運動のあとも消費は続くのか アフターバーン(EPOC)の大きさを測った研究

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筋トレのあとは38時間か、ほとんど変わらないか

筋トレの後のEPOCは、何時間続くかという点で研究の答えが大きく分かれる。健康な男性7人(平均22歳)が、ベンチプレス、パワークリーン、スクワットを4周する31分の高い強度の筋トレを行い、それぞれ10回が限界の重さで、続けられなくなるまでくり返した。酸素の取り込みは、運動の34時間前から48時間後までの決まった時刻に、同じ時刻の基準の値と比べて測っている。[4]

酸素の取り込みは、運動の直後、14時間後、19時間後、38時間後に有意に高かった。運動後の2日間の1日平均の値も、基準の日より高かった。著者らは、筋トレの後のEPOCは、それまで報告されていた16時間をはるかに超えて続くと結論し、体重の管理における高い強度の筋トレの役割を調べる研究を求めた。[4]

一方、正反対に近い結果もある。筋トレに慣れた男性8人(平均22歳)が、1回だけ持ち上げられる最大の重さの85%で、合計1万kgと2万kgを挙げる2種類の筋トレを行った。運動中の消費は2万kgの日が484kcalで、1万kgの日の247kcalより大きかった。2万kgの日の12時間後には、血液中のクレアチンキナーゼ(CK)も基準より上がっていた。[6]

けれども、運動の8.5時間前と1.5時間前、運動の12、24、36、48時間後に測った安静時の代謝には、時間による差も、2つの日の差もなかった。著者らは、筋トレに慣れた男性では、2万kgまでの高い強度の筋トレでもEPOCは安静時の代謝を有意に上回らないと結論している。[6]

38時間と、変化なし。2本の研究は、参加者(健康な男性と、筋トレに慣れた男性)、運動の組み方、測った時刻の組み方が違い、どちらも10人に満たない。どちらか一方だけを引いて、筋トレの後は2日間燃え続ける、あるいはまったく燃えないと言い切るのは難しい。[4][6]

量を増やした場合も調べられている。筋トレに慣れた女性15人が、9種目をそれぞれ8回が限界の重さで、続けられなくなるまで1セット行う日と3セット行う日を比べた。運動中の正味の消費は、3セットの日が661.9kJで、1セットの日の234.7kJより大きかった。[3]

ところが回復の120分の上乗せは、1セットの日が93.3kJ、3セットの日が94.1kJで、差がなかった。運動にかけた1分あたりにすると、1セットの日の方が回復期の消費が大きかった。3セットに増やした努力は、運動中の消費にはしっかり表れ、回復期の消費にはほとんど表れなかったことになる。[3]

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16か月続けても、上乗せは小さいまま

運動を長く続けると、EPOCは育つのか。過体重や肥満の女性25人と男性16人が、16か月にわたってトレッドミルで歩く運動に取り組んだ研究がある。運動は最初の26週で少しずつ増やし、週5日、1回45分、心拍予備能の75%の強さまで上げた。[9]

運動後3時間のEPOCを、開始時、9か月後、16か月後に測った。女性では7.5L、9.6L、6.5Lで、有意な変化はなかった。男性では、開始時の11.8Lから9か月後に13.5Lへ有意に増え、16か月後も13.5Lのままだった。男性では、EPOCの変化と運動の消費の変化が相関していた。[9]

著者らは、長く続けた運動は男性ではEPOCに影響したが女性では影響しなかったとし、男性の増加は運動量の変化で説明できるだろうと述べる。そして、EPOCが運動による消費に加えた分は、運動そのものに比べて控えめだったと結んでいる。慣例の換算を当てれば、女性の開始時の7.5Lは約37.5kcalにあたる。消費の面で大きかったのは、後からの上乗せより、週5日の運動そのものだった。[2][9]

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10分を3回に分けた日と、走ってから筋トレの日

EPOCの研究には、毎日の運動の組み方に使える結果もある。健康な女性44人(平均36歳)で、3つのやり方を比べた試験だ。最高酸素摂取量の60%で30分続ける運動、80%と40%を切り替える26分のインターバル、60%で10分の運動を1日に3回行う分割の運動である。[14] 3つは、運動中に使うエネルギーがそろうように組まれていた。[14]

ただし報告は、運動中の消費をそろえた設計だと書く一方で、運動中の代謝には差があったとも書いている。続ける運動とインターバルの方が、分割の運動より高かった。何をどこまでそろえたのかは、この報告からは読み切れない。ところがEPOCでは、この順が逆転し、運動中と運動後を合わせた合計では、分割の運動が最も大きかった。著者らは、短い運動を積み重ねるやり方は時間が短く続けやすいうえに、EPOCの積み重ねで効率よく消費を増やせると考えている。[14]

有酸素運動と筋トレの順番を比べた試験もある。男性10人が、筋トレだけ、走るだけ、筋トレの後に走る、走った後に筋トレ、の4つを行った。トレッドミルで走るときの酸素の取り込みは、筋トレの後に走った日に高く、走ることが体にとってきつくなっていた。EPOCが最も大きかったのは、走った後に筋トレをした日だった。著者らは、組み合わせるなら有酸素運動を先に行うよう勧めている。[20]

運動の前に食べるかどうかで結果が分かれる条件は「空腹の運動が効く条件、効かない条件 食べ過ぎの6週間と筋トレ、1型糖尿病の試験」に譲る。

運動後の消費は、測り方でも揺れる

EPOCを読むときに忘れたくないのが、測り方の限界だ。1998年の論文は、無酸素の代謝と回復期の消費の測定は、技術的な難しさと細胞の状態の変化のために、いまも捉えにくいと指摘した。安静時や軽い一定の運動では、酸素の取り込みから消費を正しく見積もれる。ところが、激しい運動では酸素の取り込みが、見積もられたエネルギーの需要に遅れたり、上回ったりする。[2]

そのため、酸素1Lを20.9kJとみなす換算は、回復期の消費の解釈には当てはまらないと著者は述べる。激しい運動とその回復の消費を測るには、酸素不足(O2 deficit)と、修正したEPOCの両方を使う方がよいという提案である。[2]

2024年のスコーピングレビューは、筋トレの消費を測った研究を調べた。見つかった19,867件のうち166件を分析に入れ、測り方は、呼気を分析する間接熱量測定が136件、血中の乳酸が25件、身に着ける機器が31件、METsという強さの目安を使うものが4件だった。運動後の消費を測った研究は76件あった。報告された消費の値は、研究によって大きくばらついていた。[16]

著者らは、間接熱量測定に血中の乳酸の測定を組み合わせる必要がありそうだとしつつ、装置が大がかりで専門の技術が要るため、研究室の外では使いにくいとも書く。研究室の外では、METsのような目安の方が現実的かもしれないとも述べている。消費の数字は、どの方法で見積もったかと一緒に読むものだ。[16]

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よくある誤解

「きつい運動をすれば、後から運動中より多く燃える」と思われがちだ。けれども長いEPOCが出た研究でも、その量は運動の正味の酸素消費の6〜15%だった。水中運動の試験では、4分のインターバルの後の上乗せは、30分続けた運動の後の上乗せと同じくらいで、運動中の消費の差を埋めなかった。[1][10]

「筋トレの後は、2日間ずっと代謝が上がっている」と言い切るのも早い。38時間後まで酸素の取り込みが高かった研究がある一方で、2万kgを挙げても安静時の代謝が上がらなかった研究もある。どちらも10人に満たない試験だ。[4][6]

「セット数を増やせば、休んでいるあいだの消費も増える」とも限らない。1セットと3セットを比べた試験では、運動中の消費は3セットで大きかったが、回復の120分の消費は93.3kJと94.1kJで並んだ。[3]

今日からできること

  • 運動の目標は、運動後の上乗せではなく運動中の消費で考え、1回の運動を何分にするかを先に決める。長いEPOCが出た研究でも、上乗せは運動の正味の酸素消費の6〜15%だった。[10]
  • まとまった時間が取れない日は、短い運動を1日に何回かに分け、回数と1回の分数を自分で決める。10分ずつ3回に分けた日は、運動中と運動後を合わせた消費が最も大きかった。[14]
  • 走る運動と筋トレを同じ日に組むなら、走ってから筋トレの順にし、それぞれの分数を決めておく。走った後に筋トレをした日のEPOCが最も大きく、筋トレの後に走ると走りがきつくなった。[20]
  • 筋トレのセット数は、運動後の上乗せを当てにせず、運動中の消費と疲れ具合から自分で決める。1セットと3セットで、回復の120分の消費は変わらなかった。[3]
  • 運動後の消費の数字は目安にとどめ、残す記録は週に何回、何分動いたかの方にして、その回数と分数を先に決める。測り方の違う研究の間で、報告された筋トレの消費の値は大きくばらついていた。[16]

後から燃える分より、動いている時間を

アフターバーンの上乗せを数えるより、動いている時間そのものを週の中でどう積み上げるかを考えたい。オンザショア立川店は年中無休で、8:00〜23:30まで開いている。まとまった時間の取れる休日にも、仕事の前後の短い空き時間にも、自分の回数で通える。

ヨガのレッスンは、溶岩プレートを敷いたスタジオのホットヨガと常温のヨガを合わせて25種類以上ある。HIIT、ボクササイズ、女性専用のキックボクササイズ、ピラティス、パーソナルトレーニングも行っている。

運動後の数字より通いやすさを先に確かめるなら、スタジオは東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口を出て徒歩1分の場所にある。

医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。こうした決まりに当てはまらなければ、初めての人は税込1,980円のヨガの体験レッスン(60分)から始められ、ヨガマット、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚を借りられる。

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参考文献

[1] Energy expenditure and EPOC between water-based high-intensity interval training and moderate-intensity continuous training sessions in healthy women. — Schaun et al., 2018, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640414.2018.1435967

[2] Re-interpreting anaerobic metabolism: an argument for the application of both anaerobic glycolysis and excess post-exercise oxygen comsumption (EPOC) as independent sources of energy expenditure. — Scott, 1998, European journal of applied physiology and occupational physiology. DOI: 10.1007/s004210050322

[3] Resistance training volume and post exercise energy expenditure. — Haddock et al., 2006, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/s-2005-865601

[4] Effect of an acute period of resistance exercise on excess post-exercise oxygen consumption: implications for body mass management. — Schuenke et al., 2002, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-001-0568-y

[6] Effects of load-volume on EPOC after acute bouts of resistance training in resistance-trained men. — Abboud et al., 2013, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/JSC.0b013e3182772eed

[9] Effects of long-term aerobic exercise on EPOC. — LeCheminant et al., 2008, International journal of sports medicine. DOI: 10.1055/s-2007-965111

[10] Effects of exercise intensity and duration on the excess post-exercise oxygen consumption. — LaForgia et al., 2006, Journal of sports sciences. DOI: 10.1080/02640410600552064

[11] High- and moderate-intensity aerobic exercise and excess post-exercise oxygen consumption in men with metabolic syndrome. — Larsen et al., 2014, Scandinavian journal of medicine & science in sports. DOI: 10.1111/sms.12132

[12] The effects of interval- vs. continuous exercise on excess post-exercise oxygen consumption and substrate oxidation rates in subjects with type 2 diabetes. — Karstoft et al., 2016, Metabolism: clinical and experimental. DOI: 10.1016/j.metabol.2016.05.017

[14] A comparison of continuous, interval, and accumulated workouts with equalized exercise volume: excess post-exercise oxygen consumption in women. — Sun et al., 2024, BMC women’s health. DOI: 10.1186/s12905-024-03299-2

[16] Methods to Assess Energy Expenditure of Resistance Exercise: A Systematic Scoping Review. — Mitchell et al., 2024, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-024-02047-8

[20] Aerobic and resistance exercise sequence affects excess postexercise oxygen consumption. — Drummond et al., 2005, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/R-14353.1

冒頭の写真: 室内のジムに並べて置かれた、トレーニング用のマシンを写した写真(写真: Samson Ssemakadde / CC0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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