食べずに運動を重ねると体に何が起きるのか 利用可能エネルギーの不足と、月経・骨の実験

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「食べてはいけない」が強い人の月経

食べる量そのものとは別に、食べ方への構えを調べた研究がある[12]。運動する女性(平均23歳、BMI21.1、運動量は平均で週333分)を、食べることを意識して抑える傾向の強さを測る質問票の点数で2つに分けた[12]。13点以上を抑制が強い群とし、30人がこちらに、56人が普通の群に入った[12]。月経の状態は、毎日の尿のホルモンで判定している[12]。

利用可能エネルギーは、抑制が強い群で除脂肪量1kgあたり35.0kcal、普通の群で42.0kcalと、強い群のほうが低かった[12]。ところが、30kcal未満という「低い」判定に当てはまる人の割合は、2つの群で差がなかった[12]。月経の乱れ(無月経、月経の間隔があくこと、無排卵、黄体期の不全)は、抑制が強い群で28人中21人の75.0%、普通の群で47人中24人の51.1%に見られ、強い群のほうが多い[12]。

計算上の「低い」に当てはまる人の割合は変わらないのに、月経の乱れは多い。著者らも、抑制が強い女性は利用可能エネルギーが低く、月経の乱れが多かったとしながら、強い抑制そのものは「低い」判定とは結びつかなかったと書いている[12]。過去のデータを分け直した研究なので、抑える構えが乱れを起こしたとまでは言えない。それでも、30という線の上か下かだけを見ていると、取りこぼす人が出ることは示している。

もう1つ、数字は普通の群にも目を向けさせる。抑制が普通の群でも、半数を超える女性に何らかの月経の乱れがあった[12]。ただし対象は週に平均5時間半ほど運動する女性たちで、尿のホルモンで見つかる軽い乱れも含めた数字である[12]。運動する女性に月経の乱れが多いことは、先のレビューも前提として書いている[7]。

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不足が長く続いた体の骨

ここまでの実験は、3日から3周期ほどの短い期間の話だった。長く続いた不足については、主に横断研究、つまり一時点で比べた研究が手がかりになる。2018年のレビューは、短い不足では運動する女性で骨を壊す目印が上がり、骨をつくる目印が下がりうること、男性での反応はよく分かっていないことを整理した[5]。そのうえで、長く不足が続いている人では、骨量が少なく、骨の代謝が壊す側に傾き、骨の強さが落ち、疲労骨折の危険が高いことが横断研究から示唆されるとした[5]。

競技者を診る外来の記録を振り返った研究では、82人のエリート選手(女性は30.5%、平均23.4歳)のうち24%が相対的エネルギー不足と診断されていた[2]。疲労骨折は、診断された選手で70%、診断されなかった選手で25%に見られた[2]。診断された選手では、骨をつくる目印が筋力系の競技の選手より低く、骨を壊す目印は高かった[2]。腰椎と股関節のZスコア(同年代の平均からのずれ)も、相対的エネルギー不足のない選手より低かった[2]。手首側の骨とすねの骨の細かい構造を撮ると、どちらでも内部の骨の詰まり方が低く、体重を支えるすねの骨のほうで差が目立った[2]。

女性に絞った研究もある。週4時間以上運動し、骨にかかる負担による損傷を経験した15〜30歳の女性127人を調べた横断研究がある[3]。大腿骨の付け根の細い部分や仙骨という、危険度が高いとされる部位の損傷は、エネルギー不足をうかがわせる指標と、骨密度が同年代より低いことの両方と関連していた[3]。過去や現在の月経の乱れとは関連しなかった[3]。危険の要因が重なるほど、こうした部位の損傷の見込みは高まった[3]。少なくともこの研究では、月経の乱れがあったかどうかで、危険度の高い部位の損傷を見分けることはできなかった。

ただし、骨の研究は一様ではない。トライアスロンの選手を扱った2026年のレビューは、研究の多くが小さく横断的で、骨密度の一律の低下は見られなかったとした[19]。そのうえで、全員への画像検査や血液の目印の検査、サプリメントの補給を勧める証拠はなく、一人ひとりに合わせた評価のほうが望ましいと結論している[19]。この記事で見てきた、食べる量と運動量の釣り合いという出発点は、検査やサプリよりも手前にある。

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運動を楽しむ一般の女性に、どう下ろすか

冒頭の実験の「1日に平均129分走る」は、ヨガのレッスンを週に何回か受ける人の暮らしからは遠い。だからといって、利用可能エネルギーの話がアスリートだけのものというわけでもない。30という線を確かめた短期の実験も、閾値がないことを示した3周期の試験も、不足の深さで骨の反応を比べた試験も、対象は運動の習慣がない女性だった[4][7][15]。

そして、その試験が不足をつくった方法は、食事を減らすことと運動を増やすことの組み合わせである[4]。体重を落としたい時期に、食事を減らし、同時に運動も始める。それ自体は自然な流れで、責められることではない。ただ、2つを同時に大きく動かすと、研究が意図してつくった不足の条件に近づいていく[4][7]。

月経の止まりについて、2002年のレビューは、若い競技者の無月経を、問題のありうるしるしとして受け止め、練習の結果と片づけるべきではないとしている[14]。同じレビューは、摂食の障害がないかを評価し、骨粗しょう症を調べるべきだとも書く[14]。若い競技者についての記述で、大人の一般の女性にそのまま当てはまるとは限らない。

不足は、どこかの線を越えたときに突然問題になるものではない。3周期の試験の解析では、利用可能エネルギーが1上がるごとに乱れの見込みが9%下がり、これより上なら安全という線は見つからなかった[4]。

よくある誤解

「月経がきちんと来ていれば、エネルギーは足りている」と考えやすい。だが、月経が規則的な女性で、30kcalを下回る状態を4〜5日続けただけでLHの分泌の回数が下がった実験がある[7]。冒頭の10人も月経は規則的だったが、食事を減らした3日間で骨をつくる目印が下がった[6]。危険度が高いとされる部位の骨の損傷は、月経の乱れの経験とは関連しなかった[3]。

「30kcalを下回らなければ安全」という受け取り方も、研究とずれる。3周期の試験では、乱れは30を上回る人にも見られ、利用可能エネルギーの値で解析し直しても特定の閾値は現れず、値が下がるほど乱れの見込みは直線的に上がった[4][7]。

「運動で消費するのも、食事を減らすのも、体にとっては同じこと」とも言い切れない。冒頭の3日間の試験でも、2つの条件の差は有意でなく、ホルモンの下がり方は似ていた[6]。どちらの道で不足をつくっても、体には不足として届いている。

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

今日からできること

  • 運動の時間を増やすときは、1週間あたり何分まで増やすかを先に決め、食事を大きく減らす週とは重ねない。運動量を急に増やして体重を減らした試験で、月経の乱れが起きた[7]。
  • 運動した日は、運動しない日より食事を減らさず、足す量を自分で決めておく。運動で使う分まで食べた条件に比べ、補いきれない条件では、最も軽い不足でも骨をつくる目印が下がった[15]。
  • 月経の周期の日数をカレンダーで数え、遅れや止まりが続いたら、次の周期を待たずに医師に相談する。
  • 骨のための検査やサプリメントを、不安だけを理由に自分の判断で始めない。トライアスロンの選手を扱ったレビューも、全員への検査や補給を勧める証拠はないとした[19]。

食べた量と動いた量を、両方見る

利用可能エネルギーは、食べた量と動いた量の両方を見ないと計算できない。オンザショア立川店のレッスンも、いまの運動量のまま続ける運動の1つとして選べる。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。月経が止まっている人や骨の病気で通院している人は、運動を続けてよいか、どのくらいまでかを先に医師に確かめ、溶岩ホットヨガはその答えを聞いてから考える。

レッスンは、溶岩プレートを敷いたスタジオで行うホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングと幅があり、ヨガだけで25種類以上ある。営業は8:00〜23:30で、年中無休。場所はJR立川駅北口から徒歩1分の、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fである。

ヨガの体験レッスンは60分で、税込1,980円。料金にはヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが含まれている。

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参考文献

[1] Beyond Menstrual Dysfunction: Does Altered Endocrine Function Caused by Problematic Low Energy Availability Impair Health and Sports Performance in Female Athletes? — Ihalainen et al., 2024, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-024-02065-6

[2] Impact of Relative Energy Deficiency in Sport (REDs) on Bone Health in Elite Athletes: A Retrospective Analysis. — von Brackel et al., 2025, Journal of cachexia, sarcopenia and muscle. DOI: 10.1002/jcsm.70082

[3] Low energy availability surrogates associated with lower bone mineral density and bone stress injury site. — Holtzman et al., 2022, PM & R : the journal of injury, function, and rehabilitation. DOI: 10.1002/pmrj.12821

[4] Menstrual Disruption with Exercise Is Not Linked to an Energy Availability Threshold. — Lieberman et al., 2018, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/MSS.0000000000001451

[5] Reduced energy availability: implications for bone health in physically active populations. — Papageorgiou et al., 2018, European journal of nutrition. DOI: 10.1007/s00394-017-1498-8

[6] Bone metabolic responses to low energy availability achieved by diet or exercise in active eumenorrheic women. — Papageorgiou et al., 2018, Bone. DOI: 10.1016/j.bone.2018.06.016

[7] Are menstrual disturbances associated with an energy availability threshold? A critical review of the evidence. — Salamunes et al., 2024, Applied physiology, nutrition, and metabolism = Physiologie appliquee, nutrition et metabolisme. DOI: 10.1139/apnm-2023-0418

[8] Effects of reduced energy availability on bone metabolism in women and men. — Papageorgiou et al., 2017, Bone. DOI: 10.1016/j.bone.2017.08.019

[12] Effect of high dietary restraint on energy availability and menstrual status. — Gibbs et al., 2013, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/MSS.0b013e3182910e11

[14] A review of the female athlete triad (amenorrhea, osteoporosis and disordered eating). — Golden, 2002, International journal of adolescent medicine and health. DOI: 10.1515/ijamh.2002.14.1.9

[15] Dose-response relationships between energy availability and bone turnover in young exercising women. — Ihle et al., 2004, Journal of bone and mineral research : the official journal of the American Society for Bone and Mineral Research. DOI: 10.1359/JBMR.040410

[19] Bone Health in Triathletes: Skeletal Loading, Low Energy Availability, and Bone Stress Injury-A Critical Narrative Review. — Lin et al., 2026, Medicina (Kaunas, Lithuania). DOI: 10.3390/medicina62101894

冒頭の写真: ゼッケンを着け、道路を集団になって走る女性ランナーたち(マラソンの大会)(写真: Whoisjohngalt / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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