心臓リハビリの減量は平均1kgに届かない 運動だけの限界と、食事の支援を足した試験

窓辺のトレッドミルの手すりを握ってその上を歩く上着姿の年配の男性 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

減量の支援を上乗せすると、差は開いた

体重を減らしたいなら、リハビリに何を足せばよいのか。それを確かめた小さな試験がある。冠動脈の病気と過体重・肥満を持つ40歳以上の成人を、6か月の通常の心臓リハビリだけの群と、リハビリに行動的な減量プログラムを加えた群に無作為に分けた[7]。加えたプログラムには、一部の食事を決まった栄養の食品に置き換える方法と、個別の食事の相談が含まれていた[7]。

参加したのは38人で、平均年齢は64.5歳、女性は24%だった[7]。95%が6か月後の測定まで残った[7]。体重の減少は、減量プログラムを加えた群で6.4%、リハビリだけの群で1.2%と、差は有意だった[7]。全身と部位ごとの脂肪の量、食事を自分で律する自信を示す点数にも、プログラムの効果が見られた[7]。

一つ、目を引く数字がある。参加者が出席したのは、処方された運動のセッションの約58%だった[7]。一方、減量プログラムを加えた群は、減量のセッションの98%に出席していた[7]。運動の教室より、食事の面談のほうが出席率が高かったのである。参加者全体で見ると、体重が多く減った人ほど、食事を律する自信の点数や、体重を管理するための行動の点数が上がっていた。著者らは、リハビリ中の行動的な減量の介入は実行可能で安全であり、体重と脂肪をより多く減らし、体重を保つための行動の改善にもつながると結論した[7]。

ただし、これは実行できるかを確かめるための予備的な試験で、人数は少ない。行動的な減量の介入を扱った10本の研究を集めた系統的レビューも、介入の有用性を支持する一方で、研究の数が限られ、比較群のある準実験的な研究も含むため、研究間で効果の強さを比べることはできなかったと述べている[10]。そのうえで、減量の介入はリハビリに組み込むか、修了後に続けて提供できるとした[10]。

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手厚い1年でも、差が出なかった試験

支援を厚くすれば必ず上乗せがある、とは限らない。オランダの試験登録に載った多施設のランダム化試験では、心臓病と肥満を持つ人を、肥満の人向けに作られた1年間のプログラムに102人、通常のリハビリに99人を割り付けた[20]。新しいプログラムは持久力と筋力の運動、健康的な食事と活動的な暮らしに向けた行動の指導、修了後のフォローを含み、通常のリハビリは6〜12週間の集団での持久力の運動と生活習慣の教育だった[20]。

主な評価項目は、リハビリ後6か月時点の健康に関する生活の質で、その点数は通常のリハビリで4.92から5.40へ、新しいプログラムで4.96から5.45へ上がった[20]。改善の幅は0.48と0.49で、群間の差はなかった[20]。不安や抑うつ、疲労などの心理社会的な状態も、どちらの群でも同じように改善していた[20]。

同じプログラムで、心臓の動きを心エコー検査で1年後に比べた研究では、追跡を終えた42人のうち、どちらの群でも体重はわずかに、しかし有意に減ったが、その減り方は群の間で同程度だった[8]。心機能の指標に改善は見られなかった[8]。

先の小さな試験では差が開き[7]、こちらでは開かなかった[8][20]。対象の人数も、加えた中身も、測った項目も違うため、どちらが正しいかを決めることはできない。言えるのは、プログラムの期間を延ばし、要素を増やすだけでは、体重や生活の質に上乗せが出るとは限らないという点である。

現場の受け止め方にも幅がある。カナダの心臓リハビリの医療者80人への調査では、71%がリハビリに肥満の管理を組み込むことを支持した[12]。同時に、研修の不足、体重への偏見、期間の限られたプログラムで減量に非現実的な期待がかかることへの懸念も挙がっていた。このレビューは、行動的な減量、薬、手術という肥満の管理の選択肢を並べたうえで、リハビリで肥満の管理を行うかどうかは医療者の力量と施設の資源しだいだとし、本人の希望や長期の効果、費用に見合うかどうかはまだ研究が要るとしている。体重を減らすことが、本人の望む目標と一致しているとは限らない。その確認から始める姿勢が示されている[12]。

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修了したあとの1年が分かれ目

リハビリには終わりがある。修了証を受け取った翌週から、決まった曜日に体を動かす理由が一つ減る。外来のリハビリを修了した心臓病の人379人の運動量を、機器で客観的に測ったデータの分析では、糖尿病、高血圧、肥満と、それらの組み合わせが、修了後1年間の生活の中の運動量を減らしていた[18]。

たとえば肥満と高血圧が重なると、ほかの条件を調整しても、運動は月に2.83時間少なかった[18]。95%信頼区間は1.33〜4.33時間である[18]。著者らは、肥満が持病の組み合わせの中で運動を減らす大きな要因だったとし、どの組み合わせを持つ人が修了後に運動をやめやすいかを見分けるのに使えると述べた[18]。

先の3,997人の研究では、肥満の人が体力の伸びを1年で最も多く手放していた[1]。修了後の運動量の結果は、それと同じ方向を指している[18]。2026年のレビューも、肥満の人がリハビリに参加し続けるうえでの壁として、筋肉や関節の制約、持病、心理的な要因、通いにくさなどの構造的な制約を挙げ、個別の運動処方と栄養・行動の支援、長めのフォローを組み合わせたプログラムには短期の利益があるが、長期の体重維持は難しいままだと述べている[19]。

同じレビューは、インクレチンに関わる新しい肥満症の薬が大きな減量と心臓・代謝の改善をもたらし、リハビリへの参加や成果を後押ししうると書く。一方で、除脂肪の量や筋肉の働きへの影響は注意深く見守るべきだとし、運動の訓練、生活習慣への介入、体組成の評価、選んだ薬を組み合わせた、体力を中心に据える多職種のリハビリを提案している[19]。薬で体重が減ったあとの筋肉については「GLP-1時代の運動と筋肉量 薬で体重が減ったあとに残したい体の力を論文で読む」で扱った。

よくある誤解

「心臓リハビリに通えば、運動するのだから自然に痩せる」と思われがちだ。英国の29,601人の記録では、肥満の人の平均の減り幅は男性0.9kg、女性0.5kgにとどまった[11]。減量の仕組みを含まないプログラムが多いことも、レビューで指摘されている[9]。

「体重が減らないなら、リハビリには意味がない」という見方も当たらない。体力は体格指数にかかわらず有意に伸び[1]、レビューは、予後の改善を主に支えるのは体重の減少だけでなく心肺の体力と身体活動の改善だとみている[19]。

「期間を延ばして中身を増やせば、必ず上乗せがある」とも言えない。肥満の人向けの1年間のプログラムは、通常のリハビリと比べて生活の質にも体重にも上乗せを示さなかった[8][20]。何を足すかによって、結果は変わる。

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今日からできること

  • 本人は、リハビリの担当者と決めた運動の範囲の中で、エレベーターの代わりに階段を使う場面を1日に何回にするか決める[9]。
  • 本人は、同じ範囲の中で、歩く日を週に何日とるかと、1回に歩く距離を何週かけて延ばすかを数字にしておく[9]。
  • 本人は、修了が近づいたら、修了後に体を動かす曜日を週に何日にするかを、リハビリの担当者と決めた範囲で先に決めておく。肥満と高血圧が重なる人では、修了後1年の運動量が少なかった[18]。
  • 家族は、本人が個別の食事の相談や減量の支援を何回受けられるかを、担当の医療者に一緒に確かめる[7][10]。

リハビリの修了後も、運動を暮らしに残す

心臓リハビリの研究が繰り返し示したのは、修了したあとに運動が細りやすいことだった。主治医とリハビリの担当者が決めた範囲で、暮らしに体を動かす日を置き直すなら、オンザショア立川店も候補になる。

心臓病の治療を受けた人や、いまも通院している人は、溶岩ホットヨガを含めて運動してよい範囲を主治医に確かめ、まず常温のヨガから考える。医師から運動を止められている方は利用できない。妊娠中の方は溶岩ホットヨガには参加できない。常温のマタニティヨガがある。

レッスンは溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガ、常温のヨガ、ピラティス、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングと幅が広く、ヨガだけでも25種類以上ある。どの種目に入るかは、医師の判断と照らして選ぶ。

ヨガの体験は60分で税込1,980円。ヨガマットとバスタオル2枚、フェイスタオル1枚のレンタルが料金に含まれる。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、JR立川駅北口から徒歩1分。営業は8:00〜23:30、休みの日はない。

店の全体はトップページ、料金は料金のページ、ヨガ体験の申し込みは予約の窓口で確かめられる。

心臓リハビリの修了日が見えてきたら、その翌月から体を動かす曜日を一つ、手帳に書き入れる。

参考文献

[1] Obesity negatively impacts aerobic capacity improvements both acutely and 1-year following cardiac rehabilitation. — Martin et al., 2012, Obesity (Silver Spring, Md.). DOI: 10.1038/oby.2012.119

[6] The Treatment of Obesity in Cardiac Rehabilitation: A REVIEW AND PRACTICAL RECOMMENDATIONS. — Ades et al., 2021, Journal of cardiopulmonary rehabilitation and prevention. DOI: 10.1097/HCR.0000000000000637

[7] Targeting Obesity to Optimize Weight Loss in Cardiac Rehabilitation: A PILOT STUDY. — Brinkley et al., 2023, Journal of cardiopulmonary rehabilitation and prevention. DOI: 10.1097/HCR.0000000000000750

[8] Echocardiographic follow-up after cardiac rehabilitation designed for patients with obesity. — Snelder et al., 2023, The international journal of cardiovascular imaging. DOI: 10.1007/s10554-023-02805-1

[9] The treatment of obesity in cardiac rehabilitation. — Ades et al., 2010, Journal of cardiopulmonary rehabilitation and prevention. DOI: 10.1097/HCR.0b013e3181d6f9a8

[10] Behavioral Weight Loss Interventions for Overweight and Obese Cardiac Rehabilitation Patients: A Systematic Review. — Barnason et al., 2023, Western journal of nursing research. DOI: 10.1177/01939459231209735

[11] Obese patients’ characteristics and weight loss outcomes in cardiac rehabilitation: An observational study of registry data. — Wilkinson et al., 2021, International journal of cardiology. DOI: 10.1016/j.ijcard.2021.04.063

[12] Obesity in Cardiac Rehabilitation: Considerations in Offering Weight Management As Part of Cardiac Rehabilitation Programs. — Rouleau et al., 2025, The Canadian journal of cardiology. DOI: 10.1016/j.cjca.2025.08.350

[14] High-intensity interval training improves metabolic syndrome and body composition in outpatient cardiac rehabilitation patients with myocardial infarction. — Dun et al., 2019, Cardiovascular diabetology. DOI: 10.1186/s12933-019-0907-0

[18] Impact of Obesity and Other Chronic Conditions on Lifestyle Exercise During the Year After Completion of Cardiac Rehabilitation. — Sattar et al., 2017, Journal of cardiopulmonary rehabilitation and prevention. DOI: 10.1097/HCR.0000000000000211

[19] Cardiac rehabilitation in overweight and obese patients: Challenges, strategies, and the role of emerging anti-obesity therapies. — De Luca et al., 2026, Current problems in cardiology. DOI: 10.1016/j.cpcardiol.2026.103328

[20] Cardiac rehabilitation designed for patients with obesity: OPTICARE XL RCT results on health-related quality of life and psychosocial well-being. — den Uijl et al., 2023, Disability and rehabilitation. DOI: 10.1080/09638288.2022.2050428

冒頭の写真: 窓辺のトレッドミルの手すりを握って、その上を歩く上着姿の年配の男性(写真: Catharsis1990 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons)

この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。

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