言われるより、「食べる速さ」と一点を指されるほうが、翌日の昼の弁当で思い出しやすいのかもしれない。

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面談は画面越しでも届くのか

面談をどの形で受けるかも、続けやすさに関わる。2020年4月1日から2021年3月31日までに、オンラインか対面で指導の面談を受け、翌年の健診を受けた1,431人を比べた前向きの観察研究がある[15]。初回の面談から90日以上たってからの健診であることが条件だった[15]。オンラインは455人(31.8%)、対面は976人(68.2%)で、オンラインの群は男性が47.0%、平均年齢49.9歳、対面の群は男性が50.3%、平均51.1歳である[15]。

2つの群の背景の違いを、傾向スコアという統計の方法でそろえたうえで、BMIの変化を比べた[15]。オンラインの群の対面の群に対する差は−0.014(95%信頼区間−0.157〜0.129)で、あらかじめ決めた「劣っていない」と言える幅0.175の内側に収まった[15]。著者らは、BMIへの効果について、オンラインの面談は対面に劣らないとみられると結論している[15]。

無作為に分けた試験ではないので、どちらを選んだかに本人の事情が混ざっている可能性は残る。それでも、仕事を休む、移動の時間を取るといった手間が面談を受けない理由になっているのなら、画面越しの面談は十分に選ぶ価値のある形だと言える。

腹囲が基準に届かない人の、見えにくい危険

制度の入り口が腹囲である以上、腹囲が基準に届かない人は、危険が高くても指導の対象から外れやすい。総説も、肥満ではないのに心臓や代謝の危険が高い人を見つけきれていないことを、制度の限界として挙げていた[18]。

その危険が数字に出た研究がある。日本の健診のデータで9,260人を追い、観察の始まりから3年以内に糖尿病になった人を除いたうえで、その後に糖尿病になった259人の体重の動きを調べた[9]。参加者の61.4%は男性だった[9]。BMI25以上の肥満の群では、平均のBMIは糖尿病の発症の前に上がり、その後に下がった[9]。BMI25未満の群では、平均のBMIは下がってから横ばいになり、そのあとに発症していた[9]。肥満でない群では、発症の前にBMIが年0.15以上減った人のほうが、0.15以上増えた人より多かった[9]。著者らは、肥満でない人では体重の減少が糖尿病の発症に先立つと結論している[9]。

体重が減ったのは良い知らせ、とは限らないということになる。著者らは、糖尿病の基準には届かないが血糖の値が上がっている肥満でない人を、糖尿病になりやすい群として扱い、減量に重きを置かない生活の指導をすべきだとしている[9]。腹囲も体重も問題がないように見える結果票で、血糖の欄だけが年ごとに少しずつ上がっていく人は、保健指導の案内が来なくても、医師に相談してよい立場にいる。

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よくある誤解

「保健指導を受ければ数kgは痩せる」と期待すると、境目の研究の数字に驚くことになる。割り当ての効果は1年で−0.29kgにとどまり、3〜4年目には意味のある差が消えた[2]。参加者の1.98kgという値は、指導を受けることを選んだ人の数字で、選択の偏りがありうる[4]。

反対に「保健指導は意味がない」と切り捨てるのも、研究の並びとかみ合わない。参加者では体重と腹囲の減少が3年ほぼ保たれ、薬を始める人の割合も小さかった[4]。境目の研究でも、外来の受診日数は1.3日少なかった[1]。早食いに絞った指導を上乗せした試験では、1年後の代謝症候群の割合が下がっていた[3]。言えるのは、平均すれば効果は小さく、受けた人と受けた中身によって差が出る、というところまでだ。

「腹囲が基準内なら、健診の結果は気にしなくてよい」という受け止め方も危うい。肥満でない人では、糖尿病の発症の前に体重が減っていく傾向があった[9]。総説も、肥満でない高い危険の人を見つけきれていない点を制度の弱みとしている[18]。

今日からできること

  • 余暇の運動の強さを、なしから低い強さへ、低い強さから中くらいへと一段上げる時期を決める。働く人を追った調査では、男性は余暇の運動が低い強さまで上がるだけでもBMIと腹囲が改善し、女性でも余暇の運動の強さと腹囲は逆向きに結びついていた[17]。
  • 非喫煙、BMI25未満、定期的な運動、健康的な食習慣、節度ある飲酒の5つのうち、いま守れている数を数え、次に増やす1つと始める月を決める。5つすべてを守る人は、0〜2つの人に比べて、高血圧と糖尿病になる危険がほぼ半分だった[13]。
  • 1回の食事にかける時間を何分にするかを決める。早食いに焦点を当てた指導を上乗せした試験では、1年後に代謝症候群に当てはまる人の割合が下がった[3]。
  • 面談の形を選べるなら、オンラインと対面のうち、続けやすい方を選ぶ。オンラインの面談でも、BMIの変化は対面に劣らなかった[15]。
  • 腹囲や体重に問題がなくても、結果票の血糖の値が前の年より上がっていたら、その年のうちに医師に見せる日を決める。肥満でない人では、糖尿病の前に体重が減っていく傾向があり、著者らは血糖の上がっている肥満でない人を見つけ出すべきだとしている[9]。

面談のない日々に、続ける手がかりを

保健指導の面談で決めた生活の変え方は、面談のない日々に続くかどうかで決まる。JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fのオンザショア立川店は、8:00〜23:30の営業で年中無休、平日も週末も開いている時間は変わらない。

レッスンは、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、HIIT、ボクササイズ、女性専用のキックボクササイズ、パーソナルトレーニングがあり、ヨガだけでも25種類以上を数える。初めての人に向けたヨガの体験レッスンは60分・税込1,980円で、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。健診で血圧や血糖について受診を勧められている人は、溶岩ホットヨガに参加してよいかを医師に確かめてから、常温のヨガを入り口にしたい。店の案内はトップページ、料金は料金表、ヨガの体験の予約は受付ページで確かめられる。

次の保健指導の面談では、面談のない週に続いたことと続かなかったことを、1つずつ担当者に話す。

参考文献

[1] Impact of the national health guidance intervention for obesity and cardiovascular risks on healthcare utilisation and healthcare spending in working-age Japanese cohort: regression discontinuity design. — Fukuma et al., 2022, BMJ open. DOI: 10.1136/bmjopen-2021-056996

[2] Association of the National Health Guidance Intervention for Obesity and Cardiovascular Risks With Health Outcomes Among Japanese Men. — Fukuma et al., 2020, JAMA internal medicine. DOI: 10.1001/jamainternmed.2020.4334

[3] Association between intensive health guidance focusing on eating quickly and metabolic syndrome in Japanese middle-aged citizens. — Ekuni et al., 2020, Eating and weight disorders : EWD. DOI: 10.1007/s40519-018-0522-1

[4] Rationale and Descriptive Analysis of Specific Health Guidance: the Nationwide Lifestyle Intervention Program Targeting Metabolic Syndrome in Japan. — Tsushita et al., 2018, Journal of atherosclerosis and thrombosis. DOI: 10.5551/jat.42010

[5] Sex-specific associations between annual kidney function changes and weight/waist changes in overweight Japanese: Japan Specific Health Checkup cohort. — Ozu et al., 2026, Endocrine journal. DOI: 10.1507/endocrj.EJ25-0259

[7] Evaluating the Effectiveness of Letter and Telephone Reminders in Promoting the Use of Specific Health Guidance in an At-Risk Population for Metabolic Syndrome in Japan: A Randomized Controlled Trial. — Murayama et al., 2023, International journal of environmental research and public health. DOI: 10.3390/ijerph20053784

[8] Factors Affecting Body Weight/Waist Circumference Changes after Specific Health Guidance for Obese People with CVD Risk Factors in Japan. — Okuda et al., 2026, Journal of atherosclerosis and thrombosis. DOI: 10.5551/jat.65943

[9] Characterization of individuals in whom body weight loss precedes diabetes onset: a retrospective, observational, longitudinal cohort study based on health checkup in Japan. — Shikata et al., 2026, Endocrine journal. DOI: 10.1507/endocrj.EJ25-0230

[13] Healthy Lifestyle and Incident Hypertension and Diabetes in Participants with and without Chronic Kidney Disease: The Japan Specific Health Checkups (J-SHC) Study. — Wakasugi et al., 2022, Internal medicine (Tokyo, Japan). DOI: 10.2169/internalmedicine.8992-21

[15] Comparison of BMI changes in Japanese adults receiving face-to-face versus online counseling for specific health guidance: a noninferiority prospective observational study. — Kanamori et al., 2024, Journal of occupational health. DOI: 10.1093/joccuh/uiae026

[17] Can leisure-time physical activity improve health checkup results? Evidence from Japanese occupational panel data. — Oshio et al., 2016, Journal of occupational health. DOI: 10.1539/joh.15-0336-OA

[18] The Specific Health Checkups and Specific Health Guidance Program: A Strategy for the Prevention of Cardiovascular Disease in Japan. — Hirata et al., 2026, Journal of atherosclerosis and thrombosis. DOI: 10.5551/jat.RV22047

冒頭の写真: ポーランドで撮影された写真。血圧計を使って血圧を測っている場面(写真: Kris D from Metropolia Silesia, Upper Silesia ( Oberschlesien ) / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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