女性の筋トレで体は太くなるのか 閉経後の12週で筋肉は1kg台、スクワットは30kg以上伸びた

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週2回か3回か、3セットか6セットか

回数を比べた試験がある。60歳を超え、サルコペニア(加齢で筋肉の量や力が落ちた状態)と判定された女性34人を、全身の筋力トレーニングを週2回行う群と週3回行う群に分けた12週間の試験だ[9]。メニューは8種目を10〜15回ずつ、各1セットという短い組み立てだった[9]。

筋力の合計は週2回の群で20.4%、週3回の群で21.0%伸び、骨格筋量は4.0%と7.0%増え、筋肉の質の指標は16.7%と13.6%改善した[9]。群の間に統計的な差はなかった[9]。骨格筋量の4.0%と7.0%は離れて見えるが、各群16〜18人の試験では差があるとは示されなかった。週の回数を1.5倍にしても、筋力の伸びの差は0.6ポイントだった[9]。著者らは、少ない頻度でも多い頻度と同じように筋力、筋肉量、筋肉の質を改善したと結論している[9]。この12週間、IGF-1とテストステロンの値は変わらなかった[9]。

量を比べた試験もある。閉経後の女性58人を、運動しない群、1種目6セットの群、1種目3セットの群に分けた12週間のランダム化比較試験で、種目はレッグプレス、膝を伸ばす種目、膝を曲げる種目、立ったままのかかと上げの4つだった[19]。脚の除脂肪量は6セットの群で6.1%、3セットの群で2.3%増え、6セットの群のほうが有意に多かった[19]。ところが、脚の最大筋力の伸びは両群で同じくらいだった[19]。セット数を倍にすると筋肉は余分に増えたが、力の伸びは変わらなかったのである。

週の回数を増やしても筋力と筋肉の伸びに差が出なかった試験[9]と、セット数を倍にした群で脚の除脂肪量が多く増えた試験[19]がある。ただ、対象はサルコペニアの高齢女性と閉経後の女性で別々であり、回数と量を同じ試験の中で直接比べたものはここには無い。126本の統合でも、週の頻度や総回数は効果の大きさと関連していなかった[11]。男女を問わない回数とセット数の研究は「筋トレは週何回・何セットが体組成に効くか 筋肉と脂肪で違う量の答えを読む」に譲る。

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たんぱく質を足すと、筋肉は余分に増えるのか

筋トレとたんぱく質は、ひと組で語られることが多い。女性の試験を並べると、上乗せが見えた試験と見えなかった試験の両方がある。

日本の地域に住む65〜80歳の健康な女性81人を、27人ずつ3つの群に分けた24週間のランダム化比較試験がある[1]。週2回の筋力トレーニングのあとにたんぱく質22.3gを含むホエイたんぱくを飲む群、筋トレだけの群、ホエイたんぱくだけの群である[1]。どの群も、1日のたんぱく質の総量は体重1kgあたり1.2g以上にそろえられていた[1]。骨格筋量の指数の増え方は、筋トレとたんぱく質の群が筋トレだけの群より大きく、筋トレだけの群はたんぱく質だけの群より大きかった[1]。握力と歩く速さも、筋トレとたんぱく質の群がたんぱく質だけの群より大きく伸びた[1]。

すでに運動に慣れた高齢の女性70人に週3回・12週間の筋力トレーニングを行い、ホエイたんぱく35gを運動の前に飲む群、後に飲む群、前後ともプラセボ(効き目のない偽の飲み物)を飲む群に分けた試験もある[2]。骨格筋量は前に飲んだ群で3.4%、後に飲んだ群で4.2%、プラセボの群で2.0%増えた[2]。筋力はそれぞれ8.1%、8.3%、7.0%伸び、10mを歩く時間は10.8%、11.8%、4.3%短くなった[2]。ホエイたんぱくは、前と後のどちらに飲んでも効果があった[2]。

一方、先の閉経後の女性55人の試験では、トレーニングにたんぱく質を足した群とトレーニングだけの群の間に、どの項目でも有意な差がなかった[10]。たんぱく質は除脂肪量1kgあたり1日2.5gという多い量である[10]。トレーニングをせずにたんぱく質だけを増やした群では体組成は変わらず、スクワットとデッドリフトの重さがわずかに伸びただけだった[10]。脂肪量が有意に減ったのは、むしろトレーニングだけの群のほうである[10]。著者らは、多いたんぱく質の食事を筋トレに組み合わせても、体組成と筋力にはっきりした上乗せはないとしている[10]。

いまの時点で言えるのは、こういうことだ。上乗せが見えたのは、65〜80歳の女性の試験[1]、運動に慣れた高齢の女性の試験[2]、比べる相手のたんぱく質が体重1kgあたり0.9gと少なかった若い女性の試験[12]だった。50代後半の閉経後の女性で、たんぱく質を多い量まで増やした試験では差が出なかった[10]。そして、たんぱく質だけを増やした群は、一方の試験では骨格筋量の指数の伸びが3群で最も小さく[1]、もう一方では体組成が変わらなかった[10]。主役は持ち上げる側にあり、たんぱく質はその脇を固める役と読める。ホエイたんぱくの試験全体は「ホエイプロテインで体は変わるか 補給試験で見分ける脂肪と筋肉への上乗せ」で扱っている。

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6年たつと、持ち上げた量で体重の行き先が分かれた

数か月の試験は、数か月の変化しか教えてくれない。閉経後の女性を6年追った研究は、その先を見せる[20]。運動の習慣がなかった平均56.3歳の女性122人が、筋力トレーニングの研究に参加した[20]。6年の時点での内訳は、最初に無作為に運動群へ入った65人、1年後に運動へ移ることを認められた対照の32人、最後まで対照のままだった25人である[20]。運動は8種目を2セット8回ずつ、最大の重さの70〜80%で週3回行い、体重をかける運動、ストレッチ、バランスの練習も加えた[20]。

6年間の平均の変化は、体重が0.83kg、全身の脂肪が0.64kgの増加だった[20]。ただし幅は大きく、標準偏差は体重で5.39kg、脂肪で4.95kgあった[20]。解析では、年齢、ホルモン療法を受けた年数、除脂肪組織の量の変化、開始時の体組成、もともとの運動習慣を調整した[20]。そのうえでも、運動の頻度と、頭上に押し上げる種目とスクワットで持ち上げた重さの総量は、体重、脂肪、胴の脂肪の増え方と逆向きに関連していた[20]。

両端を比べると分かりやすい。スクワットの総量が最も少ない3分の1の人たち(出席率に直すと2.5%相当)は、6年で体重、脂肪、胴の脂肪が有意に増えた[20]。最も多い3分の1の人たち(出席率64%相当)は、体重も、全身と胴の脂肪も保っていた[20]。週3回の予定に対する64%は、平均すると週2回弱にあたる。著者らは、筋力トレーニングは閉経後の女性が体重の増加と体組成の好ましくない変化を長く防ぐための現実的な方法だと結論している[20]。

この比較は、同じ研究の中でよく通った人とほとんど通わなかった人を並べたもので、通う回数そのものが無作為に割り振られたわけではない。よく通えた人は、ほかの暮らし方も違っていたかもしれない。通う回数を無作為に分けた試験ではない以上、言えるのは、スクワットで持ち上げた総量が多かった3分の1の人たちが、6年後も体重と脂肪を保っていたという記録までである[20]。

よくある誤解

「筋トレをすると、女性でも脚や腕がすぐ太くなる」と言われる。前半で見た閉経後の女性の12週間の試験では、筋肉は増えたものの、腕の筋肉の厚みの変化はmmの単位にとどまり、トレーニングだけの群では同じ期間に脂肪が減っていた[10]。

「閉経したら、もう筋肉はつかない」という思い込みもある。週2回・10週間の試験で閉経後の女性に筋肉の増加が見られなかったのは事実だ[5]。けれども、セット数を増やした試験や、組み立ての違う12週間の試験では、閉経後の女性でも筋肉が増えている[10][19]。量が足りなかった可能性を、著者ら自身が挙げている[5]。

「筋トレをするなら、プロテインを飲まなければ意味がない」とも言われる。閉経後の女性では、たんぱく質だけを増やした群の体組成は変わらず、トレーニングへの上乗せもはっきりしなかった[10]。上乗せが見えた試験でも、筋力はトレーニングをした群で伸びている[1][2]。

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今日からできること

  • 筋トレの日を週2日にするか3日にするか、続けられそうな側を先に選ぶ。高齢の女性の12週間の試験では、週2回と週3回で筋力と筋肉の伸びに差がなかった[9]。
  • 脚の種目を、1種目3セットにするか6セットにするかを決める。6セットの群は3セットの群より脚の除脂肪量が多く増え、最大筋力の伸びは同じくらいだった[19]。
  • 仕事のある日に、短い筋トレを入れる時刻と分数を決める。勤務日に10分ずつ続けた12週間で筋肉量が増えた研究がある[7]。
  • ホエイたんぱくを飲むなら、筋トレをする日に、運動の前に飲むか後に飲むかを決める。35gを前か後に飲んだ群は、どちらもプラセボの群より骨格筋量が増えた[2]。
  • 筋トレの日にスクワットの重さと回数を記録し、月ごとの総量を前の月と比べる。6年の記録では、通った頻度とスクワットで上げた重さの総量が多い人ほど、体重と脂肪の増え方が小さかった(観察の解析)[20]。

筋トレの試験と、スタジオのレッスンの違い

重りを使う筋トレの記録と、オンザショア立川店のレッスンは、分けて読む必要がある。6年の研究で体重の維持と結びついていたのは、重りを使う8種目の筋トレの頻度と量だった。店にあるのは、溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングで、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。店はJR立川駅北口から徒歩1分の東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにあり、営業は8:00〜23:30で年中無休。

体験レッスンはヨガで、60分・税込1,980円。バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが料金に含まれる。

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重りを手に取るときは、腕が太くなるかどうかではなく、12週間で何kg上げられるようになりたいかを基準に重さを選ぶ。

参考文献

[1] Effect of whey protein supplementation after resistance exercise on the muscle mass and physical function of healthy older women: A randomized controlled trial. — Mori et al., 2018, Geriatrics & gerontology international. DOI: 10.1111/ggi.13499

[2] Effects of Whey Protein Supplementation Pre- or Post-Resistance Training on Muscle Mass, Muscular Strength, and Functional Capacity in Pre-Conditioned Older Women: A Randomized Clinical Trial. — Nabuco et al., 2018, Nutrients. DOI: 10.3390/nu10050563

[3] Muscle mass gain after resistance training is inversely correlated with trunk adiposity gain in postmenopausal women. — Orsatti et al., 2012, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0b013e318239f837

[5] Resistance training alters body composition in middle-aged women depending on menopause – A 20-week control trial. — Isenmann et al., 2023, BMC women’s health. DOI: 10.1186/s12905-023-02671-y

[7] Resistance exercise snacks improve muscle mass in female university employees: a prospective, controlled, intervention pilot-study. — Brandt et al., 2024, Frontiers in public health. DOI: 10.3389/fpubh.2024.1347825

[9] Effects of Different Resistance Training Frequencies on Body Composition, Muscular Strength, Muscle Quality, and Metabolic Biomarkers in Sarcopenic Older Women. — Dos Santos et al., 2024, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0000000000004827

[10] Analysis of combinatory effects of free weight resistance training and a high-protein diet on body composition and strength capacity in postmenopausal women – A 12-week randomized controlled trial. — Ioannidou et al., 2024, The journal of nutrition, health & aging. DOI: 10.1016/j.jnha.2024.100349

[11] It’s never too late: The impact of resistance training on strength and body composition in females across the lifespan – A systematic review and meta-analysis. — Isenmann et al., 2026, Journal of science and medicine in sport. DOI: 10.1016/j.jsams.2026.03.002

[12] Effects of High Versus Low Protein Intake on Body Composition and Maximal Strength in Aspiring Female Physique Athletes Engaging in an 8-Week Resistance Training Program. — Campbell et al., 2018, International journal of sport nutrition and exercise metabolism. DOI: 10.1123/ijsnem.2017-0389

[16] The Effects of Resistance Training on Muscular Fitness, Muscle Morphology, and Body Composition in Elite Female Athletes: A Systematic Review. — Zouita et al., 2023, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-023-01859-4

[19] Resistance Training Volume Enhances Muscle Hypertrophy, but Not Strength in Postmenopausal Women: A Randomized Controlled Trial. — Nascimento de Oliveira-Júnior et al., 2022, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0000000000003601

[20] Resistance training predicts 6-yr body composition change in postmenopausal women. — Bea et al., 2010, Medicine and science in sports and exercise. DOI: 10.1249/MSS.0b013e3181ca8115

冒頭の写真: 木の床に敷いた紫色のマットに座り、両手にピンク色の小さなダンベルを持つ女性(写真: Shixart1985 / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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宮川涼 Founder
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